1221. マーキュリー・ライジング
うーん・・・なんでソレを解いてしまったら、そりゃ殺さねば、という思考になっちゃうんでしょ? あの子一人だけとは限らないでしょうにねぇ。解かれちゃった以上は、ソレ自体に問題があったんだから、殺したら解決、にはならないハズなんですけどねぇ。で、そこから展開するサスペンスは、子供が主人公の行動の足かせになってしまっている状態で、イライラするばかり。彼が存在してこそのカタルシスを得られる展開があっていいと思うんですが。主人公にも、その子を守らねば、という必然的な感情の流れが見えてこないのがキツいです。冒頭の銀行強盗少年のエピソードを、もっと中身に反映させて少年に重ね合わせて描いてくれたら、感動できたかもしれないんですけどねぇ。 [映画館(字幕)] 4点(2004-01-03 23:18:51) |
1222. 炎の少女チャーリー(1984)
《ネタバレ》 ちっちゃい頃のドリュー、可愛かったぁ。お母さんに火を点けちゃって「ごめんなさ~い」って泣くシーンなんか印象的。でも、映画はキングの原作にとっても忠実なのに、安っぽくて雑なB級映画のノリ。張った紐を通してしゅる~ん、と飛ぶ火球見せられたりすると「あはは~」って。やっぱり物語だけを抽出したからと言って、いい映画になる訳ではないんだなぁ、と思いました。もちろん、もともとキングの原作自体がB級映画を原点にしているようなものですけれど、だからと言ってB級映画に仕上げればいいというモノでもないでしょう。もっとしっかりドリューの表情を中心に追って、迫害され、大事な人を奪われた哀しみと怒りを表現できていれば良かったんですけどねぇ。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-26 14:03:53) |
1223. ボディガード(1992)
伏線かと思ったらちっとも意味なしな警備装置取り付けの部分とか子供と仲良くなる部分とか。家から離れてまたサスペンスな部分は蛇足感強いですし(屋敷の中で展開させても問題ないハズ)、アカデミー賞授賞式が安っぽ過ぎ(スターに見えないよ、みんな)な上に、ホイットニーがアレで主演女優賞取れるワケないじゃん、みたいな。私には、ケビン・コスナーの設定そのものから何から、全てが作り物感丸出しの、おままごとみたいな映画に映りました。そういうものだと割り切る寛容さを観客に求められても・・・。映画って、人と同じで饒舌さは時として底の浅さをさらけ出すもの。無駄を削ぎ落とす事で高められるものもあると思うんですけどねぇ。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-26 13:03:07) |
1224. ベイビー・トーク
こういうアイディアで始めた以上、きっちり赤ん坊の視点で描くべきなのに、なんとも中途半端なのが気になりました。ナレーションで赤ん坊の一人称という立場を取ってるクセに、赤ん坊が存在していないシーンが存在しちゃうのはねぇ・・・。シングルマザーの父親探しという物語は、なんだか予定調和ばかりな感じがしないでもなかったです。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-24 21:22:15) |
1225. ブロークダウン・パレス
これって、別にタイだからって事じゃなくて、逆にアメリカでも起こり得る事ですよね。つーか、アメリカ人は自国の物騒さ加減を、それでも他国よりゃマシ、と思ってるのかなぁ? ヒロインを襲う悲劇は、異国・異文化ゆえの悲劇ではなく、自身の軽率な行動にあるのに、なーんか民主主義が通用しない世界の人達のせい、みたいな感じなのがひっかかります。異文化の価値観の違いをハナっから否定するところから始まってるよーな映画で、グローバリズムの欠如は如何ともし難いのでした。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-24 12:11:50) |
1226. ブルース・ブラザース2000
