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《ネタバレ》 この一年間で二人の親族を亡くした。
双方ともかなりの高齢で疎遠になっていて面会する機会を失ってしまった。 だから主人公の曾祖母の設定が現実の二人と重なって切なくなる。 死者の国が舞台であるなら尚更だ。 しかし予想に反して、現代文明とほとんど変わらない明るく陽気な雰囲気の都会でユーモアの連続が重い雰囲気を緩和してくれる。 それでも覚えている生者がいなくなれば、その住人もいつかは本当の死が訪れる運命。 たとえエルネスト・デラクルスが悪人だとしても、後悔と苦悩を持った複雑なキャラクターであれば物語に深みを与えていたはず。 家族がいたかもしれないし、単純な悪役に落とし込まれるのは短絡的ではないか。 記憶も命の灯も消えていくであろう曾祖母への"リメンバー・ミー"。 分かり切った展開であるはずなのに見終えて初めてじわじわ心に広がって涙する。 死ぬ前にこういうことができたミゲルは幸せだ。 全てがミゲルみたいな幸せな家庭だとは限らないが、その人が生きていた証を残すことが、生きている人ができる善行かもしれない。 【Cinecdocke】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2018-08-12 21:54:55)
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