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アンドレ・タカシさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2127
性別 男性
自己紹介 2022/3/26に以下のような自己紹介文をアップしました。
ロシアのウクライナ侵攻が始まってひと月経過。
映画は観ていますが、侵略戦争のせいでレビューする気になれません。
私の映画レビューと戦争は直接関係しませんが、
楽しく文章を考える気分じゃない、ってことですね。
ロシアが撤退するか、プーチンがいなくなったら再開します。


そして、
侵略戦争が膠着状態に入り、
いつ終わるか識者にも判断できない状況になりました。
まぁ正直、痺れを切らしたので、レビューを再開します。
ウクライナ、頑張れ!

2024年3月17日更新

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1.  アトミック・ブロンド 《ネタバレ》 
シャーリーズ・セロンが主演した最初のアクション作品は2005年の「イーオン・フラックス」だったと思う。その作品で彼女は殺し屋さんと革命闘士的な役柄を演じました。私が記憶している範囲の話だけど、ボディを使うアクションがしょぼかった。周囲が彼女の筋力に合わせ無理してゆっくり動いているような、分かりやすく云うと上戸彩のあずみや綾瀬はるかの座頭市みたいな感じ。彼女はきっとこの作品の自身のアクションに不満を持っていて、汚名(?)挽回の機会をずっと窺っていたのだと思う。 で、それが果たされたのが本作。カテゴリーはスパイものですけど、私に云わせれば肉弾映画です。 後半、傷を負った亡命者を保護しながら逃亡を図るシーン。雑居ビルに入り、出てきてカーチェイスが終わるまでの10分弱を1カットに収める。本作の見どころはここに尽きる。ビルの中で6人の敵を殺す。手足と肘・膝・銃把で約50発殴る(数えましたw)。同じくらい殴られる。どこまで本当に当てているのかは分からない。でも、彼女と敵が体のアチコチから流す体液はホンモノに見えるし、顔のカタチが変わっていく。全ての打撃にしっかり体重が乗っていて、体重以上に殺気が乗っていて、痛いし痛々しい。最近のアクション映画の格闘シーンは1秒のカットを何十も繋げて誤魔化すことが主流ですが、それが大っ嫌いな私の心情を盛大に代弁してもらったような気分でした。久しぶりに凄いものを見させてもらいました。 80年代は、学生だった私が最もたくさん洋楽を聴いていた時代で、劇中BGMは懐かしく響くものが多くて嬉しかったです。デヴィット・ボウイの「キャット・ピープル」は当時劇場で見て以来だと思うけど、あの陰鬱な出だしがしっかり耳に残っていたことに驚きました。 本作のテーマはシャーリーズ・セロンがゲンコツにモノを言わせることでした。スパイものにありがちな面倒くさいストーリーは、まぁいいじゃないですか。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2018-11-25 14:48:31)(良:1票)
2.  コロニア 《ネタバレ》 
ハーマイオニーは最近どうしてるのかな? そんな気分で観た映画でした。 実話らしい。宗教組織の集団合宿所が描かれる。私は年代的にオ〇ムを連想し、その内実を見ているような気分で鑑賞していました。本作の施設は権力と癒着して拷問的な尋問に使われていたのでオ〇ムとはかなり違いますけど、教祖様のやりたい放題を是認している入信者を見ていると、改めて「宗教」とはコワいものとの意識が募りました。 その施設に囚われた恋人を探すために入所(=入信)するハーマイオニー。海外経験が豊富なCAと言えどびっくりするほどの行動力です。同時にびっくりするほど無計画な入信で、この人、行動力と知性が比例していなかったみたいです。それなりにハラハラするので楽しかったですよ。ハーマイオニーの今も見れましたし。 そもそもの話ですが、ドイツ人がチリで反体制的な政治活動をして捕らえられた訳です。詳しい事情は分からないけど、在日の反日活動家が国会前で気勢をあげ過ぎて捕まったようなもので、さほど主人公たちを応援する気分にはならなかったです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2017-12-09 22:55:56)
