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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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1.  遠い空の向こうに 《ネタバレ》 
損得なしに何かに打ち込めることは若者の特権で、その熱意と経験の浅さのギャップがドラマになります。いわゆる青春映画です。本作は、打ち込んだ興味の対象を人生の突破口にしたことでさらに一歩踏み込んだ作品でした。 ロケットを高く遠くへ飛ばすという単純な目的の根元にあるのは、未知への憧れです。それが、閉塞した環境で地中を掘り進む仕事と対照的に描かれる。主人公は逡巡した末に、ロケットを取ります。ロケットが飛ぶ先には空があり、さらにその先には宇宙があります。漠然とした対象であっても、そこに抱く憧れが希望にカタチを変える。その化学変化に尊さを覚えます。好きなことを人生に反映させられるほど、幸せなことはないでしょう。憧れは追及されるために存在します。 ガンコ親父との関係も感動を誘いますが、というか、本来はそこが見せどころだと思いますが、元天文少年の私には宇宙を目指すことだけでお腹いっぱいでした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-02-06 13:20:50)
2.  トラ・トラ・トラ! 《ネタバレ》 
子供の頃、12月8日前後に民放がよく放送していて何度も観た作品です。太平洋戦争の戦端となった真珠湾奇襲に至る経緯とその攻撃が大きな流れで描かれる。日本側に関しては、陸軍と海軍の方針の違い、山本五十六の姿勢、南雲中将の弱腰、宣戦布告の通達遅れなどが主に描写される。米国側は概して危機管理の甘さが指摘されるような描写になっている。あくまで概要描写だが、記録映画として意義があると思う。 しかし、何と言っても圧巻は真珠湾攻撃シーンである。実際に多くの偽装ゼロ戦を編隊飛行させ、低空から雷撃させる。CGを使っていないと云う事より、その標的になった側から、ゼロ戦がどのように見えていたのかが明確に分かるアングルがこの上なくリアルに映る。離陸途中に撃墜される戦闘機を始め、多くの航空機を爆発・炎上させていて、その業火から逃げる米兵役者の恐れもリアルに伝わって来る。アメリカのスタントパイロットが操縦したらしいが、開戦当時は世界一と言われていた日本の海軍航空隊の操縦技術の高さを、合作とは言えアメリカ側が再現したことには驚きさえ覚える。黎明の空をバックに、シルエットのゼロ戦が空母から発艦して行くシーンは厳かな美しさを湛えており、数ある戦争映画の中でも屈指の名シーンだと思います。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-11-19 00:18:51)(良:2票)
3.  トゥルー・グリット 《ネタバレ》 
オリジナルより良かったと思います。西部劇特有の荒削りな感じを残しながらも、随所に繊細な演出が盛り込まれる。コーエン兄弟もオーソドックな作品が撮れるのねと、妙に感心しました。きっと西部劇が好きなのだと思います。ほぼオリジナルと同じ構成だけど、カットしてあるところもあれば、伸ばしてあるところもある。その匙加減が巧妙で、オリジナルの良さを損なわずに面白さを上乗せしている印象です。オリジナルはラストの無謀とも思える撃ち合いで「トルゥー・グリッド=真の勇気」を象徴していたようでもありましたが、本作はメインキャラ三名の三様の勇気を表現しているように見えました。マティの挫けない意志の強さはオリジナル通り。最初はその真っ直ぐすぎる姿勢に反感を持っていたラ・ビーフもやがて彼女を認めます。そのシーンが印象に残っていて、反感を持っていた年端も行かぬ少女を認める姿勢もひとつの勇気なのだと思います。コグバーンの勇気は4名を相手にした撃ち合いではなく、毒蛇に噛まれたマティを抱えて夜通し走るところに感じました。勇気というよりガッツかな。復讐譚ではありますが、見どころいっぱいで満足しました。マティを演じるヘイリー・スタインフェルドの、女優歴の浅さを感じさせない堂々とした演技に感心。蒼井優と宮沢りえをミックスしたような容姿で親近感が湧きます。ジェフ・ブリッジスはオリジナルのジョン・ウェインとスネーク・プリスキン(「NY1997」のカート・ラッセル)のミックスでした。
