1.《ネタバレ》 溝口健二の初期のサイレント作品。
これは元のフィルムの四分の一しか残っておらず、「東京行進曲」同様ダイジェストみたいな作品だ。
光の洪水から始まるオープニング、
電光掲示板でタイトルを出す斬新さ、
新聞と地球儀の数で月日を表す、
当時としては珍しい空撮映像、
新聞を製造する機械のうなりが聞こえるよな映像とかなり凝った実験的な作りだ。
完全に朝日新聞の宣伝ですハイ。そっちの「朝日」かよ!
溝口健二も結構職業監督というか、国の政策で幾つか映画作ってたんだな。
こういう映画と他のサイレント映画もいっしょくたに国が管理してくれていたらよかったんだがなー・・・残念だ。
戦争みたいな映像や関東大震災後の東京をチラリと映す。
それを新聞の記事として執念で追う記者たち。
記者にとっては大事な仕事、ただ一般人には邪魔だよな。
それでも記者は命懸けでネタを追う。
船の事故の時も「後でたらふく助けるから先にネタをくれ」だ。
図太いんだか白々しいんだか。
あっという間の25分だった・・・。