601. 劔岳 点の記
《ネタバレ》 山岳映像の数々は撮影の大いなる苦労を想像させるが、肝心の脚本が説明台詞ばかりのグダグダなので、映像としては良くても、映画としてはほとんど機能していない。また、測量や登山をテーマとしていながら、その技術的ディテールや専門知識の部分にまったくふれていないのも問題です。あと、最後にもっともらしく登場する手旗信号ですけど、手旗は1文字1文字の発信に手間がかかるので、文字数を最小限にするのが常識です。本当にやっている人なら、あんな情緒的でダラダラした文面は送りません(そして、本当に送信しているのであれば、あんな高速の読み上げにはなりません)。何でも事実どおりにやるだけが能ではないとは思いますが、肝心のクライマックスのところでこうして露骨に手を抜かれると、さらに醒めてしまうのです。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-10-14 00:18:05) |
602. ガメラ3 邪神<イリス>覚醒
ほとんどの登場人物が、状況に対し真剣に本気で危機感を持っているように見えないのです。なので、いくら特撮を頑張っても、まったく意味がありません。焦点が絞られていないだらけた脚本が、それに輪をかけています。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-09-21 01:55:23) |
603. アンノウン(2011)
《ネタバレ》 ランジェラとブルーノ・ガンツの対決シーンに象徴されるように、ところどころやたら出来が良い一方で、相も変わらぬ無意味なカー・チェイスとか、相も変わらぬ無駄な肉弾戦とか、どうみても足を引っ張っている部分も存在する。いろいろ削って100分以内くらいにしていたら、もっとすっきりしたのでは? [CS・衛星(字幕)] 5点(2014-09-02 01:30:35) |
604. ガメラ 大怪獣空中決戦
主人公は緊急時でも化粧濃すぎ(それを消すほどの表情や演技もない)な上に、危機に立ち向かう立場としての有能さも見当たらない。政府関係者はただ狼狽してうるさく騒いでいるだけ。これでは怪獣がいくら頑張っても、格好良く見えないんですよ。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-08-30 15:08:40) |
605. のぼうの城
2分に1回くらいの割合で、明らかな現代語的言い回しが台詞にほいほい混じっている。この脚本は考証に出さないまま使ってしまったのでしょう。したがって、作品の根本軸が存在しないので、それに基づいて誰が何をやっても意味がありません。もっとも、言葉の問題を抜きにしても、このグダグダの脚本とダラダラの演出では、役者も技術陣も相当辛かったと思いますが。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-08-24 00:04:39) |
606. 親鸞 白い道
誰が何をしたいのかということはさっぱり分からないのに、全編を通じて制作者の気合だけは異様に感じられるという、謎の怪作。これだけのキャストを埋没させ、シーン同士の相関関係などほぼ無視してでも、とにかく撮りたい絵で撮りたいシーンを撮るという執念の徹底ぶりは、逆に凄い。 [DVD(邦画)] 5点(2014-08-21 03:04:37) |
607. 竜馬を斬った男
《ネタバレ》 せっかく佐々木唯三郎という人物を題材に選んだのであれば、幕末の時代における彼の立ち位置を明らかにした上で、坂本竜馬が何をしようとしていたのかを明確にし、その中で佐々木がなぜ竜馬を斬ろうと考えたのかということを提示しなければならないはずだが、見事にそれらが全部すっ飛ばされている。輪をかけて、各シーンの切り方やつなぎ方が、悲しくなってくるくらい、ぶっきらぼうで雑。情報だけ台詞で一言言わせて、すぐ次に行く、だなんて、ほぼ素人作業レベルの脚本です。 [映画館(邦画)] 3点(2014-08-17 21:55:32) |
608. ゴジラ×メカゴジラ
釈由美子が隊員としての現場経験があるようにはまったく見えない。宅麻伸が有能そうにはまったく見えない。隊員の皆さんも、閣僚の皆さんも、緊張感がありそうな人が1人として存在しない。そりゃ、こんな人たちに国防を任せていたら、何でもないことでも大ピンチになるでしょう、としか言いようがありません。制作者はやる気があったのか? [CS・衛星(邦画)] 1点(2014-08-16 02:16:57) |
609. ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃
いくら怪獣が頑張っても、人々が怖がっているようにも驚いているようにも全然見えず、怪獣に真剣に立ち向かっているようにも見えないため、意味がない。役者陣の演技も、主演の彼女を筆頭に、まったくダメレベル。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2014-08-13 03:14:51) |
610. 天国からのエール
《ネタバレ》 すべての描写と台詞が説明的で事務的だとか、そもそも主人公が弁当屋をどのようにやっていたのかの描写がないので、後半の展開にも意味がないだとか、問題はいろいろあるのだが、一番致命的なのは、当の高校生たち自身が、音楽や演奏が好きなようにはまったく見えないということ。そして、クライマックスで、ステージを進行できないのを観客に助けられて場を取り戻しているという甘さ。それを物語の着地点としてしまっているという鈍感さ。音楽をなめるな。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2014-08-10 01:49:04) |
