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Oliasさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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201.  緋牡丹博徒 お竜参上 《ネタバレ》 
何かこう、あれこれ放り込んだ割には、全体がごちゃごちゃして未整理なままラストまで行ってしまった感じ。せっかくの文太さんも、こういう堅気ベースの役ではどうも消化不良気味。山城新伍は冒頭のスリ演技はなかなかだが、その後に持って行きようがなくなっている。それにラストは、権利証を取り戻した時点でその場で成敗して終わり、で何の問題もないでしょ。その後にくっつけてしまったのがかえって蛇足になっています。●あと、浅草というある種紳士淑女の街も、このシリーズの作品世界に合ってない気もします。●などと言いながらも、3作目のお君ちゃんとの再会というビッグなネタとか(成長早すぎだろという突っ込みはなしで)、その再会では7分間定点長回しをしれっと放り込んできたりとか、そしてやっぱりぞくぞくする花札対決シーンとか、とにかくやっぱり、このお竜ワールドにはうっとりしてしまうのです。
[DVD(邦画)] 6点(2021-10-20 01:28:19)
202.  緋牡丹博徒 鉄火場列伝 《ネタバレ》 
いやー、これはまず、鶴田浩二と待田京介のキャストは逆でしょう!前後の見境なく単身で突っ込んでしまう三次はやっぱり京介さんだし、堅気と任侠の間でハムレットのごとく逡巡する幸平は、鶴田浩二で見たかった。そういえば、幸平の最後の処理も、えらく中途半端だったな。●そして、丹波哲郎の関西弁は、絶望的なほど似合っていない(笑)。加えて、現場に出てあれこれする丹波さんも似合っていない。この人はやっぱり、大座敷の奥にでーんと構えているのでないと。●と、何だかんだ突っ込みを入れつつ、細やかな美術関係、任侠モノならではの台詞回し、そしてお竜姐さんの美しさにじっくり浸れる110分は、やっぱり至福なのであります。
[DVD(邦画)] 6点(2021-10-19 01:51:46)
203.  待ち伏せ 《ネタバレ》 
この四大スター(+ルリちゃん)集結の絵面というのはやっぱり凄い。その各人物がそれぞれに思惑を秘め、それがどってことない茶屋の中で衝突しうねっていく脚本の面白さもなかなか。●なんだけど、最後はちょっとグダグダでした。まず、あのひねりらしきものはいらんでしょ。それから、錦ちゃんはこんなひどい役なんだったら、どこかで変化が起こって格好良くなると思っていたら、何と最後までそのまんまでした。つまり、錦ちゃんが何かのきっかけで覚醒するなり何なりして勝新に逆襲して成敗する、とかだったら全部素直に収まったのですけどね。あ、裕ちゃんも終盤はほったらかしだった・・・。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-10-02 01:29:14)
204.  緋牡丹博徒 一宿一飯 《ネタバレ》 
お竜様を美しく撮ろうという点に関しては一貫しており、そこだけで十分に価値があります。凜とした正面アップの連打もいいけど、実は一番ぞくっとしたのは、賭場の仕切りでの背筋の伸びた座り姿。●一方で、演出はどうも今ひとつで・・・とにかく敵の陰湿ぶりに気合が入っており、主人公側がほとんどやられ放題になっている。ラスト10分のオーソドックスな殴り込みだけで逆転というのはちょっと無理があります(あそこまで敵の描写が行ってるのだったら、制裁で製糸工場を全焼くらいはしてほしかった)。中盤の「自分の身を掛けた丁半勝負」は反撃ポイントなのですが、相手の賭博師(白木万里!主水の奥さん!)と後で和解みたいな感じになるので、パワーが弱まっている。山城新伍のコメディパートは浮きまくっている上に、なぜかしれっと最後は殴り込みの側近みたいになっている。西村晃の「男でなくなった」という設定は重すぎ(の割に生かされていない)。文太の使われ方も中途半端。
[DVD(邦画)] 6点(2021-09-23 00:45:50)
205.  武器なき斗い 《ネタバレ》 
