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飛鳥さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1679
性別
自己紹介 今まで観た映画の記録を整理したくなり、レビュー開始。
物忘れが良いのでメモを残しておかないと、印象薄めのものは内容をすっかり忘れていたり、前に観た映画も初見かと思って後半にようやく気づくなんてことも。
備忘録を兼ねているので、ほとんどのレビューはネタバレで書いてます。

10 至高の殿堂入り
9 心に残る傑作 
8 もう一度観たい佳作
7 面白い
6 そこそこ面白い
5 普通
4 それほど面白くはない
3 面白くはないが見どころがなくはない
2 全然面白くない
1 酷い駄作
0 呆れ果ててもはやネタレベル

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301.  少年時代(1990) 《ネタバレ》 
少年時代の微妙な力関係の変化が如実に表れている。 猿の世界と同じくらいパワーバランスに敏感で、残酷なくらいに人間関係が変わってしまう。 ガキ大将の武が子供っぽい感情の揺れを見せるのがリアル。 東京から疎開してきた進二に優しくしたかと思えば、いじめて泣かせもする。 きまぐれのような武の行動に、進二への強い関心と執着がうかがえる。  進二の胸を突き刺したのは、武に取り入っているという女子の言葉。 女子に弱虫とか強い者に媚びている奴と思われるのは、少年にとってこの上ない屈辱だ。 進二が武に反抗してみせたのも無理はなく、共感できる。  力に頼って押さえつける者は、いつかは力によってひっくり返される。 武がボスの座を陥落してから、今までの仕返しにいじめられるのを無抵抗で黙って耐えているのは、ガキ大将のプライドそのもの。 自業自得ではあるものの、その姿は潔い。 それに比べて、健介は合理的で頭はいいが復讐がジメジメと陰性だ。  懐かしい原風景を見るような作品で、描かれた時代こそ違えどノスタルジーが刺激される。 時を経ても色あせない類の映画だろう。 山田太一の脚本だけに、隙のないしっかりとしたドラマになっている。
[ビデオ(邦画)] 8点(2013-06-14 00:12:09)
302.  ほしをつぐもの 《ネタバレ》 
たけしが素に近い笑顔で、よくあるバイオレンスの香りはない。 女性レポーターがメインのストーリーに絡んでいないのでムダな印象。 淡々としていて盛り上がりに欠けた。 ラストで河原に姿を現せたたけしの笑顔が、今までにないくらいチャーミングでカッコよく見えた。
[ビデオ(邦画)] 3点(2013-06-13 00:12:56)
303.  河童(1994) 《ネタバレ》 
『E.T.』のような泣けるファンタジーを目指したのかもしれないが、いろいろと粗が気になる。 石井竜也監督がアーティストだけあって音楽や映像美を大事にしているのは伝わるものの、ストーリーは陳腐でシラけてしまう。 なにより異星人である河童の正体があまり描かれていないし、交流のエピソードも弱い。
[ビデオ(邦画)] 2点(2013-06-13 00:05:34)
304.  学校 《ネタバレ》 
山田洋次監督らしい人情味あふれる作品。 西田敏行の黒井先生は人間味があってとても温かい。 夜間中学には教師より年上の人もいる。 勉強に関しては小学生レベルでも、人生経験が教師よりもある苦労人だっている。 ときには黒井先生のほうがおばさん生徒に怒られたりもする。 学校は教師も生徒も正面からぶつかりあって成長しあう場になっている。  設定された学校は、ひと昔前の夜間中学の雰囲気で、現代とはかなり様子が違う。 ここに出てくる教師も生徒も、一生懸命で前向きで誠実だ。 だから人と人との真剣な交わりがあり、信頼関係ができる。  今はもっとドライで関係性も薄く、信頼関係のなさが悪循環を生んでいる。 