1. プラトーン
もうリアル感が圧倒的。さすがに実際の従軍体験を元に制作されただけある。 ドラマらしい展開を敢えて過剰表現せずに、徹底的にドキュメントのように映し出す。戦争映画は数あれど、これほどリアルに恐怖を感じられる作品も無いのでは。 [DVD(字幕)] 9点(2011-03-20 16:28:24) |
2. キック・アス
これはキました。 ヒットガールだけでメシ3杯はいけます。 [DVD(字幕)] 9点(2011-03-20 16:14:53)(笑:1票) (良:1票) |
3. 未来世紀ブラジル
この作品を「好き!」って言った方が映画通っぽいのかもしれないが、ハッキリ言って疲れただけで、肌に合わなかった。終始ハイテンション、ハイスピードで映画が進んでいくが、緩急が無いためこのテンションに慣れてきてしまい、映画が長く感じてしまった。 ただカルト的要素満載の作品であることは確かなので、ツボにはまる人にはとことんツボなのだろうということも納得できる。 [DVD(字幕)] 5点(2011-03-05 14:23:01) |
4. ガンジー
「ガンジーを演じる」というあり得ないムチャ振りを、見事にやってのけたベン・キングズレーの神々しい演技に圧倒される。ガンジーを知るきっかけとしては、最高の歴史映画だと思う。 [DVD(字幕)] 8点(2010-12-11 15:25:36) |
5. インセプション
《ネタバレ》 「ダークナイト」に次ぐクリストファー・ノーラン監督作品、そして魅力的なCMということで期待しすぎた。 「夢に入り込み、夢に階層があり、夢が壊れる」という設定は物凄く良いし、上映開始30分ぐらいは、本当に引き込まれた。 個人的にはこのシンプルな設定だけを最大限に生かして、もっとコンパクトで骨太な作品に仕上げて欲しかった。過剰な言い回し、説明のしすぎで、中盤はかなりダレていたように思う。 ストーリーに着目しても、ダラダラとただただ長い主人公と奥さんのやりとり、仲間たちがなぜあそこまでハイリスクを犯してまでミッションに携わっているのかなど、納得出来ない点が多々見受けられた。盛り上げ方も、大袈裟な音楽で無理矢理盛り上げている感があり(大好きなハンス・ジマーの音楽だから余計に残念)、どうも危機感、切迫感が伝わってこない。 それとこの点は人それぞれで見解が分かれるところだろうが、「夢」というある意味無限に近いフィールドで物語を展開させているはずなのに、妙に制約じみたものが沢山あることに何だか矛盾を感じてしまった。 映像に関しては、今までに無い、本当に凄いものであるだけに、何だかとても残念。 かなり辛口な点数になってしまうが、劇場にいた半分ぐらいの人が中盤熟睡していたということもあり(もしかしたらインセプションされていたのか!?)、今までのノーラン作品で最低評価の3点。 [映画館(字幕)] 3点(2010-08-12 17:34:26)(笑:3票) (良:4票) |
6. スラムドッグ$ミリオネア
《ネタバレ》 予想以上に面白かった。 まず、映画のテンポがとにかく良い。 そして、展開の巧さ。回想→現在と行き来するが、全く混乱する事無く楽しめる。 しかもちょうど忘れかけたころに絶妙なタイミングで伏線が回収される。 物語が繋がる感動。後半にかけて特に素晴らしいものがあった。 子役の演技も素晴らしく全くウソ臭さが感じられない。 スラムの悲惨な現状をリアルに描いているが、この映画が重苦しくならないのは、とにかくセンス溢れる映像とBGMによるところが大きいと思う。 あまりにも都合良くストーリーが展開していくので、そこにばかり気をとられていると、この映画の良さは半減してしまうと思う。 「運命」なのだし、細かい事は気にせず、第一級の娯楽映画として楽しむべき。 ただ個人的には、ラストの問題は正解して欲しくなかったなぁ。 [DVD(字幕)] 9点(2010-05-20 15:24:28) |
7. アバター(2009)
劇場で、そして絶対3Dで観るべき映画。 これまでも3D映画はいくつかあったが、この作品の映像は今までのものとは全く別次元。 3Dというと飛び出すイメージがどうしても強いが、この映画は奥行きを強く感じさせる映像で、さらに驚かずにはいられないのが、皮膚の質感や水、樹などあらゆるものの徹底したリアルさ。 画面の隅々のディテールまで凝りに凝った、とにかく言葉で表現出来ないほど怖ろしいまでの映像美は、まさしく「体感する」映画だった。上映中何回「おおっ!」と声を上げそうになったことか。 しかしストーリーに関しては突っ込みどころ満載、感情移入を妨げるぐらい荒い出来だったのでこの点数で留めて置きます。 ストーリーはともかく、この映像美は体験しておかないと損、そのぐらい凄まじい映像作品でした。 [映画館(吹替)] 6点(2010-01-23 04:42:08) |
8. 悲しみが乾くまで
