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飛鳥さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1679
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

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1.  奪命金 《ネタバレ》 
ジョニー・トー監督の「ザ・ミッション 非情の掟」「エグザイル/絆」などのマフェイアものは結構好きなのだが、こちらはそれとは違った趣向の作品だった。 投資担当で成績のふるわない女性銀行員、兄貴分の保釈金の金策に奔走するヤクザ、妻とマンション購入の件などでギクシャクしている警部補。 この三者のストーリーが金貸しの男の殺人事件で交錯する群像劇。 交錯はしているんだけど、がっつりストーリーが連動しているわけでもないので、感情移入はしにくい面がある。
[DVD(吹替)] 5点(2020-11-19 00:48:36)
2.  最愛の子 《ネタバレ》 
実話ベースとのことだが、中国の抱えるさまざまな問題がうかがえる。 誘拐された子供を必死で探している親の思いにつけこんで、騙して金をせしめようとするヤカラがエグすぎる。 人間の一番汚い部分を見せ付けられるよう。 一人っ子政策のために誘拐された子供の死亡届けを出さなければ次に子供が作れない。 断腸の思いで死亡届を書く親もいる。 そんな親の苦悩も誘拐犯には届かないことなのだろう。  誘拐された子を育てたホンチンは、夫が誘拐したというのを本当に知らなかったのか。 薄々そうかもしれないと感じていながら、あえて追及しなかったような気もする。 育てた子を取り上げられたかわいそうな母という立場になっているけれど、なんだか少しカンに障ってしまう。 子供の親であるティエンとジュアンにすれば、ホンチンが悪い人間ではないにしても、まとわりつかれてはたまらないだろう。 ホンチンよりも、ティエンとジュアンに感情移入してしまう。 ホンチンは娘を取り戻すための裁判での有利になる証言を得ようと、夫の同僚だった男と寝るほど手段を選ばず必死。 ところが裁判は思い通りにいかず、妊娠できないと思っていたホンチンが、寝た男の子供を妊娠したのが何とも皮肉な結末。
[DVD(字幕)] 7点(2020-09-06 13:38:17)
3.  活きる 《ネタバレ》 
生活感がリアルに伝わってくる。 影絵がドラマ的にもっと何かに使われるのかと思ったが、捨てられて特に何もなく。 あくまで生活の糧だったということか。 夢や目標を掲げて何かを成し遂げようとするのではなく、家族と平穏に生きることがすべて。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-05-01 22:39:20)(良:1票)
4.  キングコング: 髑髏島の巨神 《ネタバレ》 
戦争でしか生きている実感が沸かないような大佐が、島の守り神コングに戦争さながらの敵意を燃やす。決して根っからの悪人ではなく兵士としての使命感があるので余計にタチが悪い。確固たる信念と勇猛果敢な行動力も、歪んだ独善的な思い込みなら毒にしかならない。  恐竜みたいなのがいっぱい出てきて「ジュラシックパーク」のようなノリ。ラスボスのトカゲの化け物は敵役としてはちょっとカッコ悪くて雑魚キャラに見えちゃうのが残念。 エンドロールが終わってからラストシーンがあるので、事前情報がなければ見逃しそう。エンドロールが始まると鑑賞を終えたいので、このパターンが増えると嫌だな。続編がしたいがためだけの蛇足のようにも見えたし。 このシリーズは1933・1976・2005年版も見たが、1933年版は初期の特撮技術のせいで馴染めなかったため除外するとして、1976や2005年版のほうが面白かった。
[DVD(吹替)] 6点(2017-09-26 20:14:58)
