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ザ・チャンバラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1274
性別 男性
年齢 43歳
自己紹介 嫁・子供・犬と都内に住んでいます。職業は公認会計士です。
ちょっと前までは仕事がヒマで、趣味に多くの時間を使えていたのですが、最近は景気が回復しているのか驚くほど仕事が増えており、映画を見られなくなってきています。
程々に稼いで程々に遊べる生活を愛する私にとっては過酷な日々となっていますが、そんな中でも細々とレビューを続けていきたいと思います。

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61.  ハンガー・ゲーム2 《ネタバレ》 
第一作でも感じた世界観の脆弱さが、映画そのものを破壊しかねないほどのレベルに達しています。独裁体制を敷く国の大統領は相当忙しいと思うのですが、本作のスノー大統領は僻地にあるカットニスの実家に直接足を運んだり、テレビスタジオでハンガーゲームを鑑賞したりと、そこら辺の年寄り以上にヒマそうなご様子。彼がここまでハンガーゲームに入れ込む背景、政治的に重要である理由がよくわからないため、「この世界の住人は、上から下までこんなゲームにのめり込んでバカじゃないの」という気持ちにさせられます。。。 ゲームが始まると、映画はさらに迷走します。出場者同士の殺し合いと、それに付随する心理戦こそがハンガーゲーム最大の見せ場だと思うのですが、今回は主催者側の仕掛けるトラップからいかに逃げ切るかが中心となるため、もはやハンガーゲームですらありません。これでは、「風雲!ホフマン城」ですよ。ラストではハンガーゲームのセットそのものが破壊され、外の世界に出て「次回に続く」。ハンガーゲームをやらないなら、別のタイトルを名乗った方がよいのでは?
[ブルーレイ(字幕)] 3点(2014-09-20 01:33:20)(良:3票)
62.  バベル
一応は劇場公開時にも鑑賞したものの、記憶喪失にでもなったのかと思うほど内容を覚えていなかったので、再度の鑑賞となりました。作品賞を含むオスカー大量ノミネートにカンヌ映画祭監督賞受賞と、完成時には恐ろしく評価の高かった本作ですが、果たして本当に優れた映画なのだろうかという点には大きな疑問符が付きます。タイトルが示す通り、本作は人類のコミュニケーション不全を壮大なスケールで描いた作品なのですが、劇中起こるトラブルはどれもバカな奴がバカなことをしでかした結果のものであって、「人間の悲しい性」みたいなものは感じさせられませんでした。そもそもの問題として、感情移入可能な登場人物が一人もいないというのは、ドラマとして失格でしょう。出て来るのは、感情の振れ幅の激しいヒステリックな人間か、恐ろしいほど考えの足りないバカのどちらか。観ていて疲れましたよ。。。 また、4つのエピソードを交錯させるという構成も、さほど効果をあげていないように感じました。この手の映画は、バラバラに進行していたエピソードがクライマックスに向けて収斂していき、最終的にひとつの結論を導き出すという構成をとることが常套手段なのですが、一方で本作は最後まで各エピソードが独立したままなので結論部分が弱くなり、そのために肩透かしを食らったような気分にさせられました。。。 さらに、ひとつひとつの場面が妙に長いことも、観客のテンションを下げる原因となっています。一目見れば分かることを数十秒かけて見せる。こういうムダな時間の積み重ねにより全体が非常に間延びしてしまい、せっかくの美しい撮影も、観客にフラストレーションを抱かせる原因にしかなっていません。
[ブルーレイ(字幕)] 3点(2013-09-29 02:56:25)
63.  パトリオット・ゲーム
