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なにわ君さんのレビューページ
プロフィール
コメント数 45
性別 男性
自己紹介 ●採点基準
10→おもろい(なんらかの感情が揺さぶられた場合も)
7→ややおもろい(おもろくない事はないんやけど、もうちょい)
5→普通(可もなく不可もなく)
3→今一歩(微妙に退屈)
0→退屈(途中眠たくなったりして最後まで観るのがしんどい)
評価は観たときの体調、年齢、精神状態、その他モロモロに影響されまくってます。独自の映画論なんてなくいきあたりばったりのてきとーさで映画を観ます。すんません。なお社会人ですが精神年齢はかなり子供です。好きなジャンルはホラー、サスペンス、SF

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1.  ウェンズデー 《ネタバレ》 
アダムスファミリーの長女ウェンズデーを主役にした学園ミステリー。ネトフリで鑑賞。学園と言っても、人間の学校じゃなくて、ノケモノ(いわゆる化け物)達の学校で、この世界では化け物と普通の人間が共存してる設定なので、化け物といっても、基本的には普通の人間と変わらないイメージです。そんな学校のある街で、無差別な殺人事件が発生し、ウェンズデーが、その事件に巻き込まれつつも、学校内のいざこざとか、友情とか、恋愛沙汰とか学生らしい出来事とかもありつつ成長してゆっくってお話。ファンタジー+学園って設定で雰囲気的にはハリポタのダーク版って感じにも思えなくもないけど、主役が、超ダークでひねくれたウェンズデーなので、そのへんは、普通の学園モノより、頭一つ抜けたくらいの面白さがあり、ブラックな笑いもありつつ、サスペンス的な要素もしっかりしてて、一度観ると、続きが気になって、鑑賞後も含め、かなり面白かったです。とにかくウェンズデーのキャラが魅力的。昔、映画でクリスティーナ・リッチが演じてた時は、ウェンズデーと言えばクリスティーナ・リッチとゆうくらいハマり役でしたが、今回のウェンズデー役の子は、個人的にはそれを上回ってました。ハンド(手だけのキャラ)とのコンビ的なやりとりなんて、ずっと観てられるくらい。ハンドは、めちゃくちゃできる奴でしっかりウェンズデーをサポートするんだけど、ハンドって手だけやから、ハンドサインだけでウェンズデーとポンポン会話してるのが、なんかいいんよねー。後、よかったキャラはウェンズデーのルームメイトのイーニッド。人狼なんだけど狼に変身できない悩みをもった女の子。この子がまたウェンズデーとは違った魅力をふりまいてて、ドラマのいいスパイスになってました。彼女とウェンズデーの女同士の友情も見どころの1つかな。僕は基本的に、学園モノはそこまで好きではないんだけど、それでも、これだけ面白いと思って夢中でも観てしまうのは、それだけドラマの完成度が高いってゆーことやろね。ちなみに、クリスティーナ・リッチも人間の植物教師としてしっかり登場しております。
[インターネット(吹替)] 10点(2022-12-13 21:46:28)
2.  ザ・ボーイズ 《ネタバレ》 
数年前から話題のアマプラのヒーローものドラマ。やっと観ました。いやはや、これは話題にもなります。もう第1話目から刺激が強すぎで、しかも面白い。あまりにも面白すぎて、一挙にシーズン3まで観ちゃって、シーズン4が待ち遠し状態です。ヒーローモノなんだけど、エログロ満載だし、下品、正統ヒーローモノに対するブラックなパロディも満載。でもそれだけじゃなく、根幹をなす本筋は、あくまでサスペンスチックで、ドラマチック、泣けちゃう所もあったりします。多くのキャラが登場する群像劇でもあるんですけど、その各キャラ達も掘り下げられて、そこに差別やら、薬物やら、宗教やらのアメリカの抱える問題をタブーなしでぶち込み、展開自体も、え?そーなっちゃうの?ってゆう予想外の斜め上で、こんなヒーローモノ観ちゃうと、もう普通のヒーローモノが物足りなく感じちゃうくらいです。設定は簡単に言えば、国民に称えられてるヒーロー達が実は独善的で、自分の欲望に忠実ってゆう裏の顔があり、そのくせ、ヒーローとしての恐ろしい能力を持っていて、そんなヒーロー達に人生をムチャクチャにされた人達がグループになって暗躍しながら戦うってお話。特にヒーロー達のリーダーであるホームランダーは最悪で、空を飛び、透視もでき、地獄耳で、どんな武器でも傷つかず、目からビームを放ち、人間を一瞬で肉の塊に変えてしまう能力者でスーパーマンみたいに国民に愛されてるいるんですけど、裏の顔はサイコパスで、オレは最強だーと叫びつつ、高層ビルのテッペンでオナニーするってゆう変態で、もうドン引きしまくりです。ちなみにエログロ度はどの程度かとゆーと、アントマンみたいに自分を一瞬で小さくしたりできる男が男とのエッチで、小さくなって相手男の肛門から進入して、中から前立腺を刺激するってゆうプレイの途中、思わずくしゃみをしてしまい、元のサイズに戻ってしまい、相手男が破裂して肉の塊になってしまうってゆうシーンをちゃんと描写してるくらいエログロです。まー、普通の感覚じゃ観てらんないかも。でもストーリー自体はほんと、よくできるてるので、てゆーか、下世話な事柄を曖昧にせず、ここまでさらけ出してるからこそ、人間の本質に迫ってるような、すんません。あまりにも過激すぎて僕自身、麻痺してるのかもしれません。でも面白いです。
[インターネット(吹替)] 10点(2022-08-12 22:18:14)(笑:1票) (良:1票)
3.  マンダロリアン 《ネタバレ》 
スターウォーズが好きなら絶対に観るべき作品。正直、スターウォーズ本編以上に面白いです。エピソード7~9は確実に超えています。エピソード5で初めて登場した賞金稼ぎボバフェットが思わぬ人気を得て、その後、背景設定が付け足されました。彼はマンダロリアンとゆう同じマスクをつけた共同体に属しており、マンダロリアンは独自の教義を持っていましたが、多くがいなくなり、銀河各地に極まれに、生き残りが存在してるって設定です。このドラマは、そんなマンダロリアンの1人を主人公にしたお話で、彼がひょんな運命で、ヨーダタイプの種族の赤ちゃん(以後、赤ちゃんヨーダと呼称します)と出会った事から、様々なトラブルに遭遇していくって展開です。このドラマが面白いのは、まずエピソード4~6の頃のスターウォーズの雰囲気や設定をちゃんと受け継ぎ、それらを時には掘り下げより面白く味付けをしている所です。例えば、映画エピソード5に登場した賞金稼ぎのドロイドIG-88、このキャラは映画では2秒くらいしか映ってないんですけど(その割にはファンに人気がある)、このドラマでは、同じタイプのドロイドIG-11が登場し、これがめちゃくちゃカッコよく活躍し、こんなIGが観たかったとゆうファン心理を見事についてきます。さらに、このドラマはスペースオペラなんだけど、全体的な雰囲気には、西部劇+子連れ狼とゆう要素があり、それがまたいい味を出しています。他にも主役のディン・ジャリンのカッコよさ、赤ちゃんヨーダの可愛さ、ダラダラしゃべらない最低限のセリフ、映画並みの映像、展開の胸アツ度、マンダロリアンのテーマソングのクセになる感じなど、オモシロ要素が盛りだくさんで、スターウォーズ抜きにしても、SFドラマとしての完成度はかなり高いです。もう最初の1話目から釘付けです。ちなみにシーズン2のラスト、スターウォーズファンがメチャ驚くサプライズがあります。まさか、今の技術を使えば、あんなことができるなんて、なんでできんの?ってネット検索しちゃいました。
