1. 愛情物語(1956)
《ネタバレ》 ピアノ初心者のタイロン・パワーさんが練習して、ピアノをあそこまで弾けるようになる時点で、満点! この映画を観ると、僕もピアノを弾けるようになりたいなと思います。息子を授かった喜びと妻を失った悲しみの両極端で悩み苦しむエディの姿をみて、僕も子供を授かったときに、同じ境遇になったらどうなるんだろうと考えさせられました。過去から逃げ、時間は過ぎていっても、絆は不変のもの。最後の公園のシーンは、涙が止まらんかった。 。・゚゚(ノД`)あ゙~ん [DVD(字幕)] 10点(2012-04-07 21:15:40)(良:1票) |
2. ショーシャンクの空に
この映画だけです。ワタクシがDVDを(鑑賞用と、もしも鑑賞中にDVDデッキが壊れてディスクを取り出せなくなったらどうしましょう用と、永久保存版と)3枚も持ってるのは。絶望の中に希望はある。『頑張って生きる』。素晴らしい(感涙)。 [DVD(吹替)] 10点(2007-01-04 23:29:56) |
3. ゴッドファーザー
子は親の背中を見て育つ、と言います。ソニーは粗野に、フレドは優しさを、養子のトムはいかなる時も機械的な冷静さを。では、マイケルは? ファミリーの絆を守ることを胸に、その全てを兼ね備えている。子供たちの中で一番穏やかなマイケルが、父の暗殺未遂を機に、ソニーですら躊躇する警部殺しをも覚悟してしまう。これは、マイケルの成長を追うのがテーマなんだとは思う。たしかに伝わりました。しかしそれ以上に賛辞に値するのは、圧倒的な存在感を示したマーロン・ブランドさんです。あの、(孫には)とっても優しいおじいちゃんがマフィアのドンというだけでもショックです。ひざを組んでヒジ掛けイスに座るあの姿勢を見るだけで、背筋がゾクッときます。決して麻薬取引には手を出さない、ある意味で正義の味方なんですが、やはり”帝王”としてのスゴみがそこにある。役を演じるのではなく、本人ですら「自分はドン・コルレオーネである」と思い込んでいたというエピソードが示す通り、マーロン・ブランドさんの演技力は、きっと後世にも語り継がれることでしょう。 [DVD(吹替)] 10点(2006-02-02 21:17:11) |
4. スティング
《ネタバレ》 この映画は、【紙芝居】の形式で物語が展開していきます。これは一見、僕ら観客をガキ扱いしているかのように思ってしまいますが、実は我々の意識に対して、少しずつ少しずつ、【この映画はですね、脚本の通りに、お話が始まりますよ…】という刷り込みを与えています。手ごわい。かなり手ごわい。実に綿密に計算し尽くされています。素質がありながら堕落した生活で才能を埋もれさせているフッカーと、ルーサーの仇を誓う老練ヘンリー・ゴンドーフ。ストレート・ポーカーの一件でも分かる通り、才能だけでも十分勝てるはずの2人。しかしわざわざエキストラを揃え、確実にロネガンを仕留める段取りをする。なぜだ? なぜなんだ? その答えをつい考えてしまう時から、僕ら観客は製作スタッフのワナに、すでにハメられている。恐ろしい。非常に恐ろしい。まさにこの映画は内外を問わず、用意周到です。ロネガンという人物描写は実に人間の性を突いています。【エビでタイを釣る】とは、まさにこのこと。だましのテクニックをふんだんに使いこなし、ロネガンの強欲を心理的に最後の搾りカスまで全部あぶり出し、終盤のフッカーの苦悩ですら、ラストの伏線に全部つなげていく。ここまでトコトン【映画を作ってやろう】という気概に満ちた映画は観たことがありません。仇敵・ロネガンをだます映画だと思っていたら、本当のターゲットは、実は我々だったとは…! この映画を初見したとき、僕はだまされたことに気がつかず、だまされるシーンがあるたびに、20秒ぐらい、ポカーン…と放心状態でした。たぶん、この映画を超える犯罪映画は今後も生まれてこないと思います。他にも名作を作り上げながら、それらすら霞んでみえてしまう、この奇跡の名作を作り上げた、巨匠ジョージ・ロイ・ヒル監督に敬意を表して、10点満点、気持ちは100点満点献上します。 [DVD(字幕)] 10点(2005-09-14 20:50:47)(良:1票) |