序盤は素晴らしかったんですよ。余計な説明をテキパキと片付け、一気に襲撃へと持って行くテンポの良さ。主演がアレック・ボールドウィンからハリソン・フォードにグレードアップしたことで画面に華が出たし、初の大作に抜擢されたショーン・ビーンも、登場した瞬間に悪のカリスマとしての魅力をムンムンに漂わせます。しかし、本筋に入ると物語は一気に失速し、最後までダメダメなままでした。最大の問題は、テロリストの行動や警察の対応の描写があまりに雑だったことです。ロイヤル・ファミリーの一員を狙い、殺す寸前までいった重要犯罪人がいとも簡単に脱走してしまうわ、楽々と国外へ脱出し、平然とアメリカに入国できてしまうわというお手軽さ。そして、元CIAにして海軍兵学校の教官にして、ロイヤルファミリーを救った英雄として新聞の一面を飾った重要人物であるライアンに難なく接近してしまえる身の軽さ。ジャック・ライアンシリーズに求められることは知的さの延長にあるアクションなのですが、肝心の論理の部分があまりに雑すぎます。原作を有する作品においては、生身の役者に演じさせ、時間軸などがより立体的に伝わる媒体にシフトした結果として、本で読む分には感じなかった不自然さや論理の不整合性などが往々にして生じるものです。それをうまく料理するのが脚本家や監督の仕事なのですが、本作はそうした映画向けの補強作業を怠っているため、ご都合主義が横行する雑なアクション映画に終わっています。それに加えて見せ場の作り方もイマイチで、ホームパーティーを襲われるラストのアクションなどは、見づらいし、つまらないし、無駄に長いしと良いとこなしでした。一方、中盤において特殊部隊が砂漠のアジトに襲撃をかけるシーンこそがジャック・ライアンに期待される見せ場だったのですが、こういうものに限ってほとんど盛り上げずにスルーしてしまうという選択のまずさ。これは完全に失敗作です。不思議なことは、当時無名だったフィリップ・ノイスが、ヒット作「レッド・オクトーバーを追え」の続編をなぜ任されることになったのか?そして本作を失敗させたにも関わらず、なぜ「今そこにある危機」で続投できたのか?トム・クランシーは「せっかくの原作をB級アクションにしやがった」と嫌っているようですが。
[DVD(字幕)] 3点(2010-02-06 21:29:49)
64.  パニッシャー(2004) 《ネタバレ》 
ジュマンジ、ダイハード3、アルマゲドンと偏差値の低い脚本を書き続けてきたジョナサン・ヘンズリーという人物の初監督作だそうですが、今まで以上に適当でぬるい腰砕け映画でした。私がここ数年見た映画の中でもっとも変な映画かもしれません。大手スタジオ&一流プロデューサーが作った大作とは到底思えない出来で、低予算だったドルフ・ラングレン版の方がずっと筋が通っており、完成度も高いです。復讐アクションというこれ以上わかりやすいものもないってくらい単刀直入な話なのに、主人公への共感がほとんどできないという奇跡をこの映画は成し遂げています。目の前で一族郎党皆殺しにされ怒りに燃える主人公ですが、その復讐は夜な夜な尾行とイタ電を繰り返し、浮気をでっち上げるというすさまじい手口。ボロアパートを勝手にパニッシャー基地にリフォームし、車もパニッシャー仕様にわざわざ改造したにも関わらず、復讐の基本が「嫌がらせ」というのはあんまりでは・・・。その間にはビルからトラボルタの金をまいたり、アパートの隣人とのほのぼのエピソードがあったり、コントとしか思えない味のある刺客が現れたりで、この映画が一体何をしたいのかがわからなくなってきます。家族を殺された者同士の復讐というハードな設定にも関わらず、バイオレンスをせずにヘンテコなエピソードばかり盛り込んでくるので、作り手の意図がまったく見えてこないんですね。「これはコメディをやってんのか?」と錯覚してしまったほどです。前半で寝返らせたチンピラがほとんど話に絡んで来ないという謎もあるし。しかし、クライマックスは突然凄惨なムードに突入してまたビックリ。パニッシャーによってでっちあげられた事実無根の浮気疑惑で殺されてしまう部下&奥さんがかわいそうでした。トラボルタの最期も悲惨なもので、無力なトラボルタを車で引きずって爆破という実に陰惨な殺し方をします(ちょっとお笑いウルトラクイズ入ってますが)。こういうのって、パニッシャーとトラボルタがさしで対決して、お互いに怒りをぶちまけながら最後は正義が勝つというのが普通のパターンだと思うんですが、これほど後味の悪い仕置きってのも珍しいと思います。そうやって汚い手口ばかり使うパニッシャーですが、ラストでは「世の中の悪いやつは俺が成敗するからな」とひとりで決意します。こんなアブナイ人に好き放題振る舞われたら世の中が迷惑しますから。