[インターネット(吹替)] 10点(2022-06-28 20:39:13)
4.  ストレンジャー・シングス 未知の世界 《ネタバレ》 
ネットフリックスでめちゃ人気のある作品。80年代が舞台なので、その時代の映画でよくある、子供たちが大きな事件に巻き込まれワチャワチャってゆう世界観で、雰囲気も当時の映画の作風をかもしだしていて、僕はそーゆう古臭さとか子供がなんか大きな事件に立ち向かうってのがあんま好きじゃないので、最初は躊躇していたのですが、観始めると、なるほど、これは面白いと、やめれなくなりました。全体的なノリは、確かに80年代風なんですけど、そのクオリティーが、ちゃんと今の時代にブラッシュアップされているし、怖さやサスペンス度と、コミカルでオマヌケなノリのバランスが実に絶妙で、お約束的なストーリー展開ではあるものの、ちゃんと新しい要素も組み込まれてて、人気があるのもうなずけます。ある小さな街で、子供たちを含む沢山のキャラが、超常的な出来事に遭遇し、その謎を調べるために、いくつかのグループで、それぞれ群像劇的にストーリーを追っていくうちに、やがて大きな事件に、それぞれのストーリーが集約されていくって感じなのですが、この超常的な事件が、僕の好きなクトゥルフ神話的なもので、そのへんも僕がハマった要因。別次元の怪物、超能力少女、密かに侵食される街、軍とか国家のなんらかの組織の関与、SF的なアプローチなどのワードがちりばめられていて、それでいて、緊迫した状況なのに、たまにバカバカしい会話とか、思わずクスッとしてしまうノリとかがあって、それがドラマにメリハリをつけてくれて、飽きさせないです。個人的には、危機的な場面で、鼻血を出して放つエルの超能力がツボです。
[インターネット(吹替)] 10点(2019-08-31 14:00:58)
5.  マインドハンター 《ネタバレ》 
デヴィッド・フィンチャーが手掛ける1970年が舞台のFBIのドラマ。このドラマは説明が難しいなー、なんていうか、とにかく普通の刑事ものドラマじゃありません。連続異常殺人鬼いわゆるシリアルキラーとゆう言葉も、犯罪プロファイリングとゆう技術もない時代に、それを作っていくドラマでして、実際にFBI捜査官が書いたノンフィクションの本を元にドラマ化されたものです。異常な犯罪者が増えてる時代に、主役のホールデンは、彼らを止めるにはどーしたらいいかを考え、そーだ、捕まえた異常な犯罪者たちの話を聞いて、それを解析すればいいんやと気づき、もう一人の主役のビル捜査官と心理学者のウェンディ博士(美人な女性)を巻き込んで、FBI内部にそーゆう部署を作って、色んな犯罪者に話を聞きにいく物語です。で、そんな中、たまに異常犯罪者を捕まえたりもします。ただ、ものすごーく淡々としてるとゆーか、一見、メリハリがない感じのドラマです。テーマと関係ない日常の描写も沢山あるし、基本、会話劇だし、わかりやすいエンターテイナー作品じゃないです。正直、2話目までを観て、それでも面白いと感じないなら、最後まで面白くないです。たぶん。デヴィッド・フィンチャー監督だからと言いてセブンの頃のイメージを想像すれば期待外れに終わります。むしろ後期の、ちょっと落ち着いた感じの作品にテイストは近いかもしれません。僕は、サイコパスとか異常犯罪者とかの恐ろしい思考とかが怖くて怖くて、だからこそ理解したいとゆう欲求があって、犯罪プロファイリングとかその手のものに結構、興味があり、ロバート・K. レスラーの「FBI心理分析官」とゆう本を夢中で読んだ口です。だからかもしれませんが、このドラマ1話目からドハマりしちゃいまして、普通はダラダラしたドラマは嫌いなんですけど、なぜかこれは楽しめました。ホールデンとかが、仲間と会議をしてシリアルキラーとか秩序型、無秩序型とかゆう言葉を作っていくくだりとかは興味深く観れたし、エド・ケンパーとゆう巨体の殺人鬼と刑務所で話をするシーンとかは、急に襲われるんちゃうかとかゆう緊張感で怖かったし、舞台背景もビジュアル的によくて世界観に入り込めたし、劇中にかかる音楽とかも印象的なものが多くてひき込まれたし、特に3人が一緒にエレベーターにのるシーンなんかはちょっとワクワク感があったりして。ビックリする真実とか、派手なアクションとか、ゾクゾクするサスペンス性とか、ほとんどないんだけど、なんか次々観ちゃって、あっとゆーまに1シーズン終了しました、てゆーか、シーズン2がマジで早く観たいです。そんなドラマなんで、おススメはしませんが、個人的にはツボでした。
[テレビ(吹替)] 10点(2017-10-20 00:01:16)
6.  サバイバー宿命の大統領 《ネタバレ》 
いきなり議会議事堂が爆破され、アメリカ大統領をはじめ、ほとんどの閣僚が爆死するとゆう衝撃的な展開で始まるこのドラマ、第1話からかなり面白くて、最近では珍しく1シーズン全20話もあるんですが、あっとゆうまに観てしまいました。荒唐無稽なところもありますが、テンポもいいし、サスペンス感や緊迫感もあって、それでいて、ホッとできたり、コミカルな要素もあったりして、ドラマとして非常に観やすかったです。このドラマには、おもに2つのストーリーラインがあって、その1つは、主役のカークマンが本人があまり望んでないにも関わらず、ほぼ強引的に大統領となってしまい、次々にやってくる政治的問題を解決していくとゆう物語です。ほとんどの閣僚が死んでしまい、大統領になる者が誰もいない時に発動される「指定生存者」とゆう制度によって、あまり政治に興味がない下っ端の閣僚であるカークマンが大統領になっちゃうのですが、演じるのはドラマ「24」のジャックバウワー役のキーファ・サザーランド。いきなり大統領になって右往左往しちゃうんですが、観てる者としては、正直、ジャックバウアーのイメージが強すぎるためか、なんか彼なら、こなしちゃうんじゃないかとゆう安心感がありまして、本当に徐々にこなしちゃうんですけど、でもキャラはジャックバウアーとは正反対で、カークマンは家庭を愛し、温厚で忍耐強く平和的。たまにジャックバウアー感がちょこっと出たりするんですけどね。ちなみに吹替えは小山力也さんじゃないのであしからず。第1話からとにかく大規模なテロがあったわけで、ここから数話はかなり政治的に緊迫した状況となり、カークマンも国家的危機の重要な選択をいくつも迫られ、それを彼なりに解決していくのですが、後半はカークマン周辺のドラマは普通の政治ドラマになっていきます。でもこの政治ドラマも非常にわかりやすい面白さで、たまに彼のスタッフが笑いも提供したりして、ほどよい緊張感と安心感で観れる感じです。で、もう一方のストーリーラインは非常に優秀な女FBI捜査官ハンナ・ウェルズが、議事堂爆破テロの犯人を捜査する物語で、こちらはとにかく、サスペンス感とアクションでグイグイこちらの興味をひいていきます。彼女自身も危機的状況におかれたりして、目が離せず、カークマンの物語がちょっとノホホンて感じになっても、こちらは常に緊迫した状況です。この2つのストリーラインがたまに交差したりしてドラマは進んでいきます。まー、大人が真剣に観れる重厚なドラマではないですが、わかりやすい面白さでシーズン2も非常に楽しみです。
