21.まず実話だという事に恐ろしさを感じた。それに何もしていない人間が突然、犯罪者にされてしまう。これは現代の世界中、何処にいても起こりうる災難だと僕は思う。まさに恐怖だ。権力と嘘によって、15年間という長い時間を苦痛と怒りだけの世界へ連れこまれた主人公達。あまりの怒りと憎しみによって観ている僕が奴等を殺してやりたくなった。そして、ラストはとにかく嬉しかった。僕でさえこれだけの喜びを感じたのだから、彼等は一体どれだけの喜びを手にしたのだろう?僕には計り知れない。 【ボビー】さん 8点(2004-09-09 18:47:19) (良:2票) |
20.《ネタバレ》 ハッピーエンドなどありえない・・・。 先日公開された『華氏911』に、アメリカ軍に連行される青年と「息子は何もしていない」と泣き叫ぶ家族の映像があった。この映画に重なる部分が多い。その規模を問わず、暴行、虐待による自白強要での冤罪事件は数えきれないほど起きているのだろう。容疑者は弱者で、権力は密室で、保証されている権利を確かめるには壁が厚すぎる。日本でだって冤罪事件は起きているのだから。 印象に残るのは、二つの法廷での聴衆の反応。1回目で人々は野次り、物を投げつけていた。しかし15年後にはイギリス中でデモを起こし、法廷では被告を大喝采で迎えている。これに感じる強いおそれ。イギリス中でテロが発生し、人々は恐怖に震える。そんな中、警察が容疑者を逮捕する。大衆にとっての窓は新聞の文字、テレビのブラウン管、メディアだけ。いわば真実は情報の中。そんな中で、彼らの無実を信じることなど不可能に近かっただろう。きっと自分だって、並んだ容疑者たちを殺したいくらい憎んだだろう。大衆への恐怖と、自分が大衆であるということへの恐怖。真実を知ることは難しいだろうが、常に知ろうとすることだけは忘れてはならない、と強く感じた。 警察も憎いが、人を殺すことによって解決しようとするテロは最低だ。冤罪、父子の絆、そして新教徒と旧教徒という、宗教が国を分断し憎しみ合うアイルランドの悲劇を映画は見せつけてくる。 これほど主人公に感情移入し、怒り、泣き、喜んだ映画は稀だ。ラストシーンに爽快感はあるが、たった一度しかない貴重な人生を奪われたことを考えると怒りは決して晴れない。この映画にハッピーエンドなどはありえない。 【紅蓮天国】さん 8点(2004-09-15 04:26:48) (良:1票) |
19.《ネタバレ》 良かった。 ただ、あのホームレスからの供述が行われていたことの 説明描写不足な気もするが・・ ラストの裁判がひっくり返る大事のポイントなのに、 最初はどういうことなのか、分からなかった。 ビデオを巻き戻しての再見で、あの写真がホームレスだと分かった。 ダニエルデイルイスの父親(ピートポスルスウェイト)は素敵だった。 獄中でも、あのお父さんは尊敬を受けてたのだろう。 亡くなった日の囚人たちの鎮魂の炎が美しかった。 絶望のピークで、エマトンプソンが女神のように現れるのは、正直、泣けた。 傑作です!この映画。 【トント】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2021-01-09 19:08:20) |
18.《ネタバレ》 当時のIRAやイギリスに関する知識が深ければ、また違った感想を抱くことができるのかもしれませんが、こればかりは仕方ありませんね。私は単純に冤罪、そして父子の絆の物語として観賞しました。 冤罪ものとして、本作ではまさに「生贄」ないしは「見せしめ」として文字通り血祭りにあげられてしまうコンロン親子とその家族に対し、同情の念を禁じえません。最後に無罪を勝ち取りますが、奪われた15年間という歳月はもう二度と戻ってはこないのです。父ジュゼッペの、妻や家族のいるところで最後を迎えたいという願いすらかないません。 主観的に見ても客観的に見ても、コンロン親子とその家族は暴走した国家権力の犠牲者です。しかも、コンロン親子でなくとも誰でも良かったというのがまた恐ろしく理不尽であり、不条理なわけです。その日、ジュゼッペがもしロンドンに行っていなければ、別の誰かがテロの被害者と国民の溜飲を下げるための生贄にされていたのでしょう。その日、ロンドンにいたアイルランド人であれば誰でも良かった、この事実が最も恐ろしい。 普段、情報操作されがちな私達大衆への警告のようなものすら感じます。 とてもわかりやすく、もしかすると映画用に多少脚色なりアレンジがされているのかもしれませんが、それをふまえても一度は見る価値のある映画だと感じました。 【たきたて】さん [DVD(字幕)] 8点(2013-09-19 02:41:29) |