思慮が足りずに生徒を傷つける、教育者である自覚のない教師。 教育委員会に訴えるぞと教師を舐めてかかり、自分勝手に振舞う生徒。 教師はささいなことでも責任追及されるのを恐れて、あたりさわらずですまそうとする。 生徒は事務的な教師に失望し、保護者も生徒も学校を敵視さえするようになる。 そんな不幸な現象が決して珍しいものでもなくなってきている。 卵が先か、鶏が先か。 問題教師にモンスターペアレント、モンスターチルドレンが話題となり、学校にはいつしか不信感がまとわりつくようになった。 そうした現代に何が欠けているのか、問題提起してくれる作品ではある。 --------------  再鑑賞。 一昔前の学校というか、昭和と今現在とではまったく違う。 それにしても戦後間もない頃じゃあるまいし、落ちこぼれの不良が屋台のラーメンの汁をせびるのには失笑。 田中邦衛のオグリキャップ実況のくだりが、見てるほうが恥ずかしくなるくらいベタで印象に残る。
[ビデオ(邦画)] 5点(2013-06-13 00:03:48)
305.  バタアシ金魚 《ネタバレ》 
水をかけられたソノコに一目ぼれして、泳げもしないのに水泳部に入部する単純高校生。 冒頭からありきたりな展開のラブコメだが、まだあどけなさの残る高岡早紀のかわいさで成立している感じ。 ソノコがカオルを好きになる感情の流れがいまひとつピンとこない。 ストーカーのようにつきまとうカオルに、ストレスで過食症になっていたのに、あんなうぬぼれの強い勘違い男を好きになるとは…。 過食症で激太りの高岡早紀はメイクなのかボディダブルなのか、別人のようでインパクトがある。 坊主頭の浅野忠信とともに一見の価値あり。
[ビデオ(邦画)] 4点(2013-06-13 00:00:04)
306.  ポストマン・ブルース 《ネタバレ》 
的外れな推理で警察の捜査が迷走、とんでもない濡れ衣で追われる郵便局員。 勘違いとすれ違いが巻き起こす喜劇だが、リアリティなどクソ喰らえとばかりにマンガチックにぶっ飛ばすおバカコメディ。 警察がマヌケすぎてサスペンス性はなく、コントを見ているようではある。 単調すぎる仕事に嫌気がさすのはわかるが、郵便物を届けずに勝手に開封するというのは、実際に時折りニュースで見かけて不快になる事件だけに主人公への共感を損なう。 二人が手をつないで結ばれるラストは、ファンタジーっぽくて良かった。
[ビデオ(邦画)] 5点(2013-06-12 00:26:47)
307.  台風クラブ 《ネタバレ》 
こうしたストーリー性よりも感覚的なものを重視した映画は苦手。 哲学的、象徴的なところがあってシュールでわかりにくい。 夜の学校、台風という非日常で不思議とテンションの上がる状況で、抑圧から暴発するようなエネルギー。 台風の中を中学生が裸で踊っている場面は奇妙な高揚感が出ていてインパクトが強い。 思春期に特有のわけのわからない衝動、それをコントロールできない未成熟な思考、狂気を帯びたかのような暴走。 好きではないのに、なにか引っかかる映画ではある。
[ビデオ(邦画)] 4点(2013-06-12 00:22:29)
308.  鍵泥棒のメソッド
男に元カノが思い出の写真を返すとき、引越しで片付けたゴミ袋から探す。 もう過去のものとしている女と、その女に未練がある男の微妙な空気。 そうした小ネタにもウィットが効いている。 内田けんじ作品は、三谷幸喜を彷彿させるようなコメディで脚本が緻密。 スレ違い、勘違いでどんどん事態が思わぬ方向へ進んでいく。 都合がよすぎる嫌いはあるものの無駄なアイテムがなく伏線がすべて収束していくので、観終わったときにパズルがピタッとはまったような感覚がある。 これほど脚本のうまい映画監督は邦画ではちょっと他に見当たらないくらいで、今後も非常に楽しみ。
[DVD(邦画)] 9点(2013-06-12 00:21:06)(良:1票)
309.  はるか、ノスタルジィ 《ネタバレ》 
