601. フィラデルフィア物語
前夫や雑誌記者らがロード家に乗り込んでくるあたりまではおもしろいのだが、前夜祭パーティあたりからだんだん退屈になる。金持ち上流社会と付き合うには「忍耐」が必要というのが身にしみる。それと元が舞台劇でスクリューボール喜劇?なのか、台詞がやたら多いし、見るのが疲れる。 [DVD(字幕)] 6点(2011-12-28 09:10:50) |
602. 勝利の朝
「女優志願」のオリジナルということで見たが、映像が古いせいもありあまり好きになれなかった。スーザン・ストラスバーグの方がかわいいし、カラーのリメイク版の方が良かったと思ったのは、私だけではないらしい。 映画の終盤になって、これは舞台劇なのだと改めて実感する。ならばもっと舞台劇らしく撮った方が良かったのではないかと思う。そうすれば、昼にはしぼむ花(朝顔)のようにというのが、もっと生きてくるのではなかろうか。 [DVD(字幕)] 5点(2011-12-27 20:26:20) |
603. オーケストラの少女
《ネタバレ》 冒頭からストコフスキーが登場し、5分余りの堂々たる演奏(チャイコフスキーの交響曲第5番)、これだけでもクラシックファンの私には十分に引きつけられる。 映画は強引すぎるほどに都合の良い展開だけど、決して悪い話ではないし大変わかりやすい。1930年代というのは世界大恐慌で米国には失業者があふれていたことも背景になっている。また一方では楽団を支援したり、大金をかけて遊ぶ金持ちもいたということか。きっかけも金持ち同士のいたずらだし、お団子のようなビリヤードの玉や変な双眼鏡など笑える。 ジュディ・ガーランドより歌がうまかったというディアナ・ダービンの歌はさすが、彼女の歌と楽団設立の偉業により点数もおまけ。 [DVD(字幕)] 8点(2011-12-22 20:42:37) |
604. アリス・イン・ワンダーランド
音楽が良いし、映像技術のすばらしさは申し分なし。アリスの後日談というか別のアリスというか、以前見たものとはずいぶん違う。変な人物、変な動物、変なストーリーだけど、ティム・バートンの幻想的な世界はよく出ている。しかし肝心のストーリーがいまいちでさほどおもしろくない。 [DVD(字幕)] 5点(2011-12-22 17:00:04) |
605. ふしぎの国のアリス(1951)
身体が大きくなったり小さくなったりするし、へんてこな動物やトランプのカードなどの登場でおもしろくさせているが、ややドタバタしすぎのように思う。しかしアニメを使って子ども向けにみせても、原作の会話の妙(風刺、かけことば、言葉遊びなど)にはついてこれないだろう。そのあたりがちぐはぐにも思える。仕方ないことかもしれないが・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2011-12-20 23:36:01) |
606. エデンの東(1955)
J・ディーンが好きでないので、人気映画として評判は高くても気乗りがしないまま見た。聖書の「カインとアベル」の話に基づくスタインベックの小説が原作だと知ったのは、ずっと後になってからである。 撮影秘話を聞くとカザンがどうして無名のJ・ディーンを主役にしたか、なぜ彼の映画が好評をえたかも納得するものがある。親子の愛、兄弟の葛藤など、よく表現されていると思うが、聖書になじみのない日本人には今ひとつかもしれない。 [映画館(字幕)] 6点(2011-12-17 23:38:30) |
607. スタンド・バイ・ミー
嫌いな映画ではないが、なぜこんなにも評判が高いのか、私には理解できない。死体を探しに行くのも何なんだという気がするし・・・。 [DVD(字幕)] 5点(2011-12-16 22:55:14) |
608. クリスマス・キャロル ザ・ミュージカル〈TVM〉