3.  バイオハザード: ザ・ファイナル 《ネタバレ》 
最後の最後に少しだけ動いた物語が加点対象になったけれど、そこまでは私の尺度で1点の評価でした。まぁ、酷い映画の範疇に入るのは間違いないです。定期的にやってくる危機をクリアする。目的地に到着するまではこれの繰り返し。その映像は派手だけどストーリーが展開しているとは言い難く、他人がプレイしているTVゲームを傍観しているようなツマラナサでした。もう少し言わせて貰うと、アクションシーンを細かいカット割りで誤魔化す映画が大嫌いです。見づらいこと甚だしく、不快で仕方ないです。 クローンだったことが明らかになり、動揺する主人公。それは分かる。でも、オリジナルアリスの記憶を引き継いで終わることに、大いに不満を覚えました。オリジナルとクローンは別人格のはずで、初作から培ってきたアリスのアイデンティティを蔑ろにしていると思えたからです。なんだか、適当に丸く収めるためのエンディングを用意した感じ。安直ですよ。 最初の頃はそこそこ面白かったシリーズですけど、もう観なくていいことに安堵する終わり方でした。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2017-09-28 02:32:48)
4.  ラッシュ/プライドと友情 《ネタバレ》 
1970年代後半。スーパーカーがブームとなりました。「サーキットの狼」が起爆剤でした。当時のスーパーカーとはイタリアメーカーの12気筒マシンとポルシェターボでした。私もカウンタックやBBのプラモではしゃいだガキの一人でした。スーパーカーブームはモータースポーツの興味へ拡がり、その潮流に乗って日本のサーキットを初めてF1マシンが駆けることになったと理解しています。その時のトップドライバーがニキ・ラウダとジェームズ・ハント。当時から私でも名を知る二人でした。つまり本作はサーキットの狼世代の記憶とシンクロしている作品です。ニキ・ラウダの復活劇にはマジで驚きました。多方面から賞賛の声が聞かれるなかで、火傷跡がシンプルなヒーロー扱いを拒否する厳しさを帯びていました。 長い前置きでしたが、ここからが映画の感想です。まず第一に、当時の記憶の中味を映像で解明&解説してもらったことに感謝です。特にラウダ復活の舞台裏。映画なので多少の脚色もあるのでしょうが、とてもスッキリしました。 競うのはスピードとタイムです。それを決めるのはマシン性能とドライバーのテクニック。しかし本作はもう一つの要素としてドライバーの人間力を掲げています。正反対の性格の片側に軍配を上げず、高レベルで拮抗させることでヒトの可能性を謳っています。能天気にもクソ真面目にも長所はある。そして、互いが部分的に認め合っているところがとても良かったです。「好敵手」と書いて「友」と読む。そんな感じw
[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-05-31 03:49:52)(良:1票)
5.  アレキサンダー 《ネタバレ》 
