481. 舞妓Haaaan!!!
《ネタバレ》 主人公があまりにも鬱陶しくて、最初の15分で冷めてしまいました。騒がしいのとハイテンションは違います。中盤以降は少し見られるようになったかと思いましたが、ラスト15分がすべてぐしゃぐしゃ、最悪。作中で唯一光っていたのは、ミュージカルシーン。あの発想で最後まで押し通したらよかったのに、何でそうしなかったんだろう。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2016-04-21 00:42:30) |
482. 不良少年(1961)
あえて創作色を排してドキュメンタリーっぽく撮ったという意図は分からないではないが、肝心の一つ一つのシーンの流し方があまりにも雑で、自然な作り方をしているというよりも、投げっぱなしにしか見えないのだな・・・。なので、かえって作り物感が増幅しているように感じてしまう。 [DVD(邦画)] 3点(2016-04-15 02:39:11) |
483. 生きてみたいもう一度 新宿バス放火事件
《ネタバレ》 実在の事件を対象とするにふさわしく、導入部から中盤までは、カメラは地道に事実を追い続ける。決して役者に感情をあふれさせることなく、治療のディテールや実際の記事なども織り交ぜながら、救済を求める主人公の姿を浮かび上がらせている。だからこそにじみ出る緊迫感。●しかし、中盤から話は大幅に愛人との関係にシフトしてしまい、結局、放火事件も受傷も添え物扱いになってしまっている。あの前半から、何でこの後半になるかなあ・・・。芦原温泉のシークエンスなんて、残らずいらないんじゃない?それよりも、主人公の被告人に向けた心理の変化であるとか、法廷や裁判の進行であるとかを、なぜもっと描いてくれないのか?●ただし、全体の中で、ここだけは語り継がれないといけない衝撃的なシーンがあって、1つは、自宅と拘置所前で放送局のインタビューに答えるところ。この主人公のコメントは実に奥が深いし、現在にも通じる普遍性を有している(もっとも、かりに今、事件関係者がこのようなコメントを出しても、マスコミで報道されることはないだろう。こういった内容に基づいて番組を構成する力が、マスコミには存在しないからだ)。もう1つは、中盤の手紙の朗読にあわせて実名入り(一部仮名)で再現される、事件発生直前のバス内の様子。「こういう人がこのようにここにいた」という当たり前の事実こそが、何よりも重い。 [DVD(邦画)] 6点(2016-04-12 02:06:18) |
484. 晩春
《ネタバレ》 このヒロインは、父親に対する情愛が強いというのを通り越して、ほとんど依存症なんじゃないだろうか。そのような主人公に魅力を感じ難い点はさておくとしても、登場人物が同じようなやりとりを繰り返してばかりなので、それによってどうなるかということも予定調和にしか感じられない。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2016-04-11 02:02:22) |
485. 竹取物語(1987)
もう、とにかく脚本がひどくて・・・「そんなこと、この役者だったら目の動き1つで表現できるだろう」というようなことまで、わざわざ口にさせないと気がすまない。しかも、言い回しや単語に近代以降のものが頻発していて、時代設定の意味がまったくない。台詞を聞いているだけで苦痛でした。当然、俳優陣も、魂のこもった演技などできようはずがありません。見るべきところは衣装くらいでしょうか。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2016-03-29 01:22:36) |
486. ペコロスの母に会いに行く
《ネタバレ》 どうしてこういう「地方が舞台」あるいは「認知症が素材」の作品って、ことごとく、雰囲気はほのぼのっぽくしようとして、出てくる人は次から次へとみんないい人、という判で押した作りになるのかなあ。目新しさが何もないです。最後に追憶と幻想のクロスでまとめてしまったのも、制作側が現実の重みを受けきれなかったという「逃げ」のようにしか感じられません。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2016-03-28 01:23:13) |
487. 離婚しない女
連城三紀彦原作ならではの、特殊な設定における男女間の機微を描く作品、になるはずなのだが、一つ一つの描写が実に浅くて、登場人物の背景もなければ変化もない。神代監督はこの時期、テレビの2時間ドラマですらも「蛇苺」や「瑠璃の爪」といった物凄い作品を出していたはずなのに、何で映画ではこうなってしまうのかな・・・。千恵子を恋に積極的な女、美津子を奥手な女と、いつもとは逆の役柄に当てた意図についても、分からなくはないが、結果として成功しているとは思えない。千恵子と美津子の共演シーンという奇跡の貴重さに対して4点。 [DVD(邦画)] 4点(2016-03-24 22:43:25) |
488. スタア
ひたすら変な人たちを一室に集めて、とにかく予想外のアバンギャルドな方向に作品を持って行こうとしたんだろうけど、演出や進行の一つ一つがことごとく頭で考えたような感じで、外せば外すほど、「あ、そうなのね」という感想にしかならないのです。形を破ろうとして、かえって形にとらわれてしまった、ということになり、結果、作品は収縮・閉塞しています。 [DVD(邦画)] 3点(2016-03-21 12:01:10) |
489. あゝ野麦峠
《ネタバレ》 いろんなところで、山本薩夫監督らしからぬ情緒過多な演出が目立っているのだが、それを救っているのは、冒頭の雪中行列の強烈なショットであるとか、工場の手作業を終始丁寧に撮り尽くす気遣いであるなど、大事なところで妥協を許していない真剣さなのです。盆踊りのシーンなんかも、つなぎのシークエンスにしては異様に気合が入っていて、見ていて気持ちが良いのです。 [DVD(邦画)] 6点(2016-03-04 01:40:04)(良:1票) |
490. 大鹿村騒動記