[DVD(吹替)] 3点(2006-09-30 19:01:39)(笑:1票)
65.  パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
ブラッカイマーはキャスティングに抜群のセンスを持つ人物ですが、本作でもそのセンスが如何なく発揮されています。ブルームとナイトレイの絵に描いたような美男美女ぶりはファンタジックな時代劇にピッタリだし、一方で物語を進めるのはデップとラッシュという演技の出来る俳優二人。この意外な組み合わせが素晴らしく効果をあげています。デップ本人すら気付いていなかったであろう一面を開花させ、オスカーノミネートまでさせた手腕はなかなかのものです。。。と、本作を評価できるのはここまで。肝心の中身はまったく楽しめませんでした。「海賊」や「呪い」を扱っている割に恐怖心や威圧感を抱かせず、薄っぺらなアクションと軽いセリフが143分という長丁場に渡って繰り広げられるのみ。「悪い海賊に追われる→捕まる→脱出」という展開を何度も繰り返すのですが、悪役である海賊が怖くないためチェイスに緊迫感が伴っていません。ファミリー映画であっても悪役は怖く演出すべきなのですが(ディズニーのアニメ作品でもやっていることです)、ファミリー映画に慣れていないブラッカイマーは徹底的に刺激を抑えた安心品質に仕上げるというミスを犯し、活劇としては致命的に締まりのない出来となっています。また、味方となる海賊の描き方も不十分。主人公達の船を動かすクルー程度の扱いとなっているのですが、海賊たる者、大海原を自由に駆け巡るロマンを体現した存在でなければなりません。驚いたのは中盤のチェイスで、ここは彼ら海賊の腕の見せ所だったはずなのですが、海についてはド素人のエリザベスやウィルからの指示によって動き、万策尽きると「良い作戦はないか?」とウィルに尋ねる始末。何を考えてこんな展開にしたのかと不思議でなりません。ラストの戦いにしても、洞窟の中ではジャックとウィルが戦い、外では良い海賊vs悪い海賊の大決戦が繰り広げられるべきなのですが、本作では「俺達じゃ勝てないから」と海賊達がそそくさと帰ってしまいます。海賊をテーマにしながら、海賊がまったく描けていないのです。また「呪い」の扱いもマズく、バルボッサ達が呪いに苦しむ描写がないため、戦いの目的がボケボケとなってしまっています。そもそも、悪い海賊が不死身の力を手にしようとする物語ならともかく、不死身の海賊がその力から解放されようとする物語では、ジャックやウィルは快く協力してやればいいじゃないかと思うのですが。
[ブルーレイ(字幕)] 3点(2004-09-07 18:50:36)(良:1票)
66.  パーフェクト・スナイパー
規模が小さくとも良作への出演が多く、一般に信頼できる俳優とされているケヴィン・ベーコンと、アクション大作への出演が多いジャイモン・フンスーの共演作ということで、「傑作ではないが、それなりのレベルには達したB級アクションなのだろう」と思って鑑賞したのですが、これが超の付く程の駄作でした。バンコクを舞台にしたハリウッド映画といえば、ニコラス・ケイジ主演の脱力アクション『バンコック・デンジャラス』が思い浮かびますが、それをも下回る完成度でした。。。 本作の主人公はジャイモン・フンスー演じる殺し屋チャーチ、このキャラクターの設計に無理があり過ぎました。彼はバンコクを拠点とする殺し屋なのですが、アジア人の中にいるジャイモン・フンスーはあまりに目立ち過ぎ。殺しの腕前のみならず秘密の保持も要求される殺し屋稼業にはまったく向かない人物だと感じました。爆弾で標的を倒す冒頭が彼の登場場面となるのですが、目撃者が大勢いる中でバレバレの偽装工作をやるという頭の悪さも大きなマイナス。さらには、売春宿の現実を目の当たりにして大変なショックを受け、金や身の安全を度外視してでも売春組織を壊滅させようと躍起になるというメンタルの不安定さにも、殺し屋らしからぬものがありました。彼は自分探しの学生バックパッカーではなく、バンコクで活動する現役の殺し屋ですよ。裏稼業に生きる者であれば、売春宿の実態くらい知ってるのが当然でしょう。キャラ設定と話の内容がまったく噛み合っていません。。。 