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あにやん‍🌈さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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コメント数 2524
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ホームページ http://coco.to/author/aniyan_otakoji
自己紹介 レビューを相当サボってしまってるの、単に面倒になっちゃってるからなんですよね。トシのせいか、色々とメンド臭くなっちゃって。
映画自体、コロナ禍以降そんなに見に行かなくなったのだけど、それでも年に70~80本は見てるワケで(でも今年は50本行かないかな?)、レビュー書けよ自分、って思ってる、でもなんか書かない、みたいな。
これからは今までよりも短文でレビューを上げてゆきたいな、と思う次第であります・・・微妙だけど。.

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1.  ウィッシュ 《ネタバレ》 
 ディズニー100周年記念!ってワリには地味と言うか薄いと言うか、随分小さくまとめちゃったのね・・・って印象。  決して悪くはない、楽しめるのだけど妙に淡泊な作りでこの作品ならではの強い個性が感じられなかったの。   ヒロインのアーシャがこれまでの、特にこの10年ほどのディズニーヒロインの寄せ集めみたいな印象で、彼女ならではの個性が感じられないのね。ラプンツェルっぽかったり、アナだったりモアナだったりミラベルだったり(ラーヤ成分は薄めかしら)。そのせいか、行動にも強い意志みたいなのは感じられなくて結構行き当たりばったり。そこでおじいちゃんのだけ取ってくるかぁ?みたいな。  後半、協力する友人たちも初期にそれぞれ個性は与えられているハズなのに取って付けたようなシロモノなせいかキャラとしてはちっとも立って来ないの。おっさん声の子ヤギのヴァレンティノも特に活躍するワケではないし。  ヴィランな王様にしろ、その王を必ずしも信頼してはいない王妃にしろ、全員が妙に薄いキャラに描かれていて、アク抜き状態なためにどうにも印象弱いのよね。王様、絵よりもむしろ福山雅治さんの声の個性が強くて「あー、ましゃだねぇ」って。   舞台は狭いし(『アナ雪』のアレンデール城周辺だけで起こる物語、みたいなモノね)、歌も印象に残りづらく(メインになる歌のシメが「ない!」でさっと切られちゃうの、余韻残らなくて微妙じゃない?)、見終わって記憶に残るのがスター可愛い、ってくらいなの、微妙ね。  っていうかエンドロールが卑怯なのでそっちに全部キモチ持っていかれちゃうかしら。それはこの映画自体のモノではない全く別の感動を与えてくれちゃうワケで。   これまでのディズニー作品のオマージュやエッセンスが散りばめられていて、だからそこを色々見つけて感慨に耽ってね、みたいな側面があるのかしらね。美術の作りなんかも含めてある意味ノスタルジックで後ろ向き。  ここでひと区切りで101年目からのディズニーを乞うご期待ってところかしら。でも『アナ雪3』とか『アナ雪4』とか言ってるけどそんなんで大丈夫なのかしら?
