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飛鳥さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1691
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

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301.  半落ち
原作も読んでいたが、空白の二日間の説得力が弱い。 もったいつけて膨らんだ期待を、下回る真相となっている。
[ビデオ(邦画)] 4点(2013-06-15 23:56:01)
302.  ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 
三谷幸喜得意のすれ違いと勘違いが巻き起こすコメディ。 暴力団のボスの愛人に手を出した備後が、苦し紛れの嘘で売れない役者を伝説の殺し屋に仕立て上げる。 役者がその企みを知らずにあくまで映画の役だと思っての殺し屋ぶりが間抜けで滑稽。 愛人役の深津絵里が魅力的だが、あんなに嫌って逃げていたボスのもとに戻って一件落着となるのは、オチがちょっと甘いような印象。 それでも、緻密に練られたストーリーに、観終わって映画の楽しさを噛みしめる。 一日で最高に素晴らしい瞬間であるマジックアワーを逃したときの一番の方法は、明日を待つということ。 人生をあきらめずに生きていこうとするメッセージが、タイトルにもこめられていた。
[DVD(邦画)] 7点(2013-06-15 23:50:50)
303.  孤高のメス 《ネタバレ》 
田舎病院の新任医師は、誰もがこういう医師に担当してもらいたいと思わせるような理想像。 看護師をはじめ、よどんだ病院に違いをもたらしていく。 こういう話には弱い。ベタではあるけど、直球で後味が良い。 悪役がステレオタイプの嫌いはあるが、王道の医療ものとして安心して楽しめる。 『Dr.コトー診療所』の主人公と共通点が多く、手術は天才的だが恋愛には鈍感、命を救うことに全力を尽くす姿勢は心を打つ。  看護師役の夏川結衣が魅力的で、ちょっと切ないラブストーリーにもなっている。 堤真一、生瀬勝久、柄本明、余貴美子らのキャスティングもいいので、ありがちなストーリーでも魅せてくれる。 ただ、都はるみのBGMは狙いすぎか。
[DVD(邦画)] 7点(2013-06-15 23:48:04)(良:1票)
304.  パッチギ! 《ネタバレ》 
作品全体にほとばしるエネルギーがあるので、観ていて退屈はしなかった。 昭和の当時の雰囲気がよく出ているので、関西のドンピシャ世代であれば更にハマるだろう。  「恨」の精神が作品からもうかがえるが、これはあんまり好きじゃない。 それでなんでも正当化してしまうようなところがなんとなく感じられるからか。 学校では在日コリアンはその大半が強制連行で無理やり日本に連れてこられたかのように教える授業があった。 すっかり信じ込んでいたが、ずいぶん後になってそれは事実とは異なる偏った考えであることを知った。 この映画にもそうした類のものが感じられる。 葬儀に参列した主人公が日本人の代表として責められる場面では、歴史的に一部に起きた事実を元にすべての在日コリアンに起きていたかのような印象操作とも取れる描き方だった。  当時はほとんど無名だったので気がつかなかったが、久しぶりに観直してみると今売れっ子になってる役者がたくさん出ていてビックリ。 こんな豪華キャストだったとは思わなかった。 真木よう子のヤンキーぶりが似合いすぎ。 沢尻エリカはこの作品で可憐な少女だと思っていた。 あの頃は純真というか単純というか、いろいろ騙されやすい人間だったことに気づかされたようで…。
[DVD(邦画)] 5点(2013-06-15 01:31:24)(良:1票)