特に突出した手段をとるわけではなく、ひたすら地道に同じことを訴え続ける主人公の描写のし方は、この監督ならでは。これくらいの根性がなければ代議士などやるべきではない、という点においては、現在でも参考になります。●ただし、冒頭でいきなりロシア革命を讃美してみせたり、最後には「偉大なる中国の民衆の抵抗により」などと制作側の発想の源流を露呈してしまったりしている部分もあるので、その点は割り引いて鑑賞することが必要。●映画として見た場合は、やはり、「主人公はその治安維持法改正案のどこにどのように反対していたのか」が何も明らかにされていないのは、大きなマイナスと思います。それだったら、主人公が伝えようとしたことを伝えていることにならないし、むしろ制作側がそれを用いて階級闘争を自己目的化させているという疑いを招いてしまいます。●最後のパートカラー、スピルバーグが後にやっていることを、その30年以上前にやっていた作品があったんですねえ。
[DVD(邦画)] 6点(2021-05-17 00:20:19)
206.  箱根風雲録 《ネタバレ》 
このタイトルからは、どんなヒーローが活躍する剣劇系かと勝手に思っていたのですが、まったくそんなことはありません。箱根・芦ノ湖の水を静岡県の裾野まで引く箱根用水を完成した友野与右衛門の話です。しかも監督がこの人ですから、強烈に市民運動系の解釈描写がなされています。時代劇のはずなのに、例えばその2年前の「暴力の街」とものすごく共通する雰囲気を感じるのです。時の幕府からは、町民と農民で工事が完成してしまえばメンツを潰されるとばかりに、次々に妨害が入ります(これってどこまで史実ベースなんだろう・・・)。そうした中でも、前半は何か未整理でごちゃごちゃしていますが、中盤のクライマックス、主人公の妻の山田五十鈴姐の渾身の語りで場の雰囲気が一変してからは、ラストまで怒濤の勢いです。いざ穴が開通する際の掘削の手元の撮り方などは、まるで8年後のベッケル監督の「穴」のようです(!)。主人公が特別な活躍をするわけではなく、ひたすら地道に作業を積み重ねる描写に重きを置く作り方は、今日においても参考になります。
[DVD(邦画)] 6点(2021-05-07 01:01:43)
207.  蟹工船(1953) 《ネタバレ》 
原作が原作なので、ひたすら労働者が理不尽な扱いを受ける光景が延々と展開されるわけです。そこは覚悟の上なので良いのですが、肝心のラストが、原作とはむしろ正反対になってるなー。まあ、あれを映像化しようとしたら二度手間になるのは分かりますが、字幕だけでも何とかならなかったのか?でないと、多喜二がそもそも伝えようとした、労働運動の明日への希望という主題も消えてしまうでしょうに。●ただ、原作発表からまだ25年も経ってないという、まだその空気感が残っていたであろう時代に、それを封じ込めて作品化した歴史的意義は、やはり大きい。
[DVD(邦画)] 6点(2021-05-06 00:11:41)
208.  いいかげん馬鹿 《ネタバレ》 
「まるだし」と「戦車」は先に見ていたのですが、そのイメージでこれを見てみると、随分とまっとうな人情コメディです。ただその中でも、冒頭の過去回想が単なる出会いかと思いきや結構な時間にわたり引っ張られて、それが後々随所で効いてくるとか、主人公が突然ふらっといなくなってまたふらっと戻ってくるとか、いろいろ丁寧でトリッキーな仕掛けも設けられています。そうそう、どう見てもそのまま寂れていきそうな離島が、まさかの本当に観光地化で賑わってくるなど、あの辺の視覚的印象もインパクト大です。岩下志麻のナレーションは分量的には多いんだけど、それほどしつこく感じないのが不思議。それくらい主人公の存在が突出していたということでしょうか(前作と後作に比べれば、まだかなり通常人ですが)。
[DVD(邦画)] 6点(2021-04-20 23:55:42)
209.  家族はつらいよ 《ネタバレ》 
平松恵美子が脚本に加わっている時点で、あーこれは駄目作品かなー、と覚悟していたのですが、意外に良い内容でした。手クセのような説明台詞も一部ありますが、それほど目立たない程度に抑えられています。そして、イヤミにならない程度にいろんな登場人物を配置して、それを一気に集合させ衝突させる中盤の手際はかなりのものです。あの大駄作「東京家族」と同一キャストというのがにわかに信じがたいほどです。終盤は、優ちゃんが美味しいところを持っていきすぎな気もして、もうちょっとバランスを考えてほしかったという気もしますが、まあこんなもんでしょ。●コメディという点で一番のツボだったのは、一騒動終えたところでやってくる「鰻重7丁」。そう、まず前フリがあって、右手の方に注意を持っていって、左手で落とす、これがコメディの様式です。数が微妙に合ってないところも、もしかして「メロン騒動」への隠れオマージュだったりして。●寅さんシリーズのポスターやらDVDが何回も登場するのは、さすがにしつこすぎでしょ。これはやるとしても1回にしてください。見る側を信用していないと判断してしまいます。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-04-04 22:54:08)