[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-04-04 01:38:28)
4.  塔の上のラプンツェル 《ネタバレ》 
ディズニーアニメの50作目を記念する作品は、オーソドックスな王道的プロットに現代的な捻りと感性と技術を注ぎ込んだ逸品でした。理屈抜きにとても楽しかった。高い塔に幽閉されたお姫様をドロボーが助け出すお話は、ニッポン人なら誰もが知る有名アニメに類似する。ディズニーの制作陣がそれを意識したかどうかはわからないけど、この取り合わせは観る側を退屈させない。ドロボーを捕えることに執念を燃やし、結果としてドロボーと共闘してラプンツェルを助けるマキシマスはさしずめインターポールの警部さんかな。快活でいて、でも決してただの優等生でもないラプンツェルの造詣がともかく秀逸。誰もが感情移入して共感するキャラじゃなかろうか。酒場の荒くれどもやユージーンを狙う盗賊たちも愛すべきキャラであり、展開するシーンすべてに色んなアイデアが詰め込まれている。ラプンツェルが目指した灯の風船の描写は3Dの見せどころで、湖面の映り込みを効果的に使った幻想的な美しさに見惚れてしまった。あの灯で童心に戻され、ディズニー色に染まって行くようでした。そうそう、フライパンの大活躍。あれが剣や銃じゃないことが、作品の性格に大きく貢献していますね。総じて欠点が見あたらない。夢と冒険と愛情とユーモアがバランス良く配され、ディズニーブランドの底力を改めて教えられた気分です。ちなみにユージーンの顔がアップになるたび、私はジェイク・ギレンホールの顔が被りました。
[映画館(字幕)] 8点(2011-03-29 23:42:07)
5.  トイ・ストーリー
自分にも覚えがあるけど、おもちゃで遊ぶ子供たちは、おもちゃに人格を持たせて心の中で喋らせています。怒らせたり、笑わせたり。その精神世界をそのまま映画にしたような作品。良質ですね。これを観た子供たちの「おもちゃの世界」はグッと拡がるんじゃないかと思います。そういう温かい視線と同レベルで、お隣のシドくんのように酷い奴を「悪者」ということでは無く平坦な視線で描いていることにも感心します。「おもちゃの世界」と「世の中」の両方を子供たちに見せる映画です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-12-17 15:15:18)(良:1票)
6.  逃亡者(1993) 《ネタバレ》 
妻殺しの冤罪の悲憤を生き方という武器で晴らすのが「ショーシャンク」なら、ストレートに真相を暴いて晴らすのが本作ですね。総合点で後れをとっても、サスペンスとして面白いのはこちら。先が読めない展開と途切れることの無い緊張感。その中に織り込まれる逃亡者と連邦保安官の人間性が見応えのあるドラマを醸成する。本来は刑事たちがやるはずの捜査を主人公が身を隠しながら進めます。シカゴ市警の刑事たちの描写が不足気味で、冒頭であっさりと死刑判決が出るところには少し違和感がありました。刑事小説などを読んでいると、刑事の実績ってホシを挙げてナンボで、また挙げたホシが裁判で無罪になったりすると業界(警察組織)内で赤っ恥をかくと書いてある。あの刑事たちの無能ぶりって、ことの真偽に関係なく犯人を仕立てたかっただけですね。オリジナルのドラマは見た記憶が無いが、映画だけを見ている分にはドラマの映画化にありがちな駆け足感などは無く、良くまとまっている。役者の魅力が大きいですね。
[ビデオ(字幕)] 7点(2011-03-26 17:08:05)(良:1票)
7.  トイ・ストーリー3 《ネタバレ》 
細かいアイデアがたくさん詰まった、宝箱のような映画でした。すでに多くの褒め言葉がレビューされているので、私は少し気になった点を。あの悪役のクマさんが救われずに終わっているのが残念です。ピクニックで3体のおもちゃが置き去りにされて、持ち主のもとに辿り着いたらクマのぬいぐるみだけが新たに買い与えられていた。ここでクマさんは裏切られたと感じてしまう。愛し合っていた人が他の愛人に乗り換えて、自分は捨てられたような気分なのだろう。持ち主側の視点に立つと、個々のおもちゃの心情にまでは考えが及ばず、代用で喪失感を埋めたかったのでしょう。でも、クマのぬいぐるみだけを新たに買い直したのは、あのクマさんを嫌ったからではなく、彼が最もお気に入りだったからです。変心した訳ではない。他の種類のおもちゃで代用されるより納得して良い状況のはずで、誰かあのクマさんにそれを気付かせてあげろよ、と思いました。子供とおもちゃの間柄で普通に起こりえる紛失事件で、一体のおもちゃがダークサイドに堕ちたままというのが、作品に少しだけ翳りを落しているような気がしました。