本作の監督を務めたのは、『マッハ!』で注目されたプラッチャヤー・ピンゲーオ。アジア人監督のハリウッド進出作としては異例な程の豪華キャストに恵まれたわけですが、発言権のほとんどない雇われ監督だったことがその実態のようです。東洋の神秘を履き違えたおかしなスピリチュアル描写があったり、仏教の力で主人公が一時的に無双状態になったりと、まともなアジア人ならば絶対に採用しないアイデアが目白押し。おまけに、タイにとっては国辱に近いほどの物語だし、これだけ意に反した内容の映画を撮らされたことが気の毒になったほどです。アクションの方も遠距離からの狙撃がメインであり、彼が得意とする肉体アクションはあまり登場せず。なぜこの企画にピンゲーオが雇われたのかと不思議になったほどです。
[DVD(吹替)] 2点(2013-02-06 18:36:32)
67.  パッセンジャーズ 《ネタバレ》 
映画の前半、主人公クレアが姉に対してかけた電話が通じなかった時に、「まさか例の映画のあのオチか?」と悪い予感がしました。とはいえ本作はそこそこのスターが共演し、それなりのバジェットもかかっているハリウッド映画。10年も前の大ヒット作と同じオチをかましてくることはないだろう、これはミスディレクションで、もうひと捻りしてくるに違いないと思って最後まで鑑賞したのですが、なんとそのまんまのオチでした。過去の映画のオチをまんま引用し、観客はいまだにこのオチで騙されると思っていた製作陣の手抜きぶり、厚顔無恥ぶりには驚かされました。オチに至るまでの物語にもまるで面白みがなく、たった90分の映画であるにも関わらず、観ているのが苦痛で仕方ありませんでした。。。 本人オチ映画は90年代から00年代にかけて多く製作されましたが、その中でも評価の高かった作品はオチ以外のパートも十分に面白く、オチを知った上での繰り返しの鑑賞に耐えられる完成度を誇っていました。裏を返せば、映画としてのポテンシャルが高ければこそ、オチは衝撃的であることができるのです。この点、後発である本作が、なぜ過去の秀作から学ばなかったのかと不思議でなりません。 
[DVD(吹替)] 2点(2012-01-11 23:16:49)(良:1票)
68.  パンチドランク・ラブ
ポール・トーマス・アンダーソンが稀代の天才監督であることは紛れもない事実なのですが、この映画には最悪なまでに退屈させられました。カンヌ映画祭で監督賞を獲った作品だけあって、技術的には見るべき点が多くあります。役者の演技はどれも良いし、ところどころ笑わせる場面もあるのですが、本筋のラブストーリーが分かったような分からないような話でまったく付いていけませんでした。主人公がどれほどの問題行動を起こしても彼を受け入れ続けるリナの心境が腑に落ちないし、そもそもリナとは何者なのかもよく分かりません。「恋愛とは感じるものだ、理屈ではない」という意図から敢えて説明を省略しているのでしょうが、だとしたら観客にもバリーやリナの心境を感じさせる演出を施すべきでした。「実験的」という言葉を免罪符に、監督はあらゆる説明を放棄しているように思います。説明不足といえば、冒頭の事故、置き去りにされたピアノ、主人公の青いスーツ等、思わせぶりに登場しながら結局何の伏線でもなかったという個々のアイテムの肩透かしにも参りました。面白そうなアイテムを思いつくままにぶちまけて後片付けなしというのはストーリーテラーとして失格でしょう。シュールな物語にパズルのピースを巧妙に忍ばせるデビッド・リンチの技を学んでいただきたいところです。
[DVD(吹替)] 2点(2011-05-29 22:32:36)
69.  バッドボーイズ2バッド 《ネタバレ》 
