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すかあふえいすさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1047
性別 男性
年齢 30歳
自己紹介 とにかくアクションものが一番

感想はその時の気分で一行~何十行もダラダラと書いてしまいます

備忘録としての利用なのでどんなに嫌いな作品でも8点以下にはしません
10点…大傑作・特に好き
9点…好き・傑作
8点…あまり好きじゃないものの言いたいことがあるので書く

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61.  風と共に去りぬ 《ネタバレ》 
前半は文句なしの100点。 ジョージ・キューカー、ウィリス・オブライエン等豪華な面々が監督を引き継いでいったそうだが、それぞれがどのパートをやっているのかと注目して見て見るのも面白い。  黒人描写はステレオタイプな部分があって気になったけど、ワガママなスカーレットが一人の女性として成長を遂げていく過程が良い。 表向きは冷酷な女かと思いきや、本当は愛する男の頼みとは言え憎んでいた女性を助けてしまう心の優しい女。 「彼女を死なせたらアンタを殺してやるわ!!!」女中無能すぎバロス。スカーレットまじ良い女で泣いた。 ケバいドレス着るよりも質素な服の方が何倍もキレイだし可愛いしエロ(ry そしてクライマックスの馬車の疾走の迫力! ハワード・ホークスが撮ったんだがウィリアム・ワイラーが撮ったんだか知らんが、映画史に残る名場面だぜ。そう前半は完璧だ。  ただ後半はあまり好きじゃない。冒頭のやり取りこそ良かった。鉛玉ブチ込むスカーレットはカッコ良かった。メラニーが良い女すぎる。  ただ、いくら農園を守るためとはいえアソコまで酷い展開が出来るのだろうか。というより、内容もスピードダウンと言うべきか。少々退屈してしまった。 スカーレットが堕ちていくのに対し、メラニーは誰にでも優しかった。優しすぎた。スカーレットに助けられた恩をずっと忘れなかったんだから。 伊達男レッド・バトラーも狂ったスカーレット。  ただ、ラストのセリフには納得が行かない。「そうだ明日があるわ」 ふざけんなよと。今日の風は今日しか吹かないというのに。
[DVD(字幕)] 8点(2016-09-04 03:06:46)
62.  グラン・トリノ 《ネタバレ》 
再見。やはり何度見てもこの映画は圧倒的に面白い。  死に始まり死に終わる、葬式に始まり葬式で終わる。 今までそういう傑作は幾らでも存在したが、イーストウッドのこの作品は一味も二味も違う。淡々としているようで、あちこちに火種が転がってやがる。  物語は単純明快、「グラン・トリノ」という鉄の馬をめぐりコワルスキーの家族、タオたち、タオに因縁を付ける不良たちが絡み合うスリル。 先に手を出した奴が、負ける。  今まで散々人を撃ってきたイーストウッドが、この作品では最後まで引き金を引くか引かないか悩み続ける。  拳で殴りつけるのも銃を抜くのももっぱら威嚇であり、警告であり、盾としてだ。 往年の銃が出てくる作品でもその“警告”によって駆け引きや緊張が簡単に生まれていた。それは銃じゃなくとも刀でも、とにかく殺傷能力があれば何でも良いのだ。  ハワード・ホークス「ハタリ!」ですら威嚇とはいえ2発撃っていたが、この作品はそれをさらに進化させた側面も持つ現代の“西部劇”。様々な西部劇やギャング映画の記憶がこの作品にも息づく。  亡き妻の葬式で始まる場面。 コワルスキーは失った妻に対する思い、一方で葬式に集まるコワルスキーの家族はそんな事知ったこっちゃない、コワルスキーにもさっさと死んで貰って遺産を残しなといった態度。 子供達もラフな格好で携帯までイジりだす始末。マナーもへったくれもない、ワザとやっているかでなければ常識が無さ過ぎる。その遠因がコワルスキーの頑固さにもあるのだが。この場面だけでも、コワルスキーとその息子達との冷え切った関係を物語る。  コワルスキーとその家族の関係を掘り下げるのかと思いきや、イーストウッドはそこをバッサリと切り捨てコワルスキーとタオたちの交流と別れに物語を移していく。もうこの時点でコワルスキーの家族達は見捨てられてしまうのである。  残った愛犬と共に静かに過ごす一時。大切に愛車のグラン・トリノを磨きながら、妻も失い家族関係もあんなだ。コワルスキーは己の死期を見出し始める。 のうのうと生きて死ぬか、それとも誰かのためにすっぱり死ぬか。その選択をタオたちと出会った瞬間から彼は決め始めていたのではないだろうか。  一瞬映る勲章や写真、セリフで語られるコワルスキーの過去。