前作にあったキレは全くなく、意図しない哀愁が滲んでしまっているような映画です。不調続きのジョン・ランディス演出には、自信のなさが見て取れてしまうような状態。本当にそのセットでいいの?本当にその演出でいいの?そんな思いが、映画を観ている間、たびたび出てきてしまいました。ときどき一瞬だけ、前作の空気を再現し、そこには感動してしまうのですが、それは本当に一瞬で消え去っていってしまいます。エルウッドは黙っていればエルウッドに戻れるのに、今回は主役ということで喋りっ放し。私の中ではエルウッドじゃなく、ダン・エイクロイドでしかなくなってしまうんですよね。冒頭で来ないジェイクを延々待つエルウッドはエルウッドだったのに。続編なのだから、せめて前作のキャラクターが活き活きと再登場してくれれば、再会の楽しさに溢れるんですけれど、みんな一様に、時の流れを感じさせる残酷さを味わわせてくれちゃいます。皮肉な事に余計に前作を伝説化してしまった続編でした。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-24 00:36:18)(良:1票) |
1227. PLANET OF THE APES/猿の惑星
《ネタバレ》 ありゃりゃ、ティム・バートン、どーしたんでしょ? なんだか、ちっともやる気が感じられない映画なんですけれど。メイク&猿演技というスタイルは旧作からあまり進化していないですし(メイク技術は向上してるにしても)、舞台世界の広がりが感じられず、ビミョーなセットとロケで、せせこましい印象。そして物語にはかなり無理が感じられます。ウォルバーグは不時着してるのに、おサルはちゃんと着陸、ウォルバーグ、おサル未満・・・。大体、磁気嵐の中に入れば元の時代に戻れる、っていうその根拠のない自信はどこから来ているの? もっと未来に飛んじゃうかもしれないのに。もっとも、猿の惑星作っちゃったのも、最後にああなっちゃったのも、ぜーんぶウォルバーグの考えナシなおバカ行動に原因があるワケで、おサル未満なおサル顔のお兄ちゃんがひとりで世の中メチャクチャにしちゃいました、とゆー映画だと考えれば楽しめない事も・・・やっぱ楽しくないや・・・。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-23 22:24:26)(良:2票) |
1228. ブラックホール(1979)
んん・・・鉄骨剥き出し建てかけビルみたいな宇宙船のデザイン、ぐ~るぐる見えてるブラックホール、ぐろんぐろんと襲ってくる巨大火球、ダサいデザインのロボット(「がんばれロボコン」に出てきそーな)くらいしか思い出せません。当時としても全てにおいて前時代的な野暮ったい映画だった気がしますが(「スター・ウォーズ」後である以上は)。そうそう、ディズニーなんだから冒険ファンタジーだと思ってたら、殺し合い状態で「うっそーん!」って感じの、結構殺伐とした映画でしたね。「海底二万哩」を宇宙でやってみました、という安易なアイディアの映画なのですが、だったら「海底二万哩」リバイバルで見たかったよ~、って。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-23 15:22:38) |
1229. プライベイトレッスン(1981)
この映画、やっぱりポイントはあーゆートコになるんでしょうかねぇ(シルビア・クリステルは実のところ、殆どボディダブルだったとウワサに聞いたのですが)。私のこの映画の記憶というと、映画館の窓口で「一般一枚」と言ったら、窓口のおばちゃんが「あなた、高校生でしょ?」とゆーので、「いえ、もう高校卒業してます」と答えると、「いいのいいの。高校生ね。はい高校生一枚」とヘンなサービスを受けた事。おばちゃんには、私がリビドー抱えて辛抱たまら~ん!でもはづかしいので大人のフリの高校生、に見えたのでしょうか? ただの映画おたくなのに、やーねー。さて、映画は、なんだかやっすいサスペンスな展開をする後半がダルい映画でした・・・って結局前半のノリが持続する事を期待してたのかなぁ・・・。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-23 13:26:02)(笑:1票) |
1230. フットルース
懐かしの80年代サウンドの世界。サントラは今でも聴いておりますが、映画そのものは当時がっかり状態で、以降全然見てません。保守的な町に越してきたあんちゃんが、踊らにゃソンソン!って反発するだけの物語ですからねぇ。カッコ良くも弾けてもいなくて。この映画の保守に対するリベラルの姿勢があまりに軽薄なのですわ。ただ踊りたいだけなんだよぅ、みたいな感じで。若者の持つ自由志向のエネルギーを抑えつけるのはどうなのよ、というのを、もっと象徴的なエピソードを重ねて見せてくれればいいんですが、トラクターで勝負だぁ!って、あのねぇ・・・。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-22 13:09:16) |