手持ちカメラなど、多少ドキュメントタッチも取り入れ、過剰な演出を極力抑えリアリティを打ち出す手法は共感出来る。しかし、この作品に僕が全くリアリティを感じず、感情移入出来なかったのはなぜか。 ひとつは、台詞ひとつひとつに重みを持たせようとしすぎて、ただただわざとらしく感じてしまったこと。美しさを強調する台詞がやたらと多すぎる。 もうひとつは、深いテーマを扱っているにもかかわらず、本当に心が苦しくなるようなシーンは麻薬中毒で苦しむ場面だけ、他のシーンは何だかんだ汚い部分を見せていないし、予定調和な展開が多すぎたように感じる。 映像や音楽は美しいし、デルトロを始めキャストの演技は素晴らしい。 しかしこの映画の主題でもある「悲しみ」からの再生が、ほぼ全編美しくしか表現されていないために、何だか薄っぺらさを感じてしまった。 [DVD(字幕)] 3点(2009-08-04 01:34:02) |
9. バリー・リンドン
どうしてこんなに感情移入出来ないんだろう 全く感情が排除されているようなこの違和感は何だろう・・・・ラストで「ああなるほど。」と納得。 しかし、僕にとっては「ああなるほど。」 それ以上でも以下でもなかった。 3時間もの長尺作品にする必要はあったのか? 思いのほかここのレビュー平均が高い事に正直驚いた。 過去に強烈な作品を作り続けてきたキューブリックの作品という事で、「キューブリックが作った」ということが頭に前提としてあり、その前提があると、感覚を研ぎ澄まし、メッセージを理解しようと自然と「身構え」のようなものが出来る。 その「身構え」があるからこそ、比較的解りやすいラストが準備されている本作で、映画への感動云々とは別の、達成感のような感覚から、高評価・・・・となる経緯があるのは否定できないのではないか。 キューブリック作品じゃなかったら、こんなに高評価されているだろうか? 僕は結局「面白かったかどうか」それが一番映画において重要だと思っているので、 「あまり面白くなかった」。 [DVD(字幕)] 4点(2009-07-25 09:30:30)(良:1票) |
10. アイズ ワイド シャット
内容自体は驚くほどストレートでシンプル。 問題はその描き方で、キューブリック特有の演出で、若干解りづらく感じる部分はあるが。 映像美は相変わらず文句なし。 ニコール・キッドマンの演技も素晴らしかった。 ただ、キューブリックにしては随分と毒が無く、思いもよらぬ方向から頭をガツンと殴られるような、以前の作品ほどの衝撃は感じられなかった。 観賞後気持ち悪いが不思議と心地良い そんな感覚が後を引くのが、僕がキューブリック作品に期待している感覚なのだが、本作からはそれが感じられず。 まぁラストの台詞は最高だと思いましたが。 [DVD(字幕)] 5点(2009-07-25 09:16:48) |
11. 博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
《ネタバレ》 この年代にこんな切り口で風刺。まさにキューブリックにしか作れない映画。 皆さんお書きのようにピーター・セラーズの3役には全く気づきませんでした。 声質まで変えて・・凄い。 かなりドギツイブラックジョーク映画だし、みんな言ってることがメチャクチャなんだけど、絶妙に現実感があるのが恐ろしい。 会議中に愛人の秘書と電話で話しちゃう将軍や、ミサイルに乗って落ちて行っちゃうコング、兵士たちと上層部の疎通が全く取れてないところなど、とにかく戦争を痛快に、そして悪趣味にバカにしまくってる。 でも実際戦争なんて、本当に数人のキ○ガイが発端になっているんじゃないかと思う。 ラストは・・・立っちゃったね(笑) [DVD(字幕)] 9点(2009-07-19 02:39:16)(良:1票) |
12. シド・アンド・ナンシー
見事にシドを演じたゲイリー・オールドマンに尽きる映画だと思う。 シド・ヴィシャス役を演じること自体無謀なように思えるが、実際のゲイリーの演技は本当に素晴らしく、見事にハマっている。凄い。 ただ、この映画を観て思ったことはやはり事実を元にした映画で、面白い作品を作るということは相当難しいということ。 ドラッグ、アルコール中毒の恐ろしさをリアルに描いていたが、やはりストーリー展開に驚かされることは無く、むしろ淡々と進んで終わってしまう。 ただ逆に無理に面白い作品を作ろうとして脚色を強めてしまうと、史実と異なるということで、ファンからブーイングが来ることも確実だし・・・・・難しいですね。 映画としては楽しめなかったが、主演2人の素晴らしすぎる演技に5点献上。 [DVD(字幕)] 5点(2009-06-21 02:40:19) |
13. ナイロビの蜂
《ネタバレ》 シティ・オブ・ゴッドの監督、大好きなレイフ・ファインズ主演ということで、期待しすぎたかもしれない。 いや、この映像や音楽が醸し出す雰囲気はこの監督ならでは。本当に素晴らしい。 俳優陣の演技も文句なし。 ただ、途中まで話に付いていくのに精一杯だったことと、どうもジャスティン、テッサに感情移入出来ない部分があった。 最後、あれだけ壮大な陰謀が、手紙で読まれて意外とアッサリしているところ、あと何よりジャスティンが死ぬことにどうも納得出来なかった。 もう少しあがいて欲しかったなぁ。 ただ、アフリカの貧困な状況をドキュメントタッチでリアルに映すことには成功していると思ったので、悲しい場面、恐ろしい場面は上手く描けていたと思う。 何だか惜しい作品でした。 [DVD(字幕)] 4点(2009-03-11 05:21:43) |
14. スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師
もともとティム・バートン監督のゴスな世界観があまり好きでは無かったのだが、ある映画批評家がかなり高評価をしていたので観賞。ラストの展開には驚いたし、切なかったが、他は特に心に強く残るものは残念ながら無かった。ジョニー・デップはかなりハマっていたと思う。意外に歌声にも味があった。 [DVD(字幕)] 3点(2009-02-24 07:10:19) |
15. ダンサー・イン・ザ・ダーク
確かにストーリーはありきたりなド悲劇で、全く共感出来ない。 ではなぜ8点か。 ビョークの演技と歌・音楽があまりに素晴らしかったから。 そしてカメラワークなどの演出全てが彼女をさらに引き立てている。 僕は特別ビョークのファンではない。 しかしこの映画で使われているミュージカルシーンは、音楽と映像の融合性が高く、 感性に迫るものがあった。 ビョーク以外にセルマを演じられる俳優はいないだろう。 [DVD(字幕)] 7点(2009-02-23 06:39:09) |
16. トレインスポッティング
唯一クスリをやってないベグビーが一番危ない。彼のぶっ飛んだ行動にはかなり笑わせられた。イギーポップの冒頭の音楽が滅茶苦茶合ってますね。まぁ内容は、重い部分もあるけれど、いい意味でオシャレに軽く作られている。若い人向けって思います。 [DVD(字幕)] 7点(2009-02-02 09:31:49) |
17. ファーゴ
これほど残酷な事件も、あくまで第三者的な冷めた目線で撮られることで、不思議な余韻が残る作品となっている。 不細工な娼婦2人が、犯人の顔を「変な顔、変な顔」とやたら言っていたり、ところどころの乾いたブラックジョークを織り交ぜ、人間の滑稽さを描いているように感じた。 4年前に見た時は退屈という印象しかなかったが、改めて観ると、その独特な味わいを楽しむ事が出来た。 ある程度、映画玄人が好むような映画なのかもしれない。 ブシェミも良かったが、ピーター・ストーメアのサイコっぷりがえらくハマっていたように思います。 [DVD(字幕)] 7点(2009-01-30 07:32:00) |
18. BROTHER
加藤雅也、寺島進のギラつきぶりが良かった。 日英米合作ということで当時は期待も大きかっただろうが、内容はただただ単純なドンパチ映画と言った感じ。 展開も読めてしまうベタな作りなので、いくら人が死んでもスリルを感じない。 日本のヤクザ魂を海外に持ち込むというコンセプトだけで、他に何も新しいものを感じない映画だった。 映像、音楽でキタノブルーを演出しようとしても、こんなにあからさまにハリウッドを意識した派手な作りでは、哀愁も何も感じない。 [DVD(邦画)] 3点(2009-01-24 07:22:05) |
19. エレファント・マン
あまりに辛すぎる彼の人生にどうしようもなく涙が溢れたが、それは劇中の醜い人間たちへの憤りの涙なのか、メリックへの哀れみの涙なのか・・。どちらにしろ、もし自分が仮にメリックを実際目の当たりにしたら、やはり彼を見て涙することしか出来ないと思う。優しい言葉をかけてあげることは出来るだろうけど、繊細な心を持つ彼にはその言葉が同情から来るものだと感じてしまうだろう。彼の心がピュアだと知っていればいるほど、彼に何もしてやれないと思う。自然に接するなんて、絶対に無理だ。こんなに感情移入させられる映画はなかなか無いと思う。 [DVD(字幕)] 9点(2009-01-22 09:31:56) |
20. テルミン
《ネタバレ》 ドキュメント映画です、まさに。 エンターテイメント的な演出は皆無に等しい。 しかし、国家権力に振り回されるテルミン博士とクララ(テルミンの天才的演奏者)の切ない物語が必然的にこのフィルムをドラマチックなものにしています。 しかしとことん映画的な脚色が無く描かれているので、音楽に興味が無い人には退屈に感じるかもしれません。 逆に言うと音楽に興味がある人、特に電子楽器に興味がある人にはマストな映画だと言えます。 かのムーグ博士が出てきたのもビックリしたし、なによりクララの演奏力の凄まじさ・・・・。 テルミンをタダの飛び道具楽器だと思っている人にこそ観て頂きたい。 まるで女性の歌声のようです。これだけでもこの映画を観る価値はあります。 人を選ぶ映画ですし、映画として面白いかというと微妙なところはありますが、 ちょっとでも興味を持った人には是非一度観て頂きたい代物です。 [DVD(字幕)] 5点(2009-01-20 10:21:50) |