[試写会(吹替)] 6点(2023-12-03 12:10:30)
2.  ウエスト・サイド・ストーリー(2021)
 前回の映画はそんなに好きじゃなくて、今回もそんなにだったのだけれども、「そんなに」の感覚そのものは昔とは別だったわ。昔は物語に引っかかったのだけど、何しろ40年以上前に見たっきりだし。で、じゃあ何が今回そんなになのかな?ってしばし考え込んで。   一つには舞台のミュージカルをいっぱい観るようになって(ヅカオタだし)、生の歌と踊りと演技に触れる事で自分なりにミュージカル映画の在り様を考えるようになって。  古のミュージカル映画はアステアやジーン・ケリーのダンスをそれこそコッテリと見せてくれたわ。きっちり全身の動きを捉えて。だけど前回の『ウエスト・サイド物語』も含めて、以後ミュージカル映画ってカット割り過ぎになった感じがするのね。MTV時代を経て尚更細切れになって。テンポ良く繋ぐジョン・ランディスの『スリラー』の感覚、アレね。でもアレはリズムのキモチ良さを伝える手法ではあっても演者の実力はあんまり伝わらない。  ソロのヴォーカルならばアップでも細かくカット割ってもいいけれど、ダンスのソロやデュエットは足元をしっかり、全身を捉えて、群舞は俯瞰で、しっかと長く撮ってこそ。でもみんな細かく切っちゃう。それってリズム的にはキモチ良くてもダンスを魅せるという点についてはとっても物足らない。ミュージカル映画は演者の実力をあまり信用してないジャンルなんじゃないかしら?って思ってしまうのよね。実際の実力もそうなのかもしれないけれど。この映画もどうにもダンスを見る気持ち良さには繋がりきってゆかなかったわ。もっとステップを見せて、もっと全体を見せて、って。   そしてもう一つ。あたしアレだわ、やっぱりヤヌス・カミンスキーの撮影があんまり好きじゃないんだわ。スピルバーグ大好き!だけど昔の方がカメラは良かったわよねぇ、って。光と影の使い方が特徴的っていうのはスピルバーグ的には昔からだし、ならばバトラーやジグモンドやダビューの方がステキだったわ、って。スローカムはそんなでも、だけど。  今回の映画なんか冒頭にティーガーIのフリしたT34/85がキュルキュル出てきても、トライポッドがヴォーン!って言いながら出てきてもおかしくないような画でしょ。コレが今のスピルバーグ印だ、って言われても、それでいいのかしら?って思ってしまうのね。まあスピルバーグがカミンスキーに絶対の信頼を置いてるようなので仕方ない、こちらが合わないだけのハナシなのだけれども。  でもね、ミュージカルはカチッとした、被写体をしっかと捉える画で見たいのね。スティディカム使いながらなおガタガタするような画はあんまり見たくないのよね。   結局は好みの問題なのでしょうけれど、目とアタマで舞台を切り取ってゆくっていう行為が日常的になってからはミュージカル映画の見方も変わってきたわ。
[映画館(字幕)] 6点(2022-02-15 15:47:56)(良:2票)
3.  ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ 《ネタバレ》 
 「ミシェル・ウィリアムズがステキ」以外のコレと言った感想が出てこない映画で困っちゃったわね。   今回はヴェノムとエディの痴話喧嘩を延々と見せられる恋愛映画だったりして、そこを楽しめるのならばいいのだけど、いかんせんアタシから見たら魅力に欠ける2人なのよね。エディなんてただのダメ男以外になーんにもなしって状態だから見ててむしろツライし、ヴェノムは妙に人間臭過ぎちゃって怪物エイリアンとしての誇りは何処行っちゃったワケ?ってカンジだわ。いじけちゃってる夜の酒場シーンなんて共感性羞恥出ちゃうわよ。  で、もう一方のボニーとクライド組はただもう悪いだけ。それにくっついてるコピー赤ヴェノムはほぼキャラ無し。  何しろさっくりと終わっちゃう簡潔な短い映画なので世界もごく小さめ、ミシェルの扱いもその程度?って感じ、特に作品世界の発展的進行があるってほどでもなくて。こんなものなのねぇ、さっさとピーター・パーカー出しちゃってバキバキやってよ、くらいな。   IMAXでバーン!って見せるホドでもない、ちょっとしたドタバタアクションってところかしらねぇ。ついでにBRAVIAの宣伝とかもういいから。
