1. 八甲田山
《ネタバレ》 橋本忍脚本にアクションを加えたらどうなるか? もうそれだけで、一見の価値がある。 見事なリーダー論になってる。 二つの隊が、雪の中の行進をする。 それぞれの隊のリーダーの在り方で命運が変わる、と言ってもいいくらいの違いがある。 吹雪の中、あと2キロの目的地に行くか行かないか、土地に詳しい案内を頼むか頼まないか・・等々 中盤、北大路欣也の部隊が全滅したあと、高倉健の部隊が進むかどうか、 軍本部は中止させたいが、連絡方法がない、というとこは、もっと見せ場にできたと思う。 ラスト、生き残った部隊が、日露戦争で全滅したという説明書きが出て、鑑賞後、凹んだ。 (実話ですよね。簡単にコメント言えない) 木村大作の撮影が見事!さすが日本を代表するカメラスタッフ! [DVD(邦画)] 7点(2024-04-07 21:10:13) |
2. 座頭市 THE LAST
《ネタバレ》 阪本順治の「ザ・座頭市」ですね。 とても映画的ではあるけど、座頭市の映画ではないですね。 座頭市の魅力と言うのは、好敵手や敵とも言えない相手(時には愛する相手)と やむにやまれぬ決闘をするのが魅力です。 仲代達也と闘わせたりするアイデアも面白いですし、すべりやすい雪でのアクションのアイデアも 秀逸ですが、やはり阪本映画としてしか面白がれなかったですね。 このタイトルにめげずに、どんどん色んな監督が座頭市を創れればいいんじゃないでしょうか? 「座頭市~お終い~」「完結編」「さらば座頭市」とか。 なんちゃって最終回にして、また新しい座頭市が観たいです。 日本映画、得意じゃないですか、そういうの(笑) [DVD(邦画)] 7点(2024-03-31 02:52:14) |
3. 御存じ いれずみ判官
《ネタバレ》 遠山の金さんですね。 時代は、天保の改革の頃。(幕末前の江戸後期) 普段は遊び人の金さんが、何気に正義のために動く。 この映画には銭屋五兵衛まで出てくる。 講談ではおなじみのキャラらしい。 古本屋に、この人だけのテーマの本があったから、有名なんだろうな。 ラスト、狂言を演じつつ、真相をお上に訴えるとこが何とも粋ですね。 1950年後半から1960年くらいのカラー時代劇は面白い! [DVD(邦画)] 7点(2024-03-26 02:55:07) |
4. 丹下左膳(2004)<TVM>
《ネタバレ》 テレビ映画の丹下左膳。 丹下って吉宗の頃なんだね。 暴れん坊将軍と大岡越前のころですな。 シリーズ物の時代劇映画って、この頃と、江戸後期から幕末にかけてと大きく二つに分けられる。 鞍馬天狗や眠狂四郎は後者。 そして、本作だが、分かりやすい丹下だね。 初めて丹下を観る人には、いいかも。 [DVD(邦画)] 7点(2024-03-16 22:50:21) |
5. 丹下左膳 百万両の壺
《ネタバレ》 丹下左膳には、鑑賞のコツがいる。 これ一本観ても、さほど面白さが分からない。 丹下左膳は何本かあるが、基本ストーリーは同じである。 ただ、ラストのこけ猿の壺についての落とし前をどうするか、 そこを職人監督が、競って面白くしてるのだ。 本作は、平成以降の丹下左膳。 ホームドラマ風の左膳である。 そして、いじめやら浮気やら、いかにも現代的。 昭和の監督たちは、こけ猿の壺の奪還作戦など、チャンバラ重視である。 自分はそっちの方が好きなのだが、今の人は好まないらしい。 スタイリッシュな豊川丹下である。 ラストの殺陣は、カッコイイ。グッド。 [DVD(邦画)] 7点(2024-03-10 21:17:28) |
6. 春に散る