[テレビ(吹替)] 10点(2017-10-11 23:24:06)(良:1票)
7.  ナルコス 《ネタバレ》 
コロンビアの麻薬事情にも麻薬王パブロ・エスコバルにも全く興味がないんですけど、評判がいいので観てみたら、なんすか、これ?第1話目からめちゃくちゃ面白いんですけど。1話目だけで、まるで良質の映画1本を観たほどの充実感。てゆーか、これで1話目?1シーズン観たほどの気分なんすけど。この充実感が、あと10話まで続くのかいなと逆に心配になるほど。でもそれはいらぬ心配で、気が付きゃ一挙に5話目くらいまで観てしまい、やばい、明日、仕事できひんと自制して寝ましたけど、ほっときゃ10話まで連続で観てしまうほどのめり込んじゃいました。ドラマはとてもテンポが良く、時に緊張感あふれるサスペンス風に、時にテンションがあがるエンターテイナー的に描かれ、さらにチョクチョクはさまるマーフィー麻薬取締捜査官の独白てゆーか解説により、ストーリーや各キャラがものすごくわかりやすくなっており、また本物の映像なんかもチョクチョクはさまっていて、観やすくなおかつ迫真にせまる勢いがあります。爆破、暗殺、なんでもありのパブロを倒そうとするDEAのメンバーや、コロンビアの政治家とかを観てると、いくら正義のためとはいえ、なんでそこまで命を懸けるのか、頭が下がります。だって、街中でも平気で銃でバンバン、警官ですら大量に殺すし、バズーカ撃ってくるし、政府の建物ですら爆破して、怖すぎ。こんな奴をやっつけようってんだから、当局側もすごいっす。時代も戦い方もキャラも違うけど、エリオットネスとアルカポネの戦いを描いた映画アンタッチャブルをなんとなく思い出します。また、パブロの敵は当局だけでなく、他の悪党なんかもいて、さらに怪物を追う当局ですら怪物にならざるをえず、ドラマはドンドン恐ろしくなっていきます。ちなみに吹替えで観たんですが、パブロをはじめコロンビア側はほとんどスペイン語でしゃべり、字幕付きになっており、字幕で観てるのと大差ないように思えます。あとパブロのお話はシーズン2までで、シーズン3は違う麻薬組織を描いており、語り手もマーフィー捜査官からペーニャ捜査官に変わります。それとシーズン2の終わりに登場するニュースを見てる2人の老人は実際のマーフィーとペーニャです。
[テレビ(吹替)] 10点(2017-10-04 23:12:05)
8.  エクスパンス-巨獣めざめる- 《ネタバレ》 
ヤバい。面白すぎる。てゆーか、ごめん、このドラマの舞台設定が僕のハートにズキューンだったので、通常の人とは恐らく違った評価になっちゃいます。SFで、スタートレックやスターウォーズみたいな他の星系までワープとか、異星人がウジャウジャとか、銀河系全体に人が領土を広げてるとか、そーいったスペースオペラも好きなんですけど、こーいった太陽系だけ全体に人類が移住し、その中で地球とか火星とか、その他の衛星とかで紛争が起こったり、陰謀が渦巻いたりするドラマも好きなんです。多分、昔、読んだ、谷甲州の小説で、航空宇宙軍史シリーズの1つ「エリヌス戒厳令」がめっちゃ面白くて、それに影響を受けてるんだと思います。なんか舞台設定とかそれに似てるんですよねー。宇宙に住む人々の生活感とか、重装備の火星軍とか。宇宙戦艦とか。政府が絡んだ陰謀とか、それに応じて太陽系の各地で起こりそーな紛争一歩前の状態とか。それに映像が良く出来てます。チャチくない。小惑星帯の地下都市風景で、天井にラスベガスのアーケードみたいな青空が映され、その下にアパートとかが乱立してるのを見て、もうそれだけで、なんか世界観に引き込まれます。将来もし宇宙で人が生活するとしたらこんな街並みなんだろーってのが僕の中にあって、それがそのまま映像化されてるんですよね。お話は、とりあえず人を探す刑事の話と地球の高官のおばーちゃんの話は最初はちょっとわかりにくくて退屈かもしれませんが、貨物船のクルーの話は最初から結構テンション高く観れました。謎の救難信号を受け、救出に向かい、正体不明の宇宙船からの攻撃、1話目から惹きつけられました。ただ太陽系の政治状況とか説明的なセリフとかが少なく、あんまSF好きじゃないと、オイテケボリ感は半端ないと思います。でも、僕なんかは世界観が好きなので、食い入るように画面やセリフに集中してたせいか、そんなにストーリーで混乱することはあんまありませんでした。それに9話目くらいになれば、だいたい理解できると思いますが、やっぱこの世界観が好きじゃなければ、そこまでしんどいかもしれません。恐らく、普通ならシーズン2の2話目あたりで、面白さが急上昇するかもしれません。ちなみにシーズン2では火星の女戦士なんかの新たなキャラも登場して、もう僕はかっぱえびせん状態で一挙に観てしまいました。太陽系を舞台に、大きな陰謀が進行し、それに巻き込まれる主要キャラたち。火星と地球が軍事的に衝突しそうな緊張状態、OPAと呼ばれるテロ組織の存在、重力ブーツとか、宇宙船の重加速に耐えるために、シートに座ると加速ドラッグなる液体が自動的に体内に送り込まれる装置などのガジェット、緊張感ある宇宙船外活動、ブレードランナーみたいなサスペンス感、全体的に漂う星野之宣のSF漫画のような近未来叙事詩的な終末感と重厚感。そんなのが好きならおススメですが、僕の感想は好きすぎて参考にならないかも。多分、1話目で世界観に引き込まれず、面白さを感じず、2話目が観たいとゆう欲求がなければ、全体でもそんなに楽しめないかと。
[テレビ(吹替)] 10点(2017-10-03 01:33:38)
9.  ザ・ディフェンダーズ 《ネタバレ》 
ネットフリックスのアベンジャー型のマーベルヒーローもので、一応マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)との世界観は共有しているけど、映画アベンジャーズとかのつながりはほとんどないドラマ。4人のヒーロー(デアデビル、ジェシカジョーンズ、ルークケイジ、アイアンフィスト)が巨大な悪の組織と戦うって物語。いきなり結論を書くけど、面白かったっす。まず、1話目を観てものの5分でワクワク感が止まんない。これが3話目まで続き、3話目と4話目で、とうとう、それまでにたまったワクワク感と共に脳内ドーパミンが一気に噴き出すほどのテンション上昇。お、おもしれーーー。そこがピークとなり、後は、最終話までその快感で突き進み、最後はちょっぴり涙。ただし、この面白さには理由があります。僕はそれまでに4人のヒーローそれぞれの単体ドラマを時系列順に観ており、それにより生まれた効果なんです。正直、このドラマだけで、ストーリーだけを追うと、そんなに面白いわけじゃない。敵の組織ヤミノテもなんかよーわからん。