[映画館(字幕)] 5点(2021-12-21 21:24:25)
4.  ヴェノム 《ネタバレ》 
 予告編の映像を見て、これって『寄生獣』みたいな映画?って思って、惨虐な映像を覚悟していったら、そこは全然安心な感じで。『デッドプール』なみのブチブチゴロゴロがあるのかと思ってたわ。  そして、その設定からヘヴィな物語が展開するのかと思ってたら、意外と軽いノリで。  そういう意味では、ちょっと肩透かし?   ダークヒーローでスパイダーマンの仇敵、のわりにはアメコミヒーローもののフォーマットに則っている感じで、コレは!っていうこの作品ならではの面白さは、少なくとも陰謀がどうこうとかアクションとかクライマックスの展開とかって部分にはあまり無かった気がしちゃった。   主人公とヴェノムとのやりとりが面白くて、そこをもっと見せてもらいたかったかな。2人が近づいてゆく過程みたいなのは、必ずしもキチンと描かれてるとは思えなくて、なので、その関係性をもう少しやりとりから感じさせてくれればいいのに、って。  コレってつまりバディものなのだからね。   ヴェノムはあんなビジュアルなのだから、もっともっと怖い存在でも良かったんじゃないかなぁ。絵的にそこまで恐怖を飾るような魅せ方はしてなかったし。っていうか、むしろ可愛かったりしてたし。っていうか、途中のレディヴェノムはちょっと萌えちゃったわよ。   最後の最後に流れる映像は蛇足すぎちゃって、あれは付ける必要なかったんじゃない? オマケっていうか、宣伝よね? アレ、逆に『スパイダーマン』の世界観を損ねちゃう可能性ない? まだトム・ホランド=ピーター・パーカーの次の映画だってあるのだし。   でも、わりと最近、『ヴェノム』とよく似た映画を見た気がするんだけど、って考えて思い出したわ、『ボス・ベイビー』。
[映画館(字幕)] 6点(2018-11-04 17:55:35)
5.  ヴァレリアン 千の惑星の救世主 《ネタバレ》 
 特に「いち早く見なくちゃ!」ってほどでもなかったのですが、TOHOシネマズ日比谷のIMAXに、東京ミッドタウン日比谷オープン日よりも2日早く入れるって事で。ミッドタウンの内覧会を招待客と同じ扱いで見学できる(中に入っちゃえば招待客と映画の観客の区別無し)のがポイント。   リュック・ベッソンのSFときたら、その底抜けっぷりを楽しんでナンボって気がしないでもなく、その点ではかなり純度の高いベッソンっぷりだったのですが、でも思ったよりもフットワークの重い、鈍重な映画って印象を抱いてしまって。日本語タイトルと予告編から、主人公がひたすら千の星々をガシガシ救いまくる映画だと思ってたんですよ。ところが実は「千の惑星の救世主」じゃなくて、「千の惑星の民族が棲みついている宇宙ステーションの中に忍び込んだかつて栄えた1つの惑星の民族の救世主」で、話ほとんど宇宙ステーション内。いや、ステーション自体がとても広くて色んな風景があるんですけどね、ズートピアみたいに。でも、前半延々遭難した主人公の探索、後半延々さらわれたヒロインの救出って、本題から離れたエピソードが続くあたりの脇道が多いRPG感ときたら。そこそこ尺の長い映画ですが、本筋だけ追ったら上映時間半分もかからない程度のハナシ。   ビジュアル的には色々と可愛らしい?エイリアンが出てくるあたりの楽しさとか、グリグリとめまぐるしい3Dの戦闘シーンとかの見どころはあります。が、どっかで見たようなビジュアルの寄せ集めのようでもあり、美しいキレイキレイな美術は、なんつーかラッセンの絵みたいなモンで、私にはあんまり響くモンはないなぁ、と。   でも若い頃のディカプリオみたいなデハーンはいいです。彼が映ってる間は画面にキレがあります。キレイなのは美術よりも彼の存在だったかも。
