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<ネタバレ>SLAM DUNKはジャンプ連載開始から最終回までリアルタイムに追いかけた思い入れのあるマンガ。一方アニメは自分の中でアニメを見ていない時期とちょうど重なっていたので劇場版含め全く見ていない。なので声優の変更が話題になっても何も感じなかったし、見終わったあと声優に関して違和感は全くなかった。
マンガがアニメ化されるとき原作者はよく「アニメになるということは自分の手を離れるということなので好きなように作ってもらってかまわない。どうなるのか楽しみ」と言う。この言葉に嘘はないと思う。けれど一方で自分の思い通りに作りたいという想いもあるはず。今回原作者の井上雄彦が監督と脚本を引き受けたのは、インタビューによるとプロデューサーの熱意に押されてということのようだが、自分自身で納得のいくものを作りたいという気持ちがあったからだと思う。自身の関わらないアニメは自分の手を離れているので、新たなアニメを作ろうということだと思う。それは原作の最終盤の山王戦を題材にしているにもかかわらずタイトルに"THE FIRST"と付けたり、アニメでも使われた連載時のロゴを使わなかったりという点からもわかる。
そんな井上監督が目指したのは原作を「映画的に」再現するということだと思う。見た方なら共感していただけると思うが原作の持つスピード感・息詰まる緊張感が完璧に表現されている。特に原作ではセリフがないことでもそれらを表現していたが、映画でも一切のSEやBGMなしでそれを実現している。
また、原作では宮城リョータ以外の主要メンバーは過去のエピソードが効果的に挿入されていたが、宮城リョータのエピソードはなかったと記憶している。今回はそれを補完した形になっているのも新しい試みでいいと思う。
長々と書いたが結論は「原作のファンなら満足すること間違いなし!」