305.  モテキ 《ネタバレ》 
31才セカンド童貞男の妄想が炸裂して面白い。詩がストーリーにリンクしたカラオケの演出もいいし、作品の中で使われている音楽もいい。パフュームとの唐突なダンスも楽しかった。 未練たらしく最後に一回やらせてとまでみっともなくもしつこく迫る藤本に、「あなたでは成長できない」と心臓をぶち抜いてトドメを刺すみゆきの一言。 観ているこちらがいたたまれなくなるほど。 みゆきが苦悩するのは不倫の自業自得だけど、振り回される藤本はたまらない。 麻生久美子がフラれて藤本に泣きすがるシーンも同じく痛かった。人間の情けなくてカッコ悪い部分が見事に描けている。  キャストがどれもばっちりハマっている。男をその気にさせる長澤まさみが、とにかく魅力的。この作品はこれに尽きる。 童貞の理想の彼女であり、既婚者の理想の愛人にもなっている。 麻生久美子も十分魅力的だが、さすがに旬の長澤まさみには勝てない。フラれてエロ親父のリリー・フランキーに高級寿司をご馳走になり、ベッドを共にしてしまうのが妙にリアル。 グダグダしている森山未來に、ドSなくらいにカツを入れる真木よう子もスカッと気持ちがいい。  ところが、あのラストはなんでストーカーから奇跡の大逆転となったのか。夢物語すぎてちょっと冷める。 今までいろんなことから逃げてきたみゆきが泥だらけでしがみつく藤本の姿勢に気持ちが揺らいだということだろうけど、いくらなんでも不自然で唐突なのでついていけない。気持ちが変わるにしても、ストーカー行為で警察に捕まってという展開を経ていれば、また違ったかもしれないが。大逆転にも説得力があれば最高だったのに。  『ボーイズ・オン・ザ・ラン』と本作が、痛いダメ男の応援歌としては双璧か。 恋愛ソングに勇気をもらってみゆきに告白に行こうとした主人公のように、この映画に勇気をもらって同じようにする人がいるかも。 リアルではまあ勘違いの玉砕に終わるだろうが、それも青春かな。奇跡が起きれば儲けものだし。
[DVD(邦画)] 8点(2013-06-14 23:26:17)(良:1票)
306.  THE 有頂天ホテル 《ネタバレ》 
登場人物が多く、複数のエピソードが並行して進行する。 その複数のエピソードが交錯しながら、ラストに向かって収束していくのは、さすが三谷幸喜の脚本だ。 キャラが個性的で、小ネタは随所に入っていて、セリフもウィットに富んでいる。 新堂副支配人のトンチンカンな鹿のスピーチは見もの。 ただ、大人数のせいかストーリーを深めきれずに全体に散漫な印象になってしまった。  ラストはすべてのパーツがうまくいっての大円団となるわけだが、そうなるには当然のように予定調和が見られるのでそこに感動はない。 ライトコメディとして気楽に楽しめるけれど、後にはほとんど残らない映画。 あの時の雑談は楽しかったけど、さて何を話してたっけ?というのに近い感覚。
[DVD(邦画)] 6点(2013-06-14 23:20:23)(良:1票)
307.  隠し砦の三悪人
よくできたエンターテイメント作品。 敵陣包囲網から脱出する過程で何度も絶体絶命の危機に遭う。 それを切り抜けるのに、味方の百姓二人が何度も欲に目がくらんで裏切ろうとするのが娯楽性を増している。 仲間割れはこうした映画のお約束だが、人の心の変化、成長、伏線の張り方などエンタメの基本となるものがこの作品には詰まっている。 登場人物それぞれのキャラが立っているのもおもしろい。 雪姫のキャラはいいけど、ノドが潰れそうな発声で聞きづらいのが難点。
[DVD(邦画)] 7点(2013-06-14 23:18:13)
308.  少年時代(1990) 《ネタバレ》 