5.  北京ヴァイオリン 《ネタバレ》 
ラストがなぁ…。そこで帰って終わっていいのかなと。
[DVD(吹替)] 6点(2017-08-30 23:51:56)
6.  薄氷の殺人 《ネタバレ》 
魔性の女がキーパーソンになったフィルム・ノワール系。 わかりにくいところや不自然なところもチラホラ。最初に射殺された容疑者兄弟は、結局事件には関係なかったのか。 雰囲気や情緒を重視して辻褄の合わない不自然なところが出てくる映画は苦手。 女のキャラもブレてるように感じたが、グイ・ルンメイの美貌は印象に残った。
[CS・衛星(字幕)] 4点(2016-10-23 22:51:50)
7.  さらば、わが愛/覇王別姫 《ネタバレ》 
四面楚歌でもよく知られる項羽と虞美人を描いた京劇を軸に、とてもよく練られた中国映画の大作。3時間近い長尺で、前半は少しダルいのだが、文化大革命からの終盤は物語に引き込まれる。因果応報、諸行無常、人間の弱さ、人生の悲哀がたっぷりと詰まっている。  親に捨てられ京劇の養成所に女形として育てられ、心も女になっていき、兄弟子の石頭を愛してしまう小豆。石頭が小楼、小豆が蝶衣の名でスターに登りつめたものの、蝶衣のほうは醜悪なパトロンに目を付けられて慰みものに。一個人ではどうにも抗えない運命に流されてしまう悲哀を感じる。 小楼と付き合う女郎の菊仙に、激しい嫉妬をぶつける蝶衣。完全に男1女2の三角関係だ。でも、体が男の蝶衣は、役の上での覇王と別姫で男女の関係を味わうしかない。体は男で心は女というギャップが蝶衣を常に苦しめる。  日中戦争、文化大革命と時代にも翻弄される。日本軍はまた例のごとく粗暴で極悪人としてしか描かれていないのだろうと思ったが、それよりも中国軍のほうが鑑賞態度が悪くて一座と騒動になる一幕も。蝶衣が目をかけた捨て子の小四が、新体制の共産思想にかぶれて反旗を翻したのも印象的だった。  蝶衣が小四に追い出される形で覇王別姫の役を奪われ、しかも小楼がそれを容認するという裏切り行為。小楼は少年時代に兄弟子として蝶衣の罰を引き受けたくらいなのに、あの頃の姿はいつの間にかなくなっていた。それどころか、文化大革命で処刑されそうになって、命惜しさに蝶衣と菊仙を売る姿は見苦しいことこの上ない。絶望した菊仙が首を吊ったのも十分共感できる。  蝶衣に取って代わって別姫役を得た小四が、新たな権力に突き落とされるのも皮肉がきいている。蝶衣が虞美人として自害したのもラストにふさわしい。 終盤は畳みかけるような展開で、思わず見入ってしまった。重厚な人間ドラマを見せてもらって満足。
[DVD(吹替)] 8点(2016-10-12 22:27:03)
8.  ふたりの人魚
苦手なウォン・カーウァイ監督の作品かと思ったくらい。ハンディを多用して、気だるくオシャレな詩情あふれる映画。幻想的というか寓話的というか、独特の雰囲気で酔わせるようなラブファンタジーという印象で、輪郭のはっきりしたストーリーにのめりこみたい向きには合わない。
[DVD(字幕)] 4点(2015-07-09 23:15:22)
9.  エグザイル/絆 《ネタバレ》 
見始めて、あれ?どこかで見たメンツで既視感があるなと思ったら、ジョニー・トー監督が『ザ・ミッション 非情の掟』のメインキャストをもう一度集めた作品とのこと。 ラストの銃撃戦の幕開けに、キャプテン翼かと思うような連携プレイで高く蹴り返された缶。それが床に落ちるまでにすべてが終わっているというマンガのような演出。もうコントの域に達するくらい、いちいちキザで臭いんだけれど、それをてらいもなくやってのけるのがこの映画。リアリティなんてクソくらえで、あくまでダンディにスーパーカッコよく決める。 香港ノワールは、どこか日本の任侠ものやハリウッドの西部劇に通じるものを感じる。 幼馴染みだった5人の積み重ねた過去がほとんど描かれていなかったので、5人の絆の強さの根拠を実感することができなかったのが残念。
[DVD(吹替)] 6点(2015-05-15 00:31:00)(良:1票)
10.  愛の神、エロス 《ネタバレ》 
