1. コクリコ坂から
《ネタバレ》 「ゲド戦記」をわざわざ映画館に観に行き心底後悔した私は、当然ジュニアの第二作を観に行くために時間とお金を割くという愚挙出る気にはならず、DVDも観ようとは思わなかった。先日テレビ初登場!となっても、当然観もしなかった。ところが中学生の娘に「絶対観た方がいい」としつこく勧められ、録画したものを観ることに。少なくとも中学生の娘の心をしっかりと捉えたようだ。しぶしぶ観た。そうすると、ゲドの轍は踏むまいと父とジュニアが頑張ったことだけは感じることができた。不快感もなく、絵も綺麗。音楽も心地よく、観た後に怒りはわかない(無理やりの大団円に疑問は残る)。ただ…。これはジブリ作品なのか?という一点において、やはり不合格。ジブリは、観た後にざわざわするものが残るはずなのだ。「不思議」なことが起こりつつ、「心動かされる」ものなのだ。この作品は、それがない。「躍動感」、言い換えれば「これを伝えたかったんだ」という力技っぽい熱意が全く感じられない。父が腑抜けたのかジュニアに二度と失敗させられないという親バカ根性で血迷ったのか…。とにかく無難。ジブリはこのまま終わってしまのか?という懸念については、今年公開される最新作を待ってから論じることにしたい。皆さんおっしゃってる通り、「ジブリ」の看板をはずせば一佳作だと認めます。「傑作」じゃなくて「佳作」ね。 [地上波(邦画)] 5点(2013-03-03 00:36:55) |
2. 大奥(2010)
《ネタバレ》 映画館で観ました。正直に言えば嵐ヲタなので、二宮目当てで娘と行きました…。ぶっちゃけ、正直な感想は「ニノ、ちっちゃい…」。玉木さんとか、佐々木さんとかを軽くぶっこえて行くキャラならば、やはり身長で負けていてはダメなのではないかと。原作のイメージもかなり違ってましたしね。でも演技での男気は十分に感じましたし、男が少ないから女を抱いてあげている場面では、必要以上の色気にドキドキはしました…。堀北さんとの感じもよかったです。でも絶対的に受け入れられなかったのはラストの嵐の「Dear Snow」でしたね。コウちゃんがあそこまで盛り上げてくれたのに、あの軽い嵐の歌声でぶち壊し。やっぱアイドルと映画って両立しませんねぇ…まじ残念。特筆すべきは阿部さんと、若いツバメを演じた彼(名前失念、ごめんなさい)ですかね。ちょっと引き込まれました。大倉くんも演じながら迷ったでしょうが、すごく良かったです。お疲れさまでした。結局、GANTZの合間に撮った一過性の映画として忘れられていくんでしょうね…。でも原作の漫画家さんは大好きなので、またちゃんとしっかり映画化されることを願うばかりです。コウちゃんと大倉くんにこの点数を捧げます。 [映画館(邦画)] 5点(2011-09-04 00:29:34) |
3. 隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS
《ネタバレ》 惜しいですね~。黒澤作品を見ていないので、まったく比較せずの感想ですが。阿部ちゃんの眼力や、椎名さんの悪役っぷりは申し分なし。アイドル松本潤を、あそこまで汚れっぱなしで登場させ(その汚れっぷりは、最後まで宮川大輔と何ら変わりがなかった)、長澤まさみのサービスシーンが一切なくても、意外に楽しめていたストーリーが あの瞬間(そう、馬に乗って彼らが飛び出してきた瞬間)に崩れ去り、大笑い(失笑気味)へと変換されてしまった。あれだけ苦労してエレベーターで脱出した空間を、馬の一蹴りで戻ってくるのかよ…。ありえないよー監督詰めが甘すぎるよ(泣)まあラストのくくり方は嫌いじゃないですけど。主題歌も含めて、観終わった後味は悪くはなかった。でもやはり素材と脚本がもったいない感じがするなあ…。 [DVD(邦画)] 5点(2009-04-09 02:12:06) |
4. ヤッターマン(2008)
《ネタバレ》 おそらく少数派の、櫻井を観るためだけに映画館に行った立場の者ですが…。くすっと笑える場面があったとしても、下ネタに引いてしまう場面の方が多く…。春休みで小5の娘と一緒に行ったために隣の娘の反応を気にしてしまったため集中できず…。肝心の翔くんは終始マスクをしているし、みなさんご指摘の通りあまりにキャラが薄く…。最初の30分だけ切り取って言えば、深田恭子演じるドロンジョ様が主役なのでは?と思ってしまう出番の中途半端さ…。とどめはあまりのテンポの悪さ。正直途中でダレダレでした。次週の予告でちょっと気分upになったものの、観終わった後はこのレビューのごとく………(てんてん)多発の微妙な気分。確かに深キョンのコスチューム姿ははまっていたけれど、ご指摘もあった通りあれはドロンジョじゃないと思うし。むしろあの○○シーンでドン引きしたし。結論、これは男の子のための映画だね。阿部サダヲさんと美術スタッフに敬意を表してこの点数。 [映画館(邦画)] 4点(2009-04-02 13:23:08) |