少年時代の微妙な力関係の変化が如実に表れている。 猿の世界と同じくらいパワーバランスに敏感で、残酷なくらいに人間関係が変わってしまう。 ガキ大将の武が子供っぽい感情の揺れを見せるのがリアル。 東京から疎開してきた進二に優しくしたかと思えば、いじめて泣かせもする。 きまぐれのような武の行動に、進二への強い関心と執着がうかがえる。  進二の胸を突き刺したのは、武に取り入っているという女子の言葉。 女子に弱虫とか強い者に媚びている奴と思われるのは、少年にとってこの上ない屈辱だ。 進二が武に反抗してみせたのも無理はなく、共感できる。  力に頼って押さえつける者は、いつかは力によってひっくり返される。 武がボスの座を陥落してから、今までの仕返しにいじめられるのを無抵抗で黙って耐えているのは、ガキ大将のプライドそのもの。 自業自得ではあるものの、その姿は潔い。 それに比べて、健介は合理的で頭はいいが復讐がジメジメと陰性だ。  懐かしい原風景を見るような作品で、描かれた時代こそ違えどノスタルジーが刺激される。 時を経ても色あせない類の映画だろう。 山田太一の脚本だけに、隙のないしっかりとしたドラマになっている。
[ビデオ(邦画)] 8点(2013-06-14 00:12:09)
309.  ほしをつぐもの 《ネタバレ》 
たけしが素に近い笑顔で、よくあるバイオレンスの香りはない。 女性レポーターがメインのストーリーに絡んでいないのでムダな印象。 淡々としていて盛り上がりに欠けた。 ラストで河原に姿を現せたたけしの笑顔が、今までにないくらいチャーミングでカッコよく見えた。
[ビデオ(邦画)] 3点(2013-06-13 00:12:56)
310.  河童(1994) 《ネタバレ》 
『E.T.』のような泣けるファンタジーを目指したのかもしれないが、いろいろと粗が気になる。 石井竜也監督がアーティストだけあって音楽や映像美を大事にしているのは伝わるものの、ストーリーは陳腐でシラけてしまう。 なにより異星人である河童の正体があまり描かれていないし、交流のエピソードも弱い。
[ビデオ(邦画)] 2点(2013-06-13 00:05:34)
311.  学校 《ネタバレ》 
山田洋次監督らしい人情味あふれる作品。 西田敏行の黒井先生は人間味があってとても温かい。 夜間中学には教師より年上の人もいる。 勉強に関しては小学生レベルでも、人生経験が教師よりもある苦労人だっている。 ときには黒井先生のほうがおばさん生徒に怒られたりもする。 学校は教師も生徒も正面からぶつかりあって成長しあう場になっている。  設定された学校は、ひと昔前の夜間中学の雰囲気で、現代とはかなり様子が違う。 ここに出てくる教師も生徒も、一生懸命で前向きで誠実だ。 だから人と人との真剣な交わりがあり、信頼関係ができる。  今はもっとドライで関係性も薄く、信頼関係のなさが悪循環を生んでいる。 思慮が足りずに生徒を傷つける、教育者である自覚のない教師。 教育委員会に訴えるぞと教師を舐めてかかり、自分勝手に振舞う生徒。 教師はささいなことでも責任追及されるのを恐れて、あたりさわらずですまそうとする。 生徒は事務的な教師に失望し、保護者も生徒も学校を敵視さえするようになる。 そんな不幸な現象が決して珍しいものでもなくなってきている。 卵が先か、鶏が先か。 問題教師にモンスターペアレント、モンスターチルドレンが話題となり、学校にはいつしか不信感がまとわりつくようになった。 そうした現代に何が欠けているのか、問題提起してくれる作品ではある。 --------------  再鑑賞。 一昔前の学校というか、昭和と今現在とではまったく違う。 それにしても戦後間もない頃じゃあるまいし、落ちこぼれの不良が屋台のラーメンの汁をせびるのには失笑。 田中邦衛のオグリキャップ実況のくだりが、見てるほうが恥ずかしくなるくらいベタで印象に残る。
[ビデオ(邦画)] 5点(2013-06-13 00:03:48)
312.  バタアシ金魚 《ネタバレ》 