《ネタバレ》 原作では、広岡のサイドが、藤原と佐瀬さんの他にもう一人いるんだよね。 哀川がそのもう一人も兼ねてる。 他にも超能力少女まで出てくるんだけど、本作はシンプルにちゃんとまとまってる。 いや~、失明の危険があって、アメリカ帰りのチャンピオンと対戦となると、 そりゃ~ラストはああなるよねぇ・・ 痛々しい試合でした。 そういえば、ボクシング映画「アンダードッグ」でもそんな状況で試合してましたね。 面白かったです。 瀬々監督と佐藤浩市は、絶妙のタッグで名作を生んできた。 とにかく佐藤浩市を使い倒そうと言わんばかりに、難役を演じさせてきた。 本作で、その幕を閉じたかのように思える。 ご苦労さまとしかいいようがない。 え、まだまだですか!? 応援してます! [DVD(邦画)] 7点(2024-03-05 23:38:16) |
7. 新・座頭市 破れ!唐人剣
《ネタバレ》 異国の唐人の剣の使い手との友情と、 言葉が通じぬゆえの勘違いから来る決闘。 座頭市シリーズは、気持ちが通じていたり、愛し合っている相手と、 止むに止まれぬ果し合いが見せ場。 同時期の任侠物がドンドン進化して、 内容がてんこ盛りになってきてるのに、呼応するかのように、 本作も詰め込み過ぎの時代劇。 唐人の修行を共にした僧の裏切りとか 役人を斬らざるを得なかった原因の子供とか、てんこ盛りである。 モンスター座頭市をいかにワンパターンに見せぬ 工夫が座頭市シリーズのツボである。 [DVD(邦画)] 7点(2024-03-03 23:19:40) |
8. THE FIRST SLAM DUNK
《ネタバレ》 え?ラスト・・ 流川じゃないんだ!? [DVD(邦画)] 7点(2024-02-29 22:29:14) |
9. こんにちは、母さん
《ネタバレ》 人間を追い詰める映画の多い昨今、 山田洋次の映画は、僕らを抱きしめてくれる。 吉永小百合の演技も、これが地じゃないか、ってくらい自然。 温かさの中に時折見せるシビアな歴史も忘れない。 ありがとう、って言いたくなる映画も、今じゃ珍しい。 ありがとうございます、山田監督。 次作も楽しみです♪ [DVD(邦画)] 7点(2024-02-25 19:40:11) |
10. 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン
《ネタバレ》 頭のいい映画だなぁと思いました。 今の子どもは、こんなアニメ観てたら、将来どんなクリエイターになるんだろ? うん、ちょっと泣けました。 ヴァイオレットちゃんが、けなげすぎて、 リアルの女性よりも、女性です! [DVD(邦画)] 7点(2024-02-21 00:55:26) |
11. 人魚の眠る家
《ネタバレ》 泣けました。 藤原涼子のお母さんが、ちょっと狂気じみて、 娘を外に連れ出すあたり、これは何も言えなかった・・ ラストに至る展開が見事です。 映画としては、いい終わり方でした。 [DVD(邦画)] 8点(2024-02-10 18:08:48) |
12. マリアの乳房
《ネタバレ》 ラストのエンドロールで宮沢賢治の「ひかりの裸足」が紹介される。 あの世へ旅立つ前の風景が紹介されてる話だ。 マリアは、この世とあの世の中間の風景のような、性体験を可能にする能力をもった女性だ。 「ロクヨン」「ヘブンズストーリー」と我々を唸らしてきた監督、瀬々監督。 なんと京大卒で、ピンク映画からのたたき上げだ。 そんな彼のエロティックな話は、エロだけで片付けるのは、勿体ない作品が多いのではないか? そう思い、この映画を観た。 日本映画界は懐が大きい。 そう思うと、嬉しくなる。 [DVD(邦画)] 8点(2024-02-10 00:07:57) |
13. モリコーネ 映画が恋した音楽家
《ネタバレ》 映画中、誰かが言ってた。 「モリコーネの音楽は、何かの力だ。」 けだし、名言である。 [DVD(字幕)] 8点(2024-01-28 00:47:26) |
14. 37セカンズ