[映画館(字幕)] 5点(2018-04-10 21:15:12)(良:1票)
6.  ウォールフラワー 《ネタバレ》 
 昔、サーティーワンアイスクリームのバイトの女の子2人に「気持ち悪い」って客としてまともに扱って貰えなかった事があって以来、いかに目立たずこっそり生きてゆくかが私の人生のテーマみたいになっていました。何かを期待したり望んだり、そういう資格がそもそも無いんじゃない?って思う日々。  そんな私をIBMで出会った仕事仲間達は週末ごとに誘ってくれました。毎回、私を中心に据えてみんなで映画を見て食事をして。彼等、彼女達に一体どれだけ救われた事か、あの時間がどれだけ大切だったか。今も深く感謝しています。   なのでこれは私の心を映すような映画で、とても冷静に語る事はできません。その人々、その時間の大切さ、そのかけがえの無さ。   ハーマイオニーからあんまり変わらない演技のエマ・ワトソンが適役か否か、微妙な感じがしますし(昔ならウィノナ・ライダーや少し前ならキーラ・ナイトレイが似合いそうな役)、主人公の過去のトラウマ話が最後に至るまでなんだか上手く作品世界に噛み合ってゆかないままになってしまった感じもします。   でもエズラ・ミラーのシャープで繊細な感じが作品のカラーを決定付けていて、それはこの「心の映画」にとても相応しい色で。   トラウマなんてそう簡単に克服できるわけもなくて、冒頭の件もこの映画を機会に今回初めて向き合ったりしてる訳ですが(友人達にもその件を明かした事はありません)、それでも生きてゆかなくちゃならないし、そして生かしてくれる人が存在するならば、それはとても幸せな事で。   どうかみなさま、現実の人と時間を大切にしてください。
[映画館(字幕)] 8点(2014-06-10 22:22:28)(良:3票)
7.  ウォーム・ボディーズ 《ネタバレ》 
 素材こそゾンビものですがあくまで恋愛映画ですね。   設定自体は思ってた以上にゾンビワールドです。世界はウィルスに侵されゾンビに支配され、一部の生き残った人々が高い壁を築いて立て籠もるという(『進撃の巨人』とか『パシフィック・リム』とか『ワールド・ウォーZ』とか外敵避けのデカい壁が流行りですな)。   しかしゾンビになっちゃった青年のモノローグから始まるこの映画、系譜はむしろシネクイント系公園通りオシャレ映画な、ほら『(500)日のサマー』とか『ルビー・スパークス』とか、あの辺な感じ。もっともシネクイントは古くは『ギャラクシークエスト』から最近では『宇宙人ポール』『キャビン』なんかも上映するところなので、その極が合体したようなこれこそシネクイントに相応しいタイトルかもしれません。   ゾンビは孤独の象徴。主人公が回想する空港での幸せな人々の姿、でもみんな携帯やらゲーム機やらを見つめていてちっとも幸せそうには見えないところが、つまりはそういう事で。それぞれの孤独がゾンビっていうコミュニケーションの取れない存在へと反映されて。   そして、その孤独を壊すものとしての愛。愛の魔法が孤独の病を治すというファンタジーだったりするんですよね。主人公がヒロインに出会って人間らしさを取り戻してゆく、その過程がじわじわと染みるように描かれて。  ラスト、二人の前で人を隔てるものの象徴だった壁が壊される映像の、その楽天的な希望に満ちた感じがゾンビものなクセして爽やかで良いです。   途中、不穏な存在となりそうなゾンビ仲間やヒロインの友人が、実は二人を善き方向へと導いてゆくのでした、ってところもホカホカ系な感じで。  ヒロインの友人役アナリー・ティプトンが『ラブ・アゲイン』のベビーシッター役に次いで好印象でした。   残虐なシーンも無いですしゾンビもユルい存在ですしゾンビ映画としては地雷な感じがしますが、私は心温まるラブファンタジーとしてかなり好印象を抱きました。
