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なんのかんのさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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841.  舞姫(1951)
多くの登場人物に奥行きが感じられず、とくに肝心のヒロインが戦前松竹メロドラマの延長線上の演技で、まあ失敗作の部類に入るだろうが、ただひとりウジウジした山村聡の旦那のみ印象的である。この人はテレビではホームドラマのしっかり父さんという印象が強かったけど、映画ではけっこう暗いの専門。『宗方姉妹』はこの前年か。監督した映画も暗い。被害者意識が強くて鬱陶しさを周囲に振りまいてしまうという人、戦中は神がかったことを言ってて、今はぼんやり腑抜けという設定。家父長が身の置きどころを失ってしまった時代のお父さんを代表した俳優なのだろう。木村功がタイツ姿になるが、踊ってはくれない。岡田茉莉子は棒読み状態。チラチラと銀座が映るけど、時代を味わえるというほどではなかった。
[映画館(邦画)] 5点(2009-01-23 12:11:47)
842.  真剣勝負 《ネタバレ》 
内田吐夢の遺作、主演中村錦之助の宮本武蔵、しかし間違ってはいけない、これは東宝映画なのだ。東映時代劇の時代が終わったその燃え残りを見つめているような作品。低予算だったのだろう、安っぽさをあえてあげつらう気にはなれない、その中での工夫を味わいたいと言いたいところだけど、それにしても実にチープに武蔵の戦歴が冒頭で描かれ、そこから西部劇的な野中の一軒家にたどり着く。セット費用も安上がり。一幕ものである。見どころは敵が忍び寄ってくるとこで、虫の声がふと途絶え、柱に刺した風車が回り出す(そっと戸が開いたのだ)、そういった緊張感。で、まあ、三国連太郎が鬼となって野火をつけてまわり、ケモノ用の罠がパンパンと弾け、何か武蔵は悟ったらしく「活人剣は殺人剣」とか「剣はひっきょう暴力」とか、赤い活字が立ち上がってくるの。低予算で頑張っている、って褒めたいが、偉大な監督にこういうチープな遺作を撮らせてしまう日本映画界への不満の方が大きいわな。
[映画館(邦画)] 5点(2008-12-31 12:14:01)
843.  エレキの若大将 《ネタバレ》 
これ子どものとき、『怪獣大戦争』の併映でたぶん見てるはずなんだけど、寺内タケシの出前が塀を乗り越えてきたところで、かすかなうずきを感じたくらいで、あとはまったく記憶になかった。怪獣にしか興味のない子どもにとって、併映作品は初めて出会う普通の映画で、怪獣も出ない・ビルも破壊されず街も炎上しない、そういった“普段”を見ていて何が面白いのだろう、とはなはだ不思議に思ったものだ(一番古い記憶は『ゴジラ対モスラ』のときに見た舟木一夫の学園もので、蛙の顔のアップがあったことだけを覚えている)。で今現在この若大将を見ると、やっぱり懐かしいですね。一作目ではかなりワルだった青大将が、滑稽な卑怯者の三枚目役に落ち着いている。一番の収穫は、加山らがエレキ合戦に出たときの司会者、その軽薄ぶりから最初は長沢純かと思っていたら、よく見たら内田裕也だった。彼も昔からツッパッていられたわけではなく、興行界と妥協して生きてきた辛い時代があったのだ。そこで加山が「夜空の星」を歌うと会場が盛り上がるんだけど、でもワーとかキャーにはならず、手拍子になる。それも強拍部で打つ旅館の宴会場のノリで、ここらへん時代を感じた。女性エレキバンドのちょい役で、のちの加山夫人松本めぐみが出ていた。髪を乱してゴーゴーを踊る飯田蝶子がかわいい。
[DVD(邦画)] 5点(2008-12-18 12:17:41)
844.  39 刑法第三十九条