長時間を費やして歴史上の人物にプロフィールが与えられたけど、特別なものでは無かった後味です。征服者の栄光にはその後の陰りが付き物だけど、やはりアレキサンダーさんも色々と困っていました。その辺りの描写が特に響いて来ないのが辛いところでした。 この方、歴史教科書的には史上最大のエリアを征服した人です。でも、征服概念の曖昧さ分かりました。通信と交通が未発達な社会で遠方に赴き戦って勝利しても統治には繋がらない印象です。彼自身は「征服」と云うよりただ遠くへ行きたかっただけで、その幼児的な動機には共感しました。 余談。「ヒストリエ」って漫画作品が本作に近い内容を描いています。この時代と人物に輪郭を与える作業が綿密で楽しませてもらっています。ただ、筆が速いとは言い難い(単行本が1年に1冊以下のペース)。 「ベルセルク」同様、私が生きているうちに結末まで読ませて欲しいと思っている作品のひとつです。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2016-07-16 17:11:30)
6.  クラウド アトラス 《ネタバレ》 
6つの時代のストーリーを同時並行に走らせて、各時代の起伏をシンクロさせて繋ぐという、とても手の込んだことをやっています。それは面白いのだけど、煩雑な見映えと強引さも覚えます。私は観終わった後に、6つの物語が繋がった感じがしなかったです。消化不良感が強かったので、とても長い作品を2回観て(笑)、各時代のエッセンスと関連をメモったりしたのですが、やはり何も見えて来ない。大きなテーマを持った作品とは思えませんでした。ただ、役者たちの時代ごとの演じ分けは楽しめました。医者役をやっていたハル・ベリーを始め、エンドロールの種明かしまで分からない扮装がたくさんありました。製作側もそれを楽しんでいたのでは、なんて思いましたよ。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2014-01-28 00:10:27)
7.  メランコリア 《ネタバレ》 
「うつ病」なるタイトル。接近する巨大惑星も同じ名前だったりする。世界をうつ病で覆い尽くせ、という監督の願いなのか? この監督は本気で「こんな世界は滅んでしまえ!」と思っている気がします。 こんな世界とは、自分勝手で主張の強いクソ女が生きにくい世界。その生きにくさを前半の披露宴シーンでしっかりと見せてくれます。でも、彼女はうつ病というより単に我儘なだけに思えました。うつ病の人は積極的に他者に迷惑を掛けないと思います。ひたすらに不快だったその無軌道ぶりが、世界の終わりという絶対的な平準化を前に意味を変える。死んじまえばみんな同じ、です。世界を憎んでいるクソ女が終末を歓迎するのは分かる。でも、幼い子供を持つ母親を並列に描くことに激しく嫌悪しました。世の中を憎む者の意趣返しとして「滅亡」を描くことに意義があるのでしょうか。本当にそんな日が来るのだとすれば、逸脱者の安寧というレベルで語るよりも描くべきことがあるはずだと思うのです。 適当にお茶を濁す映画とは別格の着眼や主張を持った作品で、その姿勢は高く評価します。でも、語られる内容には同意したくない。キルスティン・ダンストは元々が大嫌いな女優ですが、演技者として見直しました。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2013-11-04 01:40:23)
8.  エアフォース・ワン 《ネタバレ》 
9/11の前に作られた映画です。この頃から「テロに屈しない」は合言葉だったようです。でも、映画の中では、私の見解としては屈しまくってました。どんな仕事でもそうですが、トラブルが起こった時にこそ組織的対応の真価が問われます。危機管理という意味において、ほとんど0点を付けたくなるようなシナリオですな。あの国の憲法や法律は良く分からないけど、職務遂行不能に陥った段階で大統領ではなくなるという選択肢もあったようで、個人的にはそれが最も合理的な解決だと思います。人質としての価値が無くなる訳ですから。そんなこと言ったら映画にならないんだけど、この映画の「テロに屈しない」はただの蛮勇ですね。アチラの方々は戦う大統領がお好きなようですが、戦い方を取り違えていることが最後まで気になって、私には爽快とは言えない着地でした。我が国の総理大臣でこういう映画を観たいって気もしますけど…。弓矢を使ってくれたら最高!