[映画館(字幕)] 7点(2010-08-30 21:52:37)(良:3票)
8.  ドーン・オブ・ザ・デッド 《ネタバレ》 
本家の「ゾンビ」は未見だったりする。でも、このリメイクは面白かった。最近ゾンビもので言うと「バイオ」とか「28日」とかは観てますが、これが一番面白かったです。人間のグループ対ゾンビ群という図式以外に余計な要素が入ってないので、ストーリーの流れは極めてシンプルだけど、対ゾンビのアクションとグループ内の人間関係だけで、たるみ無く見せてくれました。様々なゾンビ映画がありますが、生き延びるという単純構造を大切にするだけで、充分に面白いものになることを証明しています。難を言うなら、あの犬好き娘の意味不明行動くらいかな。憎まれ役から始まり最後は捨て身の奮闘をするCJさんがなかなか泣かせます。エンディングも無理やりなどんでん返しでハッピーエンドにされるよりは、ずっと受け入れやすくて嫌いじゃないです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2009-05-14 19:19:47)
9.  トロイ(2004)
見応えありました。ブラピの筋の通った剣士らしさと、オーランド・ブルームのただの女ったらしが好対照で楽しませてもらいました。
[DVD(字幕)] 7点(2008-09-11 03:29:55)
10.  トランセンデンス(2014) 《ネタバレ》 
まとまりに欠ける感はありますが面白かったです。 人格を持った主体がネットワークに棲むとほとんど神様と同義になるみたいです。キーボード等のインターフェイスを介してネットにアクセスする者との能力差は歴然で、AIの進化がちょっと怖くなったりします。そう思わせただけで本作は目的を達しているようにも思えますが、AIもそれを敵視する体制側もそこそこアホなので恐怖に迫真さが不足しています。勿体なかったです。やたら憎たらしいテロリストの女だけは始末して欲しかったが、AIは誰も傷つけないことで筋を通していました。一人くらいならいいじゃんと思ってしまいました。 自分は「攻殻」に感化されていてAIの魂の存在がとても気になるのですが、本作では既存の人工知能に主人公の人格をアップロードさせることであっさりクリアしているように見えました。そこにホントに魂があったかどうかは特に問題にしていなかったのが残念でしたね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2016-05-07 02:58:38)
11.  遠すぎた橋 《ネタバレ》 
この映画を劇場で観たのは中学生時代。いずれ連合国軍側の反撃が始まるだろうと期待していたら勝ったのか負けたのか分からないような状態で終わり、とても微妙な見応えを覚えました。オールスターキャストと謳われていましたが、当時の私はショーン・コネリー以外は知りませんでした。 そんな中学生の理解力を差し引いても、親切な映画とは言い難いです。ドイツ占領下のオランダの橋梁を空挺部隊で電撃的に占拠し、地上部隊が街道に沿って順に制圧して行く作戦。空挺部隊の降下地点がばらけているのに、地理的な位置関係の補足なしに戦闘がどんどん進みます。おかげで誰がどこで戦っているのかが分からない。ラストで「遠すぎた」と形容されるアーネムには、アンソニー・ホプキンスとショーン・コネリーが降下するけど、別々の場所で戦闘をしていて、その位置関係さえ分かりません。基礎知識がある欧米人が観る分にはこれで良かったのかも知れませんけど、もう少し分かり易く作って欲しかったです。 とは言え、今回が4回目くらいの鑑賞で、観る度に見どころが増しています。作戦の概容が頭に入った前提で観ると、細かい描写の意味が味わえるからです。例えば、作戦開始前に街道に沿って間延びした戦車や装甲車の縦列をしっかり見せる辺りは「大作」らしい念の入れ様で、かなり正確に作られた映画なのだと思います。 本作のテーマは「酷い作戦」の弊害で、発案者であるモントゴメリー元帥を批判していることは明らかです。空挺隊の降下地点で自宅を接収され、前線基地や野戦病院として使用されるオランダ市民の描写に力を入れています。強引な作戦の被害者です。被害者とは言えないけど、多くの兵士が命を落とします。連合国側は勿論ですが、それに付き合わされる独軍側でも死なずに済んだ人が多いことが意識されました。前線から離れた場所で作戦を立案する人の「命の軽視」は、どこの国でも大差なかったのだと思います。 二次大戦を扱った邦画は現場の悲惨を描いて「反戦」を訴える作品が多いけど、こちらは「作戦の不備・不手際・無謀」を訴えていて、戦争自体を否定していません。そこは戦争に勝った側と負けた側の温度差だと思います。
