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《ネタバレ》 一人の男の人生を描いたアニメ映画。
主人公は、幼い頃に飛行機にあこがれ設計技師になり、戦闘機を設計した男。 「飛行機が作りたかった」 「戦闘機が作りたかったわけじゃない」 「人殺しの道具なんか大嫌いだ!」 そうだろうか? 人殺しのための戦闘機を作った人が何を言ってるか? 宮崎駿監督も同様だ。人が機械を使って人を殺すシーンを多数作った。 さて現実の世界は、人気者がいるし、嫌われ者がいるし、ほとんどは平凡な者。 宮崎駿が一貫して描いた主役たちは、権力者の血筋か裕福な者だけ(親が学者が多い)。 『ラピュタ』の父親は冒険家で、住居から裕福な血筋なのは明らか。 勘のいい子供は、宮崎アニメを観ても満たされない。 ひねた子供なら「ケッ」とツバを吐くんじゃないか。 この映画の主人公は設計技師。 工員じゃなく工場長でもなく、スーツで通勤するメインスタッフ。 宮崎アニメはヒーローや人気者、成功者の世界で、トッド・ソロンズ監督が描く世界とは真逆。 ところで効果音を声で表現したのは、異常な感じで面白かった。 【追記 2018年2月23日&2022年1月11日】 ジブリができる前、40代の宮崎駿は無名で不遇な頃があった。 テレビアニメの原画(だけ)を描いたりしていた(太陽の使者・鉄人28号)。 宮崎によるルパン第二期の二つの話は、傑作と言われてる(アルバトロスと最終回)。 第二期のルパンは、彼がやりたくてやった仕事ではない筈、やりたくなかった筈である。 そしてこの『風立ちぬ』にはジブリ以前の、魅力的だった「何か」が全くない。 私はそう思った。彼は試写で初めて泣いたらしいが。 長編アニメ引退宣言を反故にして今制作中の長編アニメ『君たちはどう生きるか』は2023年頃に完成予定らしい。 『君たちはどう生きるか』の原作小説はどんな作品なのか。 ウィキペディアに日本の文学者・高田里惠子氏による評価が載っている。 それを読んで寒気がした。 宮崎駿監督というのは、つまり、私の想像通りの人らしい。 【激辛カレーライス】さん [地上波(邦画)] 3点(2015-02-21 07:28:52)
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