直接悪いことをしてる描写があんまないので、ワル感があんまない。ヒーローたちのゴタゴタもウンザリするし、結局、みんなでボカスカやるだけかいって感じ。でも、そんなマイナス面なんて軽く吹き飛ばすほど、各シリーズを観ておいた効果が面白さを生み出しちゃってる。いきなり4人を集合させない所もいい。序盤はほんま徐々に進む。普通ならテンポが悪いいつもの感じなんだけど、今回に関しては、それが逆にいい。まず、各ドラマのサブキャラ達が色々出会ったりする。☓☓のドラマに出てた〇〇が、△△のドラマの□□と出会っちゃたでー、このクロスオーバー感、ちょっとずつつ各ドラマが統合される感がたまんない。とにかくワクワクする。そして、各ヒーロー達の出会いもニアミスしたり、そこで出会わんのかーい!とゆうじれったさにさらにワクワクさせられる。そして3話、最高のタイミングで最高にかっちょいい感じで。4人が出会う。うひょーーー!って感じ。正直、5話目以降はそんなにテンションはあがんないモタモタ感なんだけど、出会った時の快感に引きずられ、最後まで一挙に観れた。最終話はさすがに盛り返し、各ヒーローの活躍とサブキャラ達の言動になんかジーンとできた。とにかく、各ドラマに出てきたサブキャラ達がものすごくいいスパイスになっている。各ヒーローのそれぞれの設定をひきずったままのクロストークもいい。デアデビルの苦悩型ヒーロー感、ジェシカのやるきなさげ感、ルークの頼もしさ感、アイアンフィストの子供感、各ドラマを観てきたからこそ、各キャラの造形も理解できる。シーズン2はどーなっちゃうのか、それよりも各ヒーロー達の次のシーズンがどーなっちゃうのかそっちの方が気になります。さらにはパニッシャーも単体ドラマになるみたいだし、ますます混沌としちゃうなー。
[テレビ(吹替)] 10点(2017-09-16 12:34:49)
10.  デアデビル 《ネタバレ》 
悪魔と名がつくわりには悪人ですら殺さないポリシーをもつヒーロー、デアデビルのシーズン2は全体的に派手で、展開要素もてんこ盛りで、僕的には面白く、最初からハマって次から次にかっぱえびせん状態で観れました。エレクトラやパニッシャー、などの脇キャラも個性的で、それぞれがそれぞれの立場で、それぞれの戦いを繰り広げる、こーゆうの好きです。敵もビルを集団でよじのぼる忍者集団などわかりやすく派手。盲目の老人スティックの再登場なんてかっちょよすぎてテンションあげあげ。各キャラが入り交じり、みんなそれぞれ悩んで乱戦状態。特にデアデビルは殺さないポリシーにより、周りを人を殺すキャラ達に囲まれて、ドンドン自らが追いつめられていきます。人を殺さないってのが逆にしんどいなんて、大変だなー。格闘アクションシーンも相変わらず、キレキレでしびれます。ストーリー的にはヤミノテが何をしたいのかよくわからんかったり、ブラックスカイって結局なんやねんとモヤモヤする部分はあったり、各キャラの言ってることに、たまに、はあ?ってなることはあるものの、まー、こんだけてんこ盛りにやってくれたら、退屈はしませんでした。クロスオーバーとしては、ジェシカジョーンズのレズ弁護士が何気に登場したり、やっぱ、どの作品も見逃さないで観ておいて良かったかなー。しかし、ヒロインと思っていたカレン、美人だとは思うけど、なんか偽善的で嫌なキャラなんですよねー。どーなっちゃうのかなー。
[テレビ(吹替)] 10点(2017-09-10 15:15:20)
11.  TRUE DETECTIVE/ロサンゼルス 《ネタバレ》 
人生の問題を抱えた主人公たちが1つの事件を執念で解決し、自分も癒されるとゆう全8話で1本の映画のようなドラマの第二弾。ただし、シーズン1との繋がりは全くなく、舞台もキャラもストーリーの構成すら違う。シーズン2では主人公キャラが、前の2人から一挙に増えて4人になってる。しかも4人のうち1人は刑事ですらない。ワルでのし上がってきた実業家だ。発端はある街の役人幹部の1人が両目をくりぬかれて惨殺される事件から始まる。このシーズンでも主人公たちはそれぞれに人生の闇を抱えていて、それに翻弄されながら、その役人幹部の殺人事件を捜査することになるとゆうお話。主人公のうちのワルの実業家は、その役人幹部に大金を渡してて、その立場から事件を追う事になる。前シーズンでは過去と現在が交差する構成だったが、今シーズンではそれはなく、通常通りの現在進行形。まー、前シーズンとはテイストが全く違うわけでありまして、そのために、前シーズンを絶賛する人は期待値が大きかった分、今シーズンはイマイチとゆう評価をする人は多い。ただ、僕は前シーズンとは全く違う意味で、今シーズンもめちゃくちゃ面白かったです。最後には前シーズン以上に泣けたし、終わり方も、なんかかっこよくて、シビれました。とはゆうものの、実のところ、4話までは普通にダラダラ観てまして、4話で一挙にドラマにのめり込まされた感じでした。4話でめちゃくちゃくヤバい事が起こってる感が一挙に跳ね上がり、もうそこからはドキドキでした。今回の事件は、猟奇事件とゆうより、街の裏に潜む巨大な陰謀が絡んだ形で、主人公が4人とゆうこともあり、ストーリーも結構複雑にいり込んでいます。特に僕はコリン・ファレル演じるヴェルコロ刑事への感情移入度が高かったです。嫁さんがレイプされて、その時期に息子ができて、息子の父は自分だと信じており、でもどっかにひょっとしたらレイプ犯の子供かもしれないとゆう気持ちがあり、そのために生活は荒れ、レイプ犯を自ら殺した時から暴力的な人生を歩んでおり、嫁には離婚され親権も取られそうで、それでも息子を誰よりも愛しているとゆうキャラです。また息子がちょっと太ってて、いじめられる子供で、もうその辺の設定が、僕の心をキュンキュンしめつけてくるんです。僕にも息子がいるから、なんか切なさがダイレクトに伝わってくるってゆーか、なんてゆーか、どう言っていいかわからない気持ちにさせてくれました。ワルの実業家の方も、ワルなんだけど妻を心から愛していて、こちらは子供が欲しいのにできないとゆうキャラで、僕はなかなか子供ができなかったので、そちらの気持ちもよくわかり、最後の演出には息をのむほど集中させられました。彼らへの結末の癒しには、感動を通り越して、かっちょいいとさえ感じ、よくできた脚本だなーと大満足であります。
[DVD(吹替)] 10点(2017-08-31 03:10:16)
12.  TRUE DETECTIVE/二人の刑事 《ネタバレ》 
