1.私の中の一つの基準として、深夜にテレビでたまたま見かけて、引きずられるように最後まで観てしまう、というのはかなり面白い作品に限られたことだと思います。そういう意味では、夜中の1時に観始めて、眠い眠いと言いながら結局最後まで観てしまい、後日ビデオを購入するまでに至ったこの作品はかなりな傑作と言えると思います。同棲中の男女が、互いの両親の家を訪ねるという特に何の変哲もないお話ですが、一つ一つのエピソードが微妙に楽しくて、つい淡々と観続けてしまうんですよね。大筋ではだから何なんだ、っていうストーリーなんですが、シークエンスの繋がりで見せて行く、なかなか良くできたシナリオだったと思います。「ノーバディーズ・フール」とか、あのへんのテンションが好きな方にはけっこうお勧めできるかと。老人モノではないですが。雰囲気一発な映画ですが、私はけっこう入り込めたので気に入っています。