1. 厨房で逢いましょう
ストーリーの流れ、結末だけを話してしまうと、とてもドロドロした感覚になるかもしれないが、出演者の好演で、純朴な味わい深いストーリーに仕上がってると思う。人間の「食」への欲望がそこまで人を変えるかは、自分自身にはピンと来ないが、きっかけは何でもよく、違う何かを付加価値として彼女は厨房での男に惹かれていったのではとも思える。普通に考えれば、ラストの展開は、長年つれそった伴侶を亡くした未亡人の行動としてはありえないわけで、あまりにも「食」によって翻弄される登場人物たちに、その能力が悪であるようにさえ思える。確かに2人は純潔であった。それが最大の調味料であり、この映画のエッセンスでもある。ゆえにか後味は悪くない。 [DVD(字幕)] 7点(2008-11-29 04:26:16)(良:1票) |
2. 過去のない男
暴漢に襲われる冒頭からは想像できないような、どこか微笑ましく、どこか懐かしいようなストーリー。2002年の作品とは思えないような哀愁だったり、ハリウッド映画にはない深い味わいが映像と音楽から感じ取れる。フィンランドについて詳しいわけではないが、とても人情味溢れる作品。脚本もうまく作られたという感じはしないかもしれない。スタイリッシュなロマンスでもないかもしれない。でもそれが逆にプラス。 [DVD(字幕)] 6点(2008-11-20 05:41:20) |
3. 陽だまりのグラウンド
いい映画ではあるだろうけど、人の死をもって感動へと誘う作りが、あからさますぎて好きにはなれない。もちろん実際に起こり得ることなのかもしれない。原作者が経験を通して描いた世界だというが、そういう現状があるとして、その現状へのやるせなさが、悲しさを誘うのは確か。ただ、その題材に触れてしか、感動へといざなえないことも悲しい。キアヌリーブスがさしたる演技をみせつけたわけでもなければ、自分の知る限り実話ではない、一つの悲しい物語をポジティブに捉えさせようとした今作に、拍手喝采とはいかない。 [DVD(字幕)] 5点(2008-11-15 03:11:09) |
4. パトリオット(2000)
この世は戦争の歴史でもある。そんなことを痛感させられる映画だが、全体的なストーリーも、突っ込みどころが多すぎるチャンバラゴッコのシーンも好きにはなれない。ただ、とても印象的なシーンもあり、これぞまさに「映画」でもある。何が善で何が悪か、そんなメッセージ性や、"愛国心"には心動かされないが、時折見せるヒューマニズム溢れる描写がこの映画の評価を上げているのだろう。難しく考えず、エンターテイメントとして捉えれば芯のしっかりした骨太な作品である。 [DVD(字幕)] 6点(2008-11-13 01:26:27)(良:1票) |
5. M:i:III
ストーリー軽視の娯楽アクション超大作。まさに超大作なのだろう。ストーリーは何が何だかわからなくもなるが、そこは大して重要ではない。要するに見せたかったアクション、見せたかったドンパチが満載で、アクション好きはお腹いっぱいであろう。初回作が単純明快で嫌悪感がなかっただけに、この作品単体で評価すればこの点数で落ち着くだろう。 [DVD(字幕)] 5点(2008-10-21 04:38:20) |
6. 007/カジノ・ロワイヤル(2006)
最初はグイグイ劇中に引っ張られていく感じだったが、やや尻すぼみ?的な印象。二転三転することが予想できすぎて、興ざめする面も。007シリーズに詳しいわけではないので、過去の作品と比べてではなく、一作品として、この評価。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-09 05:21:31) |
7. ファイト・クラブ
簡単に言えば、脚本の中だけで暴走するストーリーの軸が安易。何だかよくわかんなくなってしまうほど、よく練られたモノなのかもしれないが、スッキリしないものがある。なりたい自分と実際の自分、描きたいモノは結局「物語」だったのだろうか?こういう話作ったよ。面白いでしょ?的映画は苦手。 [DVD(字幕)] 6点(2008-10-07 01:00:40) |
8. ゴーストワールド
理解できるようで、やはり入り込めない映画。評価は難しい。自らに不変的で確固たる楽しみを見出せない思春期はこんなものなのだろうか?色んなことが切なくて、煮え切らなくて、淋しい。心に訴えかけるものが、ただただ淋しいと感じてしまう。 [DVD(字幕)] 5点(2008-10-02 04:45:29) |
9. 善き人のためのソナタ
何と言えばいいのだろう。心に染み入る、印象深い作品。何故そこまでに感情が移り変わるまでの変化があったのか。理解できないようで、どこかで理解しえる自分もいる。本来人間の持つ、無償の善。とても人間味の溢れるような、考えさせられるような、それでいて深みがありすぎる割に後味は全く悪くない、色々な意味で印象深い作品であり、ラストは痛快でさえある。こんなに飾らない痛快さは見たことがない。 [DVD(字幕)] 7点(2008-09-22 03:07:49) |
10. シンプル・プラン
