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1.  いつか読書する日
学生時代につき合っていたカップルも、やがてそれぞれが別々の人生を歩むことで疎遠になってしまうのは誰しもが経験のある話。しかし、この映画の女と男の場合は、お互いに町から一歩も出ることなく、30年もの年月の間、秘め事のように相手を思い続けて暮らしているのである。そしてある日、二人はひょんな事から急接近する運命に遭遇してしまう。紅い糸で結ばれていた宿命なのか、或いは運命の悪戯なのかは分からないが、二人にはやはり縁があったということなのだろう。もちろん不倫を扱った作品でない事は明瞭で、それぞれの人生の紆余曲折が、やがて大きなうねりとなって結びついたのであり、男の妻の願望はそのきっかけに過ぎないのである。そこに女と男の出逢いの不思議さを感じさせる本作のストーリーテリングの巧さがある。家庭を持たない美奈子は、彼女なりに充実した人生を過ごしているが、痴呆老人を抱える老夫婦という身近な問題があり、また、結婚したものの余命幾ばくも無い妻を抱えた高梨には、仕事上での児童虐待問題に頭を悩ませている。共に自分たちに無いものに拘り合う事で男と女の結びつき、延いては夫婦の在り様を自分たちの現実の問題として、否応なく直視させられる。そこへ降って沸いたかの様な運命の急展開が待っていたのだが、結局思い半ばで成就しないのも、また二人の宿命なのだろうか。運命に弄ばれ長い歳月を経ての二人の決着としては、無残というよりはむしろ滑稽ですらあり、アイロニーを感じさせる。人生とはそういうものなのだろう。息を切らしながら坂道の長い階段を駆け上って行く彼女の人生は、今再び始まろうとしている。いつか(誰か好きな人と一緒に)読書する日を胸に秘めながら。その神々しいまでの田中裕子の表情が素晴らしく、女一人で生き抜いてきた精神力を感じさせる上手さは際立っている。また脇を固める演技人の充実ぶりも瞠目に値する。それだけに高梨を演じる岸部一徳には、長年思い続けられるほどの男としては、今ひとつ魅力に乏しいと言わざるを得ないのが、残念である。
[映画館(字幕)] 8点(2005-11-03 16:05:09)(良:2票)
2.  イノセンス
確かに映像は凄い(ようだ)が、かつて何処かで見たことのあるようなものばかりで、独自性というものがさほど感じられない。しかしそれにも増して、音楽や効果音といった音響や難解な科白がやたら耳障りで、昨今これほど“音”が“映像”の邪魔をしている作品も珍しいのではないだろうか。以前「息子のまなざし」という映画を鑑賞したが、極端なほど台詞を削ぎ落とし、一切の効果音を排した作品であるにもかかわらず、作者の主張は十分に心に響き感動すら覚えたものだった。本作はまさにそれと好対照で、実に多くの事を語っているようでいて、結局は何も語っていなかったのと同じではなかったろうか。電脳世界という設定もいい加減食傷気味で、ストーリーをやたら混乱させるという“効果”以外にないようだし、どうせならセリフをも含め音を排除したほうがイマジネーションも膨らんで、映像ともどもより楽しめたのではないかとさえ思う。しかし良くも悪くもこれが押井守ワールド。好きな人には堪らない魅力があるのだろう。なにやら“イチゲンさんはお断り!”と言われているような気がする。
6点(2004-07-30 17:43:21)
3.  いつかギラギラする日
まるで時代劇の御用提灯に取り囲まれた鼠小僧といったイメージで展開される、クライマックスの数十台のパトカーからの逃走劇はまさに圧巻で、邦画・洋画を問わず、近年では無類の痛快さを誇る。黒澤亡きあと、これほどスケール感を伴ったパワフルなバイオレンス・アクションを撮れるのは、やはり深作以外にないと、この当時感じたものだったが、その思いは今も変わる事はない。映画の何たるかに精通し、CGなどに頼ることなど勿論無く、あくまでもライブ・アクションにこだわってきた彼の活動屋精神が遺憾なく発揮された、実にしたたかで、まさしくギラギラしたイメージの名作だ。
8点(2003-06-15 18:13:52)
4.  
出産と育児のためとは言え、今や闘病を余儀なくされている別れた男との共同生活は、なんとも奇妙に映る。昨今、なぜか男がやけに優しい作品が多い中でも、これはかなり特異な作品ではなかろうか。彼らの生き様に共感を得るかどうかは別として、その微妙な男女の心の機微に説得力を持たせているのも、主役の二人の達者な演技に他ならない。とりわけ豊川悦司にはプロ根性を見せつけられた思いだ。映画は原作では表現できない、ある生々しさと詩的な部分を十分に表現し得たように思う。
8点(2002-12-12 18:00:41)
5.  伊能忠敬 子午線の夢
古き良き東映時代劇の伝統と香りを見事に継承している作品で、とりたてて波乱に満ちたストーリーでもないし、悪人らしい悪人も出てこないが、逆にそれが印象をより爽やかなものしている。決して美談だけで終わらず、実にコクのある作品に仕上がっていて、その真面目な作風には好感がもてる。加藤剛という実直そのものキャラクターは、この夢を追いつづける歴史上の人物には、まさに打って付けだ。
7点(2001-12-08 23:36:10)
6.  犬神家の一族(1976)
旧家にまつわる呪いに彩られた、おどろおどろの連続殺人事件という割には妙に明るい作品に仕上がっている。それは監督の作風と爽やかなテーマ曲に因るのだろう。それにしても金田一は犬神家の周辺をうろうろするものの、決して次々と起こる殺人事件を事前に阻止したりはしない。すべての殺人が完了してから、おもむろに真相を説明するのだから呑気なもんだが、市川監督はこうした知的ミステリーの楽しみを気負うことなく余裕すら感じさせながら撮っているという印象だ。
9点(2001-05-13 18:16:00)
7.  異人たちとの夏
若くして死に別れた両親との再会。ある日それは何の前ぶれもなく、ごく自然に訪れる。たとえ幽霊であっても、束の間、優しい父と母に出逢えて昔に帰れるとすれば、こんなに嬉しくて元気の出ることはないだろう。この作品はかつてこの世を去っていった者たちへの、思慕と尊敬とを一種のファンタジーとして描き、我々の心を癒してくれる。すき焼鍋を囲み、主人公を励ましながらやがて消えていく両親との、刹那的な再会と別れのシーンには万感迫る思いでした。
9点(2001-02-18 23:47:52)
8.  生きる
主人公の渡辺課長を演じる志村喬の存在があってこそ成立しえたような、日本映画史に燦然と輝き続ける名作。死を目前にして何かに取り憑かれたような表情やそのセリフの発声法など、おそらく彼にしかできないであろう独特のものである。小雪の舞う夜、完成したばかりの公園のブランコで「ゴンドラの唄」を幸せそうな表情で口ずさむシーンは、死を意識することで平凡で無気力な人生を送ってきた男が、最後に“今”を精一杯生きた証としての満足感をも表現して、終生忘れえぬ感動をもたらしてくれた。
10点(2001-01-14 17:59:08)
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