ある猟奇的な殺人事件の捜査をする2人の刑事のドラマ。ちなみにシーズン2もあるけど、シーズン2はキャラも事件も全く別物でシーズン1とのつながりもない。普通、刑事もののドラマと言えば、1話で1事件って形が多いけど、このドラマは1シーズンで1事件って形で、各話はシームレスになっている。さらにこのドラマは普通とはちょっと違う構成になっている。2人の刑事が事件の捜査をするのと並行して、それを過去の出来事として、すでに刑事でなくなった2人の主人公が他の刑事たちに語る現在の取調べシーンがちょいちょいはさまってくる。つまり、過去と現在が交互に描かれる形になっている。さらに2人の刑事の私生活もしっかり描かれ、このイレギュラー的な展開に、普通の事件捜査ドラマに慣れた僕なんかは最初はちょっとついていけなかったりしたんだけど、それも2話を観終るころにはすっかりこのドラマの魅力ドハマりしてしまっていて、世間的な評価の高さにも納得であります。で、どの辺が面白かったのかとゆーと、まず、全話を通して漂っている、なんかおぞましい事が起こっているいるとゆう雰囲気。この雰囲気のおかげで、なんかゾワゾワ感が止まらず、次が観たくなる。次に事件の背景には、「黄衣の王」や、「カルコサ」などのワードが出てくる。これは知る人ぞ知るクトゥルフ神話に出てくる用語。そしてルイジアナ州とゆうアメリカ南部の舞台もクトゥルフっぽさをかもしだし、さらに事件の背景の設定には、実際に起こったカルト的な事件の要素もあり、それらを混ぜて脚本が練られているらしく、そこらへんの不気味さがドラマ全体を覆っている。そして、このドラマ、そーいった事件の解決が全てではない所も面白いところで、あくまで焦点は2人の刑事の人生であり、この2人はそれぞれに心に問題を抱えており、それに翻弄されるドラマでもある。だから、僕は最後はちょっぴり泣いてしまった。不気味な無差別連続殺人事件、それを追いかける2人の刑事の人生、それは何十年にも及び、現在と過去が交差して、全8話が1本の映画のように語られる、そんなドラマ。
[DVD(吹替)] 10点(2017-08-27 15:22:10)
13.  ケイゾク 《ネタバレ》 
男女2人の事件トリック解決もので、トリックとかスペックとかの堤幸彦によるお得意のスタイル。全く面白くない映画「20世紀少年」の監督さんだけど、ドラマでは、テンポがあって、シュールな不気味さとちょいちょい挟まるコミカルさのバランスが絶妙で、僕はこの監督さんのドラマは正直、めちゃくちゃ面白いと思ってます。知能が高く推理は超得意だけど日常生活ではかなりな天然ボケを連発する女刑事、柴田が毎回事件の謎を解くドラマだけど、僕がこのドラマが面白いと感じるのはオチ。普通ならいい話風だとか犯人の気持ちもわかる系で終るところを、柴田への突っ込み担当刑事の真山がその犯人の心の闇を暴露して、人間のダークな部分を浮き彫りにしちゃう事件の決着のつけ方なので、毎回、観た後、ゾゾゾってきちゃいます。ただ、このドラマ、そのスタイルは7話までで、残り4話、トンデモない展開になります。超能力を使う快楽殺人犯が登場し、その朝倉とゆうモンスターと柴田たちとの死闘アクションドラマになっていくのです。そして、それをきっかけに、次々超能力犯罪者が出現し、やがては世界大戦へと発展してしまうんだけど、それはこのケイゾクのシーズン2にあたるドラマ「スペック」で描かれています。ケイゾクのドラマシリーズ→テレビスぺシャル→映画→スペックのドラマシリーズ→テレビスペシャル→映画とゆう作品全てをまとめてケイゾクサーガって呼ばれているんですけど、僕は、このケイゾクサーガの世界設定が、貴志祐介の「新世界より」の歴史設定に似てるなーって思ってまして。貴志祐介は好きなホラー作家の1人で、アニメにもなった「新世界より」は、そんな中でも夢中になって読んだ小説です。中世日本風な世界観で、住人はみんな魔法のような超能力が使えるって設定のファンタジーSF。物語内で、なんでそんな世界になったかてゆう歴史が語られるんだけど、それがものすごく不気味で恐ろしい歴史なんです。ようは、超能力が使えるサイコパスが出現し、犯罪を起こすのをきっかけに、世界中で超能力が使える人間が徐々に増え、それにより世界中が混乱し滅亡の危機を迎え、荒廃してしまったってゆう歴史。ケイゾクサーガでも超能力が使える朝倉とゆうサイコパスの登場から、超能力者の犯罪者増え、世界滅亡の危機を迎えます。超能力が使えるサイコパスって考えたらめちゃくくちゃ怖いし、なんかそんな人間が出現するかもってゆうリアリティーを感じちゃう所が怖くて好きなのかも。まー、そんなこんなで、このケイゾクは今見ても全然面白いし、特に最後の野口五郎の演技はトラウマ級の気味悪さです。
[DVD(日本ドラマ)] 10点(2017-06-27 08:59:16)(良:1票)
14.  HOMELAND/ホームランド
CIAとテロとの戦いを描いたドラマ。「24」のスタッフが参加している。ただし、テロとの戦いとゆうテーマは一緒だが、「24」とは全く違ったテイストになっていて、どちらかとゆーと「24」よりリアリティーがあり、エロシーンも多めで、大人向けな感じに仕上がっている。もちろん「24」のような1話が現実の1時間と同じとゆうような特殊な演出ではなく、時間経過は普通のドラマと同じであり、「24」は1シーズンで一区切りだが、こちらは3シーズンで一区切りになっている。3シーズンで一本の映画のような作りになているために、このシーズン1では、まだまだ序章ってな感じで、淡々としていて、ハラハラドキドキで次がすぐに観たくなるようにはなっていない。しかし、シーズン2の後半からシーズン3にかけては怒涛の盛り上がりをみせ、派手なシーンも多くなり、静かなシーズン1を見てるからこそ、のめり込める衝撃の展開もあって、全体的にはかなり面白い対テロのスパイドラマのひとつと思える。このドラマの面白いポイントをあげると、それはもう主役のキャリーのキャラ設定である。女性のスパイなのだが、いわゆる典型的な女性スパイとは全く違ったキャラになっている。もっとゆーと典型的なヒロインとも違ったキャラ性である。テロを倒すためなら、どんなことでもするジャック・バウアーをもっと強烈にしたキャラで、さらには女の武器までも平気で使い、倫理観もへったくれもない。嘘も平気でつく。もっと変なのは、このキャラ、もともと重い精神病を患っており、薬がないと気が狂ったみたいに暴走しだすのだ。そのせいで、普段から異常にカリカリしており、見る人によっては、主役なのに好感がもてないかもしれない。だがしかし、スパイとしてはものすごく優秀、任務を達成するために、自分までもトコトン追い込むために、いつもボロボロのイメージである。口癖はジャック・バウアーでお馴染みの「クソッ!」である。このキャリー、最初は癖がきつすぎて、ついていけないのだが、途中から、彼女の凄さに見てるこちらは度肝をぬかされる。まー、シーズン4あたりではだいぶまともになるんやけどね。このシーズン1では、スパイドラマテイストより家族の日常的問題シーンが多めで、なんだか不倫ドラマを見てる感じではあるが、まー、シーズン2の終わりまでは我慢して欲しい。過酷なスパイ任務と恐ろしいテロ組織の不気味さがリアルなテイストで描かれ、それでいて、こちらの予想を裏切る展開に、先が全く読めない異色のスパイドラマ。おすすめである。
[DVD(吹替)] 10点(2016-05-12 20:10:01)
15.  ブレイキング・バッド
