1.例によって素晴らしいロケーションの中を馬に乗って行く小林旭、例によって宍戸錠との遭遇があり、例によって地上げ屋みたいな連中に困らされている人々がおり。背景はとにかく絶景、やっぱり渡り鳥シリーズ最高。と言いたいところですが、小林旭演じるところの主人公・滝伸次、冒頭の子供を救出する場面での大ジャンプはカッコよかったものの、イマイチ見せ場が少ない。誰かが危機に陥るたびに都合よく馬に乗って助けに現れるのが、何だか判で押したような感じがして、もう少し変化をつけられないものかと。その分、宍戸錠が頑張る(オーバーアクションな演技は観てて若干疲れるけど)。無精ヒゲ生やしてると、気味が悪いほど宍戸開に似てますな。さらに盛り上げるのは、殺し屋のジミー。これ以上無いくらいに殺し屋っぽいイデタチをしておりますが、仕事に差し支えないのでしょうか。という訳で、やや盛り上がりに欠ける(笑)のですが、それでも何でも、とにかくロケが素晴らしいのです。これだけ風光明媚だと、崖を転落する自動車の姿も映えて、実に見事、「中に乗っていた主人公がなぜ無事だったか」なんてこともまるで気になりません(笑)。さあ、景色を楽しみましょう。