[CS・衛星(字幕)] 4点(2013-09-11 10:35:40)
9.  トゥームレイダー2 《ネタバレ》 
「1」よりはマシな出来映えですが、やはり面白くないですね。ひと通りのメニューを揃えているんだけど、揃い過ぎていて面白味に欠ける印象でした。ゲームの映画化に際して主人公像を特に掘り下げず、「強い女」だけを強調しているために単調になっている。主人公の中身がスカスカです。また、敵がその気になれば殺されてしまう場面が何度もあったことが、その強さも半端なものに見せています。個人的にアンジーが最も魅力的に見えたのは「17歳のカルテ」で、同じツッパリキャラでも本作のように表面的なツッパリだけで持たせるには限界がありますな。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2013-08-26 17:23:39)
10.  スクール・オブ・ロック 《ネタバレ》 
ロックとは「反抗」らしい。その辺、ロッカーで無い私には良く分かりませんが、少なくともこの映画は管理教育に対する反抗なんて狭い料簡のお話ではないです。子供たちがバンド練習を始めるあたりから、俄然盛り上がって行きます。自由に表現することの楽しさがビンビンと伝わって来ます。共同作業が主体性を生み、疾走感を伴なって突破力を獲得する。タイトル通り、立派な教育にもなっている。サイコ―です。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2013-08-16 01:37:40)(良:1票)
11.  バイオハザードV リトリビューション 《ネタバレ》 
ゲームのステージをクリアして行くような構成を面白いと感じるかどうか。それが正統な「バイオ」なのかも知れないけど、私はちっとも面白いと思わなかった。派手なことをやってるのに、このうえなく単調。映画とゲームは違うでしょ、という意見ですわ。だから特に感想も無いです。ゲームはやってますので、チャイナドレスから美脚を覗かせるエイダの登場がちょっと嬉しかったくらいです。そんなこと言いながら、次も観るんだろうな。そういう姿勢を「惰性」と言います。
[CS・衛星(字幕)] 2点(2013-07-31 22:57:27)(良:1票)
12.  悪霊喰 《ネタバレ》 
タイトルから想像していた内容とは違いました。ホラーでは無かったです。キリスト教における「救済」という概念を真面目に考えています。 神はいるけど無関心。教会は形骸化して肥大した組織。救うのは「シン・イーター(罪を食べる人)」の仕事と云う描き方でした。教会が「シン・イーター」を敵視するのは、自分たちが放棄している仕事の本質を忠実に遂行しているからのようです。「教会組織」へのアンチテーゼです。例えば「制度」に反した有益な人物をお役所が糾弾するような、組織の不条理を衝く内容です。中身濃いです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-07-12 23:28:56)
13.  スターリングラード(2001) 《ネタバレ》 
二次大戦の局地戦を舞台とした狙撃手のお話。ジュード・ロウとエド・ハリスのガチンコが醸す緊迫感がとても良かったです。 狙撃手の一騎打ちが、まるでアムロとシャアの戦闘のように戦場の趨勢を決するような描き方は眉唾ですが、横軸にも見どころがたくさんありました。それは多くを見た記憶がないロシア軍の描写です。実際のところは分かりませんが、とてもそれらしく酷い軍隊でした。一挺の銃を5人で使い回す。銃を持つ兵士が死んだら、その後ろにいる手ブラの二人目が銃を持つ。二人目が死んだら三人目。さすが、資本を共用する社会主義国家らしい戦法でした。統制の基盤が「恐怖」というあたりもそれっぽい。民兵的な女性兵士も本作のように多かったのでしょうか? フルシチョフさんは歴史の教科書で習った横顔とは違っていました。偉そうに語る言葉はすべて個人的な都合の言い換えです。それは主人公の友人(=ジョセフ・ファインズ)も同様でした。嫌らしい見え方ですが、生身の人間らしいとも言える。その友人の最期の挺身には少し違和感がありましたけど。 そんな中で最も私の脳裏の残っているのは、レイチェル・ワイズの真っ白で大きなお尻です。
[ビデオ(字幕)] 8点(2013-06-29 00:31:37)
14.  ミレニアム2 火と戯れる女 《ネタバレ》 
