21. 主人公は僕だった
《ネタバレ》 決して高尚で立派な作品では無いかもしれない。でもこんな作品でも人に感動を与えたり、時にはそれによって救われる人だって居る。誰も見向きもしないけれど、その人にとってはかけがえの無い価値を持つものって誰にでもきっとあるはず。それでいいじゃないの?とこの作品は声高らかに主張する。参りました。その通りだと思います。何気に秀作。 [映画館(字幕)] 8点(2007-06-04 21:18:07) |
22. 君とボクの虹色の世界
非常に独創性が溢れるオリジナリティーの高い逸品。不器用な人たちが繰り広げる、不器用な日常のひとコマが鮮やかに描き出される。路線としては「アメリ」なんかにも近いのだが、アメリからファンタジー色を抜いた感じ。アメリほど可愛くは無い。けれどそこがまた愛らしく感じてしまうという不思議な作品。 [映画館(字幕)] 8点(2007-05-13 13:18:58) |
23. カンバセーションズ
デパルマもビックリな全編デュアルフレーム。しかも終始ほぼ二人の会話劇のみなので、実験作的な色合いも強いが、ただの実験作に留まらない魅力のある作品。心理戦のような大人の会話がなかなかに楽しい。「男はズルいロマンチスト、女は罪なリアリスト」っていう作品コピーも秀逸。情けないけれど、男ってやっぱこういうもんだよな~と同性の私も思わず同意してしまいました。 [映画館(字幕)] 8点(2007-04-16 22:13:12) |
24. オーシャンズ12
前回は泥棒映画で今回は詐欺映画。そこの所で頭を切り替えてないと、ちょっと観てる方は感覚がずれる。11の方はまだ万人が楽しめる作風でしたけど、今回は人を選ぶ感じ。名作とは言いがたいけど、たまにはこんな緩い作風も面白いなと思った。 [映画館(字幕)] 8点(2005-04-03 20:52:02)(良:1票) |
25. ブリジット・ジョーンズの日記
レニーの体当たりっぷりに驚愕。あのバニーちゃんは夢に出そうだ(笑)私は男なのでこういうガーリームービーも単純に楽しく見られるが、これがもしさえない男の話だったとしたら、痛すぎて見れないような気がしないでもない(苦) 8点(2005-01-17 01:02:01) |
26. ヘルボーイ
原作好きとしたら、オカルト捜査官レッド&ブルーみたいなノリで、もっと緩~い話のが見たかった。映画としたら大掛かりな話を選んじゃうのはわかるが。HB、エイブ、リズのかわいさに免じて甘めの点数で。 8点(2004-10-12 17:35:30) |
27. アイ,ロボット
この手のSFは世界設定に疑問を持つと、何故?ホワ~イ?だらけなので、その辺は考えるの止めとこう。(古典SFがベースですし)話的に目新しさは無いし、突出した「何か」は無いけど、全体的に上手くまとまってて単純に凄く楽しめました。名作ではないが良作な部類。 8点(2004-09-26 21:59:52) |
28. トータル・リコール(1990)
バーホーベンとディックという通好みで濃い目の味を、シュワちゃんでまろやかにブレンドしてある。その組み合わせはなかなかに絶妙な味だなと。ある意味、映画館とリコール社は同義語であるのだなと妄想してみるのもまた楽しい 8点(2004-09-22 23:24:39) |
29. ヴィレッジ(2004)
《ネタバレ》 「偽る事が 愛なのか」とはスパイダーマン2で使われたコピーだが、まさに本作でも語られたテーマであろう。愛する者を失ったが故の逃避として築かれたコミューン。しかしそれは、純粋無垢で美しくも見えるが、同時に、醜く歪んだ世界にも見える。第二世代にとって、与えられた世界は本当に幸福なのか?それは親のエゴではないのか?愛を失ったが故に内にこもる大人達、愛するが故に外に向かおうとする子供達。そんな二つの世代の対比が面白い。そこには愛が持つ矛盾が描かれている。 ・・・この先、目の見えない少女は何を見て、無口な男は何を語るのだろうか 8点(2004-09-18 23:47:07)(良:1票) |
30. ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔
圧倒的な映像には魅了される。ただあきらかな「中編」っていう作りと、雑な話の作り方は少々残念(でも一番好きなシーンは、とってつけた感はあっても、やっぱサムだったりします)前作の方が好きですね。次回の最終章に期待は膨らむばかり。 8点(2003-11-13 01:20:57) |
31. ショーガール
やっぱバーホーベン凄ぇなぁと唸ってしまう。登場人物は皆バカばっかり。世の中こんなもんだよね~♪っていうシニカルさがたまらん。(イギリス的に高尚なシニカルさとは違ってこの人の場合メチャメチャ下衆な感じがするのが大好きです)。ラジー賞を喜んで受け取るセンスとユーモアを理解出来ない奴を俺は信じたく無いな~と思う。劇中の登場人物はクソばっかで感情移入の余地も無いが、それを作った人間に感情移入してしまう。これぞまさにバーホーベンに他ならない 8点(2003-09-23 23:59:47) |