5. デーヴ
《ネタバレ》 今、郵政民営化問題と衆院選の造反議員への刺客やらで、話題になっています。この映画の良いところは、デーヴのみならずエレンやナンス副大統領らが、『本当に』庶民の味方である点です。政治ゲームに惑わされず、目の前の惨状を親身に改善しようとするデーヴの人間味あふれる政治活動に、何度観ても気持ちがほんわかとなってしまいます。SPの「君のためなら死ねる」はベタでも感動せずにはいられません。大統領、やめたらタダの人、ですが、ラストの抱擁、そしてあの人のガードは、こういう結末で良かったと思いました。こういう映画こそ現代の政治家に観てもらいたいです。政治的なしがらみがあるのも分かりますけど、デーヴのように生徒会長、いや、学級委員長のような青臭い理想を持ち続けてほしいです。 [DVD(吹替)] 10点(2005-09-08 22:13:07)(良:1票) |
6. 素晴らしき哉、人生!(1946)
《ネタバレ》 フランク・キャプラ×ジェームズ・スチュワート初体験でした。このサイトで異常に高い評価でしたので、白黒映画としては初めて観ましたが、非常に勇気づけられます。(自分なんて生まれてこなければ良かった)と思うことは、誰にだってあります。しかし、自分が生まれてこなければ、このひとがこうなった、あのひとはこうなってしまった、と、少なからず影響を与えているのだとこの映画で教えられました。弟を助け、自らの人生を棒にふって家業を継いだジョージが、ラストでこれまで正しいことをしてきたという証明を実感するシーンが、涙涙です。この映画を観て、感動できない人は友達でいてほしくないですね。あ、あと、階段の手すりの玉がいい味出してます(笑)。 [DVD(字幕)] 10点(2005-05-25 16:36:34)(良:1票) |
7. 大災難P.T.A.
《ネタバレ》 この映画が、自分の中ではコメディ最高傑作です。これを観ると、旅行や出張に行きたくなくなります(笑)。次々と襲い掛かる、帰路への障害の山、山。こちらは爆笑の渦。スティーブ・マーティンのイライラがこっちにも身につまされるようで、大笑いしました。観る前は、ジョンキャンディは、スティーブ・マーティンのお邪魔虫だと思ってましたが、フタを開けてみれば、いやはや、ジョンキャンディも真面目に営業セールスのために次の目的地へ移動しようしようとしてるじゃないですか。一歩遅れて、2人が不幸に陥る様は最高です。ジョンキャンディ演じるデルの素性については、ホロリとしたので、最後、2人がああいう関係になったのは、ほっとしました。あと、エンドロールは最後まで観ましょう。 [DVD(字幕)] 10点(2005-05-25 15:47:28)(良:2票) |
8. 奇跡の人(1962)
《ネタバレ》 この映画が、自分にとって白黒映画の面白さを決定づけた作品です。目が見えず耳も聞こえず言葉も話せない、”3重苦”のヘレン・ケラーについて、昔、小学館の漫画で読みました。その時は普通に感動しました。そして本作、主役のパティ・デュークの、とても15,6歳とは思えない力強い演技力に度肝を抜かれました。サリバン先生がヘレンを特別扱いせず、一人の人間として、光も音も意思も伝えられない少女に接していく姿は、いざとなったら私だってできる、などと簡単には言えない凄まじさを感じました。同情や憐れみをかけることが愛情ではなく、秩序とルールを守ることを徹底させることがヘレンに対する愛情であると切々と説くサリバン先生の執念が感じられました。