[映画館(字幕)] 6点(2014-02-07 03:53:08)(良:2票)
12.  トイ・ストーリー2 《ネタバレ》 
3→1→2の順で観ることになってしまいました。やっぱり順番通りに観た方が良かったですね。この「2」のストーリーは「3」への伏線になっているから。と言うより、3作とも前作の内容を引き継いだ構成になっている。本作では「1」で培ったおもちゃ同士の友情や絆を発展させ、「3」へのプレリュードとしてジェシーたちに起こった「成長した子供との決別」がいずれウッディたちにも起こることを予感させます。アンディを取るか、「ラウンドアップ」世界の友人たちを取るか。この二択には弁証法的な解決があることがすぐに分かり、やきもきさせながらもそこに辿り着く。いいお話でした。いずれ成長した子供から忘れられる時が来るおもちゃの宿命を背景に据えることで、物語に厚みが出ていると思います。このストーリーが響くのは、観ている自分も過去におもちゃと決別しているからでしょう。いつ、どのように別れたかは記憶にありませんが、だから尚更、ジェシーたちに同情できるのだと思います。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2012-03-21 22:28:25)(良:1票)
13.  ドラゴン・タトゥーの女 《ネタバレ》 
原作は読んでいませんが、オリジナルは観ています。なので、ストーリーや犯人は最初から分かっている。私の見どころは主演の二人、特にリスベットを演じるルーニー・マーラがどこまで行けるかに絞られていました。それほどに、オリジナルのリスベットは鮮烈でした。ルーニー・マーラは頑張っていました。リスベットを演じることには相当の度胸と覚悟が必要で、そこは評価したい。でも、オリジナルに比べて特段に優れているという訳でもなかったというのが正直な感想です。映像への拘りはフィンチャーらしく力があります。しかし、脚本上の変更部分はリスベットを理解しようとするうえで悪い方向へ働いています。虐げられた生い立ち部分にほとんど言及しないので、変態後見人への対応が「異常者」のやり過ぎに見えてしまう。ミカエルとの共同捜査も、オリジナルではミカエルのPCへハッキングして女性の連続虐殺事件を知ったリスベットの方からアプローチして来ました。チェイスシーンの変更が象徴的で、横転した車両へ手を伸ばせば救える犯人の命をリスベットは見殺しにしますが、本作ではあくまで事故死扱いでした。オリジナルは一貫して「女性の敵」に対する敵愾心を明晰な頭脳と行動力で表現していましたが、本作にはそこに鮮明さが無く、彼女の存在に芯が通っていない印象です。このアレンジはいただけない。リスベットから「復讐」的なネガな感情を出来るだけ排除したかったようです。逆に、彼女が最初の後見人を敬っている描写や生まれて初めて芽生えた男性への想いを失恋させるシナリオはオリジナルにはありません。あの優しさや切なさでリスベットがオリジナルよりも体温のあるキャラになりました。それ自体は悪くない。でも、二者択一だったとすれば失ったものの方が大きかったという意見です。
[映画館(字幕)] 6点(2012-02-14 01:07:36)(良:4票)
14.  突撃(1957) 《ネタバレ》 
反戦映画とは思わなかったですね。国によって違いはあるのでしょうが、軍隊という組織の「軍隊的な性質」を批判した映画という印象です。私は戦場へ出たことが無いから実情は分りませんが、戦争映画の兵隊さんたちが銃弾や砲弾が飛び交う最前線で「突撃」できることが不思議でした。やっぱり本当は恐くて突撃なんかしたくないんですね。本作を観て少し安心しました。でも、戦場では「突撃」命令に背くと色々と面倒が起こる。本作はその面倒を描いた映画。結局は芋づる式に軍隊の偉い人たちの無理強いという構造が改めて明らかになって行く訳だが、上官を批判することを断固として認めない組織だから本当に面倒。カーク・ダグラス大佐の弁護も虚しく、見せしめに殺される兵士たちの気の毒な描写には救いが無い。ラストシーン。そんな殺伐とした場所に身を置いて硬く凝り固まった兵隊さんの心身を、美しい乙女の歌声が解きほぐす。歌の上手下手の話ではない。「状況」によって堰き止められていた涙が流れる。戦争ではありませんが、自分も同種の涙を流しことがあるので気持ちが分かりました。あれは、やせ我慢の決壊ですね。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-01-07 06:23:26)(良:2票)
