61. 棒の哀しみ
《ネタバレ》 題名からはヤクザ映画だとは予測がつかず、見始めてビックリ。 内容は奥田瑛二の独壇場。 中年ヤクザの悲哀を、これでもかとタップリみっちり見せてくれた。 とにかく奥田瑛二、ひたすら奥田瑛二。 何気に、この作品が奥田瑛二のベストアクトかもしれない。 銃をドンパチやるんじゃなくて、奥田瑛二を中心とした人間模様にフォーカスしてるのが、また良い。 しかし、ヤクザの世界って、サラリーマンの世界みたいだな。 [インターネット(邦画)] 8点(2022-08-07 20:59:58) |
62. ブリングリング
《ネタバレ》 話としては途中で飽きてくるのだが、私はソフィア・コッポラと相性が良いようで、心地よさみたいなものが最後まで持続した。 やはり、ソフィア・コッポラの映画は音楽と映像センスが抜群に良い。 だから最後まで心地よく見られた。 物質的には満たされても、心はどこか空虚な様が絶妙に描かれていて、後を引く。 少女達の悪びれない様がリアルに描かれており、女流監督ソフィア・コッポラのセンスが光る。 [インターネット(字幕)] 8点(2022-07-30 23:19:20) |
63. 旅立ちの島唄 ~十五の春~
《ネタバレ》 南大東島には高校がない。子供たちは皆、十五の春に島を旅立つ… もうこの時点で泣けるじゃないですか! 出てくる人達は皆、心の温かい人ばかりで、真っ直ぐな映画だと思います。 とてもピュアな映画でした。 最後の卒業コンサート、涙なしでは見られませんでした。 しかし、娘と離れる事になる父親、島を出る娘、二人とも卒業コンサートのシーンで泣きません。 それは、旅立ちを祝福する時だから、泣かないようにしてるのでしょう。 本当は寂しくて、泣きたいに違いありません。 それなのに、微笑みながら目線を交わします。 これは珠玉のシーンですね! 沖縄を観光地目線で描いた作品は多いけど、ここまで地元目線で描いた作品は珍しいです。 そういう意味で、貴重な映画だとも思います。 [インターネット(邦画)] 8点(2022-07-03 17:25:49) |
64. 街の上で
《ネタバレ》 会話がとにかく面白い!今泉監督の真骨頂を見た! しかし、恋愛ってめんどくせーな笑 真剣なら真剣なほど、めんどくさくなる。 この映画を見てると恋愛というものが、いかに面倒で、それでいて生きていく上でかけがえのないものであるという事が分かる。 穂志もえかという女優さん、気に入った! とても魅力的だ。 ラストシーンの柔らかい笑顔がとにかく素敵だった。 そこまでの役柄が、どちらかと言うと性格がキツい感じだったので、ラストで見せた柔らかい笑顔とのギャップにやられました! 今泉監督、一筋縄ではいきませんね! これからも追い続けていきたい監督さんです。 [インターネット(邦画)] 8点(2022-05-08 01:59:39)(良:2票) |
65. きみの鳥はうたえる
《ネタバレ》 今までにあまり見たことのないタイプの映画。 それでいて、日本映画らしさも感じる不思議な映画。 終わり方も余韻多し。 これから巻き起こるであろう波乱が容易に予想されるけど、でも「どうにかなるんじゃん?」とも思えたりする。 これはおそらく、3人の関係が、もはや恋人とかを超えた関係に感じるから。 この3人の関係性が絶妙で複雑で面白い。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-10-10 00:16:16) |
66. 幼な子われらに生まれ
《ネタバレ》 連れ子を育てるなんて私には無理。 だけど、この映画はそれを疑似体験できる。 連れ子を育てる疑似体験。 この疑似体験こそ、映画の醍醐味の一つだと感じる。 浅野忠信の魅力も冴え渡る。 出向させられてピッキングを黙々とこなす寂しい姿が、また似合う。 素晴らしい。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-08-31 02:01:02) |
67. 2/デュオ