原作はディケンズの小説だが、細部が思い切り書き換えられ、本格的なミュージカルとなっている。それでいて、なお名作の感動が伝わってくる。 音楽を手がけたのはディズニー映画でおなじみのアラン・メンケン、多くのアカデミーの作曲賞に輝いた作曲家だ。またケルシー・グラマーを初めとする俳優陣も実力派ぞろいだ。映像も美しく、クリスマスにもってこいのミュージカルだと思う。 [DVD(字幕)] 9点(2011-12-14 10:46:22) |
609. 我が家の楽園
こういう映画を見て、「きれいごとすぎる」とか「非現実主義」という意見も多々あろう。しかしこの映画はいわばおとぎ話なのである。いやこの映画に限らず、フランク・キャプラのどの映画もそうだろう。 キャプラという監督は、貧しい家庭に育ち苦労を重ねた人である。それだからこそ、理想に燃えたおとぎ話を映画にするかもしれない。そういう意味で、この映画こそキャプラらしい映画だと思う。 それとカービーのお金こそ一番という考え方こそ、世界最強の米国の商業主義の典型であり、それをギャフンと言わせることで、キャプラの風刺、ヒューマニズムが伺える。 [DVD(吹替)] 7点(2011-12-10 00:24:36)(良:1票) |
610. 美女と野獣/ベルの素敵なプレゼント<OVA>
続編というか、昨年のクリスマスを振り返るというもの、できは決して悪くない。むしろ前作で描ききれなかった部分が補足され、より楽しいものとなっている。お城のメンバーに、フォルテとファイフそれにアンジェリークを加え、クリスマスのエビソードによりさらに物語が広がる。 [DVD(字幕)] 6点(2011-12-07 22:08:02) |
611. 美女と野獣(1991)
ベルがあまりにも簡単に父親の身代わりになったので、なんだこのアニメはと思ったが、次第に引き込まれてしまった。何といってもお城の中のルミエールやポット夫人らの召使いたちが良い。楽しく見られる大きなポイントだ。それと美女と野獣の二人が親密になっていく過程が実に良い。心温まるストーリーだと思うし、ミュージカルとしても申し分なし。 [DVD(字幕)] 7点(2011-12-07 19:04:56) |
612. クリスマス・キャロル(1984)
古典やアニメ、ミュージカルなどたくさん見た中で、この映画が最もオーソドックスな「クリスマス・キャロル」だと思う。奇をてらわず、まさに正統的な作品であり、ジョージ・C・スコットの重厚な演技が光る。 最近はこのような落ち着きがあって、じっくりと見せる映画が少なくなったのは残念。 [地上波(字幕)] 8点(2011-12-04 15:05:28) |
613. アポロ13
実際のアポロ13号が生還できたのは、訓練を重ねたパイロットたちの沈着冷静な判断と行動だったろうと思う。その奇跡を、よりリアルに、よりドラマティックに描いたのがこの映画であり、どの程度がリアルでどのへんが演出なのかは、DVDの特典映像を見るとよくわかる。 映画としては良くできていると思う。打ち上げシーンや船内での無重力映像にはびっくりするし、生還できたときの感動も大きい。 ところでふと思ったのは、12号の次だから13号と考えるなら何も13時13分とこだわる必要があったのだろうかということ。 [DVD(字幕)] 7点(2011-12-03 23:41:13) |
614. ファンタジア
バッハのオルガン曲をオーケストラ演奏に編曲するなど、効果的な改編によりクラシック音楽をわかりやすく大衆に広めたストコフスキーの功績は大きい。しかし、大幅な改編は批評家によっては受け入れなかったことも多々あった。私自身もストコフスキーの音楽はさほど好きではない。 この映画については、前半「魔法使いの弟子」までは映像と音楽が凄くあっているような気がする。しかし「春の祭典」を経て「田園」以降は、ディズニーの映像が好きでない。ストコフスキーやディズニーは満足しているかもしれないが、ベートーヴェンは腹を立てているのではと思うほどだ。むしろ音楽だけを聴いていた方がよほどすっきりしている。たぶん好みの問題もあるのだろうが・・・。 [映画館(字幕)] 5点(2011-12-03 17:46:11) |