《ネタバレ》 障がい者は、手がかかるから、じっとしてという考えは、 保護する側のイヤらしい考えなのかもしれない。 難しいことでしょうけど、 本人を信じて、他人を信じて、世界を信じて・・ 難しいことでしょうけどね・・ (やっぱりコワい(笑)) [DVD(邦画)] 7点(2024-01-14 20:16:55) |
15. 楽園(2019)
《ネタバレ》 結局、少女を誘拐した犯人は誰か?はっきりしてない映画と思う。 ただ、このようなモヤモヤした空気を一掃する方法として この国は、村八分という方法を用いてきた。 海外からやってくる外国人には、ここがどう映るのか? それを問うた映画ではなかったか? [DVD(邦画)] 7点(2024-01-10 23:53:37) |
16. 少女は卒業しない
《ネタバレ》 「アルプススタンド」みたいな、地方の女子高生もの。 初々しくて、とても良い。 知人は「萌えた~」と言っていた。 なるほど、その通りだと思った。 「ダニーボーイ」のシーンは泣けた。 映画と相性のいい歌だよね。 アイルランドの歌で、歌詞を知ると、じ~んと来ちゃうよ(泣) [DVD(邦画)] 7点(2024-01-09 00:55:20) |
17. ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー
《ネタバレ》 え~、阪本監督って「花束のような~」の脚本も書いてるの~! どうりで、若い女の子の生態がよく描けてんだね~ 喧嘩上等の若い女性が、アクションするんだけど、これが切れが良くて、 唸ってしまう。 何度も観たいアクションシーン。 若い女性なんだけど、最後は殺しちゃうんだね。 情に流されず・・・・殺し屋だからね・・ [DVD(邦画)] 7点(2023-12-30 19:42:40) |
18. 鬼婆
《ネタバレ》 名監督に、多く出演する女優とコンビ組んでるパターンは多いが、 新藤さんと乙羽さんもそのパターン。 でも、汚れ役を引き受ける相方がいる監督はそうそういない。 篠田さんの相方、岩下志麻も結構頑張るが、なにせあの美貌。 乙羽さんは庶民的な顔立ちで、新藤監督の性への描写を引き出している。 見応えあり!本作。 短いながら、実にスゴイ話。 [DVD(邦画)] 9点(2023-12-21 21:59:02) |
19. グッドナイト&グッドラック
《ネタバレ》 実話なのか!? アメリカは、史実をよく映画にするね。 アメリカ人には、映画が面白いだろうね。 教養を深められるからね。 厳しい人が、厳しいとこから、闘い、世の中前に進むんですね。 [DVD(字幕)] 7点(2023-12-20 21:28:05) |
20. 丹下左膳 飛燕居合斬り
《ネタバレ》 なんだ、丹下左膳ってみんな同じ話なの?(マキノ監督のは別として) コケ猿の壺、伊賀柳生、ハギノ、源三郎、お藤そして、小僧。 登場人物は同じなんだけど、ただ違うのは、コケ猿騒動の落とし前をどうするか、 監督によって様々なんだね。 松田定次監督なんか、何本も撮ってるし・・ 昔の日本映画って面白い実験してんだねぇ。 同じ素材でラストを監督によって、腕試しなんだな。 中村獅童や豊川悦司のも現代風な落とし前なのだろうか?ちょっと観てみたくなった。 で、今回の五社監督のも悪くない。 将軍の前で、ああも騒いで、その上での大岡越前のお裁きも納得。 なにより、コケ猿騒動としては最大級。 お藤の行動も、唸りますよねぇ。 でも、コケ猿の秘密を唸らせたのは、松田監督の1958年ものが、俺は好きだなぁ。、 そして、ああもコミカルな丹下にした山中監督の異才ぶりにも唸るよねぇ。 山中監督の丹下が評価高いのは、料理の腕だったんだね。 あれ一本観ても、良さが分からない。 [DVD(邦画)] 8点(2023-12-13 00:46:39) |