散々戦場で人を殺してきた罪悪が、彼の心を閉ざしてきた。  イーストウッドはかつてドン・シーゲル「ダーティハリー」で、犯人を撃ち殺さなくて良かったという“笑顔”を見せていた。それは「本当はおまえなんざ撃ち殺しても良かったが、ちょうど弾が無くてラッキーだったな」という意味もあったのかも知れないが、どちらにせよ無益な殺生を避けられて嬉しかったのは確かだと思う。 劇中のコワルスキーも、「頼むから俺に二度と人を撃たせないでくれ」と何処か祈っているようにも見える。  「許されざる者」の元ガンマンは目的のために生きて帰る事を選ぶが、「グラン・トリノ」の元軍人は目的のために死へと向う。  コワルスキーは上記の警告によってタオたちを救い、同時に不良たちへの宣戦布告。 「アウトロー」でも異文明との交流が描かれ、この作品も彼等を助けたカウボーイが歓迎されるような平和な時間。 が、同時にいつ不良たちが襲撃にくるかという緊張も続く。その緊張は銃撃された隣家にコワルスキーが愛銃を取り出し、駆け付けるシーンから始まるのである。  タオたちは彼を“ヒーロー”だと慕うが、コワルスキーは戦後50年間“修理工”として生きてきたんだとタオに話し、タオの家族から送られる花を困り顔で断る。彼は過去の人間として、未来を見つめる新しい人間であるタオたちと距離を置き、教示し、軽口を聞く中である床屋といった知り合いたちにタオを託し、彼らとアメリカの関係を“修復”して去っていく。  アメリカは、懐に手を入れるだけで殺されてしまう社会だ。「殺られてからでは、遅い」。 コワルスキーは軍人としてその事を知り尽くし、彼らはその挑発に耐え切れず敗れ去る。自分の“命”と引き換えに。 だが、彼の意思はグラン・トリノと共に新しい世代へと受け継がれていくのだろう。
[DVD(字幕)] 10点(2016-08-30 00:41:56)
63.  シザーハンズ 《ネタバレ》 
再見。 往年のサイレント映画やゴシックホラーの懐かしさもある、ティム・バートンなりの愛情が注がれた作品。  雪が降りしきるある夜、不気味な階段、鋏、得体の知れない機会が運動を繰り返す。 ビスケットのように型抜き、丘の上にそびえる古城、それを見つめる年老いた女性は、布団に入る孫娘に素敵な昔話を語り始める。  窓から過去へ、星のようにきらめく小さな町、それを見下ろす暗い城。 実にカラフルな色彩だこと、冴えないセールスマンの女性、包み隠す女性と解放的な女性たちとの対比。女性たちには解放的してくれるような男がいる。彼女にはまだそれがいない。  ふとミラーに映る新たな「商売相手」。虎穴に入らずんば虎児を得ず、仕事人としての性。 吸血鬼の城のように人々を寄せ付けないが、中に入ってみると可愛らしい庭園が拡がっていた。セールスマンから抵抗が薄らぐ。 こんな素敵な庭を作る人だ、きっと城の主も素敵な人なのだろう…ところが、城に入ってみると怪しげな機械が並び風穴のあいた天井のある空間。 セールスマンの心に渦巻く期待と不安、それを後押しするのは重そうに抱え込んだ商品を売るため。  物騒な手や服装とは裏腹に、何て悲しげな顔をする奴なのだろう、顔の傷とその表情が彼の過去を語る。 それを化粧品で優しく包み隠そうとする女心。そこには仕事人としてであり、母性をくすぐられてしまった一人の女性として、異性としてすでに惹かれていたのかも知れない。  瞬く間に町中に拡がる噂、指は串に、庭師に、美容院に。  押しかける女、女、女、男の群。飛び交う罵詈雑言と視線がシザーハンズの心に突き刺さる。 自分を変えてくれた恩人のために階段を駆け上る、それを引き裂く銃撃、瓦礫よりも重い人間からの一撃、抱きしめられないのなら、触れられないのなら、解り合えないのなら…。  唇だけが別れを惜しむように触れ合う。 冷たい鉄の塊は「手」として認識され、群衆を退かせる。  氷の彫刻が紡ぎだす雪、雪、雪の舞い。
[DVD(字幕)] 9点(2016-08-28 03:49:00)
64.  キートンのコニー・アイランド 《ネタバレ》 
ロスコー・アーバックルの下で研鑽を積んでいた頃のキートンが出た作品の一つ。  夜の遊園地、パレード、群衆、キートンが柱をよじ登る、拍手するとずり落ちる。 一方アーバックルは砂場で彼女と過ごす、帽子を砂場に投げる、ゴロゴロと転がって取りにいく、犬、ここ掘れワンワン、デブもここ掘れデビデビ、砂が女にかかり横をむくと砂風呂、潜望鏡、波間、海岸、ひものブランコ、受付を叩きのめして入場。  キートンが泣っ面、樽に侵入して入場、変なサーキット、激突、正面衝突、首絞め、水辺に被せているのだろうか、イス、電話?