15.  特攻野郎Aチーム THE MOVIE 《ネタバレ》 
テレビシリーズは観てなかったけど「ロッキー3」で敵役を務めたミスターTがモヒカンで出ていたのは認識していた。本作のモヒカンはミスターTの面影があったけどランペイジ・ジャクソンだったんですね。エンドロールまで気づかなかった。そういえば「投げ」で決着を付けてましたね。いわゆるハリウッドなノリの「痛快」なだけのアクションものかと思っていたら、ドラマとして多少は起伏があり、おバカ映画というより小バカ映画って感じ。4人の特攻野郎それぞれのキャラに見合った物語が設定されていて、少し詰め込んだ感もあるが見づらい程でもなく、爽やかな鑑賞感でした。CIAが悪役になるのは珍しいことじゃないけど、本作では特に情報局員のタチの悪さが印象が残りました。軍人より怖い。実際、その通りなのでしょう。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-10-05 20:25:01)(良:1票)
16.  トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン 《ネタバレ》 
IMAX3Dで観ました。お腹いっぱいですね。この満腹感を例えるなら、寿司屋に入ってイクラだけを食べ続けて満腹になった感じ。やったことは無いけど。各カットの作り込みは素晴らしく、3Dも質の高い部類だったと思うけど、それをずーっと続けて見せられると感覚が麻痺する。初作で戦闘機がロボットにトランスフォームした時の感激が懐かしい。これでストーリーに内容が伴えばもう少し評価できるが、すでに指摘されている通りで前作となんら変わりない。ガールフレンドがやや性格の良さそうな人に変わったくらいです。予告編を見る限りはスケール感のある戦争になると思っていたんだけど、結局はシカゴを舞台にした局地戦でした。主人公がディセプティコンの一体にワイヤーで繋がったまま振り回されるシーンがありますが、俺だったら30ヶ所くらい骨折してます。
[映画館(字幕)] 6点(2011-07-30 01:13:16)
17.  トロン:レガシー 《ネタバレ》 
初作「トロン」は約30年前の、携帯もPCもインターネットも無い時代のコンピュータ・グラフィックス映画でした。そのパンフレットを引っ張り出すと、解説欄に「コンピュータが絵を描いた!」「ジョージ・ルーカスもコンピュータ・グラフィックスに注目!」なんて見出しが並んでいて可笑しくなる。作品としては大した見応えじゃなかったけど、当時はその手法自体がテーマでした。だから、このタイトルはCG作品の元祖であり、原点としての意味を持っている。本作は元祖CG映画として、そこにはプライドを懸けて取り組んでいました。濃紺から白へのモノトーン・グラデーションで統一された無機質で美しい世界。そこに、オレンジ系の色彩が「敵」の目印として分かりやすく配される。一貫したトーンで描かれる世界観の緊迫と躍動を盛り上げる音楽も、映像に調和し文句なく素晴らしい。初作からの「進歩」は楽しめました。でも、肝心の映画としての見応えはというと、疑問符が付きました。レーザーを照射されてサイバー空間に入るとか、プログラムが擬人化されるとか。続篇とはいえ、ITが進んだ現代ではすでにSF設定として陳腐です。その基本設定に縛られてストーリーを工夫するにも限界があった印象で、ビジュアルに相応しいSF作品としてのワンダーが感じられず、中盤は退屈でした。クルーが現実世界に進出する野望が語られ、改めてこの世界にインターネットの概念が無いことに気付かされた次第。そもそも「トロン」の世界でアナログな父子の親愛に取り組むことがミスマッチなんですね。それでテンポも悪くなったし。例えばクオラの存在意義などをもっと膨らませる方がビジュアルトーンにマッチしていたと思います。リンズラーがトロンだったというオチは「トロン」初心者には不親切だったようで、私の後ろにいた若者達は「トロンってなんだ?」と首を傾げていました。それと、これ3D映画だったんですが、手前にも奥にもほとんど3Dしていない。字幕だけが浮かんで見えた。現代の映像技術の先端が3Dなら、このタイトルとしては方手落ちでしょう。