5. 花より男子F(ファイナル)
《ネタバレ》 いや~厳しいですね。大ヒットした映画ながら、映画としての価値は皆無ってことでしょうか。でもラスベガスのホテルを借り切って撮ったという噴水は一見の価値がありますし、香港の夜景もかなりきれい。無人島のあの生き物はLOSTファンをも喜ばせてくれた…ということで、大目に見てやってもらえませんか??そんな私は松潤ヲタ。無人島の愛してるシーンだけで二度も三度も観に行ってしまうんですよ。あと、男性陣には不評のようですがF4が揃い踏みっていう画はやっぱり嬉しい。 はい認めます、F4と真央ちゃんファン以外の方々には全く無意味の映画だと。でもあれだけお金をかけて、エンターテナーを追求し、最後ハッピーなところに連れて行ってくれた監督には感謝します。DVD保存するぞ。 [映画館(邦画)] 5点(2009-01-31 21:37:34) |
6. 眉山
原作は読んでいません。これは同じような体験をしたかしないかで評価が分かれる作品だと思う。家庭がある人を愛して、報われない時を過ごし、その人の子どもを生み、その人の故郷で暮らす…。その重みを感じることができる人間にとっては心に響く映画です。手法としては奇にてらう訳でもなく淡々と描いている。その淡々とした映像に返って号泣してしまいました。宮本信子さんはすごい役者だと思う。阿波踊りのシーンも迫力があって良かったです。泣きました。 [CS・衛星(字幕なし「原語」)] 6点(2008-05-05 00:17:25) |
7. 映画ドラえもん のび太と緑の巨人伝
映画館から怒り心頭でぐったりして帰ってきてレビューする気にもなれなかった私ですが、ここでの好評価にびっくり!!!!ドラえもん映画って少なくとも(出来が良かろうが悪かろうが)オリジナリティを大切にして誠意をもって創ってくれているというイメージだったんですが、何ですかこの作品は???ジブリのパクリ(ラピュタありナウシカありもののけ姫ありもうごった煮)で適当に作ってるだけじゃないですか???言いたいこと伝えたいことがあるのは認めますが、表現方法が他の映画のパクリでは何の説得力もありません。今後ドラえもん映画は絶対に映画館に観に行くまい、と決めたほどがっかりした映画でした。オリジナリティの復活を切に望みます。 [映画館(邦画)] 2点(2008-04-06 21:45:48) |
8. 西遊記(2007)
《ネタバレ》 最後の40分でやっと映画観に来た気分になった。一つのエピソードだけでこの時間費やすのは無理だよね…。2~3のエピソードを織り交ぜるともっと展開もスムーズになっただろうに時間がもったいない。CGにしても、せっかくロケで醸し出した雰囲気をぶっ壊すようでは意味ないのでは?しかも話の途中でいきなり冬ソナ風に雪で戯れ始めたところではぶっ倒れそうになった。冬ソナだけじゃない、何だこれはドラゴンボールのサイヤ人か?何だこれは桃太朗侍か?いやいやアラビアンナイトか…。テレビドラマの延長だからと期待せずに行ったもののごった煮感は想像以上でした。ただ、誰だか全く分からない状態での登場にもかかわらず、あれだけの存在感を醸し出した岸谷五朗鹿賀丈史両氏はさすがだし、今期ドラマでも活躍してる多部未華子は、スクリーンでもいい味だしてた。特殊メイクで頑張った(だろう)出演者の皆様に4点献上いたします。 [映画館(邦画)] 4点(2007-07-30 20:39:10) |
9. 地下鉄(メトロ)に乗って
《ネタバレ》 う~ん…最初のトリップは良かったんだけどねえ。懐かしくて不思議で切なくて。でもトリップを重ねるに連れて違和感が。一体どういうタイミングでトリップするんだ?極めつけはみち子さんが実家に帰ってしまう場面…。ありゃないだろう、何故だ~~~!??とかなりパニクってしまった。この映画、佐吉さんを描く分には十二分に描けてると思うんだけど、とにかく女性の扱いが酷すぎる。都合よすぎる!原作読んでないけど、もともとそういうお話??とにかく途中まではうるうるしていたクセに最後はちょっと熱く腹がたちました。堤さんは、ドラマで放映中と同じ人とは思えない普通のサラリーマンを好演。頑張った俳優さんたちに4点献上します。 [映画館(邦画)] 4点(2006-11-14 23:47:31) |
10. ゲド戦記