を横から押して横にスライド、ハンマーに振り回されるキートン、腹を殴ったら水が噴き出る、キートンも蹴り飛ばされる、キートンがキレる、警官に捕まる、頭をぶっ叩いてハンマーのご褒美、ジェットスキー、水面に浮く帽子とケツ、キートンケツからダイブ、救出、デブに引きずり込まれる、恩を仇で返す、傘でサイズを測る、おまえの着替えシーンなんぞいらん、カメラさーん。  警察、婦人の髪をおろしたシーンで一瞬ドキッとする、気絶するキートン、似合ってる?アーバックル、ば、ばけもんだー!!  女子更衣室に回される、脚、鏡に映るもの、仮装?、ペンダント、再会、海岸、水着、サラッとバク宙するキートン、真実を知って襲い掛かる、キートンは逃亡、ド突き合い、女を連れて逃亡、銃の合図とともに警官隊出動、泳げるデブ、水しぶき、警官隊が入り揉みくちゃに、刑務所でも戦いは続く、一人一人ご丁寧に殴られるバカ連中、嫌な女は檻にぶち込む。そして新しい女探し。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 03:39:30)
65.  キートンの空中結婚 《ネタバレ》 
帽子を被ったキートン、息をふくと光が消える→マッチの火が消えるという演出、左の扉には骸骨、右には煙、真ん中は竜?の化物、穴があいてアトラクションから飛び出してくる。  そんなとこり立ってるから、次の人に激突、背広は車でグシャグシャ、遊園地、ボートに乗り込む、一体中で何をしたんだオマエ、飛び上がってしまう気球、気球の上で必死にしがみつく、紐を伝ってどうにか操縦席に。  後のキートンは「世界一周80日旅行」にも出演。  鳥を撃って獲ろうとして気球をドカーン、アレで生きてるキートン。たまに他の作品でアッサリ死んだりするのが不思議だ。  ボートをより合わせて制作、川で釣り、流されかける、深く入りすぎて、魚を手づかみで獲ろうと川を上る、せき止める、天然のダム、水位が下がって取り放題、でもカバンには、耐え切れずに決壊、川に呑まれていたキートンと激突ダイブ、今度はカヌーで川下り、ロープ、即席、欠陥品、再び釣り、そこで焚火をするな、ラケットは網にはならず、ウサギの親子、船底にあいた穴、そのまま足を出して狙撃しようとする。後のガウォークである。  滝にぶつかり転覆、ことあるごとに邪魔される女性涙目、またお前か、突然の牛、思ったより浅瀬、水鉄砲、ポンコツの銃、角を掴んで格闘、強え。 熊は「北極無宿」にも出てきたね。  後ろからトコトコついていく熊、リス、思わぬ収穫、船で脱出、滝、謎ギター、あああああああ?えー!?  船「パージします」
[DVD(字幕)] 8点(2016-08-28 03:22:15)
66.  キートンの北極無宿 《ネタバレ》 
雪原 宿?、今回のキートンは悪党。  背中に背負ったもの、カジノ、カウボーイ?、ポスターを切り裂く、金を奪いまくる、すぐバレる、窓ごと叩き出される。  キートン「リア充死ね!」  やさぐれ亭主、警官は「踊って」ごまかす、神の供物で気絶、犬ソリ、花は蝋燭で燃える、人妻をナンパ、バラバラの犬種、やわい紐。  馬車のタクシー、雪上バイク、キートンの工作、凍った池にダイブ、馬車もひっくり返る(上だけ)、かまくらにギター、うっかりもたれかかれない、ギターで滑る、まるごと穴に落下、絡み合う糸、糸の引き合い、雪玉を打ち返す、熊 、セルフ閂、雪だるま、謎軍人、シュトロハイムみたい、NTR?、銃を撃つ女性、勘違い…という夢を見たのさ。
[DVD(字幕)] 8点(2016-08-28 03:15:10)
67.  キートンの電気館(電気屋敷) 《ネタバレ》 
大学?、取り違い、文字が多い、お客さんをおもてなし、アイデアが豊富、エスカレーター 、自動で本を出す、風呂が走ってくる、ベッドがしまわれる、ボタン一つでドア、エスカレーターの勢いで窓ガラスごとプールにダイブ、カタパルトのように人を射出、プールの水位を自在に操る。  ビリヤード、自動で球を補充、たまつき棒をへし折る、交換しろ、台の上にのってゴルフ。そういうスポーツじゃねえ!  自動で椅子が来る、料理を運ぶ列車、猫、自動洗浄機 、簡単に壊れるレール、酷い事故だ、復讐 配線をズタズタに。  人が入った箱を持ち上げるキートン、エスカレーターに弄ばれるキートン、キートンの演技力、ブランコ 、幽霊のようにタオルをまとう、ベッドに飲み込まれる女性、襲い掛かる洗浄機から飛び出す皿、ビリヤード球、扉に首をはさまれる、パニック、鍋攻撃、スパーク 、巻き添え 、自殺、死にたくても死ねない、放流。
[DVD(字幕)] 8点(2016-08-28 03:11:12)
68.  プラトーン 《ネタバレ》 