17.《ネタバレ》 これは面白かった・・。授業で観たんだけど、ここまで面白く観られる作品だったとは。音楽の挿入の仕方も上手かったし、チョイスも良い。お父さんが亡くなった時、囚人達が弔いの火を落とすシーンは美しさのあまり鳥肌がたった。てかお父さん役の人、どこかで見たことあると思ったら「ロスト・ワールド」のローランドだ・・。お、お父さん・・!! 【ネフェルタリ】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-03-12 00:57:00) |
【taron】さん 8点(2004-07-09 21:15:00) |
15.《ネタバレ》 冒頭からして冤罪のことを言ってたので、ある程度の覚悟はしてました。けど僕も、かなり苛立ちましたね。一度出した手を引っ込めないかのように、例え無実の決定的証拠があろうとも、何がなんでも告訴したい警察。ベルファスト出身のアイルランド人ってことだけで、どうしてここまで仕打ちされなきゃいけないの?って思ってました。そんな中、ジュゼッペは本当に立派だった。わずかな可能性でも、身の潔白を証明しようと一生懸命だった。そんなひたむきな父親がとても良かったです。だから死んでしまった後、ジェリーに対して「なんでオヤジが生きてる間に、もっと父親に協力して真剣に身の潔白を証明しようとしなかったんだ!」って言ってやりたかった。ジュゼッペが生きてる間に無罪にしてあげて欲しかったです・・。今も昔も、法律は警察に甘く警察も自らの過ちにはフタをする。詫びることは恥ではないのに。それが出来ない警察気質。哀しい。作品に7点。弔いの美しい炎に1点。 |
14.前半部分は素晴らしい出来です。北アイルランドの厳戒態勢の状態をリアルにとらえた視点や言われも無いでっちあげで尋問する刑事達の劣悪さに怒りがこみ上げるばかりでした。刑務所シーンは前半部が過激すぎたせいかちょっと大人しめに抑えてあるなぁという感じでした。私としてはこれでもかと言わんばかりにくどくこの親子を追い詰めていったらもうちょっと感情移入が出来たのにと思いました。まだまだこの作品以外にもIRAを取り上げた作品があるようなのでもう少し探してみたいと興味を持ちました。何かしら観たいとか興味を持つことはどこかしら彼らに黒人的差別観とダブってしまうからでしょうね・・・。 【tetsu78】さん 8点(2004-06-08 01:45:52) |
13.爆弾テロの犯人と間違われた父子二人が、15年の歳月をかけついに無罪を勝ち取るという実話をもとにした作品。主人公を演じたダニエル=デイ・ルイス、そして父親役を演じたピート・ポスルスウェイト。演技派2人の好演も手伝い、印象度の高い社会派ドラマに仕上がっています。それにしても洋の東西を問わず、刑事による密室での取り調べと警察という組織は本当にオソロシイ。いかなる取り調べが行われようとも表に出ようはずはなく、容疑をかけられた人間はただただ泣き寝入り。日本では、松本サリン事件の犯人扱いにされた男性の、警察によるヒドい仕打ちが記憶に新しいところ。これは決して他人事ではありませんよ。凶悪な事件に限らず日常起こる犯罪で、いつどこで容疑をかけられ自白を強要させられるかもしれない。日本でも、本作のような冤罪をテーマとした力強く見応えのある作品をどんどん作ってほしいと思いますね。 【光りやまねこ】さん 8点(2004-05-22 11:09:56) |