[映画館(字幕)] 8点(2013-10-16 22:44:04)(良:2票)
8.  ウルヴァリン:SAMURAI 《ネタバレ》 
 楽しい楽しい。笑えました。   やっぱりニンジャ軍団とか、ポン刀振り回すギャルとか、ハイテク武将とかがいてこそ、新幹線が時速500kmですっ飛ばしてこそのニッポンですよね。  画面にマジメにリサーチした結果じゃなくて「ぼくのかんがえたニッポン」が溢れてて、とっても馬鹿馬鹿しいのだけれども「しょーもなー」って笑って済ませられる程度の映画で。   話自体はなんだか強引な展開が目立って、不恰好な映画って感じもします。  登場人物が考えてる事がもうワケ判らなくて。ウルヴァリンの行動一つ一つがその場その場の思いつきみたいで一貫性がありませんし、ヒロインが葬儀会場から逃げていきなり新幹線乗っちゃうとか田舎暮らししちゃうとか、真田広之とうちゃんもフィアンセもたどたどしい日本語の幼なじみも結局何がしたかったんだ?みたいな状態で。  でも、それらも「元からヘンな映画だから」で済ませちゃえそうなバカっぷり。   ワンダーランドニッポンに迷い込んだウルヴァリンという名のアリス、そういう映画。おかしなおかしなオリエンタルファンタジー。   2020年までに我々はこの映画に描かれた楽しいニッポンに近付けるべく努力をすべきかもしれませんね。ニンジャ養成したり。ヤクザは要らんけど。
[映画館(字幕)] 7点(2013-09-25 20:02:56)(良:1票)
9.  宇宙人ポール 《ネタバレ》 
『スーパー8』よりも更にスピルバーグの血が濃い映画で、だけどアチラは昔の子供時代のノスタルジー、こちらは昔をひきずったまま大人になってる現在のイタい人のハナシ。冒頭のほんの数カットで『バック・トゥ・ザ・フューチャー』から『ポルターガイスト』そして『未知との遭遇』!ってハマれる人間には間違いなくツボを押さえて来まくる映画です。この映画の情報を一切シャットアウトしていても、映画を見ていてポールがどこを目指しているのか(ワイオミングって言われたらねぇ)、黒幕の正体が誰なのか(この人しかいないでしょ?)はすぐに判ってしまって、その通りになる事に無上の喜びを得られるっていうのがとても幸せな事で。大量のレイア姫(しかもEP6のジャバに捉えられてる時の衣装!)や聖櫃が眠っている倉庫、クリンゴン語にオタク歓喜。だけど、それだけでいいんか?っていうのがこの映画でもあって。価値観が固まって停滞したところから先に進む事を示してみせるワケです。『けいおん!』に今更どハマリして、スタンプラリーで池袋から新宿そして渋谷に流れた末の映画館でこの映画を見てる自分の状態が、なんとも内容によくマッチしていて。まあ、だけどこの映画のメッセージは、それでいいから突き進め、って事だと理解するコトにしました。はい。
[映画館(字幕)] 9点(2011-12-18 23:37:51)
10.  ウルトラ I LOVE YOU! 《ネタバレ》 