[映画館(字幕)] 6点(2010-12-18 11:25:06)(良:1票)
18.  トランスポーター2 《ネタバレ》 
車を疾走させるシーンが多くて1作目よりタイトルらしくなったし、こちらの方が面白かったです。自分に課したルールを破って事件に巻き込まれた1作目に比べて、自分に課したルールが事件解決の動機付けに使われている。主人公の設定に筋が通り、その強さの説明にもなっています。どんなにピンチに陥ってもやられる訳がないスーパーマンぶりのおかげなのか、安直なCGもあまり気にならなかった。サブマシンガンを撃ちまくるお姉さんが、エロくてアブナくって、これも主人公が強すぎて負ける気はしないのだけど、男どもを相手にするより華があって良かったです。彼女の最期はちょっと呆気なかったかな。最後は「シェーン」でしたね。ちなみに車体の腹に付けられた爆弾は車を停めて手で外せば良かったんじゃないの。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-10-31 03:07:34)
19.  トワイライトゾーン/超次元の体験
怖い体験をした、という意味で特別な作品です。以下、作品内容とはほとんど関係ない余談です。■地方の大学で学生をやっていた私は、付き合い始めて日が浅い彼女と本作を観ました。それは田舎の夜道を帰宅する車中での出来事。本作と直接関係があったかどうかは覚えていないが、幽霊は本当にいるか、なんてことを話していた。それはよくある他愛ない話のはずだった。歯切れ悪く「幽霊はいると思う」と言う彼女。「見たことがあるの?」「んー、、実は今も見えている」「えっ?」「幽霊じゃないけど、あなたの周りに青い光が見えている」「・・・・・」「私、見えるんです」。その口調からジョークでないことは明らかだった。観たばかりの本作のプロローグが脳裏をよぎり、自分の隣にはとんでもないものが座っているのではないかと思った。路肩に車を停めたが、怖くて助手席を窺えない。ドアに手を掛けながら恐るおそる彼女の方に首を廻らせたところ・・・。「ギャー」ってなことには、ならずに済んだ。■彼女はいわゆる「霊感が強い人」でした。恒常的ではないが霊を認識するし、私の周りの青い光とはオーラのこと。暗闇では人の形をなぞるように、人によって色の違うオーラが見えるらしい。付き合い始めた相手にいつか伝えようと思っていたらしいが、タイミングが悪すぎだよね。彼女とはその後2年ほど続きましたが、その間に聞いた色々な話のおかげで霊の存在は当たり前のように信じています。一緒に観た映画はたくさんありますが、「トワイライトゾーン」はこの件で思い出深い作品です。浜村淳の「思い出は映画と供に」でした。
[映画館(字幕)] 6点(2010-09-13 00:53:19)
20.  トラフィック(2000) 《ネタバレ》 
麻薬捜査を扱ったクライムサスペンスではなく、ドラッグが抱える問題を、出来る限り広い視点で捉えようとしています。勉強にはなる。でも答えを言っていないので、コメントしづらい映画です。辞書によると「トラフィック」は交通や運輸以外に、不正取引という意味があるらしい。その不正取引に関わる人々をほぼ網羅しているのだろう。「製造・販売」「捜査・取締」「購買・中毒」の3つの領域に分かれてストーリーが進む。みんな必死で、それぞれに理屈もあり、当たり前だけど相容れることは無い。内通や裏切りも恒常化している。検索レベルで調べたところによると、杓子定規な取締の強化は、ドラッグ流通の潜在を促し、犯罪性を深刻化させるとのこと。そんな分析から、一部のドラッグを解禁している国すらある。この手の問題は、ニッポンの高校生が飲酒・喫煙を止めないのと同じで、いくら手を尽くしても解決することはないというのが率直な意見。少なくとも、法律や取締では解消しない。ドラッグって、健康に気を使って嗜好品をやめることと同じで、最終的には個人の意思の問題じゃないだろうか。映画の感想になっていないですね…。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-08-08 00:26:51)(良:1票)
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