食事中にスプーンの使い方とナフキンのたたみ方を教えるシーンでのヘレンとサリバン先生の格闘は、映画史に残る名場面です。ラストの”水(water)”という言葉を理解するヘレンと大きくうなずいて褒めてあげるサリバン先生のシーンを観て、泣かない人はいないと思います。アカデミー作品賞は惜しくも『アラビアのロレンス』に持っていかれてしまいましたが、この映画の仕上がりは完璧です。この作品以降、肉体や知能、精神に障害を負った人々を題材にした『レナードの朝』『レインマン』『フォレスト・ガンプ』『ビューティフル・マインド』など、多くの名作が製作されていますが、未だにこの映画を超える作品に出逢ったことがありません。おそらく今後も現れることはないと思います。ところで、6月6日に、サリバン先生役のアン・バンクロフトさんがガンでお亡くなりになりました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。 [DVD(字幕)] 10点(2005-05-25 15:30:39)(良:1票) |
9. リアル・スティール
チャーリーもロボットも底から這い上がっていく姿に、勇気付けられた。父と子の失われた時間を、共通の夢に向って取り戻していく展開に、チャンプで泣けた僕にはたまりませんでした。オレを見ろ! もう、カッコ良すぎ(涙) [DVD(吹替)] 9点(2012-06-09 16:34:25) |
10. 3時10分、決断のとき
《ネタバレ》 救いようのない悪でありながらその奥底には良心があるベン・ウェイド、どんなに貧しくとも良心を失わないダン、みすみす馬を引き渡す父のふがいなさを気にしながら、最後には父の背中を追う息子。3者の絡み合いがとても絶妙で、とても惹きこまれました。たとえ列車に乗っても、脱獄する術を知っているベン・ウェイドが、終盤、あのような行動に出る様。そして、容赦なく仲間を殺す所、早撃ちのテクニックの伏線。何よりも、善人も役人も容赦なく死んでゆき、『この舞台は、無法地帯である』ことを徹底的に追求した演出は、必見です。最後の早撃ちする直前のラッセル・クロウの眼光には、「よくもこの男を…!」という感情がビッシリで、カッコ良すぎ(涙) [DVD(吹替)] 9点(2012-04-06 12:48:14) |
11. ターミネーター4
ジョン・コナーの顔のキズ、カイル・リースとの出会い、不評だった3のケイト、過去の作品の演出のつじつまを忠実に合わせていて、続編としては素晴らしい!今までの作品は、なんとか人間の過ちを防ごうというテーマがあったのに対し、4は、現実を受け入れるテーマが感じられて、シリーズを新鮮にしてくれた良作です。マーカスが主役を食っていて、好印象でした。 [DVD(邦画)] 9点(2010-01-17 23:15:21) |
12. ターミネーター3
T-Xが、モロ好み。アクションシーンは、とくにクレーン車のシーンが、4作品の中では一番好きです。 [DVD(吹替)] 9点(2010-01-17 23:06:09) |
13. ターミネーター2/特別編
T-1000。映画のことを知らず、最初この名前を人づてに聞いたとき、胃薬の名前かと思ってました。銃で撃たれると、べちゃっとなります。その形を見て、島木譲二の大阪名物『ポコポコヘッド』の灰皿を思い出しました。ターミネーター作品の幅を広げた2は、サラ・コナーをパワフルな女性像で描いていて、非常に満足。 [DVD(吹替)] 9点(2010-01-17 23:02:07) |
14. ターミネーター
1~4まで一気に観たうち、一番人間くささがプンプンだったのが、やっぱり1でした。撮影の時代が古いので、電子機器の映像が古いのは仕方ないにしても、当時としては、やはり画期的。個人的には、カイル・リースの一途さが好き。そういえば、マイケル・ビーン、むかし『笑っていいとも!』で、ウンナンのナンちゃんに日本のギャグを教えてもらってたっけ。 [DVD(吹替)] 9点(2010-01-17 22:56:12) |