三人の監督によるオムニバス。 ウォン・カーウァイ「若き仕立て屋の恋」は、裸は出てこないのだがエロい。 高級娼婦役のコン・リーが女王様のように若い仕立て屋に性的な手ほどきを。 女の手で翻弄されて、ウブな男はすっかり虜になり、彼の人生を変えてしまう。 パトロンにも捨てられすっかり落ちぶれてしまった女にも忠実に尽くすさまに、思いの一途さを感じる。 男が仕立てている女のドレスを一人まさぐり恍惚となるシーンが印象的。 直接的な性描写はないのだが、エロティシズムあふれる作品。  ソダーバーグ「ペンローズの悩み」は、カラーとモノクロで構成されたコミカルな作品。 毎日エロティックな同じ夢を見る男と、それを診察する精神科医だが、この精神科医がなかなかふざけている。 男を瞑想させて夢の分析をしながら、窓の外をのぞき見したり紙飛行機を飛ばしたり。 モノクロからカラーに変わって、夢の女が男の嫁で、精神科医がカツラの同僚に。 どこまでが夢でどこまでが現実なのか、ごちゃごちゃになってしまうような不思議なテイスト。 エロスとはあまり関係ないようで、オムニバスの中では少し浮いて見える。 ヌードは出てくるが、エロスというテーマに無理やりくっつけた感がある。  ミケランジェロ・アントニオーニ「危険な道筋」は、一番裸が出てきてストレートな性描写が多い。 1本目の「若き仕立て屋の恋」とは好対照で、東洋とイタリアの違いを見るような。 セックスレスに陥ったクリストファーとクロエ夫婦に絡みはないが、夫が出会った若い女リンダとは濃厚なベッドシーンも。 夫とやり直そうとするクロエと、リンダが浜辺で素っ裸で向かい合う、なんだかよくわからないシュールなラスト。  三本の中で一番格調を感じるのは一本目のカーウァイ作品。 三本目がソフトポルノを見るようなのに対し、妄想にいざなう官能小説のようにイメージに訴えるエロス。 ただ、三つまとめてオムニバス全般の印象でいえば、それほどいい出来とは思えず消化不良の感が残る。 オムニバスの傑作というのは難しい。
[DVD(字幕)] 5点(2014-12-29 20:20:10)
11.  初恋のきた道 《ネタバレ》 
ウッチャンが絶賛していた中国映画。 田舎娘の素朴で一途な思いに心打たれる。 愛する人のために一生懸命料理を作ったり、必死で馬車を追いかけて走ったり、失くした髪留めを探し回る姿が健気。 付き合っていたわけでもなく許婚でもないのに、待って待ってようやく結ばれて、深く愛し慈しみ合って添い遂げた二人。 夫の亡骸を思い出の道を辿って家に戻したいという老いた女の切なる思いが泣かせる。 そんな母の願いを叶えようとする息子の情愛に共感せずにはいられない。 駆けつけた教え子たちに運ばれ、愛する息子に見送られる人生は、名や金がなくとも本望だろう。  大恋愛に至る特別な出来事があったわけではなく、始まりはただの一目惚れのような形。 それがあそこまで情熱的に燃え上がるかという疑問もあるが、恋愛ズレしていない田舎の純真娘ということで消化できる。 夫の声を聞くために40年間学校に通い続けた。 何年か経てば冷める夫婦が腐るほどいる中で、奇跡のような関係、まるでおとぎ話だ。 ただ、うまくいったからおとぎ話になったけれど、そうでなかったら執着心の強烈な怖い女になった可能性もあるような…。 ストーリーはシンプルで何ということもないのだが、大自然の風景とともにその情愛が心に染みてくる。
[地上波(字幕)] 8点(2014-10-17 01:08:00)
12.  ラストエンペラー
スケールの大きさ、歴史の重みは感じるが、ストーリーに乗っていけない。 溥儀という人物に魅力を感じないせいだろうか。 抑圧するものたちを打ち破る力もなく、不屈の気概も感じない。 人間らしいといえば人間らしいけど、主人公としてスポットを当てるには物足りない。 史実をベースに描かれる、時代に翻弄され利用され続けた姿が、見ていて疲れてくる。 160分が長く感じられた。 歴史の勉強になるものの、それならいっそドキュメンタリーを見たい気はする。 中国なのに英語を使用していることに最初はちょっと違和感あり。