《ネタバレ》 男女の相互依存関係を寡黙に描いた内容。 実にリアリティがある。 最後で女は戻ってきてしまうのだけど、これがまさにリアリティだと感じる。 これこそが、まさに男女の腐れ縁。 この時点で男は定職に就いてはいるが、おそらくしばらくしたら、また仕事を辞めてしまい、元の関係に戻るだろう。 そうして、この相互依存の関係はどちらかが身体をおかしくするなり、死ぬまで続いていくことだろう。 男女の関係を理屈抜きに淡々と描いた本作は、90年代を代表する日本映画の一つであろう。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-07-20 23:28:21) |
68. 横道世之介
《ネタバレ》 「世之介」 「祥子」 「はい」 と繰り返し呼び合う。 それを見て涙する家政婦。 このシーン、日本映画史に残る名シーンではないかな。 ハンバーガーを頬張る仕草を見て惚れちゃう場面。 ここもいいね。 雪の舞う中、じゃれ合うシーンもいいね。 いいシーン盛りだくさんの、心に残る映画。 見て良かったと思える作品。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-07-16 21:03:18)(良:1票) |
69. ボーイズ・オン・ザ・ラン
《ネタバレ》 砂場の決闘で田西が勝っていたら5点を付けていたかな。 負けたからこその8点をつけさせていただきます。 超絶リアリティ映画。 いるよね、青山みたいな嫌な野郎。 だけど、現実世界では青山みたいな野郎がいいとこだけを持っていくんだよね。 でもこの世は弱肉強食だから仕方ないんだよね。 それよりね、田西みたいに必死に生きる事こそが大事なんだよ。 それが何より大事。 逃げない強い気持ち。 自分より強い奴に立ち向かう勇気。 これこそが、男の生き様だよ。 この映画は、そんな生き様を表現した数少ない良い映画。 ありがとう! [インターネット(邦画)] 8点(2021-06-27 02:16:05)(良:1票) |
70. 教祖誕生
《ネタバレ》 終盤、萩原聖人と岸部一徳の立場が入れ替わるシーンに背筋がゾクッとした。 それまで教団を裏で牛耳ってきた岸部一徳の落日の瞬間。 このシーンは非常に印象的。 ビートたけしの肩の力が抜けた演技も実に良かった。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-05-18 21:45:40)(良:1票) |
71. ドライブイン蒲生
《ネタバレ》 ゆったりとした時間の進み方、しょぼくれたドライブインに、しょぼくれた面々。 実に映画ならではの雰囲気。 初期の青山真治映画を彷彿とさせる。 黒川芽以の茶髪が素敵でエロかわいい。 倦怠ムード漂う世界観に染谷将太も馴染んでいる。 退廃的な世界に浸ることのできる逸品。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-05-03 01:59:07) |
72. 私たちのハァハァ
《ネタバレ》 青春ロードムービーの傑作! (ヨコシマな気持ちで見始めたオッサンをも満足させる生足の数々も実に素晴らしい) 4人のキャラのバランスが良い。 唯一スカートのかわいコちゃん、ギターの弾けるカッコいい茶髪ちゃん、ムードメーカーのおチビちゃん、ファン過ぎてこじらせ系女子。 それぞれが元気で弾けんばかりの若さを画面に放っている。 確かに、もう一度見たくなる魅力を感じる。 元気はつらつさ、無鉄砲さ、輝ける青春を体感できる、まさに映画ならではの魅力だ。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-04-25 20:05:33) |
73. 早春(1956)
《ネタバレ》 前半での岸恵子の捉え方、これがまたいい。 細い二の腕に、キュッと締まったウエスト、細い足首。 そんな岸恵子が池部良にキスを迫る。 これぞ、究極のエロス。 これだけの魅力を振りまく岸恵子との浮気、仕方ない面はあるにせよ、奥さんは最後に許したらダメ。 こんな男を許したらアカン。 最後、元のサヤにおさまるのが納得がいかなかった。 時代なのかな… それ以外は上質この上ない。 美しい白黒画像に、サラリーマンの生き様を的確に捉えたストーリー。 こちらの面に関しては、時代を超えた普遍的な魅力をふんだんに感じた。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-02-28 18:34:36) |