1231. フェノミナン
《ネタバレ》 この映画、ほとんど忘れちゃってるんで当時のノートを引用してみます。「田舎の人々の暮らしや風景が魅力的、それだけだったかなぁ。私の中には感動は流れ込んでこなくて、退屈な展開と、なーんで死んじゃう映画なんか見せられてんの?って憤りばかり。ジョン・トラボルタも含めて、私にはあんまり魅力的な映画とはいえなかったのでした」との事。ただ、「プレイしてた『FF7』がヒドい展開でブルーになった」という記述もありますので、多分、この映画が私の中で評価低いのは「FF7」のせいなよーです。ちょっとオカルト風味なファンタジーだと思ってたら実は古典的な死病映画でした、って違和感が最後まで埋められなかった、ってところですかねぇ。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-22 11:21:36) |
1232. フェア・ゲーム(1995)
《ネタバレ》 あまりに主人公達や警察がバカで、そのせいでどんどん被害が大きくなるとゆー。刑事のクセして自分達が守ってる人間のクレジットカードを頼るなよ~。モデム使ったせいでパソコンショップの店員はボコボコ、鑑識のお姉ちゃんは殺されちゃうし。主役二人はそんな事してる場合か!って状況で発情してるし。悪人は悪人で頭はいいけど、ここ一番にヘロヘロ。お互いおりこうさんじゃアクションは成立しないって事? 自分達のバカさ加減がコトを大きくして大迷惑、な映画じゃ見てるこちらは「とほほほほ~」と思うしかないのでした。まあ、上映時間がサクっと短いのだけは良かったですけど。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-21 21:21:48) |
1233. ビーン
なんか、「ビーンがいい人」っていうのはヒジョーに居心地悪く、かつ気持ち悪いんですけど。物語がホームステイという形を取ってる事で、拠点が存在して移動が少なく舞台に広がり生まれないです。もっと黒々した行動でアメリカを混乱に陥れてくれるのかと思ったんですが、事の原因がビーンだったとしても、それをビーンがキチンと収束させちゃってたら面白くはならないですし、ビーンらしくもないですし。あと、ゲ○で笑い取るの禁止。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-20 13:59:08) |
1234. ハンニバル(2001)
なんかデリカシーのない映画。私の中で、二度と見たくない映画ワーストテンの上位に食い込みます。せっかくの格調ある画面、風景が、ベチャ!とパカッ!(見た人なら、擬音だけで理解して頂けると思いますが)の2つで台無し。サスペンス映画として見てもスキマと穴だらけで、せっかくのジュリアン・ムーアの頑張りが虚しい感じがします。あと、鑑賞環境の問題、っていうのもあったのかなぁ。都心の大劇場で見ていたら多少なりとも印象が上がったのかも。THXってどんなモンよと、わざわざ郊外のシネコンまで行ったんですけど、庶民的なスーパーの中にあるシネコンで、見終わってなんだか安っぽい気分になっちゃいました。つーか、レクターさん、抗生物質や化学合成されたモノたっぷり摂ってる生き物食べたら、絶対に具合悪くなりますよ・・・。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-20 13:21:53) |
1235. パラダイス(1982)
名画座で見たフィービー映画3本立ての、その3本目だったので、いい加減ダレダレ~って状態でした。展開が甘くってユルくって、映画の存在そのものがパラダイス状態。もっとも、この映画にマジメな生き残りの物語や悪党との対決サスペンスなんてモノを求める事自体が間違ってるんでしょうから、「ああ~パラダイスぅ」って気分を味わってればいいんでしょうけどね。狭くボロい名画座じゃ、そうも行きませんでしたけど。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-19 13:05:13) |
