601. 気球クラブ、その後
前半はひたすらケータイでの会話が続くので見ていて非常に落ち着かない。普通連絡はメールでやるだろ?まあメールじゃ映画にならないので仕方ないが。この辺がリアリティーがない。あと21世紀の若者が「翳りゆく部屋」を大合唱ってのもねえ。そもそもこの集まりの属性がわからない。たまたま渡瀬川に集まった若者達なのか?が、地方都市の若者って感じもしないし、大学のサークルって感じでもなさそうだし、知的水準もわからないのだが総じて頭が悪そうで、かと言ってヤンキーって感じもしないし、ただこのバカ騒ぎ加減には見ていてイライラするというか、実際にこんな若者集団あんのかな?と色々とリアリティーに疑問を感じる。永作がカワイイのはよいのだけれど。 ちなみに私の「翳りゆく部屋」のカバーNo1はエレカシです。 [地上波(邦画)] 3点(2014-01-21 13:03:38) |
602. 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
これは原作者の自伝的小説なんですかね。原作未読ですけど。田舎の閉塞感みたいなものは感じるし、施設で育って家族愛に飢えている嫁さんが理不尽を我慢したり、東京に憧れる田舎娘の姉妹という諸々の設定は悪くはないのですが、演技がオーバーでいて内容はありきたりで、それでいてリアリティーも感じないというか、いろいろとポイントは外してるなあとは思います。 [DVD(邦画)] 4点(2014-01-20 13:04:23) |
603. パーマネント野ばら
テンポの悪い、ダラダラとした下品でオーバーな話が延々と続く中、最後で視聴者を背負い投げ。作品としてはどうしようもないね。子役も含めて役者陣はがんばっていたとは思うけど。 [DVD(邦画)] 2点(2014-01-20 11:17:44)(良:1票) |
604. 手紙(2006)
東野圭吾は救いがないというイメージだったのだが(原作未読)。これからの人生、いつどのように凶悪犯罪の関係者になるかもわからないが、自分は事件や犯人やその家族を赦す事が出来るのだろうか? <追記>先日秋葉原事件犯人の弟が自殺した。この映画を思い出し見返した。現実的に救いのないもっと厳しい世界があるのだろうと思った。 [DVD(邦画)] 10点(2014-01-17 12:30:02) |
605. まほろ駅前多田便利軒
喫煙シーンが多く、見ていてかなり不愉快。懐かしいというか、古臭いというか、30~40年前のTVドラマという印象。 2人とも結構演技がヘタクソなので、コンビになるとちょっとテンポが悪くなる。原作未読なんだが、中年女がノスタルジックに負け組み・あきらめ系中年男を妄想的に書くとこうなるのかな?という感じ。 [DVD(邦画)] 4点(2014-01-17 10:25:11) |
606. アヒルと鴨のコインロッカー
《ネタバレ》 ブータン(チベット仏教)って神じゃなくて仏じゃないの?というツッコミをするとこの物語そのものが破綻するのでそれはさておき、私もディランは好きだけど、「神」に祀り上げるのはちょっとやりすぎで、挿入もクドイかな。本当に信仰心がある人からみたら人間を神にするのはそれこそ神への冒涜なわけで、ブータン人がすんなり受け入れるはずはない。しかも神を箱に閉じ込めて見てませんなんて「日本人はバカだな」と心の中で呆れるだろう。原作者はこの辺の宗教理解がちょっと足りないなら、あまり触れない方がよいのではないのかと。 直情径行型の女(基本的に関わらない方がよいタイプ)と世間知らずの留学生という不幸な組み合わせが引き起こした悲劇ではあるんだが(警察に言う!なんて捨て台詞言わなきゃいいのに)、石投げてゴメンする男が、河崎の私刑にスンナリ同調するところがちょっと唐突で不可解。そもそも身元もハッキリしてる生き残りを偶然新聞の写真で見つけて復讐って展開もちょっとアレだし。で、隣人巻き込んで私刑実行に突き進む心理描写(因果応報の不十分さを私刑で補う事の是非は結構難しい問題ではあるが)も殆どないので、この辺の信仰心と私刑の関係というか葛藤のようなものが描かれておらず、トリックだけで押し切った感がある。ラストの演出もちょっとあざといかな?って気がするし。 とまあ、いろいろと粗はあるものの、いわゆる「やられた感」はあるので、全体としては楽しめるのだろうけど。 [DVD(邦画)] 6点(2014-01-16 13:15:24)(良:1票) |
607. 重力ピエロ