一人の少女との出会いをきっかけに、忘れ去った過去と向き合う中年の小説家が主人公。 男は少年の姿で現われた自分自身とともに、封印された過去を解いていくファンタジー。 ストーリー、演出、音楽など、どれもツボにハマらず。 中年男と少女の恋愛をファンタジーと文学仕立てに作った感じがついていけない。 少女好きな大林監督の幻想を見せつけられているよう。 はるかは少年時代の綾瀬を愛して現在の綾瀬に抱かれたようだが、男の視点で都合のよすぎる展開だ。 男にとっては三好遥子に対する贖罪でもあり、癒されて安息を得ただろうが、少女にとってはどういう意味があるのか。 『さびしんぼう』のときも感じたが、自分にとっては感傷的になる要素がなく琴線に触れなかった。 大林ワールドに共感できないのは、大林監督の持つ原風景がまったく異なっているということかもしれない。 2時間40分はとても長かった。
[ビデオ(邦画)] 3点(2013-06-12 00:12:34)
310.  東京ゴミ女 《ネタバレ》 
言葉を交わしたこともない男の捨てたゴミを収集してその男の生活を想像する不気味な女が主人公。 男と同じタバコを吸い、食べ物も合わせ、使用済みコンドームを見つけて怒り狂うという、かなりいかれてイタイやつ。 男の写真に自分のプリクラの切り抜きを貼り付けて嬉々としている様子は怖すぎる。 生ゴミも入っていて汚いのに、これも愛がなせる業か。 男にファンレターを何通も送りつけた女を待ち伏せし、ストーカー呼ばわりしてなじるのもおもしろい。 ストーカー的だが危害を加えるわけではない一途な片思い。 着想は面白く、実は男はゴミを収集されたのを知っていたまでは捻りが効いて良かったが、そこからのストーリー展開が盛り上がらない。 男がゴミあさりを黙認していた理由が物足りないからか。 女もストーカー的に求めた男と結ばれておいて、一転して別れるに至った心の推移が伝わってこない。 アイデアを生かしきれず、後半尻すぼみの感がある。 チョイ役で出ている柴崎コウが寝た男の五大陸制覇の会話は、今となってはお宝ものか。
[ビデオ(邦画)] 4点(2013-06-12 00:08:57)
311.  贅沢な骨 《ネタバレ》 
不感症のホテトル嬢ミヤコと親友のサキコ、それにミヤコの客の新谷が加わっての奇妙な共同生活。 つぐみがしっかり濡れ場を演じているのに、ホテトル嬢役の麻生久美子が出し惜しみして中途半端な濡れ場しか演じていないのは興ざめ。  ミヤコは新谷と関係を持ちながら、新谷にサキコを抱いてくれと頼む。 新谷がサキコと仲良くなっていくるとミヤコがヤキモチを焼くが、その対象はサキコだったというちょっと複雑な三角関係。 サキコが自分のことを汚いと思い込むのは、その理由に説得力がない。 ずいぶん屈折しているので三人の誰にも共感できず、自分とは縁遠い作品に感じさせる。 ノドに刺さった鰻の骨、影踏み、ミキサーに入れられた三匹の金魚、バレエを踊る少女…。 こういうメタファーを多用して解釈を観客に委ねて投げっぱなしにする映画は、文学青年が自己陶酔しているような気取りを感じてしまう。
[ビデオ(邦画)] 3点(2013-06-11 00:18:48)
312.  きらきらひかる 《ネタバレ》 
江國香織の原作は未読。 ゲイカップルとその片方と結婚した女の奇妙な三角関係。 豊川悦司と筒井道隆が激しくキスするシーンは気持ち悪くて見たくなかった。 薬師丸は情緒不安定なアル中女を好演。  睦月に一度も抱かれない笑子は、いつも優しい睦月の態度にかえって傷つけられている。 笑子の親友に笑子に男を紹介させようとする睦月、子供を作りたい笑子、その狭間で複雑な思いの紺。 睦月が二人に別れを宣告して三人の奇妙な共生も破綻するかと思われたが、ラストは三人の微笑むショットで仲直りの様相。 その間にたいしたエピソードもなく、なんだかインパクトが弱いし尻切れトンボの感が残る。 ゲイに共感できないので、その部分で作品世界に入り込めなかったか。
[ビデオ(邦画)] 4点(2013-06-11 00:17:34)
313.  希望の国 《ネタバレ》 