32. ジェイン・オースティンの読書会
《ネタバレ》 オースティンは映画の「プライドと偏見」を見たくらいで、作家としてはほとんど知らない状態で観ました。終盤がご都合主義っぽく感じてしまいましたが、読書会という物珍しいテーマもあってか、新鮮で面白かったです。こういうの私も参加してみたいなって思っちゃいました。 [映画館(字幕)] 7点(2008-07-23 00:17:20) |
33. ノーカントリー
《ネタバレ》 偶然の積み重ねか、はたまた運命のいたずらか、人生なんてコインの裏か表かで左右されるようなちっぽけで不確定なものでしかないんだよ、というのがシガーの哲学であり、その不条理を自ら受け入れている人。それが正しいとか正しくないってのは問題ではありません。他の人たちはそんな世の中の無常に抗い、足掻き、知ってか知らずか、それに抵抗を試みる人達でもあるのでしょう。 見終わった直後は、あれ?これって世の中に対する絶望?もう世の中は暗黒に染まっちゃってて、年寄りはグチ言いながら引退するしか無いんだよって言ってるように思えたのですが、こうして思い返してみると、要所要所に微かな希望もあったんじゃないかと思います。 [映画館(字幕)] 7点(2008-06-13 22:47:25) |
34. 大いなる陰謀
トム君の「政治家Q&Aコーナー」みたいなノリで、対テロ戦争で皆が思っている事を政治家にぶつけてみると、それなりに(一見は)立派な答えが返ってくるのが非常にらしくって面白かった。わかりやすい丁寧な作品だったと思います。 とどのつまりは「お前ら選挙いけ!そしてちゃんと考えて投票するんだぞ?」というレッドフォードの主張じゃないですかね。 [映画館(字幕)] 7点(2008-05-03 16:12:46) |
35. トランスフォーマー
話は超くだらない。が、巨大ロボがバカスカ暴れまわる、ただそれだけで嬉しくなってしまうのは私が男だからでしょうか?日本が「ガンダム」やら「エヴァ」やらで過去の遺産を食い潰している最中、名作「アイアンジャイアント」と、この「TF」で日本のお家芸であったはずの巨大ロボ物にアメリカが追随してきました。中身はおいといて、そんな意味で(ロボット物の)歴史的なターニングポイント足りえる作品になったんじゃないかと思う。 [映画館(字幕)] 7点(2007-09-25 19:41:08) |
36. フリーダム・ライターズ
《ネタバレ》 今時珍しい位の「ベタな熱血教師物」の一言で全てを表せるような作品ですけど、フィクションじゃなくて実話物なんですよね。実話って聞いただけでなんだか許せてしまいます。素直に先生凄いな~って。「仕事と家庭どっちが大事なの?」みたいな事を女の方では無く男(夫)に言わせちゃうシーンとか、あまりにベタ過ぎて、うひゃ~って感じでしたけど、全体的には好印象で気持ちの良い作品です。なかなかの佳作。 [映画館(字幕)] 7点(2007-09-09 15:40:57)(良:1票) |
37. モーツァルトとクジラ
障害者ってこんなに大変なんだよ、なんて事を重苦しく描いてある訳じゃあありません。下手に感動を狙ったりしないで、ちょっと変わった人達のエキセントリックな恋模様を堂々と描いてある辺りが素敵です。だって恋だの愛だのって、人を狂わせてしまうというか、時に突飛な行動に走ったりする事もあるじゃないですか?それは障害者だろうが健常者だろうがきっと同じじゃないかな?なんて思ったり。 [DVD(字幕)] 7点(2007-08-26 01:58:30) |
38. イカとクジラ
《ネタバレ》 「イカとクジラ」あの像は高尚な芸術なのか、それもとただの奇妙なオブジェなのか、それは誰にもわからない。高尚そうに見えてバカっぽいもの。あるいはその曖昧さ、それこそがこの作品のカラーなのでしょう。 [映画館(字幕)] 7点(2007-05-13 13:29:08) |
39. バベル
モロッコ→メキシコ→アメリカ(人)→日本の順番で変化している舞台背景や人物設定に注目したい。人の有様とはこういうものだというのを見せて、バベルの末裔の我々人間はどこへ行こうとしているのか?を問いかけているのだと思う。言いたい事はわかるのだけど、あまりに高い所から見下ろしているもんだから、なかなか伝わるものもストレートには伝わってこないのが難点か。わかってくれ!だけでなく、わかってもらうための努力も必要かと。 [映画館(字幕)] 7点(2007-05-02 22:10:06) |
40. インソムニア
タイトルからくる印象と全然違ったけど、白でも黒でもない灰色、寝ているでもなく起きているでもない「まどろみ」みたいな部分だと考えるとなかなか面白い。そういう曖昧さをテーマにした物語は上手く描けていたなと思う。 7点(2005-03-12 22:55:58) |