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サリエリはモーツァルトの天才に嫉妬していたのではありません。「神はモーツァルトを器に選び、私にはその事実を理解する才能を与えた。」モーツァルトの天才はその奇抜な人格もあり存命中はさほど評価されなかった。むしろサリエリが宮廷作曲家としてその才能を認められていた。しかしただサリエリだけが「彼」との絶対的な差を知り、凡人には分からないその天才を誰よりも理解していた。天からのメロディーをただ書き写しただけのような、修正が全くないすべて一発で書かれた「彼」の楽譜を見た瞬間、サリエリはそのすべての旋律を理解できてしまうのだ。サリエリはむしろこの残酷な才能を与えられてしまったことで心を病み最期は廃人同様に、そして「凡人の神」になる。そして「彼」もその狂気の天才ゆえに身を滅ぼす。すさまじい映画です。
【トミー】さん 10点(2003-05-14 03:42:10)(良:1票)
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