水をかけられたソノコに一目ぼれして、泳げもしないのに水泳部に入部する単純高校生。 冒頭からありきたりな展開のラブコメだが、まだあどけなさの残る高岡早紀のかわいさで成立している感じ。 ソノコがカオルを好きになる感情の流れがいまひとつピンとこない。 ストーカーのようにつきまとうカオルに、ストレスで過食症になっていたのに、あんなうぬぼれの強い勘違い男を好きになるとは…。 過食症で激太りの高岡早紀はメイクなのかボディダブルなのか、別人のようでインパクトがある。 坊主頭の浅野忠信とともに一見の価値あり。
[ビデオ(邦画)] 4点(2013-06-13 00:00:04)
313.  ポストマン・ブルース 《ネタバレ》 
的外れな推理で警察の捜査が迷走、とんでもない濡れ衣で追われる郵便局員。 勘違いとすれ違いが巻き起こす喜劇だが、リアリティなどクソ喰らえとばかりにマンガチックにぶっ飛ばすおバカコメディ。 警察がマヌケすぎてサスペンス性はなく、コントを見ているようではある。 単調すぎる仕事に嫌気がさすのはわかるが、郵便物を届けずに勝手に開封するというのは、実際に時折りニュースで見かけて不快になる事件だけに主人公への共感を損なう。 二人が手をつないで結ばれるラストは、ファンタジーっぽくて良かった。
[ビデオ(邦画)] 5点(2013-06-12 00:26:47)
314.  台風クラブ 《ネタバレ》 
こうしたストーリー性よりも感覚的なものを重視した映画は苦手。 哲学的、象徴的なところがあってシュールでわかりにくい。 夜の学校、台風という非日常で不思議とテンションの上がる状況で、抑圧から暴発するようなエネルギー。 台風の中を中学生が裸で踊っている場面は奇妙な高揚感が出ていてインパクトが強い。 思春期に特有のわけのわからない衝動、それをコントロールできない未成熟な思考、狂気を帯びたかのような暴走。 好きではないのに、なにか引っかかる映画ではある。
[ビデオ(邦画)] 4点(2013-06-12 00:22:29)
315.  鍵泥棒のメソッド
男に元カノが思い出の写真を返すとき、引越しで片付けたゴミ袋から探す。 もう過去のものとしている女と、その女に未練がある男の微妙な空気。 そうした小ネタにもウィットが効いている。 内田けんじ作品は、三谷幸喜を彷彿させるようなコメディで脚本が緻密。 スレ違い、勘違いでどんどん事態が思わぬ方向へ進んでいく。 都合がよすぎる嫌いはあるものの無駄なアイテムがなく伏線がすべて収束していくので、観終わったときにパズルがピタッとはまったような感覚がある。 これほど脚本のうまい映画監督は邦画ではちょっと他に見当たらないくらいで、今後も非常に楽しみ。
[DVD(邦画)] 9点(2013-06-12 00:21:06)(良:1票)
316.  はるか、ノスタルジィ 《ネタバレ》 
一人の少女との出会いをきっかけに、忘れ去った過去と向き合う中年の小説家が主人公。 男は少年の姿で現われた自分自身とともに、封印された過去を解いていくファンタジー。 ストーリー、演出、音楽など、どれもツボにハマらず。 中年男と少女の恋愛をファンタジーと文学仕立てに作った感じがついていけない。 少女好きな大林監督の幻想を見せつけられているよう。 はるかは少年時代の綾瀬を愛して現在の綾瀬に抱かれたようだが、男の視点で都合のよすぎる展開だ。 男にとっては三好遥子に対する贖罪でもあり、癒されて安息を得ただろうが、少女にとってはどういう意味があるのか。 『さびしんぼう』のときも感じたが、自分にとっては感傷的になる要素がなく琴線に触れなかった。 大林ワールドに共感できないのは、大林監督の持つ原風景がまったく異なっているということかもしれない。 2時間40分はとても長かった。
[ビデオ(邦画)] 3点(2013-06-12 00:12:34)
317.  東京ゴミ女 《ネタバレ》 