どうしてこんなに退屈なんだろうと思いながら見ていたのですが、結局、全部の役者が同じような芝居しかしていなくて、それを同じような撮り方しかしていないということに尽きるのだろう。これだけのキャストを揃えていながら、監督は何を考えていたのだろうか、不思議でならない。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2016-02-18 00:22:07) |
491. 俗物図鑑
とりあえず変な人をたくさん登場させたいという演出意図は分からなくもないですが・・・結局はそれによってどうしたいのかという部分がないので、単に拡散しただけで終わっているのです。アバンギャルドな内容だからこそ、一本通った筋がないと作品になりません。 [DVD(邦画)] 3点(2016-02-15 22:33:19) |
492. 丹下左膳 百万両の壺
《ネタバレ》 オリジナルの方も大して好きなわけではないのだが、こっちのリメイク版は、オリジナルと比較してどうこうという以前のひどい内容。脚本も演技も映像も、突貫工事感がありありなくらい、とにかく安っぽい。特に気になったのは3点。(1)台詞の間が悪すぎ、役者間の呼吸が最初の読み合わせレベル。(2)いろんなシーンで、影の位置や方向が明らかに不自然。人工光の存在が丸わかり。(3)「一番最初に」とか、道場にとっては外部の左膳が「当道場の」とか、日本語がすでに雑なんだけど、脚本は誰かチェックしなかったのか? [CS・衛星(邦画)] 2点(2016-02-12 00:53:02) |
493. 鉄輪
《ネタバレ》 まあ、何というか、乙羽信子がひたすら90分、浮気夫とその愛人を延々と呪い続けるという作品。過去と現在の二重構造なので、恨みの深さも二重、という趣向と思われる。しかしそれ以外の物語上の要素はほぼゼロであり、フラワー・メグの魅力的な肢体の大盤振る舞いがなかったら、一体どういうことになっていたんだろう。 [DVD(邦画)] 4点(2016-02-09 00:27:55) |
494. ステキな金縛り ONCE IN A BLUE MOON
《ネタバレ》 設定一発だけになりそうなのがあらかじめ見えてしまうくらい魅力的な設定なのですが、何とか出オチになることなく最後まで力を維持していたと思います。しかし、やはりこの内容でこの尺は不要で、あと40分は削れたはず。気になった点・・・(1)裁判長が終始理解ありすぎなので、困難を突破する醍醐味がない。検察官のネタばらしも、もっと後にできたはず。(2)肝心の「幽霊を尋問する」シーンはもっとこだわってほしかった。イエスノーの質問まで持っていっておしまいなんて、この美味しいネタの処理としてあまりにももったいない。50音画面を出して正解の文字のところで音を出すとか、自由に供述させる方法はもっとあるでしょう。ここのディテールがこの作品の命なんだから。(3)陰陽師と小日向はキャラクターとして重複しすぎでは?「陰陽師が出てきて除霊されそうになる」→「そこを突破して仲間になる」→「逆に他の霊も呼んでくれる」とかにすれば、1人ですんだはずですが。(4)最後は皆さん書かれているとおり、「落武者が見えなくなったところで終わり」でしょ。(5)同棲の彼氏の存在がまったく不要。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2016-02-01 02:46:57)(良:1票) |
495. 私は二歳
《ネタバレ》 幼児の視点から見た、というのがウリらしいのですけど、途中では視点がぶれまくっているので、あまり設定の意味がないのです。そこは技術上の限界として大目に見るとしても、あの赤ちゃんのナレーションはダメ。完全に大人の感性と視点というフィルターを入れてしまっており、赤ちゃんの心理というものに対する洞察力や想像力が感じられない。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2016-01-29 02:07:04)(良:1票) |
496. 巨人と玩具
ひたすらみんながワーワー騒いでいるだけ、としか・・・。まるで前衛音楽のような散らかりっぷり。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2016-01-29 02:00:30) |
497. イン・ザ・スープ
もっと上品で優雅な作品を期待していたのですが・・・制作側が登場人物を好き勝手に動かしているだけの独善的なシーンの連続で、見ていてついて行けませんでした。 [DVD(字幕)] 3点(2016-01-26 00:17:44) |
498. バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
《ネタバレ》 何と意外に面白かった。バブルって楽しかったんだね~、で終わったら面白くないと思っていたのですが、分かりやすいバブル描写は入り口で片付けておいて、あとは王道タイムトラベルものの流れ。こういうエンターテインメント徹底作品って日本には少ないから、案外貴重かもしれません。伏線回収しまくりのラスト30分もなかなか美味しい。安っぽい撮り方はご愛敬ということで。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2016-01-19 01:43:06) |
499. 十九歳の地図
何というか、ひたすら前衛的というか、無秩序というか・・・主人公自体が無軌道に行動してしまうことと、描写そのものが無軌道になってしまうこととは、意味が全然違います。 [DVD(邦画)] 4点(2016-01-12 00:25:46) |
500. 地の群れ
《ネタバレ》 ここまでの人の心のどろどろした内容を具現化しようとした創造意欲には凄いものがあるし、1つの事件をきっかけに世界が集約していく終盤の迫力もなかなか。示唆深い割に容赦がないラストも印象深い。しかし、それに比べて前半は著しく未整理だし、主人公の過去のエピソードなんかも、あまり効果的に機能していないんだよな。 [DVD(邦画)] 5点(2016-01-11 00:37:26) |