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水曜日が消えた - 目隠シストさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 水曜日が消えた
レビュワー 目隠シストさん
点数 8点
投稿日時 2021-08-16 18:55:22
変更日時 2021-08-16 18:55:22
レビュー内容
(ネタバレしています。ご注意ください)

類似設定ですぐに思い出されるのはSFサスペンス映画『セブンシスターズ』です。こちらは一人の身分を7人姉妹が曜日ごとに分け合っていましたが、本作では一人の男性の中に7人の人格が宿ります。キッカケは自動車事故による脳損傷。それぞれの人格は曜日ごとに出現しました。主人公の人格は「火曜日」さん。そんな7人の共同生活にある日変化が訪れます。それがタイトル「水曜日が消えた」の意味です。
水曜日が消えて得をしたのは火曜日でした。火曜休館の図書館へ行ける。一泊旅行だって可能。今まで諦めていた人生の選択肢が広がります。7分の1から7分の2へ。この先にあるのは7分の7の世界。本来の人生を取り戻すチャンスが到来しました。しかし彼は、いや彼らは、思いもかけない未来を望んだという結末でした。
本作のテーマは「多様性を尊重する共生社会」や「基本的人権の尊重」であると考えます。これらスローガンはあらゆる機会で(特に国際社会において)私たちが目にするものであり、理念に反対する者などいないでしょう。しかし、いつまでもスローガンであり続けるのは、一向に実現しないからです。典型的な「総論賛成各論反対」の部類。自身の利害と関係ないところでなら「素晴らしい」「どうぞどうぞ」なのに、いざ当事者になると「でもだって」「それは困る」に変わります。だからこそ、己が不利益を受け入れた7人の決断は尊く、心を打たれるのだと思います。誰だって7分の1の人生なんて御免です。7倍のスピードで老化すると考えたら気が狂いそうです。しかし、それでも彼らが“損な人生”を選んだのは「足る事を知った」からと考えます。欲をかかず、現状を肯定できれば、そこに幸せがあるということ。ここに「共に生きる」精神の本質がありました。もっとも、これは「悟り」の境地なので、誰もが受け入れられるものではありません。それに欲が私たちの文化文明を進化させてきたとも言えますし。参考になるのは、共生は相互不可侵の原則に基づくこと。7人は曜日の垣根を決して超えません。一緒のパーティなど一生しません。でも彼らの仲は険悪ですか。これをポジティブに捉えられれば、きっと世の中は少し良くなる、いや「生きやすくなる」気がします。
作風はサスペンスでありながら、その中身は正統派ヒューマンドラマ。当初思っていたのとは大分違いましたが、良い裏切りでした。中村倫也は、ふり幅のある役がよく似合います。
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