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今まで見た中でもベストに入る映画です。任務の意味がわからなかった、という方が結構いて唖然としてますので、言わずもがなの解説を少し。「ライアンを捜せ」というのは、兄弟3人を国のために失った偉い母と息子、その母を気遣う国家というアメリカのイヤらしいプロパガンダのためなんです。だから最初の方にミラー大尉が「次は公報業務だ」とかなんとかいう下りが出てきます。アメリカはもともとプロパガンダと大義名分で他国との戦いに自国の兵士をかり出してきていますからね。この任務には、アメリカに対するすさまじい皮肉があります。この考えがベースにあれば、この映画を単純に「アメリカ万歳の映画」とは言えないでしょう。しかし、戦士たちが、「胸を張って帰れる」と言うようになったのは、今まで様々なFUBAR---何のために闘っているのかわからない理由の戦い--にかり出されてきた中で、どうせなら、「誰かの命を救うための戦い。どこかのお母さんが息子を全員失わなくて済むようにするための戦い」、すなわち、他者のために闘うことは、他のFUBARに比べればマシなんじゃないか、と考えるようになったということなんだと思います。だからこそ最後の"Earn this."というセリフが重い意味を持つことになります。この適訳は難しいですよね。いってみれば、「これだけの犠牲をもってあがなわれたお前の命を、お前自身の手でそれだけ価値あるものとしろ」という感じでしょうか。
【プライベート・ライベン】さん 10点(2002-01-03 17:38:06)(良:3票)
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