21. 大脱走
今では考えられないほどの豪華スター(しかも個性の強い!)の競演は、それぞれの持ち味が存分に生かされ、見事なほどのバランス感覚で見せ場を作り上げていく。まさにエンターテインメントとしては申し分のない、戦争冒険アクションの最高峰だ。マックイーンとしてはドイツ軍から逃げまくるバイクでのカッコ良さ以上に、“やんちゃ坊主”のイメージが一番顕著に出た作品でもある。個人的にはJ・ガーナーの煙草の吸い方が妙にカッコ良く感じたものでした。 10点(2001-05-13 18:03:24) |
22. タイタンズを忘れない
スポコン青春ドラマってハリウッドお得意の(懲りない)ジャンルで、今まで星の数ほど創られてはきたが、出来のいいモノは案外少ない。今回は人種差別がまだまだ激しい時代に遡った点が目新しい。が、その描き方は決して深く掘り下げたものではなく、あまりにも通り一遍だし、また登場する学生諸君はヤンキー気質まるだしの単細胞という、いつもながらの画一的イメージでしか描かれていない。ストーリーも総花的で、近頃これほど印象に残らない作品も珍しく、映画館を一歩出た途端“タイタンズを忘れ”てしまった。 5点(2001-05-13 15:33:47)(良:1票) |
23. 太陽の帝国(1987)
大人にとっては大変な悲劇である戦争でさえ、子供にとっては意外と胸ときめかすことだってある。この作品は今までのどの戦争映画とも違い、少年の視点で描いたところがユニークで、又、そこがいかにもスピルバーグらしい。捕虜となった上流階級育ちの少年が、日々の糧を得るため収容所で狡すっからく立ち回り、生きていくための処世術を身につけていく。この少年の嫌らしさこそ戦争が生んだ不幸の象徴で、ラスト、彼の変貌に気づかない母親に抱かれ、虚ろな目をした少年の表情が印象的だ。 8点(2001-03-09 23:28:45) |
24. ダーティハリー
刑事としての能力に優れていて腕も立つが、警察という枠に収まりきれず一匹狼で、ときには暴走してしまうという今日のはみだし刑事モノの“ハシリ”となった記念すべき第一作。暴力には結局、暴力でしか解決できないという、一人の刑事の無力観を漂わせたラストが心に染みる。 8点(2001-02-23 15:33:29)(良:1票) |
25. 007/カジノ・ロワイヤル(1967)
本家シリーズとは全く別モノの番外篇で、顔ぶれ(かなり豪華!)から判るように、紛れもなくハチャメチャ・コメディーに仕上がっています。全編、本家のパロディかと思えるような内容で、制作費もそれなりに贅沢なほどかかっています。当時はそれなりに楽しく観た筈なんですが、ほとんど記憶に残っていないのが不思議なくらい。 6点(2001-01-28 21:56:34) |
26. ダンサー・イン・ザ・ダーク
現実はザラついた淡白なカラーで、主人公の夢想はクリアな画調でカラーも美しく表現されている。が、しかし夢想シーンがあからさまに“楽屋裏”を見せつけているような手法(さほど珍しくもないが・・・)は、この作品にはあまり得策ではないように思う。身につまされると言う点では、以前観た「ロゼッタ」のほうが、よほど強烈な印象として残っている。それにしても全編がカメラの手ぶれ効果とやらで気分が悪くて、映画鑑賞どころではなかったのが正直なところ。この作品にこんな落とし穴があるとは・・・。そういう意味では二度と見たくない作品ではある。 7点(2001-01-07 22:06:44) |
27. ダンス・ウィズ・ウルブズ
ヴェトナム戦争以降、アメリカの、とくに正義というものの価値観が大きく変化した事で、映画の中でも西部劇というジャンルが衰退していった。その中で本作は、忘れた頃にやってきた大型西部劇で、長尺であるにも拘わらず良く出来たエンターティンメントとして、素直に楽しめたし感動もした。しかし一方で冷静になってみると、インディアンに擦り寄っていく白人という図式に、なんとなく胡散臭いものも感じてしまうのも正直なところ・・・。 8点(2000-11-11 17:26:47) |
28. ダイ・ハード3
第一作目の作品的成功は単なる“まぐれ”だったのか?。あれ以来、J・マクティアナン作品はロクなものがない。そこで起死回生の最当番となったわけだが、かえって墓穴を掘ってしまったようだ。彼は本来この程度の力量なのかも知れない。全体の批評はDANGOさんのコメントどうりですが、やはり一番の問題はB・ウィリスがこの役柄に慣れてしまい、よく言えば余裕しゃくしゃく、悪く言えば手を抜いているかのような印象を、我々観客に与えてしまっている事だと思う。 6点(2000-09-21 12:04:32) |
29. ダイ・ハード2
輸送機に閉じ込められて機銃攻撃を一斉に浴びせられる中、緊急脱出装置で危機を逃れるという場面を、俯瞰で見せてくれるシーンが印象的で、レニー・ハーリン監督は前作の雰囲気を継承しつつ、尚且つ新しいアクションの見せかたに腐心していることが良く分る。アクション監督としてマクティアナンへの強烈な対抗意識ともとれるんですが・・・。ただ中盤の爆弾をセットした教会での攻防戦は、ちょっとした演出上のミスで盛り上がりに欠けたようにも思えます。前作以上にド派手なシーンが多い分、ちょっと節操がないようにも思えますが、PART2ものとしては良く出来ているほうです。ただ愛すべきキャラクターのパウエル巡査長の出番が少なかったのが残念です。 8点(2000-09-21 11:38:21) |
30. ダイ・ハード
劇中、主人公がビルの中を逃げまわっている時、部屋に張ってあるヌード美女のピンナップに、「ハーイ」とか「やあ、また会ったネ」と話しかけるシーンがある。激しい銃撃戦や爆発など、殺伐とした内容の中でホッと一息つける瞬間である。J・マクティアナンの“10年に一度の奇跡”とも言えるこの作品での緩急自在の演出は、タイトルが出る前から伏線が張られるという冒頭から、ラストの大団円まで冴えまくります。僕的には生涯のベスト作品の候補の一本です。 10点(2000-09-18 23:28:56) |
31. タイタニック(1997)
ほとんど外れのないJ・キャメロン監督の一世一代の入魂の一作。これぞ万人受けする映画の中の映画と言えるでしょうね。歴史的事実をよくあれだけ創作できるもんだと感心すらおぼえます。こんなスゴイのを撮って、アカデミー賞をも独占してしまったあと、彼はいったいどんな作品を用意するんでしょうか?。 8点(2000-09-14 12:57:30) |
32. タワーリング・インフェルノ
ハリウッド超大作の自信を誇示した、デザスター・ムービーのひとつの頂点となった記念碑的作品。キャスティングの豪華さもさることながら、特殊効果の物量の物凄さには圧倒されっぱなしでした。ただこの作品を最後に、この種の大作を製作する事の困難さからか、さっぱりお目にかかれないのが残念です。 9点(2000-09-10 23:36:15) |
33. 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ
このシリーズの売りで、大好きなスキーとボートチェイスの出来がよく、◎。 8点(2000-03-01 00:14:01) |