210.  男はつらいよ お帰り 寅さん 《ネタバレ》 
21世紀に入ってからは大駄作を頻発するようになってしまった山田監督だけに、見るのが結構怖かったのですが、まあ無難な内容にまとまっていました。とはいえ、結局は、自分たちで作り上げた製作対象に、自分たちがおんぶにだっこになっているというだけなのですが。実際、インパクトが発生するのって、回想シーンばかりだしね。●すでに指摘されていますが、ここまでやっておいて、泉の父の役者変更はないでしょ。御前様の方は「先代が・・・」の一言で何とか乗り切ってましたが、こっちはどうしようもありませんでした。ある時期から寺尾さんは映画に出てないようなのですが、もしどうしても無理なのなら、このシーン自体を入れるべきではありませんでした。●最後の歴代マドンナ総出演シーン、結局はこれがやりたくてそこから逆算したんでしょ、とは思いつつ、やはり見入ってしまう。しかし、(1)何でわざわざ逆順にしたの?(2)しかもそれでも数箇所、順番が前後してない?誰もチェックしなかった?(3)複数回出演したマドンナは、やはりそれぞれの回で出すべきでした。異なる役の場合はなおさら(女優が共通するだけで、寅さんとの関わりという意味では別人物なのですから)。(4)これでいくと、岸本加世子とか檀ふみとか大竹しのぶも、マドンナ扱いということになるんですかね(あ、田中絹代も・・・)。●で、最後にこうするんだったら、そもそもこの作品はさくら視点で作ってほしかった、ということに後で気づきました。●それから、この作品のMVPは、何といっても源ちゃんこと佐藤蛾次郎さんです。とらやファミリーの生き残りとして、よくぞここまで出ていただきました。第1作からここまで出続けているのは、博とさくらを除けば源ちゃんだけです(一作だけ事故で欠席ですが)。本当におつかれさまでした。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-03-30 01:02:13)(良:1票)
211.  男はつらいよ 寅次郎紅の花 《ネタバレ》 
この作品は、最後の最後にリリーの「もう一度のマドンナ」が間に合って完成し、それでシリーズがフィニッシュした、という意味において奇跡の作品。満男の所業についてディスカッションをする振りをしながら、かつて自分に踏み込んでくれなかった寅への怨み節をさらっと言葉に乗せる、これこそリリー。●そして、この物語の真の着地点は、寅とリリーがどうこうでもなく、ましてや満男君と泉云々でもなく、最後に二人っきりで残された博とさくらが(今回は工場のメンバーも訪問して来ない)、映画でも見に行こうかと語る場面ではないでしょうか。だって、このシリーズは、博とさくらの恋物語から始まったんですから。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-03-07 00:45:24)(良:1票)
212.  男はつらいよ 寅次郎の縁談 《ネタバレ》 
結局何だったのかよく分からないゴクミシリーズも一応完結して、今回は元々あった基本フォーマット(?)に。見ていて思ったのは、やはり寅さんは、「縁側のある家」が似合うということ。この光景の中にいるだけで、すでに別世界が形成されている。●年齢を考えても、今さら寅さんが我を忘れてあれこれにはなりにくいと思うんだけど、それでもつかの間の高松デートを見せてくれたのは、やっぱりファンサービスだったのかな。よく考えると、寅さんがマドンナとサシでデートというのも、実は久しぶりでは?そして最後には、マドンナのとらや(くるまや)訪問というかつての定番締めです。●今回は導入部が象徴するように、満男の社会への入門というのが1つのテーマなのですが、島での満男の労働体験を割と丁寧に追っているのが成功しています。そこからすると、博にはもうちょっと何か見せ場が欲しいところでしたが。一方で、今回は珍しくさくらが「何でも先回りしてしまう鬱陶しいママ」になってしまっていて、こういうさくらはあまり見たくありませんでした。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-02-22 00:45:02)
213.  TOKYO JOE マフィアを売った男