1236. バイブス秘宝の謎
あ~、なんか安い映画。特殊な能力を持ったカップルが主役な物語であるにも関わらず、それが映画を面白くする要素、物語を運んでゆくための重要な要素としてちっとも作用していないのはどういう事でしょ? シンディ・ローパーが主役、とゆー時点でもう普通とは違う特殊な映画ですよ、って感じがしそうなんですけど、それすらも大きなポイントにはなってないですし。脚本がだら~っとしたモノでしかない分、シンディがもっとハジケちゃっててくれたらなぁ。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-17 13:22:54) |
1237. ナッシング・トゥ・ルーズ
《ネタバレ》 ん・・・ちょっと感想を書くのがツライ感じが・・・。えーと、基本設定は突き抜けていて面白いのに、その設定をいかに無難にまとめていくか、みたいな感じの展開に拍子抜けしてしまいました。最初の10分くらいで非常に判りやすい伏線が登場する事により、物語は戻ってゆく、つまり収束、予定調和の道を進んでゆくというのが判っちゃう。それで映画に対する興味が急速に薄れていってしまいました。だって、失うモノは何もない!ってタイトルで宣言してるんだから、どんどん暴走してゆく事を期待しちゃってるワケじゃないですか。なのにねぇ・・・。あと、ティム・ロビンスから「ほんとはいい人で、真人間としての理性を絶対に失わないお上品さ」みたいなのが終始感じられて、それはあんまり面白くないな、って。もっとキレちゃってよ!みたいな感じ。延々仏頂面の人間が主人公のコメディ、って苦手だなぁ。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-14 21:56:07) |
1238. ナイルの宝石
前作の巻き込まれ状態と違って、自分から危険に飛び込んで行っちゃうような主人公達には、あんまり同情もできないです。いくら危険な目に遭遇しても、そりゃ自業自得でしょって感じ。それにしても、あの「ナイルの宝石」のクライマックスでの奇跡映像は、もう少しどーにかならなかったんでしょうか? もう見てて「どてー!」って感じ。宝石の正体!とか言いながら、ちっとも洒落てなくって、あーあ。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-14 16:33:58) |
1239. 永遠に美しく・・・
《ネタバレ》 ライバル同士として、美を求める女のエゴがぶつかり合う前半はとても面白かったのですが、特殊効果大合戦となる後半になってぶち壊しになっちゃった気がします。いちいち表現がストレート過ぎて、抑制するって事を知らないような感じ。もはやスターをモノとして描いている状態になっちゃってて、嫌悪感すら覚えます。むろん、一度「死んだ」時点で人でないモノへと変化しました、って事ですから、その描き方は正しいのかもしれませんが、もっとデリケートな表現法があったと思うんですけど。マンガ的な残酷描写に、実は「トムとジェリー」みたいなカートゥーンの世界をやりたかったんだねぇ(お腹に穴開く、首がめり込む、バラバラに崩れる、まんまカートゥーンです)と、底の浅さを見ちゃったような感じ。ゼメキス監督、カートゥーンは「ロジャー・ラビット」だけで十分でしょうにねぇ。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-14 15:57:08) |
1240. ドリームキャッチャー
「ジョーズ」を見て海がちょっと怖くなったり、「デッド・コースター」を見て、周りのもの全てにちょっとビクつくようになったりしましたけど、この映画見ても洋式トイレに座るのが怖くなったりはしませんでした。それでも、例の「のぼーん」と立ってるアレが登場するまでは、まだハラハラしてたんですけど、アレ登場の瞬間「ん、この映画はコメディだったのか~」って。でも、そう思って見ると、エイリアン爆撃シーンなんかは結構お茶目で楽しくって。なのでヘンにドラマに走らずエイリアンと人間のドタバタ合戦だけに絞ってくれてたら、それはそれで高評価できたんですけどねぇ。キングの良識的部分のエッセンスが、今回に限ってはジャマな感じがしちゃいました。 [映画館(字幕)] 4点(2003-12-14 14:37:08) |