再見。 ロバート・アルドリッチ「攻撃」よろしく、本当の敵は無能な上司だということが刻まれた密林での殺し合い。  黄塵が吹く中をジープが、飛行機が滑走路を走ってくる。 輸送機から降りてくる若き兵士たち、傍らでは車が遺体を運搬している光景、先に戦っていた仲間たちの表情に刻まれたものは何か、疲労、憎悪。 やがて薄暗い密林を突き進み戦場へと近づいていく。いつ何処から敵が現れるか分からない緊張に包まれる。 蛇にも御用心、切り開いて進む、不気味な静けさ、仲間の無線は命綱、熱、嘔吐、肉体をかきむしる虫の侵入。歯を磨いたり朝ションをする平和な一時。  闇夜で炸裂し飛び交う閃光、生き延びるために必死に眼を見開き応戦する兵士たち。撤退、上官に殺意を抱く事件の発生、ヘリの視点で捉えられる地上を駆け抜ける者が撃たれ倒れていく姿。  主人公にとって“最後”の戦い。鋭い閃光が飛び交って暗闇を照らし、男たちは地獄を生き延びるために必死に戦い、走る走る走る。 復讐者は死闘の中でそれを待ち続ける。遺体は隠れ蓑に、味方ごと吹き飛ばす“援護”。  消耗しきった男を立ち上がらせるものは何なのか。仲間の生存?いいや復讐対象の生死を確認するために! ここは戦場だからな。バレなきゃ犯罪じゃないんだぜ?すべてを包み隠す密林…。  ブルドーザーで遺体の山を運ぶ光景はアラン・レネ「夜と霧」を思い出す。  主人公の戦いは終わったが、仲間たちの戦いや死はこれからも続いていく。空から見下ろす穴、穴、穴、人、人、人の群。
[DVD(字幕)] 9点(2016-08-28 03:05:37)
69.  地獄の黙示録 《ネタバレ》 
再見。 この映画を「ヴェトナム戦争」を描いたものと見るか、「カーツ大佐抹殺」の物語として見るかで受け取り方はまったく違うものになるだろう。  ウィラードの下に付いた部下(と俺ら視聴者)たちはヴェトナムの惨々たる光景を眼に焼き付け、何度も似たような光景を見て慣れきったウィラードにはヴェトナムの狂気や惨禍など気にしている余裕はない。  本作はコッポラの映画の中で最も退屈な映画であり、最も地獄のような映像が続く映画なのだから。だがこの作品はワルキューレ騎行とともにヘリが村を焼き払うシーン、そしてマーロン・ブランドの人殺しまくってるような強烈な演技を見るだけでも価値がある。  冒頭からこの映画はヘリ、ヘリ、ヘリが飛び交い火炎を吹きまくる。 うっそうとした森を横切るヘリ、不気味なローターの金切音、森は猛烈な煙とともに爆炎に包まれる。軽快な音楽とともに、まるで楽しむように森に火を投げ込むのだ。  そこから男の回想が始まる。脳裏にこびりつくベトナムでの地獄。写真の女性は妻だろうか?煙草、酒、枕には護身用の銃。 シーリングファンが連想させるヘリ。パンツ一丁で酒をあおり、踊り狂い、ガラスにぶつかって血を流す。  そんな男に依頼される裏切り者の抹殺。酔いつぶれた男に、雨のようなシャワーを浴びせて目を覚まさせる。  劇中最大の見せ場である「ワルキューレ騎行」の場面。 サーフィンをするために敵を村ごと吹き飛ばすシーンは強烈だ。爽快感と人間の狂気をいっぺんに見せ付けられる。どうしてキルゴア大佐が主人公じゃねえんだっ!!!!!  その後の完全版における狂気100%な場面の連続も凄まじすぎてドン引き。 プレイメイトたちとの乱痴気騒ぎ、船で密林をひたすら進み続ける疲労感、捕虜たちに下す残酷な決断、無秩序状態の兵士たちが繰り広げる地獄の光景。 リボンて…考えただけでもゾッとする。女の方が痛いんだぜ。  カーツ王国ワールドは凄すぎ。何千人も人殺してそうな凄みを感じさせるマーロン・ブランドの存在感。怖ええよ。 煙が渦巻く魔窟、祭りに興じる人々、暗闇の中から問いかけを繰り返すカーツ。 主人公「うるせーよカンペ読みのファ●キンブタ野郎、台本必死に覚えてる俺たちの苦労を知りやがれ!」  軍人として任務を遂行する!泥の河が、建物の暗闇が主人公の姿を包み隠す。雷鳴の閃光、牛を鉈で屠殺するように、返り血を浴びて。残された書類、集まる群衆を睨み付け去っていく。
[DVD(字幕)] 8点(2016-08-28 02:59:12)
70.  キック・アス 《ネタバレ》 
再見。  雲を突き抜けるようなオープニング、男の回想・赤いマントをまとい、ヘルメットを被り、地にダイブする。タクシー「解せぬ」。 ある男が叶えられなかった夢、誰もが抱えているかもしれない夢に挑戦したいという想い。  この「KICK-ASS」は、そんな夢に向かって拳を血に染めていく男たちの闘いを描いていく。とにかくぶっ飛ばせ!  ご機嫌な音楽とは対照的な冴えない男子友達が二人いるだけでも充分やで、辛いことはオナッて忘れる、熟女でイケるとかレベる高すぎだろおまえ、ゴミ箱は息子を発射する捌け口に。  民族wwあるある。  あこがれの女性、僕は普通の人間さ。 スパイダーマン「おう」 第9地区「せやな」  突然すぎる死、車が横切るように変わるカット、物騒なオッサンがいるから話もできない、カツアゲ、見て見ぬフリ…そんな自分に腹が立つ!