この監督は、トーンを前もって頭で作りすぎているのではないか。その分、映画が萎縮してしまっているような気がする。鑑定医がことさらおどおどしているのが、演出上の“発明”なのかもしれないけど、意味ありげな小細工という印象を持たされてしまい、ここらへんが萎縮感。たしかに精神障害だからすぐに責任能力がないというのは、裏返された差別であり、そこらへんを突くのはいいんだけれども、今度は一方的に被害者の側からのみ眺めるってのでは進歩がない。無垢でもバケモンでもない精神障害者像を描き出すのが芸術の仕事であろう。樹木希林が意外とよくない。
[映画館(邦画)] 5点(2008-12-08 09:33:50)
845.  大学の若大将
そうか、このシリーズも最初のころは加山雄三オリジナル曲を歌ってなかったんだ。まだ東宝は彼にそういう才能があるのに気づいてなかった。タイトルのときに、なんかマヌケな感じのコーラスが流れて驚いた。中で加山が歌ってるのはドドンパだったし。60年安保の翌年の学生像と見ると、かなり落差を感じるが、案外大多数の学生はこんなもんだったんだろう、またサイレント時代の鈴木伝明などの大学生ものからつながっている伝統のジャンルの型だからしょうがない。もっとも戦前は学生ってのは尊敬される特殊な階級だったから微笑んでヤンチャぶりを見られたんだけど、時代が近づいてくるとちょっと微妙にはなる。レジャー産業が学生に標的を定めだしたころ。上原謙に「いまどき珍しい好青年だ」なんて言わせる楽屋落ちもあった。団令子が「MMK」と言うのは「もてて・もてて・困っちゃう」のことだそうだ。時代を懐かしむ材料として以外にはつらい作品で、唯一見せ場になりそうだったのは水泳大会リレー会場へ駆けつけるシーン、あそこは走りながら脱いでいって、そのままタッチと同時に止まらずに飛び込む、ってのが映画としては正解であろう。へんにリアリズムにこだわってはいけない。
[地上波(邦画)] 5点(2008-12-06 12:15:16)
846.  富江 最終章~禁断の果実~ 《ネタバレ》 
前作は青春ドラマだったが、とうとうホームドラマにまで作品の世界は縮まった。その分密度が増したかというと、そうはいかなくて、なんかパサパサ。富江に俗世を超越したものが感じられないのが致命的だ。キャビア食べたがってるただの性格の悪い女。父親の初恋の女性を娘が飼育するって三角関係の趣向が、神話を組み立てそうでいて、でもよく考えてもあんまり意味を見出せない。今までの富江は男を迷妄に導いて自分を殺させるのだったが、今回は、バケモノめ、と罵られて殺される。正体を見破られて殺される。新機軸というより、凡庸化であろう。それにしても副題の「禁断の果実」は恥ずかしいなあ。
[ビデオ(邦画)] 5点(2008-08-07 12:14:05)
847.  富江 replay
SFにホラー味が加わったのは『エイリアン』からだろうか。昨今はホラーにもSF味が必要になる。富江がのりうつるのに、臓器移植が必要になる。科学的背景で説得力を増させようとしているのか、逆に、ホラー話の不合理を際立たせようとしているのか、とにかく病院の陰気さはホラーに似合う。私たちがもともと持っている死生観と医学との噛み合わないところに、恐怖が入り込みやすいからだろう。前半の病院シーンはけっこう悪くなかったと思う。シンメトリーの多用も冷たさを生んでいた。でも肝心の宝生舞がただの性格の悪い女って感じなんだよなあ。この世ならぬものの気配に欠けて、ナマすぎる。まあ彼女の問題というよりシナリオの罪だと思うけど。ヒロインとの絡みぐあいが前作より弱いので、たたる必然性も弱くなっちゃう。窪塚君が弱いからかなあ。富江から呼び出し受けてヒロインが車椅子で廃病院へ乗り込み、血の足跡がついている階にどんどん進んでいくのを納得させるほどには、窪塚君に魅力がなかったからなあ。
