24.《ネタバレ》 最初は何てつまらない映画なんだろうか、
やはり昔の白黒とは全然違うなぁとむくれていた私・・
通常このての名作のリメイクはつまらないものが多いのです。
ところがこれはリメイクというより原作が違うんですね。
しかしH.G.ウェルズへのオマージュは過激なほどあったので、
やはり意識して観てしまいます。
絶対製作者は意識していたはずです(笑)
原作が違うといえども透明人間の元はウェルズです。
あの作品の映画化ではその時代の技術からできないこと、
想像させるところがありました。
そこを製作者は待ってました!とばかりに見せます。
タバコを吸うシーンでは肺に煙が舞い、
食事をすると鏡ごしに胃が動くのが見える。
そして雨に濡れれば輪郭だけがキラキラと輝く・・
これらは昔にできなかったことです。
この描写はファンタジー感いっぱいですね。
まあこれを見られたことと、
自分も透明だから足元が見えないから怖いということを、
よくわかるように演出していました。
これらは全てあのH.G.ウェルズの原作映画でできなかったこと。
後半からの面白さと演出が見られたのでまあまあよかった。
それに結局最後は面白かったし。
ただ・・
透明人間なので透明になってからはなるべくならば、
俳優さんの顔は出さない方がよかったと思います。
説明用にか露出度が多くそのたびにつまらなくなって、
つまらなくなればまた透明になったりと逆におかしい。
たぶん製作者がやはり透明でないと妙だとわれにかえったのか?
透明人間役の俳優さんは見えてたらパントマイムのようなのです。
それを狙ったのかもしれませんが・・
普通の人間が透明になりCIAに利用されないように逃げ続けるのがこの作品で、
昔のものは科学者が透明になり世界征服の野望を燃やすまでになる違い。
結局見えないから悪いことができると考えるか、
見えないからスパイに使えるから利用しようとか、
見えないことって結局不便なのですよね。
最期にしか姿が見えない哀れな昔の透明人間と、
最初から姿が見えるこっけいな透明人間・・どちらが面白いかでしょうか。