生まれ変わりたい!  ネットで誰でもコスチュームを買え、ヒーローの「真似」はできる時代。彼はそんな時代にちょっとした冒険に出る決意をかためる。  そしていきなりマフィアが小指をペンチで潰されようとしている尋問、友達になりたくても親のせいでなれない。  凶暴なツインテール少女の逆襲。ダーティ・ロリー。 秘密兵器、マスクが幼い少女と青年に勇気をくれる。おっかない銃を構える強面のオッサン連中に殴り込める勇気を!好きなこと(銃殺)。 弾丸、拳銃、鉄拳、健脚、包丁をブチ込みまくる!  暗闇で炸裂する銃撃戦、死を乗り越えて受け継がれる復讐の意志、闘う決意。たった一人で二挺拳銃と鋼の拳で殴り込む大乱闘!高らかに鳴り響く「荒野の用心棒」の音楽!  「何も問題ありません(だからバズーカ貸して)」 「こんばんわー(バルカン砲)」  男女平等キック!男女平等首絞め!男女平等机に叩き付け!男女平等パンチ!男女平等バズーカシュートオオオォォォッ!!!汚ねえ花火だ。これ絶対入ってるよね。  絶体絶命の危機に駆けつける“戦士”の一撃。ジョン・フォード「捜索者」の如く命を抱きかかえ家に帰ろう。  初めての学校は鉄拳でご挨拶。  「俺の出番を待ってろよ!」
[DVD(字幕)] 9点(2016-08-28 02:41:43)
71.  キートンの警官騒動 《ネタバレ》 
再見。 キートンのアクションが思う存分炸裂する最初の作品の一つ。  刑務所?と思ったら屋敷の門、落とした財布を中身を確認して拾ってあげたのに「余計なことを!」、引き返して財布をとる、財布だけ、入れ替わりにキートンが車に。このスピーディーかつ流れるような展開。  それを見ていた男、引越し中の家族、男の一計、ちゃっかり半分貰う、馬車、なれゆきで家族の引越しの手伝いをすることに、中々入らないカバン、ビン割りやがった、手紙捨てんな、通りがかりに犬に噛まれる、グローブでガード、即席パンチマシーン、警官ぼっこぼこ、運転中に寝ないでください、馬に直接電話、馬に直接喋れよ、馬が中々進まないのでしまいにはみずから馬になって引っ張り出す。  獣医に診せたら馬が元気よく飛び出して来てさっきから笑いっぱなしだ。  ところ変わって夥しい警官、警官、警官たちが駆け抜ける大スペクタクルへ! 群れが無尽蔵に増殖して追いかけてくる恐怖と笑いはキートン映画の名物。  パレード、行進に迷い込んでしまう、爆弾テロリスト(最古のテロリストを描いた作品の一つ)、導火線で煙草に火を、爆弾と知らず投げ落としてしまう、ブチ切れた警官隊が猛然と迫りくる!水道管が破裂だ!荷馬車は置き去りにされグシャグシャに踏み荒らされる。  壮大なおにごっこ、のらりくらりと警官隊をかわす、明かされる真実、ネクタイ、髭、車に飛び乗る!  木の板でシーソー、彼女、扉を開けた途端…唐突に締めくくられる結末。墓石!
[DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2016-08-28 02:05:43)
72.  キートンの白日夢(成功成功) 《ネタバレ》 
花、花束、ドアを開け、婦人が投げ捨てた花をそのままキャッチし、自分の花を加えて再び渡す。粋だ。  車道で車が走る中も婦人に挨拶を続けられる強運振り、動物園、猫、穴のあいたバスケット、にらみ合う犬と猫が可愛い、スカンク、あまりの匂いのために服と首輪を埋める、回収車も穴だらけ、マンホール、パレード、飛び交うゴミの雨、ヤケになって燃やす、燃え移る、放水、水の入ったマンホールの中に生き埋め、手紙、劇場、舞台、演劇、エキストラ、衣装のまま、警官と全力で追いかけっこ、中国人街、服屋、スリ、すんなり溶け込むキートン、握手じゃない金だ、不幸中の幸い。  警備員、パレード、大量の警官に全力で追われる様は「警官騒動」を思い出す、市街列車に飛び乗る、梯子を使った飛び降り、穴に落とす、延々と続くおにごっこ、港、船に飛び乗る、船という密室、水車、まるでハムスターのように、郵便で人ごと送られる、ヤギさん、自殺用の拳銃、窓ごと叩き出す。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 01:56:05)
73.  バスター・キートンの華麗なる一族(キートン半殺し) 《ネタバレ》 
