ヒトラー　最期の１２日間 の Cinecdocke さんのクチコミ・感想

タイトル名	ヒトラー　最期の１２日間
製作国	独,伊,オーストリア
上映時間	155分
劇場公開日	2005-07-09
ジャンル	ドラマ,戦争もの,伝記もの

《ネタバレ》　ヒトラーとナチス・ドイツを絶対悪として描かず、崩壊までを事実に沿って淡々と描き出した姿勢を評価。
冒頭の温厚な紳士のヒトラー、敗戦濃厚でひたすら憔悴し滑稽にも見えるヒトラー、
そこにはモンスターではなく、どこにでもいる人間だからこその恐ろしさ、狡猾さ、弱さを秘めている。
如何に残虐非道な戦争犯罪を起こしても、負けてしまえば悲惨な運命を辿り、禍根を残すことはどの国でも同じ。
アイデンティティ・クライシスから逃れるための自己保身から生まれる、
信じたくない、認めたくないと引き下がることもできず、深い傷を負うさまは、
今日のネット社会における政治クラスタやウクライナ侵攻のロシアと重なる部分があった。
そういう意味ではラストのユンゲの言葉は必要だったと思う。