『しあわせの隠れ場所』でのアカデミー主演女優賞と、この映画でのラジー賞ワースト主演女優賞のダブル受賞という快挙(?)を成し遂げたサンドラですが、確かにこの映画でのサンドラは酷いです。ファッションセンス最悪だし、いいトシをして本当にバカみたいな役で。ただし、元々そういう最悪なキャラの映画として作られている訳でねぇ。クロスワード職人で、ヘンなファッションで身を固め、延々と得意気にウンチクを喋り続ける嫌われ者な上に、ストーカーと化したサンドラが周囲を翻弄する様は、コメディと言うよりもホラー映画みたいな状態で、ギャー!なるほどこりゃ最悪だわ、って感じで。だけど、その最悪を完全にラストまで通す事ができない、あるいはそこからめちゃくちゃ魅力的なヒロインにまで高められない中途半端さが、この映画の難点なのかなぁ、と。最終的にはちょっとイイ話程度に収まってしまうんですよね。本来は最悪な状態から、ステキなヒロインに昇華させたかったんだと思うのですが、個性を大事に、ってテーマの前ではステキ方向への変化にも限界があって。むしろストーカーサンドラがラストまで延々と無自覚に恐怖を提供し続けるブラックな映画の方がイイ感じになってたと思うんですが、サンドラがプロデュースもしているという事で、フェミニズムが大前提として存在している感じで、それはさすがに無理かな。だけど、こんな判り易い、もう是非ともラジー賞をくださいな、って言ってそうなモノに賞をあげちゃうなんてセンスないなぁ。
[DVD(字幕)] 5点(2011-06-02 21:07:42)
11.  ウルフマン(2010) 《ネタバレ》 
オーソドックスなモンスター映画。モンスターものとしての新鮮な面白さみたいなのは皆無ね。「モンスター映画のユニバーサル」のアイディンティティを維持するための存在みたいな感じ。ホラーゆえに怖がらせようとする演出が散りばめてありますが、大音響で突然バーン!ってのは古典的、私の苦手なグロ描写(腕がもげたり首飛んだり)が多いのは今日的ですか。呪われた家族という設定の元で繰り広げられる父と子の愛憎の物語はヘンに風呂敷を広げ過ぎていなくて、映画そのものの尺もタイトな感じで作られていて良かったです。ただ、私、これをデジタル上映で見てしまったんですね。『アバター』みたいな極彩色映画ならば問題ないんですが、この映画は闇を主体としたモノトーンの映画、デジタルだと白が浮いて、黒が潰れてしまうので、画的にのっぺりしてしまって、こういう色彩設計の映画には不向きなんですわ。この映画に漂う美術の妙味がかなりスポイルされてしまっていただろう事を考えると、映画館で見たにも関わらず、ちゃんとした評価なんだろうかなぁ?という疑問が湧いてしまったりもして。やかましい音響が抑えられていて、もう少し深みのあるフィルム映写ならば評価ももう少し変わっていたかもしれません。映画を見る環境って大事です。
[映画館(字幕)] 6点(2010-04-30 13:38:50)
12.  噂のモーガン夫妻 《ネタバレ》 
「夫の浮気で離婚の危機に直面したニューヨーカーな夫婦が犯罪を目撃し、保護のために二人セットでワイオミングの片田舎に身を隠すハメになる」。夫がヒュー・グラント、妻がサラ・ジェシカ・パーカー。はい、頭の中に浮かんだ映画、もうそのまんまです。何から何まで見えちゃうの。お互いの秘書が出てきた瞬間、ああ、この二人も最後には・・・都会もんが田舎暮らしに最初は馴染めなくて、でも田舎の人達と接してゆくうちに・・・どうせクライマックスでサスペンス展開になって、そしてああなってこうなって・・・。そして、おそらくそれで正解なんでしょう。ヒュー・グラントのベタなラブコメディが見たいな、って人をそこそこ満足させて。それ以上でも以下でもなくて。もう少し突っ込んだドラマが見たい気もします。1+1=2って公式のようなセオリーで組み立てられた男女間の恋愛物語は、人生の先輩としての保安官夫婦の存在まで含めて、あまりに当たり前のようで、もっと特異な苦難と試練を与えちゃどうかね?とは思います。でも、勇敢に闘ったり愛に殉じたりするヒュー・グラントを見たがる人はいないでしょうしね。欠点と言えば、セカンドユニットが撮った風景映像以外はビスタサイズをシネスコに無理にトリミングしたみたいな、全編頭づまりの見づらい構図ばっかりだった事くらい。ビスタで撮ればいいのにね。ともあれ、ベタをベタとして割り切れば楽しめる映画でした。