かつて80年代に、シカゴ・マフィアの中核を占めながら、組織を離脱して詳細な証言を行い、マフィアを壊滅に導いた日系人、トーキョー・ジョーことケン・エトーを対象としたドキュメンタリーです。そもそもこういう人が存在すること自体知らなかったので、たいへん勉強になりました。視点は当時の捜査官や連邦検事からなのですが、なかなか突っ込んだ具体的なインタビューが丁寧に重ねられています。また、家族関係についてもきちんと追っていて、単なる元マフィアではない一人間としての対象者を浮かび上がらせています。中でも、マフィアの裏切り(制裁?)により頭部に3発の銃弾を受けながら奇跡的に助かったくだりなどは、こんなことが世の中にあるのか、と驚いてしまいます。一方で、マフィア内部で彼が何をしていたのかとか、その中で彼がどうやってのし上がったのかということについてはほとんどふれられていないのですが、まあ仕方ないでしょう、そんなことをまともに公に喋ってくれる人もまずいないでしょうから。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-09 00:19:48)
214.  恋は緑の風の中 《ネタバレ》 
タイトルからは何ともロマンチックな青春風景を想像してしまいますが、一切そんなことはありません。頭の中がエロで充満しているアホ中学生の日常生活譚です。しかもその主人公のエロアホ脳が、例えば「博多っ子純情」のような明快でストレートなものではなく、中途半端に理論武装(?)されて変に理性的なのがタチが悪いのです。さらにそのエロベクトルは、あらんことか自分の母親にまで(!)向いてしまいます(それにあながち満更でもなさそうに対応している水野久美も、むしろあっぱれというか何というか・・・)。そうそう、そのアホ生徒軍団に真面目に性教育をしようとする三田佳子の保健教諭というのも、今となっては実に貴重な光景かもしれません。で、大事なのはこれが当時16歳の原田美枝子様のデビュー作という点なのですが、意外に出番は多くないです。台詞回しなんかもまだまだ未熟なのですが、その存在感と安定感は、やはり少年少女キャストの中でも群を抜いています。作品としては、中盤過ぎまではその謎の暴走ぶりが面白かったのですが、終盤で隠れ家みたいな倉庫改造家がどうのこうのという方向に収斂して、広がりが薄れてしまったのが残念。
[DVD(邦画)] 6点(2021-01-20 00:48:41)
215.  男はつらいよ 知床慕情 《ネタバレ》 
マドンナが竹下景子というだけで、あの異次元の完成度を誇った「口笛を吹く」と比較されてしまうわけですが、やはり超えられませんでした。●しかしそんなことは想定内といわんばかりに、まずはサブゲストに世界のミフネ!そしてさらにサポートというには豪華すぎる淡路恵子姐さん!いや、今回のマドンナは、むしろこの恵子姐さんですよ。最初に三船宅にふらっと入ってきた一幕だけで、人格設定はもちろん、それまでの三船との関係まで全部表現している。終盤、ソファで三船の腕をとる一瞬に込められた情感。ブラボーです。竹下景子も、最後の寅さんとのやりとり(場所がわざとらしく縁側なのはご愛敬。初期にはこの構図がよくありましたね)という美味しいシーンがありましたが、それに至る積み重ねがまだまだでした。●あと、少し前の作品くらいから、どうも山田=朝間の脚本に陰りが見えているというか・・・三船が寅との初対面後に車に乗って「寅さんがいてくれてよかった」なんて、前の脚本だったら絶対にわざわざ言わせていないと思うし、知床での生活状況をとらやへの手紙で語ってしまうのも無粋、そして野暮。加えて、知床の風景のあれこれがやたら映されるのも、かえって興醒めしてしまう。どんなロケ先でも、一瞬の何気ないカットで現地の魅力を鋭く切り出すのが寅さんシリーズではなかったか。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-01-01 00:45:39)
216.  非行少女ヨーコ
タイトルがすべてを物語っているといいますか、とにかく、主人公ヨーコの希望なき怠惰な破綻した生活を追い続ける一品です。ただその中でも、あれこれ手を広げるわけではなく、終始軸足になっているのはずばり「薬」です(といっても麻薬とかそっちの方ではなく、市販薬の過剰摂取か脱法ドラッグっぽいですが)。これはもしかすると、「ドラッグストア・カウボーイ」や「レクイエム・フォー・ドリーム」に遥か先んじて存在した第一級のドラッグ・ムービーかもしれません。ストーリーらしいストーリーはなく、むしろ着地部分などはほぼ滅茶苦茶なのですが、その中でも主演の緑魔子の存在感が作品を支えています。●それから、若き日の石橋蓮司先生のオカマトークが全編にわたって満喫できるという点でも貴重かも・・・。
[DVD(邦画)] 6点(2020-12-21 00:34:32)
217.  男はつらいよ 寅次郎真実一路 《ネタバレ》 