[DVD(字幕)] 5点(2014-07-31 06:45:46)
13.  あの子を探して 《ネタバレ》 
チョーク一本の価値がまったく違う世界。 中国の一面を垣間見るようで興味深い。 中学も出ていない少女が代理教員となる一見無理な設定にも、中国の農村ならではの説得力がある。 貧しさゆえのお金への純粋なまでの執着と、そこから湧き出るエネルギーが凄まじい。 かわい気のない主人公ミンジの自己主張の強さにはタジタジとなる思い。 足の速いシンホンが特待生としてスカウトされたり、ホエクーが家の借金のために出稼ぎに出ても、そんな事情はミンジには関係ない。 ミンジに大切なのは一人の退学者も出さずにお金をもらうこと。 他人の事情よりただひたすらに自分の都合で行動する押しの強さは、日本人には苦手な類。 それくらいの図々しさ、逞しさがないと、生きていけない国なのだろう。 でも、こんな自己主張の強い人間ばかりだと争いが絶えなくて疲れそう。 保護された環境で育った日本人が飛び込めば、とてもやっていけそうにない世界だ。  ホエクーの家の借金は集まった寄付で消えてハッピーエンドで終わったが、これはあくまで結果オーライ。 ミンジは決してホエクーを借金苦から救おうとしたわけではなく、ホエクー家の苦渋の借金返済計画を自分の都合のために台無しにしていたかもしれなかった。 ご都合主義の結末がちょっと引っかかる。  あの環境なら仕方ないとは思えるけれど、主人公に感情移入はできなかったし、主人公やホエクーの涙にも感動するまでには至らなかった。 ミンジが街で大変な思いをして探している中で、ホエクーも同じように大変な思いをしているのではと心配を募らせたということだろうが、最初の動機がシンプルにお金に対する強い執着だっただけに、取ってつけたようにも感じたからか。 探しに行くまでにミンジとホエクーの間にもう少しつながりが描かれていて、ホエクーを思いやる気持ちがもっと伝わってくれば、また印象が違ったかもしれない。
[DVD(字幕)] 5点(2014-07-27 01:41:15)
14.  鬼が来た! 《ネタバレ》 
二人の捕虜を巡ってどこか牧歌的な雰囲気で、コミカルなシーンも多い。ところが、終盤で思わぬ展開に。和やかな宴会が村人への大殺戮に変わっていくさまは息を飲む。堰を切った濁流のようにどうにも止まらない残虐行為の連鎖。中国映画らしい反日的な描き方は日本人としてはしんどいし引っかかるが、それをも超えた戦争の狂気、集団心理の怖さはあった。  二人の捕虜を連れてきた男の正体は最後まで明かされないなどシュールな面もあって、なにか心にとまる作品。ラストの主人公の首は、憑き物の鬼が落ちたような表情が印象的。そこだけカラーになるので、俯瞰で見ている監督の達観した顔にも見える。狂気と滑稽さが感じられてこの映画にふさわしいラスト。  日本に反感のある中国人が観れば、鬼は憎っくき日本人でしかない。ところが、フラットな気持ちで観れば鬼は誰にでも宿るように見える。視点によって見え方が変わってくるホログラムシールのような作りは、中国当局の検閲を考慮してのものなのだろうか。日本人役者のセリフが聞き取りにくいのと、モノクロでは見にくいのでカラーで見たかった。  しばらく後に再鑑賞。やっぱり面白い。 花屋が通訳から教えられた罵倒が新年の挨拶だったのは傑作で、緊張と緩和が生む笑いの最たるもの。
[DVD(字幕)] 8点(2013-07-11 23:08:39)
15.  變臉~この櫂に手をそえて~ 《ネタバレ》 
火事に誘拐による冤罪と、老人にとって少女が災いの元となっていて、観ているこちらも腹立たしさを覚えてくる。 それが、老人を助けようとするひたむきな少女に次第に怒りを溶かされる。 そうして、老人が少女に御主人様ではなくおじいさんと呼ぶことを許し、少女がおじいさんと連呼して抱き合う姿にやられてしまう。 少女に最初から悪気はなかったし、男の子を連れて行ったのも良かれと思ってやったこと。 これだけベタであざとい演出だとシラケるリスクもあるが、主役二人の名演技がそれを補って余りある。 影があるから光が引き立つ。 少女の大人に媚びるさまはそれだけ苛酷な環境で育ったことを示しているし、人身売買や女性蔑視など社会的問題を含んでいる。 そうした社会の暗部を背景にしてこそ、思いやりや義理人情といった光が眩しく映り、ハートウォーミングな作品となった。