[映画館(字幕)] 6点(2010-03-16 17:47:20)
13.  ウルヴァリン:X-MEN ZERO 《ネタバレ》 
ドラマと現実とマンガ。どうにもこれが上手い事ハーモニーになってないように感じてしまうんですよね。ミュータントっていう存在が軽々と現実を超越してしまっているがゆえに、そこに下手に現実的な事柄を絡めてくると(ノルマンディとかベトナム戦争とかスリーマイル島とか)、妙にザラザラとした違和感を抱いてしまい。そして、特殊な能力を持つ者達のドラマが、やたら普通だったりすると、これまた違和感を抱いてしまい。映像に統一感がないのも気になりました(飛行機ショットのマンガっぽさとヘリコプターショットのリアルさと、同じ飛行シーンでもまるっきり別物で、あれでは別の次元の別映画ですわ)。マンガ、あるいはマンガ的なるものの実写映画化がいかに難しい事かを、映画を見ながら考えてしまう私なのでした。原作物であるがゆえ、シリーズ物であるがゆえ、前日譚であるがゆえの煮え切らない展開を、そういうもんだと受け入れられるようなファンではないので、見終わってもモヤモヤ。つーか、もうお前アメコミもの見るなよ!ともう一人の私がツッコミ入れてます。でも、東西を問わず原作物、シリーズ物、リメイク物で溢れてる映画界、さすがにそんなんばっかだとツラいわ。
[映画館(字幕)] 5点(2009-09-14 18:21:06)
14.  ウィッチマウンテン/地図から消された山 《ネタバレ》 
おやおや、この夏の思わぬ拾い物はこれかいな? タイトルを見て魔女モノのスリラーホラーかと思いつつ、タッチストーンじゃなくディズニーだからねぇ、なんだろうねぇ?と、その程度の認識で見たのですが(ポイントでタダ見だし)、ディズニーブランドらしいジュブナイルSFサスペンスの秀作という感じで。特殊な力を持った兄妹を助けようとするタクシードライバーの話。話はベタだし、VFXは今時かなりチャチ、演出だって特筆すべきところはまるでない映画ですが、不器用だけど頼もしいって役を演じたら天下一品なザ・ロック様とキラキラ透明感少女アナソフィアと、その他二人と一匹(おざなり)が、それぞれに孤立した状態から力を合わせて困難に立ち向かって擬似的な家族を形成してゆく物語、見終わってなんだか「ほかほかするの」みたいな充足感。ロボット殺し合い映画よりもよっぽど家族揃って安心満足ってカンジですが(一方マニアな人向けに『スター・ウォーズ』や『トロン』ネタが仕込んであったりもしますが)、まータイトルは意味判んないし宣伝してないし劇場展開ショボいし、色々と作品の外側がザンネンなコトになってますね・・・。
[映画館(字幕)] 8点(2009-07-06 12:55:34)(良:2票)
15.  歌え!ロレッタ 愛のために
夫婦の愛っていうのは、奥が深いものなんだねぇ、としみじみ思ったりする映画。ダンナはしょーもない男に見えながら、ロレッタを本当に好きで、それゆえ強引だったり、荒れたり、逆に自分を抑えて耐えたり。でも、私だったら指輪をせがまれたらギターなんか買わずに素直に指輪買うなぁ。だからこそこの映画は成立してるワケですが。
[映画館(字幕)] 7点(2009-06-25 01:55:32)
16.  ウィロー
従姉の息子連れて見に行って、家に帰ってきてから二人してヴァル・キルマーのマネしてテーマ曲を口づさみながら剣(ポスター)振り回してましたねぇ。それだけ映画に感化されてたんでしょうねぇ。剣と魔法のファンタジーとしては、程よくまとまっていて、楽しい映画だったと思います。これ一作で完結なので、壮大なスケール、とはいきませんが。いつもそこそこな仕上がりで物足らないロン・ハワードの映画としても、一番好きかも。お姫様、可愛かったし(赤ちゃんだけど)。
[映画館(字幕)] 7点(2009-06-23 00:01:53)
17.  ウェディング・シンガー 《ネタバレ》 