粘土?、パン生地?、どんどん伸びる生地、生地で縄跳び、郵便配達員にブチ当たってしまう、泥まみれの手紙、避けたら窓ガラスに、オバサンと激突、リンゴ 、で結婚しちゃったよ!  勘違い、痰をコンロに、物騒な一家、悪が揃ってるな、「あれとって これとって」、中々食べられない、砂糖にコーヒー入れやがった(え?逆だって?見ればわかるよ)、家族だんらん、お祈り、一斉に肉をブッ刺して取る、カレンダー、ベッドの移送、人が寝ていると知らずにその上に寝る、ベッドでシーソー、粉砕されるベッド、いびきには耳あてで対応、耳あての取り合い、仕返し、花瓶を頭にぶちあてる、胡椒、クシャミで目覚める、クシャミ地獄、手紙、気絶、目覚まし、カーペットを布団にして寝るな、事情を知って祝福に、一気に金持ちに、カメラ、頼りない三脚、みんなもつられて下へ、みんなフラッシュにビビりまくり、入れすぎ、あふれ出る生地。  手紙の泥、真実、張り詰める空気、逃走、あふれ出る生地、猛然なダッシュで逃げ去る、ぶつかりまくる、花瓶、レンガは砲弾に、乳母車、レンガの枕、激しい戦い、カーペットで華麗に避ける、二階から一階への飛び降り。本当は椅子に座って着地したかっただろうね。  列車に乗って逃亡。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 01:48:03)
74.  キートンの船出(漂流) 《ネタバレ》 
後の「蒸気船」や「海底王」といった海ものに繋がる作品の一つ。  揺れる船室、子供が揺らしているイタズラ、尻叩き、倉庫を開け、船を引っ張り出発、船が出ないので壁の破壊、ひもは車につながっており倉庫は木端微塵に。  小さなボート、港、車は海に落ちる、落とす、船出の儀式、マークがバキッととれる、ハンマーで修理(破壊)。 進水したら沈む船、船作り、子供が、グダグダ、セーラーを着込む奥さん可愛い。  船着き場を破壊して今度こそ出発、橋の下もマストとその他もろもろを畳んで回避。凄い。  足、操舵、脇見運転には御注意、思ったより浅瀬、釣り、川を遡る、下る、だからちゃんと運転しろよ、釘打ち付けたら穴があいて浸水、パンケーキで塞ぐ、揺れる揺れる、ボートが行き交い水面が揺れる、ピタッ スイー、何だあの動き、自動操縦じゃあるまいし、ベッドッもガタガタ、嵐の予感、窓から海水が入り叩き起こす、大嵐、一人嵐と格闘、ベロンベロンの望遠鏡、モールス信号、SOS、字幕も電信風、船も大回転 、服を布に打ち付けてまで救助信号を送ろうとする、穴増やしてどうすんだよ、キリ、飲むな、コップで水をかきだせない、パニック状態、救命具はつけようぜ 、船が小さい、蛇口みたいに、濾過機能つき?、まんま風呂のやつかよ、栓、得体の知れないところに流れ着く。
[DVD(字幕)] 8点(2016-08-28 01:38:51)
75.  キートンの即席百人芸(一人百役) 《ネタバレ》 
キートンがジョルジュ・メリエス「一人オーケストラ」にオマージュを捧げた作品。  ポスター、ゴリラが演奏、どういう財布だよ、指揮者?、いきなり分身して演奏をはじめるキートン。分身を始める過程がないんだね。  どんどん楽器や楽譜を破壊していくキートン楽団、舞台の上で横一列、面白黒人、白人が黒人の真似をするやつ、夫人にまでならんでいい。 キートン的「全部俺」。後の大嵐浩太郎こと内村光良である。5分にも及ぶキートンショー…という夢を見たんだ。  スタジオ、箒が刺さってしまう、汚れがとれない、あの女性は双子?それともキートンのようにトリック撮影なのか?、鏡、オランウータン、キートンも猿に扮する、大きさで気付け、猿の真似、海中(絵)にダイブ、綺麗に並んで回転 、大砲もロクに組み立てられない雑兵、何度も壊れる壁、組体操、壁をジャンプ、役者なんだからキップ買え、押さんでも、髭をつけて煙草を吸うのはやめましょう、斧で紐を剃る、危ねえ、水中ショー、ハプニング、半端ない水の量、背中に「×」。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 01:32:48)
76.  キートンの強盗騒動(悪太郎) 《ネタバレ》 
窓口、服屋のマネキンの後ろに並んでしまう、気付け、警察、帽子でカメラを塞ぐ、馬蹄、財布、馬蹄を投げると幸運がくるかも・・・キートンに来たのは警官だったけど。  マネキンかと思ったら人だった、車の下に滑り込む、トラックに閉じ込める、下に潜り込んで見事な馬乗りへ、列車でのおいかけっこ、いつの間にか機関車の前に座るキートン。後の「将軍(大列車追跡/大列車強盗)」へ繋がる要素がかなりあった。 新聞、この写真「警官騒動」の使い回し?と思うくらい。  塗装屋の喧嘩、強盗団たち、ポスターに髭つけてもなあ、髭が萎える、、後ろのドアから発砲、タイヤではなく看板、馬に乗るキートン、馬も「生まれたて」なのでまだ足腰が弱かった。  荷台のトラップ、新聞の効果は絶大、犬、思わぬ再会、俺を踏み台にしたぁ!?、ドアの上の扉から脱出、手動でエレベーターを上へ、エレベーターアクション、磁石かよ、エレベーターが上に吐き出される…どんな発想だよ。  ストップ・モーション、残骸が上から降り注ぐ。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 01:22:57)