売春組織を摘発するストーリーかと思っていたら、そこにリスベットの生い立ちが重なって行く。なんと、探し求める黒幕が肉親だったという展開。唐突ですが、ルークとダースベイダーを思い出しましたよ。一作目同様にリスベットが出てくると何かをやらかしてくれる期待感があり、本作でも裏切られなかったです。ミカエルとの共同調査は無いけど、お互いを意識している繊細な距離感描写はシリーズならではの見どころでした。 ひとつ感心したのはハリウッド作品では感じられない緊迫感。例えばカーチェイスシーン。ハリウッド作品では派手に車が吹っ飛んでも、主人公がクラッシュするような不安を覚えないのだけど、コチラの作品では路肩の人を轢き殺しかねない危うさを覚えます。瀕死状態で地中から這い出たリスベットが懸命に意識を保とうとしている様子なども迫真性がありましたね。楽しめました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-06-01 22:54:49)
15.  愛を読むひと 《ネタバレ》 
予備知識が無かったので、考えてもいない方向へ展開するお話に驚きました。文盲(これって差別語なのかな?)から強制収容所へ繋げる構成に引き込まれました。でも、この作品の凄いところは、テーマとなるべきこれらの社会問題をただの背景として扱っていることだと思います。描かれるのはあくまで男女の関係です。 彼女の文盲を知る彼は、法廷で彼女を弁護できた。そうしなかった理由は、彼女にとっての「恥」を暴露したくなかったからです。しかし、その判断は量刑が確定した後に長い尾を引きます。彼女の名誉と自由のどちらを優先すべきだったのか。答えが出ない後悔です。では、彼が朗読テープを送り続けた理由は何でしょう? 私は愛情などでは無いと思います。自身の判断に対する中途半端な贖罪です。なぜ中途半端かと云うと、文盲を暴露した方が良かったという確信も持てないからです。そして、「贖罪」が救うものは彼女では無く彼自身です。彼は自身が抱える後悔の念を軽くしたくて朗読テープを送っていた。その後ろめたさが、彼女からの手紙に返事を書けなかった理由だと思います。 出所前に二人が対面した際、彼女は朗読テープが「愛を読んだものではない」ことを、彼の態度から察しました。それが彼女の自殺のトリガーだったとしたら、彼の態度は最後まで中途半端でした。でも、私は彼を責めようとは思いません。理屈と感情の狭間で妥当な行動を選択できず、他者や自分を傷つける。そんな、人間の弱さを描いた作品だったと思います。 彼が成人した娘に全てを語ろうとするところで映画は終わります。娘も彼の中途半端の犠牲になった一人です。事実を「明らか」に出来ずに悔恨を引きずった関係がありましたが、「明らか」にすることで修復できる関係もある。微かですが、光明を見せるエンディングに救われた気分でした。 私は邦題にケチを付けることが多いのですが、この邦題も酷いと思いました。テーマとして語られる内容を逆方向へミスリードしています。あの朗読を「愛」と解釈したら、その後の展開に不可解が累積します。私に言わせれば、愛を読むフリをする人、です。デリケートな内容だけに、邦題から主人公の心情を誤解している人も多いのでは…。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-05-07 16:11:11)(良:1票)
16.  トゥームレイダー
この映画の褒められたところはキャスティングだけですね。ゲームから入った自分は、主人公の嵌りっぷり(顔立ちとゲームのままの薄着)にちょっと驚きましたが、お宝さがしのワクワクが感じられないストーリーには失望しました。アクション描写への偏重が安っぽっくて 馴れ合いの敵対関係も性に合いません。 余談。ジェームズ・ボンドになる前のダニエル・クレイグが出ていました。本作にも裸のシーンがありますが、「カジノ・ロワイヤル」より体がひと回り小さい。本作後に随分と鍛えたことが分かりました。ちなみに、ゲームの方はプレステからPS2→PS3と進んで難易度が高くなり、中年の手には負えなくなりました。
[ビデオ(字幕)] 3点(2013-05-05 02:46:24)
17.  ミスター・ノーバディ 《ネタバレ》 
珍しく2回観ました。複雑な内容を吟味したかったこともあるけど、それ以上に感じるものがあったからです。誰しも、過去に通過した「選択局面」に対して、悔恨に似た想いを抱えているのではないでしょうか。本作は、そんな想いに対する処方箋のような映画だと思います。 劇中には、ざっと数えただけで10前後の人生がありました。ボケたジジイの回想なのか、子供の想像なのか、それは大きな問題では無いと思います。どの人生も完璧に良いことばかりでは無く、また、絶望だけで終わる訳でも無い。一長一短があるんですね。つまり、それぞれの人生にそれぞれの意義と味わいがあるということです。クルマと一緒に溺死したり、風呂で撃ち殺されたりする人生は、ジジイのフィクションでしょう。だって、ジジイは生きてましたから。 