[ビデオ(字幕)] 7点(2013-06-30 21:21:13)
16.  こころの湯
取り壊しの運命にある銭湯が庶民の社交場となっている様子は、昔の日本にも通じるものなのだろう。 マッサージ、四方山話、歌の練習、コオロギ対決など、それぞれが楽しんでいる。 まったりと話が進行するので、観ているうちにこちらもぬるい湯に浸かってうとうとしているような感覚になる。 水がなくて風呂に入るのも大変な思いをしていた回想に、家族の絆、人と人との絆が感じられて心温まるエピソードだった。
[DVD(吹替)] 5点(2013-06-23 00:14:41)
17.  インファナル・アフェア 終極無間 《ネタバレ》 
時系列が頻繁に前後し、ラウの妄想シーンも入るので、非常にわかりにくい。 Ⅰも説明が少なかったが、Ⅲはさらに少なくて、解釈に手こずるところが結構ある。 ラウが精神に異常をきたして、ヤンとシンクロするのも共感しにくい。 善人になりたかったラウが自己矛盾を処理しきれなくなって、ヤンに同化していくという筋立てはわかるけど。 異常をきたすのが少し唐突に感じるのは、ラウの心理的葛藤の深さが伝わりきらないせいだろうか。  Ⅰは潜入捜査官の心理戦と警察とマフィアの攻防がスリリングに描かれていた。 Ⅱではわかりやすい一般的なギャング映画の方向に振り子が振れた。 そして、Ⅲでは振り子が逆に振れて、病的な深層心理にまで焦点を当てたシュールなサスペンスに。 ヤンと精神科医のエピソードは切なくてよかったが、他が凝りすぎたせいで作品のまとまりとしては今ひとつ。 時系列やミスディレクション等で策を弄しすぎて、ストーリーに入り込めないのだ。 サスペンスは謎が解明されるスッキリ感が醍醐味のひとつなのに、あまりにも説明不足で解明されないシーンが多くてモヤモヤが残る。 もっとシンプルに整理していれば、ラウがヤンになり切ってしまうクライマックス場面で、背筋の凍るようなインパクトがあったかもしれないのに。 実にもったいない。  三部作の中では、Ⅰが最もバランスがとれていて良かった。 Ⅰ、Ⅱ、Ⅲとまるで違った作風で違和感があったので、三部作であるならばテイストは統一してほしかった。
[DVD(吹替)] 5点(2012-12-26 00:20:27)
18.  インファナル・アフェア 無間序曲 《ネタバレ》 
時系列がⅠより前になるが、Ⅰとの関連で考えれば、キャラ設定にブレを感じる。後付けでⅡの設定を考えたのだろうか、違和感を感じてしまうところが幾つもある。 ウォン警部がマフィアの大ボスであるクアンの暗殺教唆する設定には無理がある。暗殺したところで黒社会を潰せるわけでもなく、警部が殺人に踏み込むとは思えない。 サムの妻に迫るラウも韓流メロドラマのようでがっかり。  てっきりⅠで主役だった二人が今回も主役かと思ったが、ウォン警部が中心でその兄弟分である Ⅰは潜入捜査官同士の息詰まるような心理戦があったが、Ⅱは普通のギャング映画になっている。Ⅰのほうがスリリングで面白いが、Ⅱもそれなりには楽しめる。4人のボスを同時襲撃する場面などはゴッドファーザーを彷彿させて面白い。 メロドラマ要素がなかったらと惜しまれる。
[DVD(吹替)] 6点(2012-12-26 00:19:18)(良:1票)
19.  ラスト、コーション
主人公のタン・ウェイが魅力的。 ベッドシーンもエロい。 ただの学生が貴婦人になりすますという設定に、どうしても無理を感じるが、それを補うだけの面白さはあった。
[DVD(吹替)] 8点(2012-12-05 15:08:07)
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