マドンナが大原麗子といえばもちろんあの名作「噂の寅次郎」が思いつくのであり、でもあれを超えるのはそう簡単ではないだろうと思いながら見てしまうのですが、やはり超えられませんでした。「噂の」ではシャープな演出で麗子さんの魅力を鋭く引き出したわけですが、こちらでは、制作側が逆に麗子さんに寄りかかっています。とはいえそれにも耐えうるほどの麗子さんの輝きと存在感は、さすがです。●コンセプトとしては、「都心の高層ビルや新興住宅に登場する寅」がやりたかったんだろうな。それはそれで貴重ですが、やっぱり寅はどうやっても生きてないというか、居心地悪そうです(笑)。そして終盤には、失踪夫の存在をどう捉えるかというドラマに直面するわけですが、「俺の心は汚い」のくだりは、無法松から継承して馬鹿シリーズから続く、監督生涯のモチーフですね。●再見して気づいた点。津島恵子のお見事薩摩弁。そういえば大河ドラマの「山河燃ゆ」と同じ年なんだけど、まさか監督、あれを見ていて津島さんを拝借したんじゃないだろうなあ・・・。●そして実は一番ぞくっとしたのは、鹿児島ツアーでメインの桜島に着いたと思ったら、「もう帰りましょう」とあっさり収束するあの切れ味。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-11-27 01:37:40)
218.  男はつらいよ 旅と女と寅次郎 《ネタバレ》 
マドンナが都はるみなんで、演技力は望むべくもなく、実際見ていてハラハラしてしまう。しかしやはり、その辺は最小限にしておいて、開き直ったかのように随所で歌をぶち込んでくる。まるでミュージカルを見ているようです(!)。そのため脚本にも強引な箇所が見られますが、こういうのはそれでいいのです。ただ、佐渡の別れのシーンは、「ファンが待ってるから」ではなくて、「ここまで心配して汗かいてアンタを迎えに来た人たちがいるだろ」と言ってほしかったし、「行かせたくない」ではなく「行くんだよ!」と言ってほしかった。●とらやのリサイタルシーンはやっぱり名シーンなんだけど、そこに深みを与えているのは、影から思い詰めた表情でひっそり見つめる寅、そしてそれを見上げて何かに気づくさくら。●指輪はもう少し活用してほしかったな~、ちょっと使い損ねた印象。●しかしやっぱり、この作品で一番凄いのは、あの「日生のおばちゃん」こと中北千枝子さんを、堂々と「保険外交員役で」出してくださったことではないでしょうか。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-11-07 00:54:57)
219.  男はつらいよ 寅次郎紙風船 《ネタバレ》 
「実は意外と珍しい寅さんの『泥酔』(単なる酒酔いではなく)」「マドンナとサブマドンナが同一シーンの同一ショット内に遠近で登場」など、今回もちょこちょこ新しい試みには挑戦しています。●マドンナは何と音無美紀子!割と地味目な真面目な役が多い人なので、この待遇は嬉しい!と思っていたのですが、設定が「テキ屋の女房」!残念ながらこれは合ってない!いや、こういう同業界的なマドンナって貴重ではないかと思うのですが、よりにもよって庶民派一般人女優の代表格(?)の音無さんを当てんでも。●「亡くなった友人から妻の後添えを頼まれる」という強烈なネタも、その後の心理の綾をあまり使いこなせてないような・・・。あの夕暮れの駅のシーンだけというのはもったいないです。定式ホームコメディの枠にはやや重いネタだったのかもしれません。ただこれで、「やっぱり寅にはきちんと恋愛の修羅場に立たせないといけない」と監督が考えたのが、問題作レベルの次作「あじさいの花」につながったのかもしれん、とか想像するのも楽しい。●というわけで、音無さんの映画ヒロインというのは貴重だし、何だかんだいってこの後添え設定も味わい深いので、点数は甘め。味付けはいまいちながら、素材の良さだけで楽しめる料理、といった感じ。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-16 00:16:12)
220.  マン・オン・ザ・ムーン
カウフマンの芸自体は、別に面白くも何ともない。しかし、話が進んでいくうちに伝わってくるのは、この主人公は、「面白い(と自分が考える)ことをする」というその一点については、痛ましいほど誠実であるということ。ギャラよりも、華やかな番組よりも、彼が求めるのは、目の前のお客さんを笑わせて(引っかけを含む)一緒に楽しくなることであった。だから、かりに本当に周りにいたら不愉快極まりないかもしれない彼の言動も、いつしか自然に心に染み渡ってくる。
[DVD(字幕)] 6点(2020-10-11 01:29:07)
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