人間の弱さ、脆さ、儚さを描いた秀作。何もそこまでと突っ込みたくもなるが、実際に起こりうる状況であるだろうことを何の不思議もなく受け入れられる気もする。ただ、1つのストーリーとして扱うには、あまりにも出来すぎな展開ではある。そしてあまりにも残酷であまりにも報われないラストである。それがメッセージでもあるかもしれないし、そうしなければ良心の呵責にさえ苛まれる作品となってしまうのかもしれない。付け加えるなら、ビリーボブの役者魂は今作でもしっかり拝める。 [DVD(字幕)] 7点(2008-09-18 03:07:36) |
11. ボーン・アルティメイタム
前作、前々作は未見なのも作用してか、カーアクションだったり、カンフーアクションだったりとりあえずメチャクチャやってるわ。という印象。全編見てる人たちは満足だったのかもしれないが、この映画単体で評価するなら、とてもまた見たいとは思わない。 [DVD(字幕)] 5点(2008-09-15 02:03:23) |
12. 点子ちゃんとアントン
ちょっと期待してたけど、やや期待外れ?な印象だった。アントンはいいやつで清々しい気持ちにもなれたが、内容的に60分でも同じようなものは作れて、同じような点数をつけられると思う。自分が親という立場であれば違った印象も持ったかもしれないが、金持ちのイヤな所ばかり浮き彫りになり、嫌悪感さえ。ラストシーンの「胸がいっぱいで」で、+1点。 [DVD(字幕)] 6点(2008-02-29 02:34:15) |
13. シカゴ(2002)
あ~疲れた。何度途中で停止ボタンを押そうと思ったことか、、舞台の映画化は知ってたけど、こんなミュージカル満載だって知ってたら借りなかった。。好きな俳優も出てるわけでもないし、何となくアカデミー賞映画だから見たかった。ミュージカル映画は2度と見ません。あくまで個人的主観なので、ミュージカル好きな人には楽しいんですかね?遅ればせながらアカデミー賞おめでとうございます。 [DVD(字幕)] 3点(2008-02-29 00:01:17) |
14. 17歳のカルテ
映画としては良くも悪くも平坦なまま終わってしまう感がある。描かれている人物は魅力的でもあり、アンジェリーナ・ジョリーの存在感はさすがだとも思うが、もう少し抑揚というか、テンポが欲しかった。心に訴えかけるものは自分は感じ取ることができなかった。ラストはスザンナ目線で終わったことに疑問符もつくほど、リサがスザンナを完全に食ってしまっているので、スッキリしない感はある。 [DVD(字幕)] 6点(2008-02-28 21:15:50) |
15. モーターサイクル・ダイアリーズ
一人の青年が旅を通して成長するロードムービーだが、革命家チェ・ゲバラの日記だからこそ初めて意味があり、初めて色んな事を考えさせられる映画である、という事が残念である。喘息だろうが、旅に出ようというバイタリティだけは見習いたくもなるが、逆に言えば、チェ・ゲバラと無関係に映画を見れば見所などない。 [DVD(字幕)] 6点(2008-02-22 12:57:06) |
16. ヒトラー 最期の12日間
背景を詳しく知らないのはネガティブな要素で、この映画を見る上での大きなハンディキャップだったと思う。わかってはいたが、自分にはいかんせん内容が重すぎた。自決の連続を見せられるのは正直気分のいいものではない。 [DVD(字幕)] 5点(2008-02-21 23:50:36) |
17. レ・ミゼラブル(1998)
中世モノは苦手だが、意外と退屈せずに見ることができた。重い刑罰を受け、脱走を図った囚人の何かスッキリしないハッピーエンドとでも言うべきだろうか。人生はやり直しがきく。そんなメッセージ性もあるだろうか、ただ、一筋縄ではいかないこともさることながら、改心した主人公を追い詰める警部の執念や、主人公の最後の含み笑いはどうも後味が悪いし、ともすれば醜い描写にも思えた。正義に固執しすぎか。しかしクレア・デーンズはカワイイね。 [DVD(字幕)] 6点(2008-01-21 21:03:04)(良:1票) |
18. SWEET SIXTEEN
青春映画としてはどうしても重過ぎる感がある。恵まれない環境に生まれ、恵まれない環境から抜け出す術さえ見出せない中で、家族のためだけを思う、その気持ちは純粋であり、何にも変え難い安心感でもあるが、ただただ、せつないではない、もう少しの何かが欲しかった。 [DVD(字幕)] 6点(2008-01-19 16:56:04) |
19. ブラックブック
ここでの点数が高くて期待して鑑賞したが、正直期待はずれ。ここまで点数が高い理由が最後まで理解できず。自らが戦争背景に関する知識が軽薄なことは否定できないが、一つの「映画」として、とても及第点に値するものとは思えない。見所はいっぱいではなくおっぱい! [DVD(字幕)] 5点(2008-01-10 18:45:57)(笑:1票) |
20. モンスター(2003)
シャーリズ・セロンの特殊メイク?だけにただただ最後まで圧倒され、人は誰も信じられないのかと、やるせなさと切なさが残る後味があまりよくない映画。実話だからこそさらにむなしさが・・・ [DVD(字幕)] 6点(2006-11-27 23:44:50) |