33.高校の時の社会の先生が映画好きで、授業を潰して観させられました。この映画を観て、映画に対する考え方が変わりました。派手な演出や特撮なんて映画の本質ではなくて、発想と脚本と役者の演技が重要なんですね。 |
32.個人の意見は往々にして、集団の中に埋没してしまう。集団の中でひとり異を唱えることは信念が必要で、誤魔化しの効かない責任が伴う。ヘンリー・フォンダもトイレの中の密談で責任を問われる。12人の陪審員全員の責任であるはずの評決が、ここではフォンダひとりの肩にのせられてしまう。こんな場面が社会にはそこかしこに転がっている。セミナーという商品にまでなったくらいだ。個人の中に降りていけば必ず、その人だけの意見がある。しかし時間に追われる私達にはそれが億劫だ。そんなことよりも蒸し暑いこの部屋から早く出たいし、今夜のナイターを見逃したくない。だから右へ倣えで責任を集団の中へ捨ててしまう。 また、自分でも説明ができない感情の原泉にまで人を踏み入れさせたくもない。まして自分の意見がステロタイプな社会的刷り込みによる偏見に支配されていることなんか認められようか。アイデンティティの崩壊である。 この映画が面白いのは、事件を読み解く過程で男たちの持つ価値観も読み解かれていくところにある。人は完全な客観には成り得ないことを踏まえた上で、努めて事実を探ろうとすることの大切さを観客に訴えかける。事件の焦点をわかりやすく区切り、ひとつひとつQ&Aで決着を見せていったのも万人向けでよかった。 【337】さん 9点(2003-12-01 13:27:55) (良:3票) |
31.古い、やけどそんなん関係ない良さが感じられる映画。会話だけなのにこんなにドキドキさせられる。。 【ヒロヒロ】さん 9点(2003-11-15 13:57:16) |
30.非の打ち所がない、最高の脚本。この脚本家は天才だ! |
29.一切の無駄を省き、ひたすら密室での議論と心理描写を描ききった究極の作品。映画というものは莫大な金を掛け、豪華なセットや爆薬など使わなくとも、いくらでも良いものが作れるんだということを見事に教えてくれている。脱帽。 |
28.圧倒されました~。ラストは胸が一杯になりました。硬派な内容で娯楽的ではないですが、「面白かったっ!」と心から言える作品です。 【たまねぎ君】さん 9点(2003-11-06 09:58:41) |
27.余計なものを省いて、ひたすら舞台を室内に限定した結果、これだけの緊迫感を生み出せたのだと思います。まぁ、その分こじんまりしてしまった感は否めないのですが・・・。 【のほほん息子】さん 9点(2003-10-31 09:21:33) |
26.すんばらしい。裁判もので、しかも審議室の中だけで話が展開する、一見死ぬほど地味な映画なのに、ここまで目を釘付けにして見れたのはやっぱり脚本が凄くしっかりしてるんだろうな。今の映画人も編集遊びにいそしんでないで、こういうのを見習って欲しい。ヘンリー・フォンダが白いスーツ、最後まで有罪を主張する男が黒いスーツを着ていたのが印象的だった。ただ一つ、有罪に固執する連中(メガネ除く)の顔がいかにも悪役面だったのがちょっと不満。 【C-14219】さん 9点(2003-10-30 23:00:33) |
25.完璧。 【戦慄の右クロス】さん 9点(2003-10-21 16:10:26) |
24.皆さんの書かれている通り名作だと思います。タイトルもイイ! 【きすけ】さん 9点(2003-10-19 00:36:22) |
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23.俳優さんたちの個性と演出でこれだけの緊張感で盛り上がる作品は他にはありませんね。最後に無罪と言うリーJコップがよかった。これは全員男ばかりだったのでよかったのかも。 【fujico】さん 9点(2003-10-10 21:49:15) |
22.面白かった。映画ってお金かけなくてもこんなに面白くなるんだなって素直に思った。豪華なセットやたくさんの爆薬を使えばいいってもんじゃない!しかし暑そう・・・ |
21.すげーなー。この緊迫感!密室で繰り広げられる男達の迫真の論議、リアルタイムで描かれているのも功を奏している。 【たましろ】さん 9点(2003-09-26 22:58:57) |
20.陪審員制度の困難さを見事に描ききった映画ですね。人間の偏見がいかに事実を曲げて物事を見せているのかという事が、狭い個室の中の議論だけで成立させているのは素晴らしい出来だと思います。リメイク版も見てみたい気がします。 【たにっち】さん 9点(2003-09-11 12:59:36) |
19.アイデアと脚本、そして役者陣次第では、こんな限られた条件下でも見事な傑作が作り得るということでしょう。蒸し暑く閉塞感充分な室内の描写。サスペンスを盛り上げるナイフの演出。次第に浮き彫りにされる人間ドラマ。雨上がりの中、それぞれが家路に向かう開放感溢れるラスト。そんな見事なまでの展開に、最後まで画面にクギ付けでした。本作では、一人また一人と有罪から無罪へと流れが変わっていきます。しかし、もしこれが逆だったら(無罪から有罪へ)と思うとゾッとします。密室で行われ、しかも法の専門科でない人達による陪審員制度の難しさをも、教えてくれる作品でありました。 【光りやまねこ】さん 9点(2003-08-16 13:27:11) (良:1票) |
18.脅威!まさにその一言。一人一人無罪になっていくさまが圧巻。確かに屁理屈ではあるんだけど妙に納得させられる。 【とま】さん 9点(2003-08-05 23:35:40) |
17.これはもう脚本の勝利です。ヘンリーフォンダが惚れこんで作ったらしいですね。12人の座る位置から、何から何まで計算されつくしていて、どこか神様が作らせたような印象さえあります。真実と事実は違うということ。人が人を裁くことの怖さ。陪審制度万歳の映画じゃないんだよね。いや傑作です。 【ひろみつ】さん 9点(2003-06-01 21:37:59) |
16.ラストシ-ン以外はすべて密室劇。12人の性格描写も、陪審員の話が進む中で序々に明らかになっていく。狭い部屋、暑苦しい空気、息詰まるような「絶対有罪」からの逆転劇。我々観客もただ息を詰めて見つめるしかない。名前も知らず、ナンバーでしかないそれぞれの真実が暴かれたりする。ようやく解放されそれぞれが家路につく。外の空気はうってかわってすがすがしい。その時を一緒に過ごしたごとくの感がある。人が人を裁くことの難しさを重く問いかけてくる。 【キリコ】さん 9点(2003-05-13 21:05:44) (良:1票) |
15.白黒のオリジナル版を見ました。こういう映画を次の時代にも残したいものだ。 【マイケル】さん 9点(2003-03-14 08:27:15) |
14.吹き替えなし、字幕なしのビデオでみました。英語の文法が間違えている人が、「英語もちゃんと喋れんくせに=He don't speak good English!」というところ、英語の駄洒落で笑わせるところ(私にはききとれなかった)、また現場の下に住む老人の証言を事実としている人が、口論の末「あの老人のいうことがあてになるものか」というところなど、それらの台詞の後の本人や相手の表情が大変おもしろかった。Not Guiltyが最後から2番目になるように重ねられていく様子がなぜか印象的。全体の質についてはもう文句なしにすばらしい。 【いちファン】さん 9点(2003-01-30 16:06:04) |