これほど納得のいかない作品賞は久しぶりだろう。あたかもワンカ .. >(続きを読む)
これほど納得のいかない作品賞は久しぶりだろう。あたかもワンカットで撮ったような映像世界で、映画と演劇、現実と虚構、娯楽と芸術、滑稽と悲哀、愛情と孤独が縦横無尽に駆け回り浮かび上がっていく。しかし、思わせぶりの哲学的要素を掲げ、深みが増したように見せかけて、それほどの奥行きにまで到達していないように見えた。百歩譲ってチャレンジ精神は買おう。それでも、ショービジネス、技巧、インテリ、如何にも会員や批評家が陥りやすい業界受けで観客無視の凡作だと思う。自分は、会員のほとんどを占める御老体のエリート白人男性の仲間になることができなかった。ここで思い上がらず、次回作は直球でお願いします。自分の感性が衰えてしまったのかな?