内容らしい内容はなく、アクションをコラージュしただけの作品。ヴァンダムやセガールを嗜む私にとっては嫌いなタイプのジャンルではないのですが、そんな私でもこの内容で2時間半はかなり厳しく感じました。まず、展開があまりにメチャクチャ。本作の最大の見せ場である前半のカーチェイスは本筋とほとんど関係ないし、クライマックスの人質奪還も唐突すぎます。「俺の知り合いのCIAが協力してくれるぜ」「キューバで反政府ゲリラやってる弟に連絡とってやるよ」「元特殊部隊員を集めてやるぜ」って、マイアミ市警の刑事ったら人脈すごすぎ(笑)。ヴァンダムやセガールの映画でも、もっとちゃんとしてますよ。しっちゃかめっちゃかな映画なので緻密な物語である必要はないのですが、さすがに「ありえねーよ」とつっこむしかない物語で2時間半も引っ張るのは厳しすぎます。そして、「トランスフォーマー」シリーズにも引き継がれているまったく笑えないコメディパートはもはや拷問レベル。30分にも渡ってグダグダのやりとりを見せられる中盤は酷いにも程があります。コメディ経験の少ないメル・ギブソンとダニー・グローバーの掛け合いであってもほのぼのとした空気を作ることが出来ていた「リーサル・ウェポン」と比較すると、プロのコメディアンであるマーティン・ローレンスとコメディ経験も豊富なウィル・スミスを使いながらクスリとも笑えない本作はちょっと出来が悪すぎます。死体がゴロゴロ転がるカーチェイスや蜂の巣にされるピーター・ストーメアなど、笑わせようとしているのに悪趣味すぎてまったく笑えない場面も多くあり、マイケル・ベイはコメディをやるのをやめた方がいいと思います。アクションパートが良いだけに、コメディパートの出来の悪さが余計に目立っています。
[DVD(吹替)] 2点(2011-01-17 00:24:05)
70.  バーティカル・リミット
前半はそれなりに楽しめました。雪山を舐めた金持ちが、案の定遭難するところまでは。しかし、本筋に入ると話は急激に失速をします。生存者の命は36時間しかもたないというタイムリミットを設定したにも関わらず、救助隊の出発までが妙にまったりしていること。いざとなればあうんの呼吸でチームが編成され、さっさと出発してしまう。そんな、きびきびとしたプロの仕事で緊迫感を煽るべきだったのに、「大変だぁ」とセリフで言うだけで行動が伴っていないのでは緊迫感が伝わりません。ようやく雪山に入ってからは、発生する危機は人災ばかり。うっかり荷物を落としてしまったとか、そのレベルの危機の連続が繰り広げられるのです。さらに、見せ場の大半がクリフハンガーから拝借されています。クリフハンガーは「派手さ」と「やりすぎ」の間でギリギリのバランスを保っており、生身の人間が戦っているという緊張感が伴っていました。しかし本作のアクションは完全にやりすぎ。そして、みなさんご指摘のニトロです。映画会社が派手な爆破シーンを作りたくて、かなりムリな形で物語に挿入されたのが丸出しですが、そんな商売目的であっても、脚本家はもう少し知恵を使ってニトロを物語に絡めるべきでした。なぜダイナマイトではなくニトロでなければならなかったのか?その説明すらありません。挙句には、太陽光に当てるとニトロが爆発するという重要なことに、登山をはじめてから気付くというお粗末ぶり。また、本作の倫理観にも問題があります。「雪山に民主主義はなく、リーダーの決断に従わねばならない」。これを守らなかったために金持ちは遭難したのですが、クライマックス近くでは、主人公は救助隊のリーダーを無視した行動をとります。物語の倫理観には首尾一貫性が必要ですが、本作にはそれがないのです。「極限状態ではより多くの人間が生き残るために、少数の命を切り捨てる決断をせねばならない」という命題についても同様。物語中悪役と位置付けられている金持ちは、助かる見込みのない負傷者には貴重な物資を与えず、これを生存の可能性のある者のみで使おうと主張しますが、この行動がどう見ても理にかなっていて、本作の倫理観に照らしても妥当なのです。通常のストーリーテリングであれば悪役は物語の倫理観に反する行動をとるべきなのですが、それが守られていないため本作は一体何を言いたいのかがよく分からなくなっています。
[DVD(吹替)] 2点(2010-06-30 20:02:13)(良:3票)
71.  パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉 《ネタバレ》 