[ビデオ(邦画)] 5点(2008-07-30 11:09:15)
848.  流転の海
森繁が若いときだったら似合いの配役だったんだろうけど、遅すぎました。本人がやりたがったらしいが、もう脂っけが抜けちゃってて、この役無理。これ、第一部ってことで、登場人物羅列の紹介篇で、これがあとでこう絡んでくのかな、と伏線を勝手に想像する楽しみはありましたが、でも映画の楽しみの本道ではないわな。けっきょく続きは作られずじまい。共産主義の人っていつも机の上に「資本論」を置いておくものなのでしょうか。焼け跡にはいつも「リンゴの歌」しか流れてなかったのでしょうか。なんか、これならこう、という安直な記号みたいな場面が多くて。
[映画館(邦画)] 5点(2008-04-25 12:12:47)
849.  ゲゲゲの鬼太郎(2007)
そう熱心なファンだったわけでもないが、ねずみ男は好きだった。卑怯と愛嬌が混ざった独特のキャラクター。と言ってそれが釣り合って安定してるわけでもなく、ときに大きく傾き、鬼太郎へのねたみが噴出したりして事件を引き起こす。一番人間臭い妖怪だ。この映画の大泉洋は好演だったんだろうが、でも三次元の俳優が実写で動くと、二次元のマンガより薄っぺらになってしまうのはなぜなんだろう。どうしても愛嬌のほうが出てしまい、裁判で鬼太郎を告発するとこなんか、周囲をもっと唖然とさせるほどのドス黒さが欲しい。まあそう真剣に見る映画じゃないんだけどね。キャスティングに払った労力の何パーセントかをシナリオづくりに回してもらいたかった。大したことやってないんだけど西田敏行のボヤキ系の語りがおかしく、踊る猫娘・田中麗奈がかわいい。
[DVD(邦画)] 5点(2008-04-14 09:18:08)
850.  しゃべれども しゃべれども 《ネタバレ》 
どこかで引っかかってくれるかと待ちながら、とうとう終わってしまった映画。登場人物の誰一人、明確な像を結んでくれない。そのシーンが終わってから、じゃあこういうことを言う場面だったのか、と理解することが多かった。主人公が演ずるせわしない「火焔太鼓」、師匠が褒めて、そうか、これ独自の味を出した名演として見る場面だったのか、と理解した。ラスト、若い二人が抱き合って、そうか、二人の恋愛感情は結婚を決意するところまで進んでいたのか、と驚きながら理解した。でもそうやって理解していく映画ってつまんない。括弧付きの「下町情緒」も、テレビの特番みたいに上滑りしている。落語家による話し方教室って実際にあるのかもしれないけど、でも落語と会話術って正反対のもんでしょ。落語は一人で会話やっちゃうんだもん。落語家がテレビドラマに出演すると、人の話を黙って聞いてる場面で間が持てなくて困ります、とかつて文珍が言ってた。そりゃそうだろう。落語でコミュニケーションを学ぼうってこと自体、勘違いもいいとこだ。
[DVD(邦画)] 5点(2008-03-16 12:23:05)
851.  女番長 野良猫ロック
タイトルでは和田アキ子のほうが梶芽衣子より先だった。和田の演技力によっては女番長シリーズを考えていたのかもしれないが、彼女には歌に専念してもらうことにして、梶芽衣子の野良猫ロックとしてシリーズ化したということか。でも今見ると主人公はどちらでもなく、70年の新宿そのものだ。開発中の西口がたっぷり見られる。ガスタンクまで見通せる広大な空き地、工事中のとこってすぐ子どもの遊び場になっちゃうもので、もう藤竜也はじめみんなで走り回って遊んでる気分。オートバイとクルマの追っかけで、地下道や歩道橋を走り回るの、今じゃOK出ないだろう。いっぽう東口はサイケな気分、モップスにオックス、あとひとつ知らないGSも登場し、そのグループが歌ういかにもあのころのセンチな響きが、恥ずかしくも懐かしい。そうそう、虚無感を漂わせて話を終えるのもこのころの流儀だったっけ。ボクサーのコーチ役が青木富夫、かつての突貫小僧だ。