本作の語り口に反するようですが、現実の人生は可能性の収束だと思います。そして、収束は偶然では無く必然です。例えいきなり30歳ほど若返っても、私は同じ局面で同じように悩み同じ「選択」を繰り返すのだと、最近は思っています。ただ、あの時こうしていればと夢想することは自由です。時間を巻戻してあり得なかった「選択」をイメージし、今後の「選択」の幅を広げることには意味がある。また、そんな夢想自体も晩年の人生には「リアル」の一部になるのだと思います。 私ごとですが、歳を重ねるほど「選択」に対する悔恨は減衰しているようです。直接的な痛みが風化することもありますが、「一度しかない人生」こそが大切で、「選択」の後にやってくる「体験」の方が愛おしく思えます。ジジイの間延びした笑い声はそんな気分を表現しているのだと思いました。 ちなみにジジイはアンナに最も執着していたようです。その気持ちは良く分かる。アンナ(=ダイアン・クルーガー)がイチバン美人です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-03-15 18:23:33)(良:3票)
18.  善き人のためのソナタ 《ネタバレ》 
密告が制度化された社会は、不自然な統制の証し。国家保安局の食堂の簡素な昼食は、経済状況のバロメーター。壁が崩れる前の東ドイツ事情は知らなかったので勉強になりました。 主人公の変心とその動機がテーマです。上司が、ほとんどシロと言っていた劇作家を見張れと言う。大臣の欲望を担ぐためである。上司と言っても、元は同級生。階級の差は世渡り能力の差。主人公は生き残っている方だが、勝ち組でもない。社会主義の理想を信じ、淡々と仕事をこなす。その生真面目な性格が、体制に利用されているようにも見える。たぶん、本人も分かってやっている。彼に出来ることは、それしかないのだから。誰もいない家へ帰り、党が流すつまらないニュースを見る毎日。たまに商売女を抱く。 転機は劇作家の盗聴任務。劇作家は主人公がファンになった女優と同棲している。奇しくも、二人の人物を盗聴することになった。大臣から肉体関係を強要される女優の苦悩を知る。女優の実情を察知しても口に出せない劇作家の不憫に共感する。二人分の表面と内面の相克が、当人たち以上に主人公を刺激する。さらに、権力の濫用と腐敗に加担している自分を自覚する。 彼は転向して体制に反抗した訳ではない。社会主義の理想を失ってはいなかった。ただ、秤にかけると優先すべきものが見えたのだと思う。人間性という秤である。 善き人(劇作家とそのパートナー)のためのソナタ(主人公の孤軍奮闘)、と解釈すれば本作の内容を表していますが、もう少し分かりやすい邦題でも良かったんじゃないかと思います。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2013-01-10 01:02:59)(良:2票)
19.  ピザボーイ 史上最凶のご注文 《ネタバレ》 
「ゾンビランド」の監督&主演の組み合わせに期待したのだけど、ちっとも面白くない。なぜ面白くないのかを考えてしまった。ひとつは、台詞のほとんどがストーリー進行に関連しないからだ。お話を進めるだけなら1/10で事足りる。その無駄口が楽しければ良いのだろうが、下手な漫才を見ているように空回る。これは字幕で観ているせいかもしれない。次に、共感できる奴がいない。主人公が爆死しても、たいして悲しくなかったと思う。主人公だけの話じゃないが、登場人物の背景描写がいい加減だからだろう。いらない台詞を重ねる前に、ちゃんと人物を映して欲しい。もうひとつ、みなさん適当すぎる。特にオヤジを殺そうとしている奴の計画がズサン。脚本の練り込みがズサンと言っても良い。主人公と殺し屋だけで強盗した金の受け渡しをやらせる辺りが特に意味不明です。ああ、文句しか出てこない。撮ってる人たちは楽しいのかも知れないけどね。 (私の採点は辛口で、平均的な採点より2点くらいは低いと思います)
[CS・衛星(字幕)] 3点(2013-01-03 11:47:28)(良:1票)
20.  サハラ 死の砂漠を脱出せよ 《ネタバレ》 
別に砂漠に取り残されたというような話じゃありません。誰も乾いていませんし、その気になればいつでも出て来れます。と云うより、お気に入りのクラシックカーを転がしたり、廃セスナでウィンドサーフィンのように疾走したり、とても楽しそうです。でも、中身は薄っぺらのスカスカでした。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2012-12-13 18:49:18)
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