《ネタバレ》 残念です。原作がもったいない。ストーリー展開は単調で前半はひたすら苦痛。後半ようやく主人公の心が伝わってきますが、その時点ではストーリー展開の拙さだけではなく、俳優が声優をすることの拙さ(菅原さん以外酷すぎる)、絵の粗さ(苦痛を感じたアレンの顔は酷すぎる)、キャラクターの既視感(あ、これ絶対あの映画からパクってきただろ…?と思わせてしまう。父親礼讃もいいですが、自分ってものはないのか?)&魅力のなさ(皆さんおっしゃる通りウサギは酷すぎ。悪役に血が通ってこそジブリ作品だと思っていたのに、ステレオタイプで笑うに笑えず…)に堪えに堪えているので、感情移入が全くできないのです。ゲド戦記を一度バラして再構築した…という感想もありましたが、そりゃないだろう?ってのが正直な感想です。原作はもっとちゃんとした世界観が存在しているし…ああもう比べたくもない。言ってみればこの作品、ゲド戦記という文学作品を小学生が一度絵にして、それをバラバラにして気に入ったところをはぎ合わせた夏休みの宿題、というところでしょうか。大切な作品を切り貼りされて、つらさを通り越して呆れています。とってもいいメロディの「テルーの唄」も、6月から聞きすぎてありがたみ半減。そういうお金儲けっぽいところが見え隠れするのも、評価が下がる原因なのは否定できません。繰り返しますが残念です。 [映画館(邦画)] 3点(2006-08-04 23:26:15)(良:3票) |
11. 星になった少年 Shining Boy and Little Randy
坂本龍一の音楽と映像がぴったり合っていたせいもあるかもしれない。昔から象が好き…という理由もあるのかも。実話のせい?とにかく感動した。SF大作…と言われている映画の迫力あるCGもいいけれど、そういう映画では感じることのできなかった、しみじみとした温かい感動。特にタイの象が並んでゆったりと歩いていく絵は素晴らしい。柳楽くん、お父さんとのシーンで見せるなんともいえない表情がさすがだし、常盤の号泣にも心をゆさぶられた。いい映画でした。 [映画館(字幕)] 7点(2005-08-14 21:11:24) |
12. 東京タワー
岡田准一や松本潤の美貌を楽しみつつ、黒木瞳の年とらなさ加減に内心賞賛を送り、自分の身にもしもこんなことが起きたら…と寺島しのぶの方に感情移入しながら(黒木に自分を重ねる、なんていくらなんでもそこまでずーずーしくなれない…)つかのま別世界にトリップさせていただきました。東京タワーの夜景と、溝口肇の音楽も良かったし。…ただ、黒木瞳ファン以外の男性がどうやってこの映画を楽しむのかは激しく疑問。寺島しのぶの脱ぎっぷりとキレっぷりは見事だけど。原作とは違うラストも賛否分かれそうですね。 [映画館(字幕)] 5点(2005-01-19 14:05:13) |
13. 千と千尋の神隠し
《ネタバレ》 「トンネルを抜けたらそこは・・」というシチュエーション自体むしろ使い古されたというか、目新しさは何もない設定なのに、ガツガツ食べることで豚に変身する両親とか、正体不明のカオナシとか、水没した中の電車とか、こちらの想定外のアイテムと印象的な場面をもってぐいぐい引き付けていく手腕はさすが。ゲド戦記を読破した今なら、真の名前を失うことは己を失うこと…という設定や、名を持つ竜が出てくることなど、ゲド戦記に大いなる影響を受けていることがわかるのだけれど、当時映画館で見た当時は、ただ引き込まれ、そして最後に素直に感動した。千尋がハクに寄せる想いはまっすぐで切なく、無気力だった千尋の変化と成長は共感を覚える。隠されたものを一つ一つ検証していくと(少女に遊郭で客の体を洗わせるということの是非など)、ただ素直な感動物語…というものとは別のものである、ということもわかるけれど、あざとさを感じさせず観終わった後に清涼感のみ残すことができ、これだけ多くの支持を得るということが宮崎駿という人の力量を示しているようにも思える。この力量をもってして真っ向勝負のゲド戦記が見たかった。 [映画館(吹替)] 6点(2004-07-08 23:04:34) |
14. 千年の恋 ひかる源氏物語
《ネタバレ》 天海ファンだった友人と、わざわざ映画館に観に行った。豪華な女優陣、美しい源氏を観られるものと期待していたのに、まさに脳天割られるほどのくだらなさ。 なぜか松田聖子が空を飛ぶ。なぜか細川ふみえが水中ヌード。どこが源氏物語だ? この衝撃はおそらく一生忘れられないでしょう…。 高島さんの美しさと、吉永さんに敬意を表して1点。 [映画館(邦画)] 1点(2004-03-24 20:44:05) |
15. たそがれ清兵衛
いい映画ですね。邦画ってあまり好きじゃないんだけど、さすが山田監督。画面へのこだわり、作品への想いが伝わってきます。静かなんだけど山場もあり、最後はじわっとくる。藤沢周平の原作ものって、ドラマにしろ映画にしろ、キャスティングがはまってる作品が多くて嬉しいことが多いんだけど、これもその一つになりました。 [地上波(字幕)] 7点(2004-03-24 20:38:37) |