タイタニック(1997) の 53羽の孔雀 さんのクチコミ・感想

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タイタニック(1997) の 53羽の孔雀 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 タイタニック(1997)
製作国
上映時間194分
劇場公開日 1997-12-20
ジャンルドラマ,サスペンス,ラブストーリー,パニックもの,歴史もの
レビュー情報
《ネタバレ》  これだけ有名になった映画だから、史実的にどうか、物理的にどうか、というのは当然研究されていることでしょう。
 でも、最初に見た時に感動した。数年経って再視聴した時に感動した。そしてそれから10年以上経った今見ても感動した。それが全てです。

 以下専門的知識ゼロで書きますが、ヒューマンドラマ、パニック映画、どちらの側面を取ったとしても素晴らしい。
 それどころか世界観、BGM、キャラクター、展開、演出、全てにおいて素晴らしいと思わざるを得ません。

 登場人物の主要キャラは、主人公2人を最初から最後まで軸に描きながらも、その次点に位置するキャラクター、その次々点に位置するキャラクター、その次々々点に位置するキャラクターにまでもものすごく丁寧に描かれている。
 主人公のライバルだったり、成金おばさんだったり、母だったり、仕事人であったり、船長であったり、音楽家であったり、鍵を開けてくれようとした人だったり、最後まで絵本を読み聞かせようとしたお母さんだったり・・・

 数え上げればきりがないが、史実的に見れば「死亡した○○人」とある種冷たく機械的に捉えられてしまうその「○○人」にも丁寧に焦点を当て、それぞれのドラマを描く。しかもそれが千差万別であり、みんなの気持ちがわかる。皆に共感させられる。凄い事です。

 パニック映画としても、本作を幼き頃に見た後に他の海洋パニック映画を見て、どうも物足りないというか、あれ、こんな感じだったっけ、という感覚を覚えたのをよく覚えています。

 それもそのはず。今考えると何のことはない、本作が凄すぎただけのこと。
 本作はジャンルとしては「パニック映画」ではなく「ヒューマンドラマ」なわけだけれども、その「パニックシーン」の描き方、パニックシーンに至るまでの経緯が実に上手い。
 それまでの描写があるからこそ、パニックが単なるパニックではなく、「人の人生と人生のぶつかり合い」になっている。

 すなわち、主人公視点で言うところのモブキャラにも、それぞれ今まで生きてきた人生がある。それまでの思いがある。だからそう行動する。それまでの人生があるからこそパニックたり得る。そう思わせられました。

 BGMが素晴らしいのは言うまでもなく、世界観の描写も素晴らしい。誰もがロマンを感じざるを得ない豪華客船という舞台、果てしない海と星空。果てしない自由。
 クソ有名な「タイタニックのポーズ」も、ローズが手すりという束縛から手を離し、本当の自由を目にしたという神シーン、だったわけですね。

 本作の素晴らしいシーン、素晴らしい演出、素晴らしいBGM、素晴らしい描写、素晴らしい構成等々を挙げればきりがないですが、少なくとも、10点を付けさせていただくに余りある作品と感じます。
53羽の孔雀さん [DVD(字幕)] 10点(2021-09-12 18:22:07)(良:2票)
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