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《ネタバレ》 「猫舌のお前さんには向くまい」「お前こそ鳥目だろ」
という鳥と猫とのやり取りが印象深い。 作品全体の印象としては、丸く綺麗な小石、といった感じですね。 尖って良い部分も無く、悪い部分も無いという。 児童向け作品らしく、伏線とその回収も分かり易くて ・幼少時に出会っていた猫との再会。 ・「何処かで見たような……」という台詞。 ・遅刻していた主人公が成長したのを表す為に、早起きするようになる。 等々、微笑ましい気持ちで各シーンを見守る事が出来ました。 猫好きな観客の欲求に応えてくれるように、作中の猫達は魅力的に描かれていたと思いますし、その時点で、ある程度は満足。 じゃあ不満点は何だろうと考えてみると、終盤の盛り上がりに欠ける事が挙げられそうですね。 もう少しこう……画面を見ているだけで楽しくなっちゃうような、動きのある活劇要素が欲しかった気がします。 折角バロンと王様との一騎打ちがあったのに、あっさりと前者が勝って終わりというのでは、如何にも寂しい。 それと「恰好良いから」という子供っぽい理由で好きだった男性に興味を無くす事を、前向きに描いているはずなのに「主人公がバロンを好きになった理由」が「恰好良いから」としか思えない辺りも気になります。 見た目に囚われず、内面の恰好良さが分かるようになったという意味なのかも知れませんが、バロンというキャラは見た目の時点で恰好良く描かれている訳だし、何だか中途半端な印象が残りました。 エンディング曲については、凄く良かったですね。 「猫の国から現実世界に戻ってきた主人公が、いつでも傍にバロンがいてくれると思いながら日々を生きていく」という感じで、歌詞も作品に合っていたかと。 正直、退屈に感じた時間も長かった映画なのですが、この曲が流れ出すラストシーンだけでも「観て良かったな……」と思えました。 【ゆき】さん [DVD(邦画)] 5点(2017-05-15 10:44:12)(良:1票)
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