12.《ネタバレ》 ほんとにひどい話だなぁ~というのが観ながら感じたことです。実話と知らずに観たので驚きました。ダニエル・デイ・ルイス、すごくいいです。ピート・ポスルスウェイトも優しく強く慈悲深い父親役がとてもよかったです。欲を言えば、再審で無罪を勝ち取る法廷シーンをもう少し長く観たかったです。 【きょうか】さん 8点(2004-02-05 16:57:15) |
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11.俳優達の演技が抜群に素晴らしい。特にダニエル・デイ=ルイス。時を経るごとに変わっていく主人公の心境を、台詞ではなく、目線や落ち着き加減で表現していた。エマ・トンプソンもすごい。出番は少ないものの、静かなる炎を燃やす弁護士を印象的に演じていた。この弁護士の語り口で映画を作っても面白かったんではないでしょうか。 【shoukan】さん [映画館(字幕)] 8点(2004-01-01 00:35:49) |
10.ピート・ポスルスウェイトとダニエル・D・ルイスの演技を観ているだけでも完璧に物語りに引込まれる。物語り自体も心が引き付けられる。 【Andy17】さん 8点(2003-12-13 13:03:26) |
9.実話の映画化と言われるとそれだけでもう弱いんですよね~。ダニエル・デイ・ルイスは最初の方、年齢的にさすがに無理があるんでちょっと戸惑うんですが、ピート・ポスルスウェイトが、もう、反則スレスレのはまり役。その顔でその役は、タマリマセンよ。不自然に金かけたっぽいシーンがあるのは、アメリカ資本が入ってるから?その辺のサービスも抜かり無し。 【鱗歌】さん 8点(2003-08-15 22:20:57) |
8.地味な作品だが良かったですねぇ・・アイルランド、IRA、えん罪・・描かれている問題点はいろいろあるけど、ダメ息子が父と共に投獄され、その父の生き方に触発され変わっていくというテーマがうまく描かれていた。ダニエル、エマも良かったが父役のピート・ポスルウェイトの存在感があった。この人、すごくインパクトのある顔だが、名前もあまりメジャーでないし脇役が多いがいい俳優だと認識した。 【キリコ】さん 8点(2003-06-20 14:13:56) |
7.警察の理不尽なやり方に腹が立ってもう映画を見ているときから胃酸過多で胃が痛くなってしまいました。きっと俳優達がみなうまかったからでしょう。エマ・トンプソンが信頼できる弁護士役でよかったです。 【Jade】さん 8点(2003-02-21 01:01:50) |
6.いいですね。最後、正面から堂々と出て行く様には、ゾクゾクするものがありました。間違いなく、友人に勧められる作品です。 【ガマン】さん 8点(2002-12-07 00:16:50) |
5.始めはただのワルだったので同情できません。家族もあんなに巻き込んで。でも十分すぎるほどの罪はつぐなったし(実際やってないし)最後は本当にすかっとしました。 【ビビンバ】さん 8点(2002-08-08 08:10:54) |
4.良かったです。泣きました。エマ・トンプソン好きになりました。 【洪金寶】さん 8点(2002-03-17 22:16:56) |
3.2回見て2回とも泣いてそして泣いた場所がそれぞれ違ったのを覚えている。2回目観たときはダニエルデイルイスがなんかやらしい演技をしていると感じてしまい不快感を覚えたがピート・ポスルスウェイトと女弁護士の人は良かった。当時はどういう世界だったかはわからなかったがこの映画の映像を観てなんか創造させられてしまいました。 【K造】さん 8点(2001-12-13 21:09:48) |
2.この映画は感動させようなんて意図はなかったと思う。だって、そっちを狙うんだったらもっと「さあ泣け!」ってな演出が出来たと思うから。これが実話に基づいてるのだというから怖い。人権をまるっきり無視した警察のやり方とか。本当に、人が人を裁くというのは大変な事だなーと実感致しました。 【フォックス】さん 8点(2001-10-10 00:56:07) |