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《ネタバレ》 バイオレンスとセックスに彩られた三文犯罪小説のような逃避行を軸に、イメージとは正反対のオズの魔法使いが絡まり合うヘンテコな世界観なのに何故か吸引力があり、唯一無二の不可解さがデビット・リンチの世界であることを再確認させる。アップカットで撮られた煙草、顔中に塗られた口紅、吹き飛ばされる頭部の鮮烈さよ。へヴィ・メタルを映像にしたかのような下劣さなのにどことなく美しさを讃える。まるで激情として燃え上がる炎のように。天使の登場から「ラブ・ミー・テンダー」を唄う取ってつけたハッピーエンドまで「何だこれ?」と思いながらもどことなく納得してしまう。幸せは自分の足元にあるのに気付けなかっただけ、向き合う勇気がなかっただけだった。セイラーは自分自身に打ち勝ったのだ。テンポさえどうにかしてくれたら佳作だったのだが。。。
【Cinecdocke】さん [ビデオ(字幕)] 5点(2017-11-03 21:54:39)
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