私はこのシリーズとの相性が悪いのですが、そうは言いつつも宣伝につられて映画館に行くこと今回で4回目、シリーズもリセットされて「今回は面白いのでは」という期待と共に足を運んだのですが、前シリーズに輪をかけてつまらなくなっています。アドベンチャー映画なのにムダに長い上映時間、登場人物達の思惑をうまくまとめきれていない脚本、海賊映画であるにも関わらず海の広大さやロマンを感じさせない演出、そうした旧シリーズの欠点がロクに改善されることもなくそのまま引き継がれています。特に問題に感じたのは本作の悪役である黒ひげがあまりに魅力を欠いていたことで、ジャック・スパロウからも恐怖の目で見られる最強の海賊として登場したにも関わらず、劇中での彼の振舞いはあまりにチマチマしたものでした。バルボッサの復讐に遭うことに怯えて生命の泉を探し始めるという何ともチャチな動機にはじまり、冒険の最中もただただジャックに命令するだけで自分では何の活躍もせず、最終的には己の命を守るために実の娘の命を犠牲にしようとする始末。知略に長けているわけでも、人格的に優れているわけでも、剣術に秀でているわけでもなく、やってることは単なる小物。彼の手下のゾンビ達にもロクな見せ場がなく、総じて悪役をうまく動かせていません。また、主人公であるジャック・スパロウの人物像も安定していません。冒頭では仲間を救うために単身ロンドンに乗り込むものの、別の場面ではアッサリと仲間を見捨てる。常に相手を騙そうと振舞いながらも、バルボッサとは素直に共闘する。彼なりのスジというものがまるで見えてこないため、主人公に感情移入することが難しくなっています。さらに本作は見せ場の数が圧倒的に少ないことも気になりました。前半40分は「カットスロート・アイランド」を思わせるホースチェイス等それなりに見せ場もあるのですが、話が本筋に入ってからは見せ場がほとんどなくなってしまいます。「パイレーツ・オブ・カリビアン」を名乗っているにも関わらず海でのアクションは皆無であり、クライマックスも盛り上がりに欠けるチャンバラがちょこっとある程度で、2億ドルとも言われる製作費は一体どこに使われたのかと不思議で仕方ありません。さらには3Dの効果も薄く、それどころか3Dメガネごしに見ると暗すぎる場面も多くあって、せっかくの3D技術もかえってアダになっていました。
[映画館(吹替)] 1点(2011-05-22 01:03:50)(良:2票)
72.  パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド
ダラダラと長いだけで本当につまらない映画でした。「1」「2」でも監督の力量不足が気になっていたのですが、それでもかっこいい音楽や豪華な映像によってある程度は誤魔化せていました。しかし、3作目ともなるといよいよ限界が来ています。脚本に書いてあることをただ撮っているだけで、何のこだわりもない演出。肝心のクラマックスも音がデカイだけでハラハラもドキドキもせず、何も良いところがありません。脚本はなかなか野心的で二転三転どころか五転も六転もする練りに練られた内容なのですが、監督の演出がこれに追い付かず映画を台無しにしています。登場人物の感情の移り変わりを丁寧に演出していないため、裏切りに次ぐ裏切りが観客にとってのサプライズになっていないのです。シリーズ化決定の時点で、この監督は降板させておくべきでした。
[映画館(字幕)] 1点(2008-06-21 02:30:37)(良:2票)
73.  パール・ハーバー
親友同士の男に二股をかけた挙句、生まれてきた子供に死んだ方の男の名前をつけるという、史上稀に見るすばらしいラブストーリーでした。これで泣けたって人は、大変ないい人だと思います。オレオレ詐欺とかに引っかからないように注意しましょう。そして主人公いわく、「日本への空襲は軍事施設に限定された」そうです。映画って勉強になるなぁ~。「インデペンデンス・デイ」を見た宇宙人の気持ちが理解できる映画でした。
1点(2004-07-28 00:57:46)(笑:6票) (良:3票)
74.  ハリー・ポッターと賢者の石
あまりに凡作すぎてついて行けません。途中からはウルク・ハイにでも襲われないかなぁって思いながら見ました。無意味に長いわりに、最後のトータルリコール状の敵との戦いはえらいアッサリ風味だし。そういえばポッター=ルークですよね。後には親父から勧誘されるんでしょうか?まぁ、私はそれまでシリーズを見続けないと思いますけど。
1点(2004-06-19 14:48:11)
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