《ネタバレ》 もちろん現実社会では私刑は許されませんが、フィクションで私刑を否定していたら大半の物語は成立しないわけで、それはまあよいとして。 やはり、最大の罪人は正志だろうと思います。「最強家族!」と痛々しく常に鼓舞しなければ成り立たない危うい家族関係を作った張本人。レイプの子を生む決断、事件が起きても狭い仙台に留まる決断をし家族を追い詰める、諸々の決断が間違ってます。で、結果的に奥さんは自殺っぽい事故死、息子は実父殺しと、重力ピエロというファンタジーから眼を覚ます事が出来ずに、家族が翻弄され崩壊していく。春が殺したかったのは実は正志ではなかったのではないと思ってしまうぐらい。実父はその身代わりでしょう。リアリズムのない愚かな父の罪深さを痛感しました。 [DVD(邦画)] 4点(2014-01-16 10:39:57) |
608. 彼のオートバイ、彼女の島
これは公開時に見た気がするのだが、今見ると角川というより東宝の文芸作品のようで、前半の旅部分は現代版「伊豆の踊り子」という印象。温泉での女との出会いとかナレーションの感じとか。平成に見てもさほど古さは感じない。バイクというローテクが主役だからだろうか。 竹内力の登場は新たなスターという感じで結構衝撃だったのだが、その後は変な路線に行ってしまって・・・。原田貴和子もいい女だよなあ。これだけの逸材がなんでブレイクできなかったんだろう。渡辺典子はカワイイだけの女を好演しているが、この扱いでは原田貴和子の引き立て役でしかないな。三浦友和は好青年脱却期だが、結局はいいお父さん系の役者に。まあこれはこれでよかったんだろうけど。30年経つといろいろ変わるものだな。 主題歌の「ウォッホ~」も懐かしい。作詞は阿久悠だったのか。 [DVD(邦画)] 7点(2014-01-15 12:24:19) |
609. 結婚案内ミステリー
角川3人娘はどれもよいのだが、美人度で言えば渡辺典子がダントツで、今見てもため息が出るくらい美人。W渡辺の謙の方も駆け出しの頃で、荒削りながらも2役で存在感がある。30年という歳月は両者の明暗を分けるわけだが。 ストーリーは冒頭でネタバレしており、どうという事もないのだが、そもそも赤川次郎ってこういう軽いテイストだし。シーンの殆ど別荘中なので、ちょっと舞台っぽい。 [DVD(邦画)] 6点(2014-01-15 11:03:55) |
610. ALWAYS 三丁目の夕日‘64
《ネタバレ》 高齢者が増えればこういう懐古趣味の作品へのニーズはあるんだろうし、過去に戻れば未来があるという点で「昔はよかった」はある意味当然の感傷であり、別に悪い事ではないし、過去を肯定できるというのは現在はある程度幸せという事なんでしょう。 相変わらずのありきたりで平凡な人情話ではあるが、戦後的雰囲気はなくなっているし、50年前ぐらいになると現代と比較しても違和感のないストーリーになっておりCGやセット以外に懐かしさもなく、人間の変わらなさは感じる事はできる。総じて役者の演技がオーバーで見ていて疲れるが。その中で光るのはやはり掘北真希でこれは日本の宝になるのでは?という可能性を感じる。あとは淳之介がちゃんと心身共に成長している点が時代の経過を示すポイントにはなっている。 2020東京五輪も決まりこの「祭りのあとはどうなるんでしょう?」経済的には間違いなく下っていくのでしょうが、この映画のメッセージのように、モノや成長ではない幸せを感じる事はできるのでしょうか? [DVD(邦画)] 4点(2014-01-14 11:54:43) |
611. 恋する日曜日 私。恋した
《ネタバレ》 背中で語る女、堀北真希がこんなに素晴らしい女優だったとは(海をバックにしちゃうとまるで高倉健のようですらある)。銚子の荒涼かつ雑然とした取り残された地方都市的な風景も何とも言えない趣がある。手振れが多く、室内シーンはライトも当てていないと思われ終始画面が暗いのがドキュメンタリーっぽく自然な感じがするし、ある意味その効果により海沿いの町の光と影のコントラストが見事に際立っている。 余命わずかな少女の純粋な悟りと、愛のない夫婦生活を送る人妻の諦観を対比させ「みんな不幸になればいいと思った」という俗世への嫌悪。そして、十数年で人生を閉ざされる少女の思いの丈を発露するラストの長台詞が終わったところで西日がバス内に降り注いで、堀北真希の満足気で恥じらいのある笑顔が浮かび上がる。よくこれだけピッタリタイミングを合わせられたと思う(これはワンテイクなんだろうか?)。でも、歌だけは余計だった。あと相手役の男もいまひとつ。 [DVD(邦画)] 9点(2014-01-10 12:54:28) |