[DVD(邦画)] 5点(2008-01-31 12:19:00)(良:1票)
852.  悲しい色やねん
私の日記によると『小林薫と藤谷美和子のとこだけ面白い。藤谷がピューッとお酒とばしてビール瓶で殴られるところのみ唯一緊張してた。森尾由美の「そ~れ~ま~で~」でシラけちゃった(まったく似合わない彼女が緋牡丹まがいに賭場で仕切ってるシーンの記憶)。マットーな人が一人も出てこないってことで、かえって森田の世界が空回りしちゃったのか。繰り返される水面上を滑るカットが森田好みって気もするが、この人は基本的には室内シーンが多い映画のほうがいいのかもしれない。江波杏子(ヤクザの親分)は男に見えなかった』そうだ。
[映画館(邦画)] 5点(2008-01-27 12:25:34)
853.  市川崑物語
もしかして映像による作家論ではないかという期待を抱いて見た。作家論の本で、いろいろシーンについて触れてあっても、スチール写真が参考に掲載されているだけだと、もひとつよく分からないことが多い。動く映像には動く映像で説明してほしい、と常々思ってた。まして市川崑となれば、あのカットのリズムの秘密を、同業者に分析してもらえるかと期待する。でもそういうことやってくれないの。金田一シリーズのとこで、そのリズムだけ見せて、やっぱりすごいな、と唸らせてそれだけ。さらに「照明について多く語りあった」と証言しながら、その内容を教えてくれないのは、これはもうイジワルと言うしかない。けっきょく、うっすらと危惧していたとおりの、新犬神家公開へ向けたPR映画でしかなかった。
[DVD(邦画)] 5点(2008-01-19 12:27:40)
854.  憲兵とバラバラ死美人
基本は江戸時代でもかまわないような筋立てだが、昭和12年に設定したことで、それなりの味わいはある。憲兵隊の拷問は江戸時代の拷問よりまだ身近であっただろうし、殺人者に後腐れのない満洲という逃げ場があるのも時代ゆえ。陸軍病院やその霊安室の暗さも、やはり近代日本ならではの暗さだ。憲兵と警察、中央と地方の確執も入れてある(舞台は仙台)。ただその時代色をどっぷりと味わう、というところまでは至っていなかった。犯行再現シーンにサイレント映画的な味あり。
[映画館(邦画)] 5点(2007-12-03 12:17:00)
855.  進め!ジャガーズ 敵前上陸
ここらへんの映画を見ると、もう懐かしさが先に立っちゃって、軽薄さすら美しい。中村晃子ですら角度によってはかわいいのだ。悪玉内田朝雄の娘やった人、なんて言ったっけ、尾崎奈々? 懐かしいなあ。ジャガーズが歌ってる上のほうの階で意味もなくゴーゴーを踊ってた青山ミチ、スチュワーデスの東山明美、さらに泉アキ、当時は許せなかった面々も、今なら許せる。そうそう、円楽が星の王子さまで売ってたころなのね。横浜ドリームランドのロケがあるが、前年の日活映画「夢は夜ひらく」で園まりと高橋英樹が別れるのもここだった。東京オリンピックから大阪万博へと向かうこの時期、大型レジャー施設が次々と生まれ(ドリームランドは64年開園)、遊び慣れてきた若者たちを呼び寄せようと映画でタイアップした企画が流行していたと思われ、66年の松竹映画「恋と涙の太陽」では、富士急ハイランドで橋幸夫と倍賞千恵子(どちらも当時はアイドル)の恋も芽生えるのだったが、ちょっと話が脱線してますね。ジャガーズ映画に戻って後半、南の島に舞台が移り、ミリタリールックやゲバのヘルメットが元日本兵の鉄かぶとと対照されるあたりに、脚本小林信彦の匂いがただよったか。
[映画館(邦画)] 5点(2007-11-23 12:23:24)
856.  長い散歩
