ダブルヘッド・ジョーズ<OV> の ゆき さんのクチコミ・感想

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ダブルヘッド・ジョーズ<OV> の ゆき さんのクチコミ・感想
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《ネタバレ》  双頭の鮫が二人の美女を同時に食い殺すショッキングな導入部で「掴みはOK」といった感じ。

 こうして文章にしてみると残酷な印象も受けますが、実際に観てみれば「双頭」という非現実性が程好く作用している為か、あまり血生臭い映画ではありませんでしたね。
 勿論、海が血で赤く染まる表現なんかは中々ドキドキさせられましたが、目を背けたくなるような人体破壊の描写は控えめという、程好いバランス。
 どこかコミカルな雰囲気が漂っており、笑いに繋がってしまう場面もあったくらいです。

 その最たるものが終盤の「ヒロインが双頭の間に挟まっているお蔭で食われずに済んだシーン」で、これにはテンションが上がりましたね。
 (あぁ、確かに鮫からすると盲点だなぁ……)という感じで、説得力と意外性、可笑しさと馬鹿々々しさを備え持った展開であったと思います。

 この手の映画だと「中々姿を見せようとしない鮫」に苛々させられたりもするのですが、ほぼ全編に亘って出ずっぱりで、その双頭フォルムを見せ付けてくれる辺りも気持ち良い。
 籠城する舞台となるのが無人島(=正確には環礁)というのも新鮮でしたね。
 何も考えず、画面に映る水着姿のお姉さん達を眺めているだけでも眼福であり、楽しい気分に浸れました。

 勿論、ツッコミどころは多いです。
 お約束の「俺達の事は良いから先に行け!」展開の際には(いや、確かに道にヒビは入っているけど……普通に通れるのでは?)と困惑しちゃったし「皆とはぐれて二人きりになる」→「二人同時に食い殺されてしまう」という展開を、終盤に立て続けに行ったのは、流石にやり過ぎだったと思います。
 でも、そういう部分にツッコむ楽しさも含めて、自分としては満足度は高めでしたね。
 ラストに生き残った二人も「一番頭が良く、優しい感じの兄ちゃん」「卑怯者でも見捨てず助けようとするような、気丈な金髪美女」という組み合わせで、ハッピーエンド色を高めてくれます。

 あえて言うなら、折角の「ダブルヘッド・ジョーズ」な訳だから、鮫を左右真っ二つに両断するなどの、独特の倒し方で決着を付けても良かったかも。
 とはいえ「最後は爆発させて倒す」というのが鮫映画のお約束でもある為、本作もそれに倣ったのは、致し方無いところなんでしょうか。

 観賞前のハードルが低めだったからかも知れないけど、とりあえずそれは飛び越えてくれた一品でした。
ゆきさん [DVD(吹替)] 6点(2017-07-19 09:56:08)(良:2票)
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