園子温監督らしくない作品で、肩透かしを喰らった感が残る。 どぎついほどの描写や問答無用に巻き込んでいくような展開は影を潜め、じっくりと正攻法で描いた社会派ドラマになっている。 過激で異常ささえ覚える演出を抑えたのは、原発事故がもたらす世界自体が異常だからか。  生きた証を捨てることができずに避難勧告に応じない夫婦。 認知症の妻と銃を手にした夫の最後の会話は、長年連れ添った絆が見えて胸に迫るものがある。 悲しい選択ではあったが、それしかないとの思いも伝わる。 その夫婦に苛立ちをぶつけていた若い職員が、次第に共感を示す過程が興味深い。 原発事故から生じたさまざまな不協和音に、事の重大性や罪の深さを考えさせられる。 ただ、この作品で描かれたことはドキュメンタリーを凌ぐかというとそうは思えず、改めて映画でやる必要があったのかどうか。
[DVD(邦画)] 6点(2013-06-11 00:14:38)
314.  天国までの百マイル 《ネタバレ》 
八千草薫は優しい母親を演じさせたらこれ以上ないくらいにハマる。 ただストーリーや演出の泣かせよう泣かせようとするあざとさが鼻につく。 ベタでわかりやすいのは決して嫌いではないのだが露骨すぎ。 原作の浅田次郎の作風がそうなのか、それはタイトルから既に滲み出ている。 マリは原作ではデブでブスなのに、大竹しのぶは可愛いくて魅力的で、捨てられてばかりのホステス役には少し合わないかも。  百マイルっていえばすごい距離のようだけど、馴染みのあるキロでいえば160キロ。 車で運ぶのがそんなにたいした距離や苦労なのか、あまり伝わってこない。  母子の愛情という普遍的で感情移入しやすいテーマだし、兄弟との軋轢など誰でも身に覚えがありそうなシーンが出てくる。 なので、作品に物足りない点があっても、ある程度の共感を得ることはできる。 ラストはマリの別れの置手紙で、これで終わり?って感じのあっけなさ。
[ビデオ(邦画)] 4点(2013-06-10 00:24:38)(良:1票)
315.  誘拐(1997) 《ネタバレ》 
犯行動機や犯人像がなかなかわからず、公害訴訟という手がかりを得たのが1時間経ったくらい。 それまで身代金を持って走っているシーンが長すぎてだれる。 アイデアは面白く、真相には『オリエント急行殺人事件』を彷彿させる部分もある。 捕まる覚悟であの主犯のキャラなら、被害者仲間を共犯にしないために最初から単独で実行すると思うが、そこが少し矛盾しているようにも思えた。 復讐される側はされて当たり前という説得力をもって描かれているので、作り手の思惑通りに犯人を応援してしまう。 渡哲也というキャスティングが最大のカモフラージュ。
[ビデオ(邦画)] 5点(2013-06-10 00:23:36)
316.  Love Letter(1995) 《ネタバレ》 
ストーリーはご都合主義が気にかかる。 藤井樹ってありふれた名前でもないのに、同じクラスに同姓同名の男女という偶然。 そういうのは同じクラスにしないような配慮がされるものなのに、3年間も同じクラスに。 亡くなった藤井樹と恋人だった渡辺博子が、もう一人の藤井樹とうり二つ。 初恋の相手とそっくりな博子と出会ってまた好きになったとしても、ありえない設定。 乙女チックなメルヘンの奇跡を見せられているようで、なんだか気恥ずかしくてお尻がムズムズする。 でも、中山美穂が一番かわいかった頃。 映像美に加えて、中山美穂と酒井美紀の魅力ですべてが許されそう。  中山美穂が演じる二役だが、最初は渡辺博子がメインだと思っていたが、実は初恋物語の藤井樹のほうがメインだった。 ラブレターも博子が樹に宛てた手紙のことかと思っていたら、ラストの図書カードにもかかっていた。 図書カード遊びはいったい何が面白いのかと不自然に感じていたが、そのアイデアを使いたいがための前フリだったわけだ。 そうしたことをあざといと気になると、感動できなくなるのだろう。
[ビデオ(邦画)] 5点(2013-06-09 02:17:59)(良:1票)