何か面白い海外ドラマはないかという問いに、必ずあがる作品の一つで、imdbでもゲームオブスローンズに並んで9.5/10と評価が高く(8以上はたいがい面白い作品と言われている)、特に海外ドラマ通や業界関係者の評価が異常に高いドラマである。ドラマは完全な続き物で、シーズン5(シーズン5は前編と後編に分けられているが、日本では後編はファイナルシーズンになっている)で完結しており、海外ドラマにありがちなシーズン最後はグダグダで終わるとゆう事はなく、全体で一本の映画のように、最後までよく出来た脚本であると言われている。では、どんなドラマかというと、簡単に言えば、ピカレスクである。いわゆる、ワルや犯罪者が主役の、自分の生き様を見せつけるってゆう系のドラマ。ただ、このドラマが面白いのは、この主役のワルがよくいる普通のワルじゃないって所がミソ。主役のウォルターは、どこにでもよくいる50歳のなさけなーい感じのおっさんである。高校の化学の先生で、生徒には授業中なめられ、それだけでは生活がままならないので、洗車屋でオーナーにガミガミ言われながらバイトもしてる。一応、結婚しており、奥さんは妊娠中だけど、完全に奥さんの尻にひかれており、高校生の息子がいるが脳性麻痺で杖がなきゃ歩けない。温厚で真面目を絵にかいたような人物で、この男のどこをどうとっても犯罪者やワルには結びつかないのである。そんな男が、お話が進むにつれ、普通の今までのしがないおっさんの生活を続けながら、裏では警察どころか大きなギャング組織や裏社会にまで、一目おかれる伝説の怪物的ワルに変貌していくのである。表面は50の真面目で貧相なおやじ、だが裏ではとんでもないワルへと変貌、しかも多くの人がそれに気づかない。これがこのドラマの面白いポイント。では、なぜそうなれたか?彼は化学の先生である、そして普通の人より優れた化学知識があったのだ。この知識が武器になったのだ。このドラマのタイトルロールには元素記号が使われた演出があるが、それはそーゆうことである。ただし、この男、もともとワルの素質はあったのではないだろうかとも思える。それに50歳で自分が追いつめられるまで気づかなかったのだ。とにかく、そんなわけで、このドラマは一般的なわかりやすいハラハラドキドキの娯楽作品ではない。だから観る人にはよっては、噂ほど次から次と観たくなるほどハマらないかもしれない。正直、僕も、シーズン1の1話以外とシーズン2、3は面白いんだけど、別に途中で観るのをやめれるくらいの勢いであった。淡々とした生活シーンも多いし、ワルへの変貌もものすごくゆっくりなので。ただし、シーズン1の1話目はかなり面白かった。冒頭のパンツいっちょうでガスマスクのおっさんが、キャンピングカーで暴走ってシーンは見た目もインパクトあるし、なんでそんな感じになってもーてるのかすごく興味が引かれ、その後、過去に話がもどるんだけど、全然、退屈ではなかった。あと、さすがにシーズン4と5は、物語のクライマックス部分にさしかかるので、次から次へと観てしまうほどハマってしまった。脇のキャラも味がある。もう一人の主役と言えるほどの存在のピンクマン。彼はウォルターの元教え子なんだけどチャラいジャンキーである。しかし彼はドンドン過酷な体験をして彼も変貌していくのである。彼とウォルターの奇妙な関係性は、ある意味、一番ハラハラしてしまう。そしてウォルターの最大のライバルのガス。シーズン2の後半に登場するが彼の登場で物語にグッと緊張感が生まれた感じになる。冷酷で狡猾しかし見た目が温厚ってところはウォルターに重なる部分がある。あと忘れちゃならない弁護士のソウル。やっぱ大物ワルには弁護士の存在がなきゃってことで登場。一見お調子者のコミカル担当なんだけど意外に有能で道理をわきまえた奴で、彼の登場によりウォルターの世界がグッと広がった感じになる。ソウルは人気のキャラなのか、彼が主役のスピンオフのドラマもある。他にも沢山いるけどウォルターを中心に彼らの視点でも物語が進行するので、一種の群像劇っぽい所もある。とにかく、ワルなんだけど主役のウォルターに感情移入してしまえば、悪いことをしてしまってバレやしないかとゆう、ばつの悪いドキドキ感と、どんどんひどくなる主役の振るまいに、そんな主役を応援している背徳感が観てる者の精神を上げたり下げたり何とも言えない気分にさせてくれて、それでいて最後まで見ると、ウォルターの生き様に何とも言えない感慨的な気持ちにさせてくれる犯罪ドラマ、誰にでもおススメって感じではないけども、ピカレスクが嫌いではなければ観てもいいかも。僕は最後まで観てかなり良かったし、みんなが絶賛するのにも納得なので、この評価。
[DVD(吹替)] 10点(2016-04-09 01:59:08)
16.  ゲーム・オブ・スローンズ
架空の世界を舞台に、いくつかの家が七王国といわれる国の王の座をめぐって争う様を軸に、そこで繰り広げられる愛憎劇、陰謀、戦争、成長などを描いた、人気中世ファンタジー群像劇。現在シーズン6が放映され、シーズン7か8で終わるとか。ドラマとは思えないほどの映画並みのクオリティーとスケール、見だしたら止まらないカッパエビセン感、そして青少年には見せられないエロさとグロさをもしっかり観せる大人のファンタジーなど、このドラマを支持するものの評価は高い。ロードオブザリングやグイン・サーガ、ベルセルクなどのファンタジー作品好きな者たちだけでなく、三国志や日本の戦国時代の乱世を描いた大河作品好きな者たちも夢中で見てしまうほど、もうそのワクワク感は止まらないと噂に聞く。果たして、本当にそうなのか、僕が観た感想を正直に書きます。まず、注意してもらいたのが、このドラマは、かなりスロースターターな作品であること。だから観る人よっては、あれ、ファンタジーものって聞いたのに、ファンタジー要素があんまないとか、なんだからダラダラした会話劇やセックス描写ばっかじゃん、活劇なんてないし、戦闘シーンもないし、大河的な展開もあんまいとか、登場人物多すぎて、誰が誰か関係性がよくわかんないし、なんか退屈とか、思うかもしれません。はっきり言いましょう、このドラマが個人的におもしろくなったのはシーズン1の7話目からです。そこでよーやく大局的な物語が動き出します。そこから徐々にカッパエビセン感がゆっくりと僕をこのドラマにハメル沼地へと引きずり込んでいきました。シーズン2になると、カッパエビセン感はどんどん増し、活劇シーンやファンタジー要素も増えてきます。シーズン2では後半、大規模な戦争シーンも出てきます。さらにシーズンが進むと、ドラゴンや、魔物の軍勢も出てきます。顔を自由に変える暗殺者や、巨人、怪しい妖術も出てきます。エロとグロは相変わらずですが、安心してください、壮大なファンタジー大河になっていきます。しかも海外ドラマだけでなくファンタジー作品の中でもトップクラスで、先に進めば進むほど面白くなるとゆう極上品です。で、最初から物語にのめり込むために一つ提案があります。まず観る前に公式ホームページの設定と地図は一応見ておいてほうがいいです(ウィキとか他のサイトはあまりお勧めできません。ネタバレがあるので)。あと、相関図があるので、最初はそれを見ながら、各キャラクターの関係性を確認しながら見るといいかもしれません。それだけで、最初の平和な頃の話も、各キャラクターがなぜそーゆう動向をするのか立体的に把握でき、意外に会話劇も面白く見れます。5話目くらいで、だいたい各家とかの立ち位置も自然と頭に入ってくるでしょう。一応、具体的にいっておくと、物語はだいたい3つの軸に分かれてそれが並行して進んでいきます。