この時期、ばーっと出てきたドリュー主演映画の中ではいちばん好き。飛行機の中でスチュワーデスにワゴン思いっきりぶち当てられて「痛~い、なにすんの~」って顔するドリューが最高! アダム・サンドラーが人の結婚式ブチ壊すところは呆れましたけど。でも、マイケル・ジャクソン、マドンナ、カルチャークラブなどのベタな時代ネタは私の世代にとって直球状態、夢見る女の子の物語に、見終った後も幸せな気分がしばらく抜けない映画でした。あまりにシンプルな愛の夢物語だけれど、愛すらマトモなカタチで語れない時代よりゃマシなんじゃ!と思う、ちょいと後ろ向き懐古主義キツめな私なのでした。
[映画館(字幕)] 8点(2009-06-18 00:29:01)
18.  ウェルカム・ドールハウス
主人公に「日常」という名の魔物が襲いかかるホラー、と言ってもいいかも。傍から見ればコミカルでも、当人にとっては1つ1つの事象が大問題。憧れも夢も妄想も、日常の現実の中にかき消され、重く苦しい日常がずっと続いてゆく・・・とってもシビアで、ブラックな物語だけれども、同時に主人公ドーンのキャラクターの魅力がじわじわと浮かび上がってくる、愛すべき映画。
[映画館(字幕)] 8点(2009-06-17 01:01:29)
19.  ヴィレッジ(2004) 《ネタバレ》 
いやいや、お見それしました。ネタ師シャマラン監督が、またクライマックスで壮大にコケさせてくれるのかな~、って期待してたワケなんですけど、なんちゅー悲しい映画なんだろ、これ。自由な社会がもたらした悲劇ゆえに、自由を捨てた人々。その中で生まれ育った第二世代に訪れる愛の悲劇。それは社会の中にある見えない不安に怯える人々の姿であり、実のところ社会の入れ子細工に他ならないのですね。映画は最後に明るい希望をもたらして終わる訳ではありません。ひとつの愛の到達点が描かれるだけ。ヒロインの、愛を動機とした行動すらも、この社会にとっては必ずしも望まれたものとは言えず、でも、じゃ、この見渡す事のできない世界で個人と社会とはどう折り合いを付けてゆけばいいのか、と。その明快な答えは描かれていないのですが、そこに描かれたのは決して絶望や諦めではない、と信じたいところです。深い味わいを持った映像のイメージに酔い、そこに暮らす人々の生を感じる映画。単なるネタ師ではなかったシャマラン監督、今後も目が離せない人になりました。
[映画館(字幕)] 9点(2009-04-15 00:16:51)
20.  ウォッチメン 《ネタバレ》 
ジャッキー・アール・ヘイリーって、あの『がんばれ!ベアーズ』のケリー? マジで? って、それだけがこの映画を見たことの動機。近年のアメコミ映画に冷たい私ですし見る気もなかったんですけどね。後半になって素顔が出てきて、ああ『特訓中』の頃の、なんかおっさん顔になったケリーのまんまだ、って。さて、映画の方は、普通に評価すりゃ4点ってとこですが、これまでオタクなりに生きてきた私として、半端な評価をするべきではないと思いました。オタクのフェティズムを自虐的に描いてみせた(この映画のタテマエの部分なんざ、『Mr.インクレディブル』と『ミステリー・メン』見てりゃ十分事足ります)悪趣味な映画。「結局お前らこういうのが好きなんだろ?」って? やめてくれ、自分はそっち側のオタクじゃねえよ。ヒーローを「殺す」のならばオタク同士のオナニーショーでやっててくれ。世界を巻き込むな。これまでオタクを看板にぶら下げて生きている以上、同類が自爆テロを起こしたこの映画を全否定する事こそが自分のあり方なのだな、と思います。この映画を世にタレ流したクソオタどもに対して、ある意味敬意を表して栄えある0点を。
[映画館(字幕)] 0点(2009-04-01 11:07:47)
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