7.《ネタバレ》 ◆観客動員数は100万人にとどまり、シリーズ・ワースト3。製作費20億円で、興行収入12億円、テレビ放映視聴率もたった5.8%という散々な出来で終わったゴジラ最終作。冒頭の「田中友幸、本田猪四郎、円谷英二に捧ぐ」という文字が痛々しい。内容のほとんどが軽薄なパロディで、ゴジラや怪獣たちに対するリスペクトが無く、ゴジラ映画を愛するコアのファンには見るのが辛い映画となっている。子供が見ても楽しめない。楽しめるのはアンチ・ゴジラ・ファン?「晩節を汚す」という言葉がぴったり。東宝は大いに反省していることでしょう。◆特撮の出来や脚本がうんぬんというより、姿勢の問題なのだ。1984年の復活以来ずっとシリアス路線できたのに、最後の最後でおちゃらけ路線。行きあたりばったりの展開に口あんぐり状態だ。◆気になった点。
①怪獣の場面が継ぎはぎだらけという稚拙さ。125分もあるのに。
②馬鹿にするためだけにハリウッド・ゴジラを出している。
③ロケットランチャーでエビラを倒す。他と整合性がとれない。
④キングシーサーは正義の味方のはず。モスラだけがいいとこどり。
⑤「人類にミュータントが見つかる」などというB級設定。
⑥怪獣映画に不要な人間のアクションパートが多すぎる。
⑦事務総長など死んだと思った人物が生きていた。
⑧X星人が仲間割れする。
⑨X星人に操られた尾崎が小美人からもらったお守りで殴られると正気に戻る。
⑩ミニラが登場し、途中で巨大化する。