612. 次郎長三国志(2008)
オヤジさんの方は高倉健しか見た事ないので、次郎長作品としての単純比較はできないのだが、思った以上に軽くて、チャラクて、安っぽくて、それでいて仰々しくて、古臭くて、いろいろとポイント外してリメイクしたなあと。中井貴一はそれなり頑張ってはいたけれど。 [DVD(邦画)] 3点(2014-01-10 10:55:54) |
613. 忠臣蔵外伝 四谷怪談
高岡早紀スゲーな・・・ [DVD(邦画)] 5点(2014-01-10 10:40:24) |
614. 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007)
見方によってはありきたりな地方出身のマザコン話ではあるんだが、虚構のような現実感があるようにも思えるし、ある種のファンタジーにも思えるし、不思議な感覚に襲われる。 [DVD(邦画)] 9点(2014-01-09 13:34:34) |
615. あかね空
原作未読だが直木賞とは思えぬほどストーリーはありきたり。きっと脚本がよくないのでしょう。大人3人の演技力がありすぎて、逆に若者のヘタさが目立ってしまうというアンバランスが気になりました。 [DVD(邦画)] 5点(2014-01-09 11:28:46) |
616. NANA2
《ネタバレ》 ハチのお嬢さん度が増してどうかな?と思ったが、空虚で薄っぺらな不可解なバカ女という点では、こっちの方が役にあっているような。宮崎あおいでは存在感がありすぎて演じきれないだろうし、役を降りるのもわかるような気がするが。 役者陣は無名に入れ替わりパワーダウンしているが、作品としてはこっちの方が世界観があるというか昭和っぽい前作よりも進化しているような。男に振り回されるというかフラフラついていくだけの流されて生きる人生を肯定している点は興味深い。昨今はこういうのがウケルのかな?原作未読だけど。 [DVD(邦画)] 5点(2014-01-08 12:40:14) |
617. NANA
平成の作品とは思えぬ古臭さ。少女マンガの世界って昭和で止まってるのか?宮崎あおいのバカっぽさは中々よかったけど、ちょっと着てる服がよすぎるのが気になったのと、このバカっぽさは田舎のお嬢さんって感じではないような。原作は知らんけど。 [DVD(邦画)] 4点(2014-01-08 10:35:06) |
618. 大停電の夜に
設定はおきまりの群像劇だし、個々の話もどうでもいいというか、週刊誌ネタにもならないような痴話の連続で、一応人間の愚かさのようなものは感じるものの、かといって男優が皆大根役者なので、機微や繊細さを感じないし、頑張ってる女優陣と比較するとアンバランスさがある。冬の深夜にダラダラ見るには悪くはないが。 [DVD(邦画)] 5点(2014-01-08 03:29:08) |
619. 東京公園
《ネタバレ》 自分とも他人とも素直に正直に向き合えない人々が、だんだんと気持ちを整理して、各々まとまっていくという綺麗な話ではあるのだが、話として盛り上がらないし、感情表現も弱いので、これを映像の世界でやるにはちょっと無理があるんでしょう(原作未読ですが)。榮倉奈々もラストでイッキに心情吐露しますが、それまでがヘラヘラしてるのでちょっと唐突感あり。もうちょっとラストに向かっての盛り上げがあってもいいような。 カメラワークというか対面会話時の正面カットの頻繁な切り返しは、小津映画の模倣らしいですが、見慣れてないと少々違和感ありますね。東京ネタも都民にとっては物足りないというかイマイチという感じでした。 [DVD(邦画)] 5点(2014-01-07 12:58:53) |
620. モテキ
《ネタバレ》 太宰治はこう言った「恋愛とは何か。私は言う。それは非常に恥かしいものである。」 中盤まではリズム・テンポもよく現代的な恋愛・青春映画だなと思ったが、麻生久美子が良くも悪くもそれをぶち壊し、その後はありがちで古典的な話へと展開し、ラストは時間切れで強引に畳んでしまった印象。 結局こういう作品は時代によってテイストは違えども、根底には普遍的に同じものが流れているのかもしれないとも言えるのだろうが。 [地上波(邦画)] 7点(2014-01-07 11:08:57) |