1281. にごりえ
三つの話から成るオムニバス。 樋口一葉の小説を映画化したもの。 第一話と第二話は普通の出来。 第三話はとても良い。 山村聡、淡島千景ともにいい味を出している。 最後の幕切れはありきたりだが、その裏には、理屈では割り切れない“切りたくても切れない男女の仲”という、永遠不変のテーマが横たわっている。 そう、成瀬巳喜男監督の作品に通ずるテーマが、本作の根底には流れているのだ。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-11-27 20:25:49) |
1282. 大人の見る絵本 生れてはみたけれど
小津のサイレント作品は大体観てきたが、本作は特別秀でているとは感じなかった。 本作が他の小津サイレント作品に比べ、高く評価されている意味が分からない。 というか、他の小津サイレント作品って、そもそも観ている人が少ないだけの気がする。 本作にこれだけの評価が集まるのであれば、もっと他の小津サイレント作品を観て欲しい。 そんな気持ちになってしまった。 [ビデオ(邦画)] 5点(2007-11-26 21:58:03) |
1283. 鬼哭 KIKOKU
三池監督の、この手の作品は似た様なものが多く、観た後に全く区別がつきません・・・ [ビデオ(邦画)] 5点(2007-11-26 17:18:12) |
1284. お引越し
田畑智子という子役、どこかで見たことがあるなぁ・・・と思っていたら、現在も活躍している、あの「タレント」の田畑智子なんですね! 田畑智子のデビュー作ということで、何か掘り出し物を観たような気になれました。 しかし、鬼の様な長回しの連続ですなぁ。 すごい、すごすぎました。 溝口健二もビックリの気合いの入った長回しシーンの数々に感動しました。 しかも、当時まだ子供だった田畑智子を使っての、あれだけの長回し。 さぞかし厳しい演技指導を受けたのでしょうな。 田畑智子というタレント、いや、「女優」を見直しました。 単なる愛嬌のあるタレントではなかったんですね! [ビデオ(邦画)] 7点(2007-11-23 23:46:51)(良:2票) |
1285. 宮澤賢治 -その愛-
当時好きだった酒井美紀と中山忍の個人的な“夢の共演”が実現し、喜び勇んで映画館まで足を運んだことを思い出す。 もうあれは10年以上も前のことなのか・・・ 時が経つのは早いものだ。 [映画館(邦画)] 6点(2007-11-22 20:14:31) |
1286. 四つの恋の物語(1965)
吉永小百合より断然、芦川いづみ! 芦川いづみの美しさが何より際立っていた。 最後も晴れやかな幕切れで気分爽快。 難しいことを考えずに、女優たちの美しさと楽しさを満喫すべき作品である。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-11-21 00:34:10) |
1287. 青春の夢いまいづこ
小津のサイレント作品の中では、比較的安心して観られる方じゃないでしょうか。 学生時代、青春時代に構築した“友情”という目に見えないものが、社会に出て環境が一変し、崩壊していく・・・そんな危機感は誰にもあるものです。 そして、それは時に現実に起りうる悲劇なのです。 それを巧く表現した本作。 なかなかの佳作だと思いますけどね。 かと言って、特別な感慨や感動が起るという作品ではありませんが・・・ [ビデオ(邦画)] 6点(2007-11-18 00:25:11) |
1288. 妻の心
最近、映画館で着々と成瀬巳喜男作品を観ている。 今回は『妻の心』。 前回観た『鰯雲』よりはいい出来。 高峰秀子、小林桂樹、三船敏郎ら、出演陣がとても良い。 終盤の持っていき方も、まさに“成瀬流”。 夫婦というもののあり様と因縁を、作品を通して、観る者にとても分かりやすく訴えかけてくる。 川島雄三監督にも似た“庶民の息吹が聞こえてくる様な”風景描写は相変わらずお見事。 その時代時代の街風景を、これほど丁寧に、そしてリアルにフィルムに焼き付けた監督はいただろうか。 その点においても、成瀬監督は傑出している。 次回も映画館で鑑賞予定の成瀬巳喜男監督作品、『あらくれ』を観るのが楽しみだなぁ~! [映画館(邦画)] 7点(2007-11-17 20:02:42) |
1289. 女の園
どうも木下監督は真面目過ぎて、私には合わない。 小津監督の様なユーモアもなく、溝口の様な良い意味でのネチっこさもない。 男の映画を撮りまくった黒澤明監督に対し、木下監督はその女性版といった感じが、個人的にはする。 つまり、良くも悪くも直線的なのである。 これは良いとか悪いとかではなく、完全に好みの問題。 直線的で張りのある作風が好きな人には向いた監督かもしれない。 しかしながら、私にとっては黒澤明監督同様、どうも相性が悪いようだ。 [DVD(邦画)] 5点(2007-11-17 11:50:25) |