言葉を交わしたこともない男の捨てたゴミを収集してその男の生活を想像する不気味な女が主人公。 男と同じタバコを吸い、食べ物も合わせ、使用済みコンドームを見つけて怒り狂うという、かなりいかれてイタイやつ。 男の写真に自分のプリクラの切り抜きを貼り付けて嬉々としている様子は怖すぎる。 生ゴミも入っていて汚いのに、これも愛がなせる業か。 男にファンレターを何通も送りつけた女を待ち伏せし、ストーカー呼ばわりしてなじるのもおもしろい。 ストーカー的だが危害を加えるわけではない一途な片思い。 着想は面白く、実は男はゴミを収集されたのを知っていたまでは捻りが効いて良かったが、そこからのストーリー展開が盛り上がらない。 男がゴミあさりを黙認していた理由が物足りないからか。 女もストーカー的に求めた男と結ばれておいて、一転して別れるに至った心の推移が伝わってこない。 アイデアを生かしきれず、後半尻すぼみの感がある。 チョイ役で出ている柴崎コウが寝た男の五大陸制覇の会話は、今となってはお宝ものか。
[ビデオ(邦画)] 4点(2013-06-12 00:08:57)
318.  贅沢な骨 《ネタバレ》 
不感症のホテトル嬢ミヤコと親友のサキコ、それにミヤコの客の新谷が加わっての奇妙な共同生活。 つぐみがしっかり濡れ場を演じているのに、ホテトル嬢役の麻生久美子が出し惜しみして中途半端な濡れ場しか演じていないのは興ざめ。  ミヤコは新谷と関係を持ちながら、新谷にサキコを抱いてくれと頼む。 新谷がサキコと仲良くなっていくるとミヤコがヤキモチを焼くが、その対象はサキコだったというちょっと複雑な三角関係。 サキコが自分のことを汚いと思い込むのは、その理由に説得力がない。 ずいぶん屈折しているので三人の誰にも共感できず、自分とは縁遠い作品に感じさせる。 ノドに刺さった鰻の骨、影踏み、ミキサーに入れられた三匹の金魚、バレエを踊る少女…。 こういうメタファーを多用して解釈を観客に委ねて投げっぱなしにする映画は、文学青年が自己陶酔しているような気取りを感じてしまう。
[ビデオ(邦画)] 3点(2013-06-11 00:18:48)
319.  きらきらひかる 《ネタバレ》 
江國香織の原作は未読。 ゲイカップルとその片方と結婚した女の奇妙な三角関係。 豊川悦司と筒井道隆が激しくキスするシーンは気持ち悪くて見たくなかった。 薬師丸は情緒不安定なアル中女を好演。  睦月に一度も抱かれない笑子は、いつも優しい睦月の態度にかえって傷つけられている。 笑子の親友に笑子に男を紹介させようとする睦月、子供を作りたい笑子、その狭間で複雑な思いの紺。 睦月が二人に別れを宣告して三人の奇妙な共生も破綻するかと思われたが、ラストは三人の微笑むショットで仲直りの様相。 その間にたいしたエピソードもなく、なんだかインパクトが弱いし尻切れトンボの感が残る。 ゲイに共感できないので、その部分で作品世界に入り込めなかったか。
[ビデオ(邦画)] 4点(2013-06-11 00:17:34)
320.  希望の国 《ネタバレ》 
園子温監督らしくない作品で、肩透かしを喰らった感が残る。 どぎついほどの描写や問答無用に巻き込んでいくような展開は影を潜め、じっくりと正攻法で描いた社会派ドラマになっている。 過激で異常ささえ覚える演出を抑えたのは、原発事故がもたらす世界自体が異常だからか。  生きた証を捨てることができずに避難勧告に応じない夫婦。 認知症の妻と銃を手にした夫の最後の会話は、長年連れ添った絆が見えて胸に迫るものがある。 悲しい選択ではあったが、それしかないとの思いも伝わる。 その夫婦に苛立ちをぶつけていた若い職員が、次第に共感を示す過程が興味深い。 原発事故から生じたさまざまな不協和音に、事の重大性や罪の深さを考えさせられる。 ただ、この作品で描かれたことはドキュメンタリーを凌ぐかというとそうは思えず、改めて映画でやる必要があったのかどうか。
[DVD(邦画)] 6点(2013-06-11 00:14:38)
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