4.ウィリー・スタークの初心が消し飛んでしまった姿は、地位が人を作ったようです。 ジャック・バーデンが唯々諾々と従ったのかがわかりにくい 知事でこの騒ぎなのだから大統領ともなれば・・・ 採決の結果如何で群衆は誰かさんの連邦議会襲撃事件のように突撃してテヘペロで恩赦を与えられるのだろうか。 幕引きが物足りなかったものの、辿り着くまでの展開は見応えあるもので、ブロデリック・クロフォード熱演はオスカー受賞に値するものでした。 |
3.《ネタバレ》 『ジャイアンツ』でエリザベス・テイラーの義姉役だったM・マッケンブリッジ、『赤い河』の勝気なヒロイン役J・ドルー、J・アイアランドといった、私が偏愛している作品に出演していたものの、何故がその後キャリアが先細りになってしまった懐かしい面々が次々と登場してきて、内容も含め飽きなかったです。『政治は麻薬』とはよく言ったもので、理想の市政に志を燃やしていたスタートから、権力欲に取り憑かれた、スピーチの達人でもある一人の男が辿った人生行路がサクサクとスピーディーに描かれていて面白かった。リメイクはS・ペン主演かあ・・・。今度観てみよう。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 7点(2025-03-24 21:16:01) |
2.《ネタバレ》 アメリカという国は、何度も何度も「民主主義とは何ぞや」と問い返していて、それに敬服。ソ連は共産革命の賛歌を歌うのにばかり熱心で、同じような試行錯誤をやらなかった。本作は『スミス都へ行く』の、もう一つの結末という感じがする。ああ真っ直ぐに歌い上げられないから、映画としての満足感は劣るが、立派な作品です。いかにもアメリカ南部の農民という顔、アメリカの純朴そのものである顔が、そのままゴリゴリの保守主義者の顔でもある、ということ。後半の群衆の恐ろしさは、映画ならではのもので、あれも『スミス』の裏返しのようにつながっている。テロリズムに共感を寄せてしまうような結末で、考えてみればちょっと怖いんだけども。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 7点(2013-02-08 10:05:17) |
1.《ネタバレ》 一人の男が政治家になり、そして政治屋になる様子を描いた社会派ドラマです。当時の社会情勢や米国の社会構造が判るとより楽しめると思いますが、そういった知識に乏しい自分でも十分面白かったです。(以下ネタバレを含みます)最初は正義感を持っていたスタークが「選挙の勝ち方」に目覚め腐敗していく様は現実社会にもありそうです。正しいことをしたいなら勝たなくてはならない。善は悪から生まれると言い切る姿勢に最初は理解もできます。ただ、倫理観の妥協線の引き方が非常に難しい。そもそも妥協線は無いのかもしれません。「心」を無くしても「志」を無くさなければ政治家としてアリかもしれませんが、スタークは両方失っていた気がします。最期が女性がらみなところが、らしいといえばらしいのですが、安直な印象が残りました。それでも、民衆が扇動される様を客観的に見ることが出来ますので、特に選挙前には観る価値がある作品だと思います。 【目隠シスト】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2006-05-10 17:47:21) |