一つは七王国の覇権争い周りの群像劇で、ここでは各キャラがそれぞれの思惑や数奇な運命に流されて進んでいきます。まー、このドラマのメインです。もう一つは、北の壁と言われる辺境でのお話。ここは七王国中の流れ者が、ある誓をたて、北に棲む魔物から七王国全土の民を守っている特殊な地域です。七王国の覇権争いとは全く別次元の概念で物語が進行していきます。シーズン2の終わりには恐ろしいってなっています。あと一つは、七王国のウェスタロス大陸の海をへだてた東に位置するエッソス大陸での暑い異国情緒あふれる舞台でのお話で、こちらはどんどんモエル展開になていきます。シーズン3くらいにはかっちょえええ!ってなってます。この三つは、登場キャラ同士の関係性はあるものの、途中までほとんど絡みません。そこが後のシーズン3以降に絡んでいくとき面白くなっていくのです。またシーズン毎に登場人物はさらに増えていきますが、シーズン1の基本を押さえておくと混乱することはありません。あと、原作者で制作の一人であるジョージ・R.R. マーティンは好きなSF作家の一人で「タフの方舟」なんかは面白くて、こちらもおススメです。もちろん、原作の氷と炎の歌シリーズを読めば、より深くドラマのディティールがわかりますが、後の展開はドラマと小説では異なっていきます。とにかく、映画並みの映像クオリティーだけでなく、衝撃的で素晴らしくよくできた脚本、味のあるキャラクターたちと、どこを切り取っても面白いドラマです。ファンタジー好きも、そうでなくても、観ないと損をするかも。
[DVD(吹替)] 10点(2016-03-18 16:57:32)
17.  クリミナル・マインド/FBI vs. 異常犯罪
海外の刑事ドラマは結構見てますが、どれも、途中で飽きちゃって見なくなるのが多くて。それは日本のドラマに比べて長いってのもあるのですが、ただ、このドラマはずっと見続けています。連続異常殺人を解決するためにアメリカ全土をあっちゃこっちゃと飛び回るFBIの1チームを描いたドラマです。彼らは誰もが優秀な分析官です。犯人は無差別な殺人なので一般市民にとけこみ、証拠から特定するのが難しいのですが、このBAUのチームは犯行現場や被害者像から犯人の妄想やファンタジーを探り出し、犯人像をプロファイルしていきます。それにより次の犯人の行動を予測し時には先回りし犯人を捕まえます。ドラマは他の刑事ものと同じく、まず、殺人描写が描かれ、次にBAUがその地域に出かけ犯行現場や被害者を調べ犯人像をプロファイルします。その間にも、犯人は次の犯行を犯したりします。ある程度プロファイルがまとまると、それを地域の警察や市民団体に発表します。毎回、このプロファイルの発表シーンがあります。彼らは非常に優秀なので、この発表のプロファイルはいつも、だいたいあたっています。この犯人特定の過程が実にスムーズでスピーディーで日本の刑事ドラマにありがちな見当違いな捜査を途中までしてウダウダする部分がそんなにないから、見ていて退屈な部分があまりありません。それに見てる者は最初は、なぜ犯人がそんな殺人行動をするのか、わからない時が多く、このプロファイルで、なるほどと理解できるようになり、そのへんのさじ加減が実に絶妙です。そして、これは賛否両論がありますが、このドラマでは、意外に途中の被害者が助かりません。子供ですら容赦なく殺されちゃったりします。だからより現実的なのですが、慣れてない人はそこが見ていてつらいかもしれません。ただ、だからといって被害者描写をないがしろにしてない部分があり、助かった被害者や残された遺族の悲しみや愛情がダイレクトに見てるものに伝わる表現が多く、意外に泣けたりもします。僕は何回かこのドラマで泣きました。あと、毎回、ドラマの冒頭と終わりにその回のテーマに沿った有名な人の格言をBAUのメンバーが語る描写があり、これが見た後に、深く心に突き刺さる仕組みになっています。さらにシーズンの最後は毎回、次のシーズンにまたがった大事件が扱われ、これで次のシーズンが気になってしかたなくなります。シーズンを通しての大きな事件や手ごわい犯人の存在とゆう要素もあり、BAUのメンバー自身も危機に陥ったりもして、シーズン1から順に見ていくと、各キャラに愛着がもてるようにもなります。長いシーズンなのでメンバーの入れ替えもありますが、彼らの誰もの職業意識の高さにもいつも感服いたします。目的に向かって真面目に機能的に仕事をこなす素晴らしさもこのドラマの魅力の一つです。基本は45分の一話完結ですが、その中で描かれる心理戦や各キャラの人間ドラマは非常に濃く、それでいてテンポがよくて見たあとには、何か深く考えさせるものが残る刑事ドラマ、オススメです
[DVD(吹替)] 10点(2016-02-29 01:38:43)
18.  ストレイン 沈黙のエクリプス 《ネタバレ》 
ドラマには刑事ものみたいに毎回一応事件が解決する一話完結ものと、「24」や「ウォーキングデッド」などのように連続してストーリーが進行するものがありますが、このドラマは後者です。主役は一応疾病対策センターの職員ですが、主要なキャラをとらえた群像劇でもあります。ストーリーはウィルスパニック系で始まりますが、実のところ、ゾンビものっぽいヴァンパイアハンターもののアクションホラーであります。そう、吸血鬼です。でも単なる吸血鬼ではありません。人間の頃の記憶はほとんどなく、血を求めさまようゾンビみたいなやつなんですが、口から長い触手をのばして血を吸い、十字架は効きません。ただし日光と銀には弱いです。頭破壊でも死にます。その辺はゾンビものっぽいですが、ゾンビと決定的に違うのが、彼らにはマスターと言われるボスがいます。このマスターには高い知能があり、言葉もしゃべります。動きもパワーも人間離れしています。そして吸血鬼たちを手足のように操ります。吸血鬼たちは普段はゾンビみたいですが、マスターの命令で特定のものだけを襲ったり、特定の場所を急襲したりします。ニューヨークの街をどんどんゾンビのように浸食していく吸血鬼たち。それはマスターの完璧な戦略でもあります。ただし、マスターを殺せばすべてが終わるので、主要キャラたちがマスターを狙う攻防が始まるのです。他にもどーやらヴァンパイア達の縄張り争いも絡んでくるみたいで、人間を助けるヴァンパイア部隊なども出てきて、今後どうなるのか楽しみであります。シーズン3で終了することは決まっているので、人気が出て長いシーズンやってオチがグダグダになるようなことはないと思います。最近の海外ドラマは予算のかけかたが尋常ではなく、下手な映画よりクオリティーが高いです。なのでホラーとして全然チャチくありません。吸血鬼たちが人を襲うために口から長い触手を伸ばすシーンは何度見てもキモイです。ただ、続きが気になる系でありますが、吸血鬼の広がりで家庭が破壊されるシーンが多く、連続して観るにはちょっと精神的にしんどい部分もあり、例えば、子供なんかも容赦なく吸血鬼にされちゃうので、しかも吸血鬼になったら体の組織が書き換えられて、助からないので、なんかやるせなくなっちゃうんですよね。愛するものを襲うってのは、ゾンビものに似てるもんがあります。あと、ボスであるマスターの顔は怖いとゆーよりなんか笑けます。ちなみに原作はギレルモ・デル・トロの小説であります。