317.  リリイ・シュシュのすべて 《ネタバレ》 
荒廃した中学生の実態として、レイプ、売春強要、恐喝、イジメなど刺激的な問題が描かれてもいるが、リリイ・シュシュに関することがよくわからない。 エーテルがどうのこうのとのくだりは、自己陶酔した痛い詩人か中二病を見るようで、こっちが恥ずかしくなってくる。 理解不能の世代のようでもやもやが残るが、それも作り手の思惑通りか。 なんだかわからないながらに、思春期の暴走や屈折、不条理などどうしようもない負のエネルギーを感じて、退屈はしなかったが。 学生時代にこうした陰湿で残酷な空気に触れた経験があるかないかで感想もずいぶん違ってきそうな作品。 自分には経験がないので、あまりピンとはこなかった。
[ビデオ(邦画)] 6点(2013-06-09 02:02:48)
318.  地雷を踏んだらサヨウナラ 《ネタバレ》 
実在の人物がモデルだが、主人公の戦場カメラマンに共感できない。 動機がよくわからないからだ。 子供の遺体撮影を激怒するおばさんがいたが、そちらの気持ちならよくわかる。 正義感や使命感、ジャーナリズム精神などといえば聞こえはいいが、どうしても空々しく聞こえる。 戦争に対する怒りよりも、いいショットが撮れたとの興奮が優先して見える。 金や功名心を臭わせるシーンもあったが、人が命を落としている場面をカメラに収めて回る姿に腹立たしさを覚える。  共感できない主人公の行動を淡々と追われても、見ていておもしろくない。 なぜアンコールワットを目指したのかが伝わってこないので、それを目の前にした姿を見ても感動も何もない。 戦争の巻き添えになったとしても、リスクは承知の上だろうから自己責任としか思えない。  下手に反戦やヒロイズムに脚色して主人公を美化したりはしていないので、リアルさだけはある。 地雷で吹き飛ばされる子供や簡単に人が殺されていく様子に、戦争の実態、狂気を感じる。 それだけになお、そこへ自ら好んで身を置くことがわからなくなる。 「自分探し」をするにはあまりに危険な場所なのに、自分は大丈夫という思いがどこかにあったのだろうか。 「地雷を踏んだらサヨウナラ」という言葉とは裏腹に、死を自らに降りかかる現実として受け止めていないようにも見えてしまう。
[ビデオ(邦画)] 3点(2013-06-08 00:16:42)
319.  Lie lie Lie 《ネタバレ》 
豊川悦司の抑揚のない饒舌が、詐欺師の胡散臭さをうまく醸し出している。 息を吐くようにウソをつくキャラがピッタリ。 その友人に振りまわされる佐藤浩市も適役。 ペイシェンス・ワースの自動書記の再来とのデタラメ話で幽霊が書いた本として売り出そうとするが、鈴木保奈美扮する編集者には通用しない。 そこから編集者も詐欺に加担する展開になるのはいいが、大ヒットの結果となるまでに説得力のあるエピソードが欲しかった。 三人のキャラには惹かれるが、ストーリーにやられた感じがせず、少し盛り上がりに欠ける。 詐欺師の話なんだから観る人も気持ちよく騙してくれるのかなと思ったが、そういう物語ではなかった。 ラストはペイシェンス・ワースがおりてこなくなったという波多野が、自分の言葉をキーボードで打って美咲に愛の告白。 ちょっとオシャレなラブコメに仕上がっている。 原作は中島らもの小説、監督は中原俊というのは、なかなか意外性のある面白い組み合わせだった。
[ビデオ(邦画)] 5点(2013-06-08 00:14:06)
320.  スワロウテイル
混沌とした無国籍状態の世界観が、当時の邦画では新鮮でおもしろかった。 警察の遺体置き場で勝手に葬儀を始める移民たち。 社会の底辺でドブネズミのようにうごめきながら生きている姿が逞しい。 闇社会の抗争で、江口と渡部のアウトローぶりがクールだった。
[ビデオ(邦画)] 8点(2013-06-07 00:52:01)
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