74. ディア・ドクター
《ネタバレ》 西川監督さすが。 とっても楽しめた。 人を肩書きや資格で区分けする事の意味を、世間に問う内容。 人を助ける非医師とろくに助けない医師と、どっちが患者にとって助けとなるのか。 ただし途中、デコルテの露出はげしい井川遥に目を奪われ、若干、内容への集中力が落ちたことを白状しておきます。 [インターネット(邦画)] 8点(2021-02-21 19:24:48)(笑:1票) |
75. 映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ
《ネタバレ》 変わった人、個性の強い人、非凡な人、、つまり普通じゃない人を優しく応援する。 ここでは普通の人は凡庸なものとして描かれる。 居酒屋でやれるやれないと話す輩、アパートで変な臭いがすると言いながら何もしない近所のおばちゃん、女の実家で普通な恋愛している妹… 死という言葉が何度も出てくる。 人が死ぬ場面も出てくる。 だからこそ今を生きよう、頑張って希望をもって生きよう。 そこに繋がってくる。 普通じゃなくても良いじゃないか、変でも良いじゃないか。 今、こうして生きているんだから。 使われている音楽はインパクトがあって、とても印象的だ。 この監督の他の作品も見てみたい。 [インターネット(邦画)] 8点(2020-12-25 00:54:07) |
76. 四月物語
肌はツルモチ、髪の毛はサラツヤ。 一番好きだった頃の松たか子。 彼女のプロモーションビデオの様相。 着ている服は全て似合っている。 最後の雨のシーン、余韻が素晴らしく、雨に濡れた松たか子は奇跡的に美しい。 内容? まあ、いいじゃないですか! [CS・衛星(邦画)] 8点(2020-12-05 20:43:07)(良:1票) |
77. 苦役列車
《ネタバレ》 さすが山下監督! 日本映画にしかない魅力、大作アメリカ映画には絶対に無い楽しさを堪能できた。 こういうどうしようもない奴、身近にもいた。 確かにこんなんだった。 しかし手を舐められて、それでも友達でいる女の子、天使かよ! それにしても借りた金は自分から返さないといけないね。 金に汚いと友達から見捨てられる、苦役列車に乗っているのは自業自得だね。 [インターネット(邦画)] 8点(2020-11-28 00:56:20) |
78. そこのみにて光輝く
《ネタバレ》 気分が晴れる映画ではないので、決して好みの映画ではないですが、点数は高くつけます。 どうにもならない不遇な人たち、綺麗事では片付けられない問題、それらが熱く語られているからです。 それでもなお、人は少しでも人生に一筋の光を見いだそうと、もがくのです。 役者陣の熱演が素晴らしく、必死に生きている人たちを表現しています。 人生は大変な事も多いけど、なんとか光を探しながら踏ん張って生きていこうと思えてくる作品です。 [インターネット(邦画)] 8点(2020-11-08 02:48:31) |
79. 全員、片想い
《ネタバレ》 いい女優さん、いっぱい出てますね〜。 女優の競演といった趣きもあります。 何より、このオムニバス映画の主題となっている片想い。 この描かれ方がとっても良い! 切なさは辛いけど、生きてる実感が湧いてくるんだよねー。 オムニバスなので、中にはイマイチなのもありましたが、総じてとても良かった。 特に加藤雅也の中年の恋。 これが最も切ないですな。 いや〜、いい映画でした! [インターネット(邦画)] 8点(2020-11-01 02:14:42) |
80. 寝ても覚めても
唐田えりかをますます好きになった。 まさしく魔性の魅力。 あの透明感、幸薄なオーラ。 守ってあげたくなる魅力。 芸能界復帰を心より待ち望む。 唐田えりかの魅力を引き出した濱口竜介監督も素晴らしい! [インターネット(邦画)] 8点(2020-10-25 02:44:25) |