[DVD(吹替)] 10点(2015-12-03 00:25:16)
19.  バーン・ノーティス 元スパイの逆襲 《ネタバレ》 
海外ドラマは長いので、疲れないように吹替えで見る派です。それくらいのスタンスがちょうどいい感じがするので。で、このドラマの主役の吹替えは今のルパン三世でおなじみのクリカンさん。賛否両論あるみたいですが、僕はこの役にピッタリな気がします。てゆーか、この声のキャラにしか見えません。で、内容のほうはスパイを題材にしたユルかっちょよい、ある意味スパイドラマです。バーンノーティスというのは解雇通知って意味らしいですが、主役のマイケルが突然、スパイを解雇され、資産も仕事も身分もなくし、実家のあるマイアミに帰ってきて、自分が解雇された理由を探るべく一から出直すのですが、その理由を探る間に、毎回、舞い込んでくる街の依頼の仕事を元スパイの仲間たちと共にこなし、悪を懲らしめ人助けするのがメインです。展開的には「特高野郎Aチーム」っぽいですかね。ただし、あっちは派手なドンパチですが、こっちはスパイ。スパイのノウハウを駆使して、詐欺師や泥棒、ギャングやマフィア相手に 毎回事件を解決し、依頼人を救う様がかなり新鮮でおもしろいです。スパイの必需品の盗聴器や爆薬などを、日常品を改造してそろえるくだりや、 スパイの行動ノウハウを説明する場面が毎回あるのですが、それがかなり理にかなっててなるほどって思ってしまいます。例えば、携帯電話を解体して盗聴器や追跡発信機を作る様が解説つきで表現され、思いがけないスパイ術もちゃんと解説、なんだか観てるこっちは、スパイ新人気分でレクチャーを受けてるような気分にもなります。そして脇役キャラの個性も見所で、ビール大好きな元スパイのサムや、武器マニアできれやすい元カノで元スパイのフィオナ、なんやかんやとうるさいマイケルのお母さんなど彼らと主役との絡みが、なんてゆーか、ゆるいんだけど、かっちょいよいってゆーか、危険な場面でも、なごむってゆーか、日常とスパイの融合がこんなに楽しいドラマになるんですねー。マイケルとフィオナの微妙な関係も目が離せなく、家族とマイケルの関係も家族のちょっとした温かみなんかがあったりして、ちょっとホロッとします。マイケルの人柄がこれまた最高によくて、世界を股にかけるかなり有能な元スパイのマイケルが、人情深く、困ってる人を見るとつい助けてしまい、そのくせ仕事を解決する時には、スパイ能力できっちりこなす所が素敵すぎます。後、毎回の事件と同時進行でマイケルを解雇した理由も謎が謎をよび、次の話をすぐ見たくなります。話が進むにしたがい、チンピラみたいなマイケルの弟や、裏業界のコネがあるマネーロンダリー屋、いかれてるけどなぜか憎めない武器商人、マイケルを監視する組織のスパイなど、脇キャラもさらに多彩になっていき先の展開にワクワクしちゃいます。スパイの危険な世界と日常のゆるーいコミカルさと、各キャラのかっちょよさが、ちょうどいい感じでブレンドされた日常スパイドラマ、おススメです。
[DVD(吹替)] 10点(2015-12-01 23:14:47)
20.  HANNIBAL/ハンニバル 《ネタバレ》 
このドラマ、第一話目からドハマりで、すぐ次が観たくなり、気がつきゃシーズン2までいってしまってたくらい、自分にとって面白いドラマでした。このドラマは、あの「羊たちの沈黙」に登場する殺人鬼である精神科医ハンニバル・レクターを描いたドラマで、彼の正体がまだ当局に発覚していない頃のドラマです。主役は、やがてはハンニバルの正体を見抜くことになるFBIの講師ウィル・グレアム。彼には特殊能力があり、それは犯行現場を見るだけで、その犯人に共感し、犯人の思考や人物像を100%当てることができるもの。しかし彼はその能力を使うと、精神が犯人の思考に犯され、病んでいく。そこで彼を異常な事件捜査に利用することにしたFBI行動分析課長ジャック・クロフォードは、彼の精神がおかしくならないように、警察に協力的なハンニバル博士に彼のカウンセリングを任せた。しかしウィルを観て、面白いと思ったハンニバルはカウセリングを通じて、彼を新しいおもちゃのように実験材料にするってゆう内容です。ドラマの形式としては、毎回、ハンニバルとは無関係の異常な犯罪が起こり、その捜査と並行して、ハンニバルとウィルのカウセリングが進行するというパターンであります。ハンニバルはその間でも、密かに人を殺し食べていますが、誰もそれに気づきません。それどころか、ハンニバルに事件捜査に協力させたりもします。もちろんドラマが進んでいけば、自分たちが捜査している事件とは別に異常で知能の高い犯罪者の存在に気づきますが、なかなかハンニバルにはたどり着きません。さらに、このドラマには毎回、二つの演出がほどこされドラマを面白くさせています。一つは毎回起こる事件の犯行現場と犯人の異常性。これが今まで見たことないほどの強烈なもので、例えば、何体もの死体を組み合わせたトーテムポール、死体の背中の肉を羽にして天使のように見立てた犯行現場、馬の子宮に死体を詰め込むなど、どれも人間がやったとは思えないほど異常なものばかり。いや異常を通り越して死体を使ったアートと言っても過言ではないくらいの出来です。もう一つはハンニバルが作る料理シーン。ハンニバルは毎回、手料理を色んな登場人物にふるまいますが、その料理シーンが手が込んでいて、どこれもこれもおいしそうな料理ばかり。人肉かもしれないが、そんな描写はないのでそこは謎です。ハンニバルがまるで芸術を創造するようにテキパキと料理するシーンは、お腹がすいてくるほど食欲そそるシーンとなっています。アクションは少なめで、どちらかと言えば会話劇がメインですが、ハンニバルが仕掛ける心理的な罠とそれに対応するウィルとの会話は、まるで観てるこっちがその会話で形成される迷宮に迷い込ん気分になり、ウィルのたまに見る妄想がさらに迷宮感を深めます。登場人物も魅力的でこのドラマに完璧にフィットした感があります。僕は海外ドラマは吹き替えで観ますが、吹き替えもキャラにあっていて、ウィルの「・・・僕の見立てだ」ってセリフ場面を初めて見た時から、このドラマの虜になっていました。エピソードの中には、異常犯罪者とハンニバルとの直接対決とゆう毒対毒の興味をそそる展開など飽きさせない工夫が色々なされています。当然、シーズン1の終わりは、あちゃーって展開になり、やがてハンニバルが捕まることになる結末はわかっていても、シーズン2がどのような展開になるのか、ますます目が離せなくなります。そしてシーズン2では、それでもちゃんと進行していくあたり、このドラマのストーリーの巧妙さにドンドン引き込まれます。ちなみに「羊たちの沈黙」等のこれまでのハンニバルシリーズを観てなくても、まったく問題なく、むしろ全く別のサスペンスドラマとして観たほうがより楽しめるのではないでしょうか?ただし、異常犯罪がテーマの一つなのでグロいです。
[DVD(吹替)] 10点(2015-11-30 18:16:16)(良:1票)
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