あまり楽しめなかったのだが、その理由が難しい。話の線が単調だけど、どちらかというと映画ってあんまり複雑な筋より単純なほうが面白くなるのだから理由にならない。人物の造形にしても同じ。ただなぜか無人の風景のカットになるとホッとした。コンビナートの遠景、ローカル線の駅、廃校…、なのにそこに役を持った人物が入ってくると、とたんに画面がしぼんでしまう。なぜなんだろう。設定された役柄自体がそれだけでもう表現の代理になってしまい、かえって役者自身の表現を封じてしまった、とか…。
[DVD(邦画)] 5点(2007-10-23 12:09:19)
857.  クレージー大作戦 《ネタバレ》 
ハナ肇は植木等や谷啓に比べ、コメディセンスではやや劣るところがあるのだが、本作ではけっこうおかしかった。実直に勤めてきた刑務所所員で、もうすぐ表彰されるというときにクレージーの他のメンバー演じる囚人たちに脱獄されてしまう。経歴に傷がつかないよう、脱走した面々を穏やかに連れ戻そうと説得しているうちにずるずる深入りして、強奪計画に加担してしまうという役割り。その愚直さがハナのキャラクターに合って、このずるずる感がなかなかおかしい。もっとも金庫破りするときの谷啓の手つきや首の曲げ具合などのほうが、よりストレートに笑わされたけど。
[映画館(邦画)] 5点(2007-09-29 12:22:47)
858.  キングコング対ゴジラ
数十年ぶりに見直した懐かしの映画。フワリと宙に浮くキングコングにファンタジックな味わいはあったけれど、おおむね怪獣がらみのシーンが記憶よりもかなりチャチだったので呆然とした。「モスラ」は見直しても充分感動できたのに。そのかわり、おそらく子どものときは退屈していたであろう島の住民の踊りに魅せられた。伊福部昭節全開、フェリーニにおけるニーノ・ロータもかくやと、映像と音楽のコラボレーションの輝かしき達成! 暗黒舞踊のようなモダンダンスをリードする根岸明美(この3年後に「赤ひげ」の名演)も妖しくまた美しい!
[DVD(邦画)] 5点(2007-09-13 12:15:20)
859.  稲村ジェーン
前半はかなりつらかった。後半はこちらで意識の緊張度を落としたので「ややつらい」ぐらいですんだ。どうもだらだらなのよね。引きつけるものが「大波」だけで、それだけで興味をつないでいくのは、サーファーでない身にはしんどい。出てくる子どもたちが面白くないし、そもそも人間に対する興味がない監督みたい。最後の演奏を8ミリで撮ってるとこなんかちょっといい。あるいは地下通路の端の階段に降る天気雨とか。風でおもむろに盛り上げた映画らしい部分の後が、SFXになっちゃうの。小銭を壷に入れて水が溢れるとこなんかも映画らしいんだけどなあ。そういう部分部分でいいところはあった。「愛しちゃったのよ」のクワタ風バージョンも聴けます。
[映画館(邦画)] 4点(2014-03-08 09:18:23)
860.  スキ!
このヒロイン、屈託がなくて天真爛漫、って造形なのかもしれないが、はた迷惑な愚鈍にしか見えなかった。その「はた迷惑」ぶりを中心に持ってくれば安部公房の「友達」になったかもしれない(そういう狙いの映画じゃないのは分かるけど)。90年代の「友達」は、隣人愛じゃなくカワイイとかテンシンランマンでやってくるんだ。追い出されたとき、嘘泣きじゃなくって、本当にしくしく泣いてたほうがもっと怖いんだけど。人の迷惑を考えないってことが素直さの表われってのは幼児まででしょ。エレベーターが停まるとちゃんとロウソクを用意してあったり、階段でつまずいて転ぶと「いつもだったら骨折だった」と喜んだり、のあたりは楽しい。モノトーンのこの世に色を塗っていくのは、そう、君自身なのだよ、という話。山下洋輔の「乙女の祈り」が流れる。
[映画館(邦画)] 4点(2013-12-26 09:40:59)
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