1290. 雪之丞変化(1959)
長谷川一夫の『雪之丞変化』は2本とも観たが、本作“マキノ版”の方が良かった。 やはり、長谷川一夫より大川橋蔵の方がかっこよい。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-11-17 11:41:09) |
1291. 稲妻(1952)
なるほど、あの稲妻はそんなきかっけを示唆していたんですね、青観さん。 まだまだ映画を観る力が足りないようです。 それにしても、あまりに香川京子の出番が少ないのが残念で仕方ないです。 [DVD(邦画)] 6点(2007-11-15 20:59:28) |
1292. ソラノ
浅野忠信の初監督作品『トーリ』を素材にして作られたドキュメンタリー作品。 浅野忠信へのインタビューやトークを通じて、俳優とは別の“素顔の浅野忠信”を垣間見ることのできる貴重な作品である。 そういった意味では、『トーリ』よりも断然楽しめた。 もしあなたが浅野忠信ファンならば、必ずこのドキュメンタリー作品を観るべきである。 ただし他の登場人物のトークは理屈っぽいだけでつまらないので要注意。 [DVD(邦画)] 5点(2007-11-14 11:43:07) |
1293. ファンキー・モンキー・ティーチャー3 康平の微笑
浅野忠信を目当てで鑑賞。 浅野忠信出演作の全てを鑑賞することを自分に課している以上、本作を観ないわけにはいかない。 本作ではノンクレジットながらも、浅野忠信は出演しているらしい。 「らしい」と書いたのは、顔が映っていないから。 本人がある時、本作にエキストラで出演したことをもらしたらしい。 [ビデオ(邦画)] 4点(2007-11-14 11:38:41) |
1294. パンツの穴 キラキラ星みつけた!
浅野忠信を目当てで鑑賞。 若い頃の浅野忠信を観ることのできる貴重な作品。 [ビデオ(邦画)] 6点(2007-11-14 11:36:03) |
1295. 淑女と髭
小津のサイレント作品でも初期の頃はコメディ要素が強すぎるきらいがあった。 しかし本作は、コメディ要素の中に人間味が加わり、バランスの良さが格段に上がっていた。 しかし、あの大げさな髭には笑った。 いかにも作り物じゃないか! [ビデオ(邦画)] 6点(2007-11-12 00:20:49) |
1296. 噂の女
久しぶりの溝口作品! それだけで既にワクワク。 オープニングも溝口作品らしく素敵。 しかしながら、内容的には突出したものは感じられず、少し不満あり。 溝口監督らしさは十分に出ていたと思うが、この不足感はいかんともし難い。 これで現存する溝口作品の全制覇まで、あと7作品となってしまった・・・ あー、寂しい。 [DVD(邦画)] 6点(2007-11-12 00:07:51) |
1297. デルス・ウザーラ
前半は何てことのない密林探検モノで普通に見てました。 ところが、後半に入って、デルスの様子が変わってくる辺りから、俄然面白くなってきましたね。 特に、皮肉めいたラストシーンを含め、終盤はかなりの出来。 探検シーンはタルコフスキーの様な映像美があり、そして全般的にはジョン・フォードを思わせる明解に楽しめるストーリー展開でした。 長めの作品で、観る前は警戒していたんですが、予想していたより楽しめたので、得をした気分になりました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2007-11-11 11:54:16) |
1298. 驟雨
いやぁ、これ面白かったっす。 成瀬作品の中では『おかあさん』の次によかったっす。 そして青観さんのおっしゃる様に、本作でも香川京子が抜群にかわいい! 夫の愚痴をこぼしている時のムクレ顔ったら、かわいくて噛み付きたくなっちゃうくらいかわいい! 顔のパーツが、ダウンタウンの浜ちゃんの様に、中心に寄ってる感じがまた、いとおしい。 ただし、前半はやや退屈。 後半、尻上がりに良くなり、特にラストは最高! あの終わらせ方は、最近観た邦画の中ではピカイチだった。 男女の腐れ縁的なテーマを描かせると、やはり、成瀬監督の右に出る者はいない気がする。 本作は“惚れた腫れた”という、一筋縄ではいかない夫婦関係を、絶妙に描き出しており、ユーモア感も相まって、素晴らしい出来栄えの作品である。 [ビデオ(邦画)] 7点(2007-11-09 20:26:45)(良:1票) |
1299. 薔薇合戦
三宅邦子、若山セツ子、桂木洋子の三姉妹が印象的な成瀬巳喜男監督の作品です。 [ビデオ(邦画)] 5点(2007-11-08 13:29:29) |
1300. パイパティローマ
沖縄、特に石垣島方面が美しく幻想的に映し出された小品です。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2007-11-08 13:28:12) |