77.  キートンのハイ・サイン(ザ・ハイ・サイン) 《ネタバレ》 
まさにアイデア勝負。  列車が横切りそこから吐き出されたキートン、メリーゴーランド、椅子、新聞がすごい折れる、叩かれてる、ちゃっかり銃を奪う、おい警官、試し撃ち、瓶、オッサンが物凄い速さで逃亡、どうやって鳥に当たったんだ。  射撃場、見事な入れ替わり、パチンコ、怪しい組織の匂い、暗殺計画、変な「サイン」、即席装置、犬がちょっと可哀想、黒猫、犬、慌てて乱射、ペンキで帽子掛けを創造、そんな馬鹿な、射撃屋が売り物で脅されちゃシャレにならん。  自分の銃を、威力が違う、惨状、そんなバナナ、皮で滑らないキートン、「サイン」に助けられる、家じゅうの仕掛け、コーヒーに映るもの、巧妙な芝居、壁をよじ登ったり、ベッドで犯人を射出…凄い構造だ。流石キートン。  裏切りの「サイン」。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 01:17:08)
78.  キートンの鍛冶屋 《ネタバレ》 
木にもたれかかる、しかしデカい木だこと、服がふくれて筋肉があるように、針で「プス」っと、鍛冶屋、飯も作る、あーもったいない、熱々の馬蹄で足と尻を火傷、馬蹄は磁石になって吸い寄せる、消える工具たち、車輪も保安官バッヂも銃も、親父強えー、巨大な馬蹄で攻撃。  時計もダメになったら鞴、火の中に突っ込む、白馬に乗った貴婦人、色んな馬蹄、馬に直接言ってもしょうがない、足のサイズ、贅沢な馬、鏡、インクで真っ黒・馬も真っ黒になり模様のように、次々来るお客さん、鞍はどうした鞍は、梯子、それでいいのかアンタ。  車の修理、迷い込む子供、アイス、風船凄え、クソガキ、パチンコ、車がお釈迦に、だからインクが…あーあーーあーあー。  どんどん破壊されるスクラップと新車、エンジンは紐に吊るされ鉄槌に、逃げ支度の速さは異常、親方の帰還、帽子もビックリ、ブチギレ、親方!上から親方が!とどめの一撃、夫人の逆襲、四面楚歌、馬に引きずりまわされる、列車がー、馬に跳ねられる、ハンカチ、馬草、指輪、水、列車で脱出。  エンディングはキートンによるNG集?と思いきや…キートンみずから幕を下ろす。
[DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2016-08-28 01:12:50)
79.  素晴らしき哉、人生!(1946) 《ネタバレ》 
再見。 この映画は、幸せをかみしめる事の大切さを思い出させてくれるとっても素敵な映画だと思う。クリスマスらしいファンタジー(幻想)を絡めて。  内容は違うけどD.W.グリフィス「素晴らしき哉人生」を思い出す題名、物語。  物語は鐘の音、クリスマス、街の看板、雪が降り積もる町、人々の嘆きながら夜空に瞬く星々の会話から始まる。 「座れ」だの何だのセリフが出てくるが立っているのか座っているのかも解らない。  そこから不幸な男の過去が語られ始める。それまでの4分間人間が映らないというのが面白い。 凍った池を滑り落ちて遊ぶ子供たち、シャベルはソリに、割れたところに滑り落ちてしまう不幸の始まり。 幼馴染、何気ない日々から始まる恋、グラスにドリンクをついでお客様をおもてなし、アイスクリーム、紙に書かれた不幸、手が震えてものがこぼれる、涙も溢れて止まらない、部屋を飛び出して階段を駆け上るスピード、指に巻かれた糸。 子供をバシバシ叩くのは哀しいから、左耳から流れる血、我に返って叩いていた手で子供を優しく抱きしめる瞬間。怒ってもすぐに頭を撫でたりギュッと抱きしめてくれる家族はいいもんだ。  成長して加速する恋模様。 ダンスパーティーでもおもてなし、押し寄せる人々をかき分けた先でめぐり会う視線。二人は踊りだし、会場もヒートアップ、男の嫉妬、熱狂を冷ますプールが口を大きく開き何も知らないカップルを呑み込んでしまう。だがプールの冷たさでも踊り狂う男女は止められない。それを見て諦めたか認めたか首謀者も爺さんも飛び込むお祭り騒ぎへ!  二人が着替えたことを物語るローブとフットボールの制服、運命の白い紐、割られるガラス、月夜、目撃者は何も言わずに微笑み後押ししちゃう。 「キスしちまいな!」、彼女の逃げ場をなくすため、ジョージの一生を賭けた駆け引き。舞うローブと揺れる茂み、凶事を伝える車、去ってしまった者を想い見つめてしまう視線。  主人公のジョージは大きな夢を抱いては、尽く不幸が続いて夢を失っていく。どんなに頑張っても報われない事もあった。 ただ、それを支えてくれる最愛の女性や様々な人との出会い。