15. グラン・トリノ
へんくつな老人って、どこにでもいて、普通まわりの人は、自分が嫌な思いをするだけなんで相手にしません。この映画も、そんな普通の老人と、勇気のない少年との交流を描いた物語なんですが、おじいさんの突き放し方が本当にうっとうしそうに思って言ってんだなと思えるので、言葉の裏を読み取るわざとらしさがなく、なんとなく情感に訴えるものがありました。登場人物がお互いわざと名前を言い換えるところが神父との距離、スーとの距離、タオとの距離の縮み方を捉えやすくて、とても印象的でした。ところで先日、うちの近所のおじいさんの木造の家が火事になりまして、全焼してしまいました。幸いケガ人なく消火しました。原因は、ガスを止められてて、しかたなく家の中で煮炊きしてた火が燃え移って火事になったのですが、本人は「よう燃えてますわ、はっはっは」とあっけらかんとしてました。あのおじいさんにもこういう一面があるのかなー…、とちょっと感慨。 [DVD(吹替)] 9点(2009-09-15 22:31:33) |
16. ニュールンベルグ裁判
これはすごい。全然古臭さを感じない。世間の誰もが認める法曹界の偉人ヤニングに対し、有罪か無罪かを問うのですが、その結末たるや…。公平な目線で裁判を進行していくヘイウッド判事と、若きドイツ人弁護士の迫真の演技がうまく強弱をつけてピッタリ合っていて、どんどん引き込まれた。裁判ものでは自分の中ではダントツの映画に躍り出ました。もっと多くの人に見てもらいたい、名作中の名作。 [DVD(字幕)] 9点(2009-07-09 23:25:44) |
17. バンテージ・ポイント
《ネタバレ》 鶴瓶さんの足なら金メダル狙える。 [DVD(吹替)] 9点(2008-08-24 07:16:01) |
18. ザ・ペーパー
ものすごく見応えがありました。新聞の1面を飾るために集う新聞社の群像劇がすさまじいです。スクープに対する執念が貪欲で、家族を顧みない。そこが妙にリアルで、とてもスリルがありました。ひとりで3本も電話の相手をしたり、上司と衝突したり。ある新聞社のごく普通の日常を描いただけなんだけど、脚本の抑揚がすごくて、思いもかけない掘り出しものでした。さすがロン・ハワード監督作品だなと思います。しかし、仕事か家庭か、選択を迫られたらこまっちゃいますね。 [DVD(吹替)] 9点(2008-04-25 17:21:18) |
19. ホーリーマン
いつも顔がニコニコしていて、人を笑わせる役を演じているエディ・マーフィが、いたって純真な人間として自然に振る舞っていて、(笑いのウケを狙っていない脚本もあって、)とても驚きました。とくに、下條アトムさんの吹き替えがバッチリなほど、軽快っていうか、軽そうなイメージがある彼が、とにかく善人でいいやつに徹していて、意外な一面を楽しめました。エディ・マーフィが笑わせるのではなく、彼に振り回される周りの人間の表情や行動が面白かった。特に、あの美顔マシンのおばさんの顔を見て、フルーツジュース吹き出しました。 [DVD(字幕)] 9点(2007-09-25 23:20:03) |
20. ウェディング・クラッシャーズ
たった5分足らずの出演なのに、ウィル・フェレルのインパクトがでかすぎ。あのウインクがまたムカつく(笑)。日本と違って、アメリカって自由に結婚式に潜り込めるんですね。身分違いの恋という設定なんだけど、地位とか収入とか、そんなのは関係ない。相手を想う気持ちが、嘘を正直に告白する勇気、彼女の恋敵から殴られようともあきらめない強い意志を生み出しているわけですね。好きな子ができるとどこまでも追いかけていくってのは、やっぱ素晴らしいですね。 [DVD(吹替)] 9点(2007-09-06 23:07:25) |