611. 日本の熱い日々 謀殺・下山事件
《ネタバレ》 例えば序盤の新聞社内のシーンで、ただ「暑い」という一事を表現するために、小道具やエキストラやメイクを積み重ねる丁寧さ。ああ、手間暇かけてるなあ、と嬉しくなる。実際の映像や写真や記事も随所で挿入されているが、見せ方やつなぎ方が自然なので、違和感が生じない。そうした積み上げの上に、主人公はひたすら地道に、ただ調査と裏付けを繰り返していく。ここぞというところで捜査本部がいきなり消滅するとか、もっともらしく登場する伊藤孝雄についても結局何も起こらないなど、現実の厳しさもきちんと踏まえているのが、作品の重みを増している。 [CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-09 02:45:38) |
612. ゴジラVSデストロイア
《ネタバレ》 都市襲撃のシーンで、下の方では車や列車が当たり前に動いている。この辺の志の低さだけで、どんなスタンスで作られたかが分かります。そもそも、どういう危機が起こっていて、それに対し、どういう人たちが、どういう対策を取ろうとしているのかという基本設計がまったくなくて、ただ怪獣が暴れていてただみんなが慌てているだけなんだから、制作者は何がしたかったのかさっぱり分からない。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2014-08-04 02:19:30) |
613. ゴジラVSメカゴジラ
怪獣たちの戦いを存分に見せきってくれるところは好印象。ただ、それに対して大きく足を引っ張っているのが役者陣で、使い方が全然考えられていない。これだけ揃えておいて、みんながそれぞれワーワー騒いでいるだけなんてね・・・。辛うじて演技が見られるのは小高恵美くらいか。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-08-03 03:43:40) |
614. 怪獣大戦争
《ネタバレ》 謎のSFチックな部分がまったく機能しておらず、徹底的に足を引っ張っている。大体、怪獣がそんなに戦っているわけではないので、タイトルに偽りがありまくってるじゃん。 [CS・衛星(邦画)] 2点(2014-08-01 03:07:55) |
615. 借りぐらしのアリエッティ
《ネタバレ》 何と意外に良い内容だった。まず、主人公家族3人が、実はちっとも格好良くない日陰者の存在に一貫して立脚しているのが良い。そんな環境は簡単には覆せないし、実際に最後には次の住み家を探して出ていくことになるし、でもだからこそ、無力なりに何かをしようとする主人公の行動が輝いている(しかもそこで、すぐに結論が出たり、安易にスーパーウーマン的活躍をしたりしないのが良い)。また、人間には何てこともないちょっとした段差や距離が、小人視点ではそうではないという質感や構造感も的確に表現されている。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2014-07-30 03:43:49) |
616. 三大怪獣地球最大の決戦
《ネタバレ》 前半がとにかくかったるい。三大怪獣どころか、せっかく四大怪獣勢揃いなんだから、前置きなんてのは最小限にして、あとはとにかく怪獣の格好良いところを見せるのに徹すればよいのに・・・。ラドンなんて何のために出てきたんだろう? [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-07-30 03:31:48)(笑:1票) |
617. モスラ対ゴジラ
タイトルのシーンにやたら力が入りすぎて、それ以外のすべてのシーンにオマケ感と適当に作った感が満載なんだよな・・・。ただ、ザ・ピーナッツの登場シーンにはやはりワクワクします。 [CS・衛星(邦画)] 3点(2014-07-28 04:02:31)(笑:1票) |
618. ゴジラ(1984)
《ネタバレ》 前半は、むしろ54年版より良いんじゃないかと思っていたんですよ。俳優陣の演技がちゃんとしているという点において(まだどんくさかった頃の沢口靖子を除く)。しかし、着実に盛り上げる後半部分において、突然話が次々に別方向に行ってしまって、迎撃ミサイルだとか、ビルからのヘリ吊り上げだとか、もうゴジラは全然関係なくなってしまいました。せっかくの役者陣をもっと活用するという発想はなかったのか? [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-07-24 02:56:32) |
619. ゴジラ(1954)
《ネタバレ》 出自を除いては、ゴジラそのものにキャラクターづくりができているとは言い難い。また、対する人間側も、多くは右往左往しているだけで、ゴジラに対してどのように対峙し、対決していくのか、ドラマが存在しない(芹沢の最後の決断は、すでに指摘されているが、ゴジラの中身と関連づけられているわけではないので、ドラマになっていない)。したがって、後発の怪獣アクションにはすでに抜き去られているものと位置づけざるをえませんでした。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2014-07-23 00:16:26) |
620. 蝉しぐれ
演技や表現や発声という概念がない、ただの「動作」を延々と見せられ続けるのは、本当に辛い。 [CS・衛星(邦画)] 1点(2014-07-13 02:22:21) |