どんなに辛くても、愛する人がいるから辛くない。彼女だけでも守ってやりたい。 オマケに“天使”までジョージを助けに来るしさ。いや、ジョージにとって本当の天使は彼を支え続けたメアリーや子供たちなんだろうな。  天使は説教を垂れるでも、不思議な魔法でジョージを生き返らせるわけでもない。 「自分なんかいなくてもいい」と絶望に暮れる彼に「ジョージのいない世の中」を見せる。  ドアを蹴破り、バーで飲んでたらいきなり殴られる、血を流すのはジョージが生きているから、人身事故、死へと向かうはずだった者に生きる意志を呼び覚ます「叫び」、さっきまで死にそうだった奴が赤の他人を助けるため生きるために飛び込む!刻まれる「生きた証」は濁流に揉まれようが消えない。  悪夢を加速させる群衆の蠢き、灯りの無い一軒家が物語る絶望、駆け付けた警官はブン殴られ、問答無用で逃げる者を銃撃する。 雪の冷たさ、風の冷たさよりも辛い絶望…が消えていく聞きたかった「返事」、口に手をあて、流れ出る血と共に生きる喜びを噛みしめる! それはジョージが見た夢だったのか、天使が見せた幻想か。 それは解らないが、何十分も雪の中で寝ていたとしたらどのみち死んでいるような・・・やっぱり天使の仕業ですね、うん。 そしてジョージは自分が生きている意味を知り、まるで子供のように生きる喜びを取り戻す。  「メリークリスマース!!!」  男は走る。夢から現実に戻るため、クリスマスを街の人と祝うため、家族と仲直りするために! 見慣れた看板、さっきまで絶望の塊だった雪が祝福してくれているかのように光り輝く、階段の突起、子供に抱き着き記者はポカーン、嫁も夫を愛しているからこそ走って帰ってくる。ずっと探していた者と再びめぐり会えたのだから。 人々がジョージ目掛けて押し寄せてくる群衆スペクタクル、机の上の小銭は山となっていき、ピアノの音色、合唱、破られる紙、嬉しそうに勘定、弟も戦いから帰ってきて大勢に迎え入れられる。  「情けは人のためならず」という言葉がある。 情けをかけるのは自分の自己満足のためではなく、自分がかけた情けが知らず知らずのうちにやがて巡り巡って自分に還ってくる、そういう言葉だ。 この映画のラストは、そんなジョージの努力が報われる締めくくりだった。人の心を完全に金で買うことは出来ない。信頼というものは心で掴むものだから。
[DVD(字幕)] 10点(2016-08-28 01:07:07)(良:2票)
80.  北北西に進路を取れ 《ネタバレ》 
展開が早く緊張の連続でまったく飽きさせない、「三十九夜」のアメリカ版とも言うべきスパイ映画の傑作。  今見ても面白いヒッチコックの高いアクション性は見れば見るほどその面白さにハマる。  カッコイイOP、交差する線、ビルに映る車、人の群、バスに乗り損ねるヒッチコック、エレベーターから降りてくる人々、仕事の話、タクシーによる移動は「めまい」のジリジリとした追跡のスリルを思い出す。  5分を過ぎたところでケイリーを睨み付ける謎の男たちの登場、勘違い野郎ども、早回しによるスリルの倍増は「裏窓」のクライマックスから受け継がれる、当然ドアは開かない、謎の屋敷、見張り、身に覚えのない「罪状」が襲い掛かる恐怖、油断したところに恐怖が襲い掛かるスリルがヒッチコック映画の魅力。  眠らされて起きたら車が猛スピードで走ってて死にかけるとか(スクリーン・プロセスによる見え見えの合成なのが残念)、ふと横を向いたら飛行機がつっこんで来て殺されかけるとか、勝手に殺人犯にされたり、スパイにされたり、列車で謎のワケあり美女に出会ったり行く先々でトラブルが待ち受ける。  暗闇、崖、波しぶき、うつろな眼で暗闇を走り続ける、追突事故、撮られてしまった写真、警察、殺し、スパイ、二重三重に追われる、寝台、サングラスはかけててもあまり効果がないので砕け散る。  何もない平地、通り過ぎる車、砂埃、画面に奔る緊張、いつ何処から何が来るのか解らない恐怖が不気味な唸り声をあげて襲い掛かる! 安全地帯を探して走る走る走る、頭を抱えてやり過ごさねばならない、もうもうと吐き出される煙、トラックのオッサン涙目、野次馬は男の逃走手段を路上に止めに来る。  暗闇に映るかすかな明かり、たった一人で乗り込む緊張、音、銃、像、登る、血、ハンカチ、マッチに託すメッセージ、影、思わぬ「鏡」、出来る家政婦、銃撃! 閉所の緊張から断崖におけるスリルへ、巨大な像の群、小さな閃光の揺らめき、叫び、踏みにじられる手、人の命、断崖から“旅立ち”への生還!  最後まで気が抜けなかったぜ。
[DVD(字幕)] 9点(2016-08-26 08:20:34)
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