615. ゆりかごを揺らす手
サスペンス中のサスペンスだと思う。怖さもすさまじいが、心理描写も見事。女に執念には参るというほかはない。ペイトンを演じたレベッカ・デモーネイに脱帽。 [DVD(字幕)] 9点(2011-12-02 22:42:16) |
616. シュレック
私もとっても好きです。初め吹き替えで見ていたのだけど、途中でやめてオリジナルで鑑賞、この方が絶対良い。 初めから最後まで意外性の連続で実におもしろいし、結末が何といっても良い。大人が見ても結構楽しめると思う。怪物が主役というのも意外だが、意外なところはもっともっとある。(ネタバレになるので書かないが・・・) この映画の主題曲? 「It is you 」をデイナ・グローヴァーの歌で聴いていると心が温まる! [DVD(字幕)] 8点(2011-12-01 20:21:28) |
617. ミッキーのクリスマスキャロル
何といっても30分足らずの短編アニメなので、子ども向けには良いのではないだろうか。原作のむずかしい部分が省かれ、家族で楽しめる作品になっている。 [ビデオ(吹替)] 6点(2011-11-30 16:18:53) |
618. Disney'sクリスマス・キャロル
きわめて美しい画像と音楽の究極のCG映画と思ったが、最初の方だけだった。3人の精霊が出てくるあたりから急に漫画チックになり、子ども向きのアニメ映画になってしまった。これでは原作の心温まる物語がぶちこわしである。 たしかに表面では原作の言葉を多用して忠実に描かれているようだが、CGとまったくマッチしない。原作の深みも感じられず、これでは感動できないだろう。 アラン・シルヴェストリの音楽はすばらしいのだが、まったく無駄に終わっている。 [DVD(字幕)] 4点(2011-11-29 05:59:21) |
619. 九月になれば
《ネタバレ》 こういうラブコメって大好き。テンポは軽快だし、ユーモアに満ちあふれているし・・・。お互い愛し合っているはずなのに、微妙に食い違いドタバタ劇が起こる。そして英語とイタリア語が乱れ飛ぶ。言葉が通じないことが悪い方に向かうかと思いきや全くその反対。クラベルさんのユーモアもあって無事丸く収まるところが何と言ってもすてきである。 そしてまた、テーマ曲がもっとすばらしい。後にビリー・ヴォーン楽団の演奏で大ヒットしたほどだ。 ところでサンディとトニーの若いカップルを演じたサンドラ・ディーとボビー・ダーリンは実生活でも結婚したが、映画のようにはうまくいかなかったみたいだ。 [映画館(字幕)] 8点(2011-11-28 21:21:39) |
620. 打撃王
《ネタバレ》 私が少年の頃ゲーリックの名前を知ったのは、戦前の日米野球で大リーグの強打者たちを手玉にとった沢村栄治から、唯一のホームランを打った打者としてである。そして彼の名前を再び目にしたのは、日本の鉄人衣笠祥雄がゲーリックの2130試合連続出場という大記録を破ったときだった。 ホームラン記録を持つベーブ・ルース(映画にも本人が登場)とともに、ヤンキースの3番と4番を組み最強の打線と恐れられたのだが、映画のゲーリックは人間味あふれ様々なエピソードを持つ。少年とのホームランの約束やエレノアへの結婚申し込み、パトカー誘導での球場乗り込みなど、野球にそれほど関心がない人にも目を見張るものがあると思う。 そしてゲーリックの引退試合、彼は不治の病にかかっており、38歳になる数日前に亡くなった。まさに波乱の人生であり、米国民から大変愛された人であった。 ところでゲーリックは左打者なのに、演じているゲイリー・クーパーは右利き、映画での撮影は何と・・・というエピソードがあるそうな。 [DVD(字幕)] 7点(2011-11-23 19:24:24) |