1. ホテル・ムンバイ
《ネタバレ》 これが実話ということがとても胸が痛いのですが、映画としては実にエンターテイメントとして面白くできていると思います。 ただ、完全無欠のヒーローがいるわけでも英雄になるキャラいるわけでもない(一応アルジュンがその役を担う形にはなりますが)ので人が徹底的に無慈悲に死んでいきます。 変な微格も何もなくただただ「殺戮」という作業的な工程として。もちろん反撃も脱出劇も失敗します。そして「神に栄光あれ」という非常に馬鹿げた思想から利用されてしまったテロリストたちの滑稽さも相まって、首謀者の卑怯さも浮き彫りにされ非常に胸糞が悪くなる展開。初めから自分で実行しろって話です。 話がそれましたが、どうやって脱出するか?いつどこから弾が飛んでくるかわからない緊張感も相まって2時間集中しっぱなしでした。 ただ清々しい緊張感ではなかったです。 このテロで犠牲になった人の冥福を祈りながら、2度とこうした馬鹿げたことが起こらないことを祈ります [CS・衛星(字幕)] 8点(2021-11-03 04:22:01) |
2. 戦場のメリークリスマス
《ネタバレ》 これは邦画になるんだろうか?(笑) デヴィッド・ボウイの二枚目ぶりが際立っていました。というのが第一印象と、有名なテーマ曲を聴くことができて満足。 戦争映画であるけれど、戦闘シーンは皆無。旧日本軍の捕虜に対する待遇やイギリスでの階級主義、障害者の蔑視などが容赦なく描かれていてその点は強烈でした。 そして、国が違うことによる死生観、倫理観の違い、しかし少しだけ「クリスマス」という特別な日にわかりあうことができた。ラストで、メリークリスマス、というのは中盤と一緒。しかそ名前に敬称をつけるところ。誰が良くて悪いのか、ではなく、互いの信念のもとに一部の者が争い、それに巻き込まれた哀れな登場人物たちの哀れさ、そしていくばくかの救いを感じられるセリフだった。 [映画館(字幕)] 7点(2021-08-01 20:52:00)(良:1票) |
3. ピーターラビット
《ネタバレ》 やんちゃ、というか小憎らしい、というにはちょっと度が過ぎる気がするウサギたち。 確かにキャラはよく動くし、CGでできている動物たちはどれもよくできているし、スラップスティックコメディとしてもドタバタのノリで画面を見ているだけでも楽しい、のですが、どうしても観ていて愛着というか可愛らしさが微塵も感じられなかったのが個人的感想です。 死人が出てる、とか、アナフィラキシーを起こす、とか、不謹慎じゃね?と思う場面もあるのですが、そこはまあお国柄というか「ブラックだな〜」で済ませられるのですが、ピーターラビットはもちろんのこと、トーマスもビアも中途半端に魅力がなく全然感情移入できなかったのが個人的に残念でした。 終盤の「分り合い」からのくだりはまあ良かったですが、全体的にあんまり観ていて気分のいい作品ではありませんでした。 [地上波(吹替)] 5点(2021-06-26 03:31:50)(良:1票) |
4. ソウ6
《ネタバレ》 2004年に彗星の如く現れて、新時代のスプラッタ映画に明るいんだか明るくないんだかわからない未来を提示してくれた「ソウ」も、気づけば今年で6作目。 13金やエルム街といった、その年代を代表するシリーズものがない現代においては、この「ソウ」シリーズも貴重な作品群なのかもしれませんが、やはりここまで来ると無理やり引き延ばしてる感が非常にあります。 第一に、2代目ジグソウを襲名したはずのホフマンに全く“カリスマ性”や“スマートさ”がありません。FBIに自分がジグソウだとばれたからと言って関係者をそのまま殺し、挙句ラボに火をつけるなんて2流以下のやることじゃ?と思ってしまいました。少なくとも、今まではもう少し計画的に証拠隠滅を図っていたと思いますし、映画としては盛り上がっていいかもしれませんが作品的に考えると少し違和感を感じてしまいました。 第二に、初代ジグソウことジョンは残虐な行為はお嫌いなようですが、なんだかんだ言ってやってることは残虐非道です。(2作目以降の)彼の言うことは屁理屈以外の何物でもありません。ですからどうしても彼の行動と言動が矛盾しているような気がしてなりませんでした。 第三に、1作目ではあれだけ“生きることへの尊さ”云々と御託を並べていた彼ですが、回を追うごとに、というか特に今回は完全にただの逆恨みになっているので、犯行に美学もへったくれもないな、と感じました。 とまあ、いろいろと思いを巡らせながら観ていたわけですが、残虐描写やアトラクション的な殺しのギミックが、今回も非常に凝っているのと、前作までの伏線を回収しているので、続編としては、まあまあな出来かな、というのが総合的な感想です。 [映画館(字幕)] 6点(2009-11-08 02:50:11)(良:2票) |
5. バイオハザードIII
《ネタバレ》 世界の破滅、ゾンビの増加、ゾンビの教化、地下に住む人間等々… もうアヌビス最終章まんまの世界が繰り広げられていてそれだけで萎えます。 前作で必死の思いで守った女の子やジルたちはスルー。ナニソレ?って感じです。 シリーズ最後で出てきたタイラント。本来なら陰の主役であるはずの彼ですが実にあっけない最期。あそこまで引っ張ってあんなあっけない終わりですか?もっと見せ場はいくらでもあったでしょう。 …まあ、そこまでならば“まだ”許せます。しかし、たまたま僕の見た劇場だけがそうだったのかもしれませんが、エンディングに“日本公開版イメージソング”と称して倖田來未と東方神起の曲を使うのは断じて許せない。 1作目、2作目とスリップノットで来て3作目でこれか!? そういうのは日本語吹き替え版のみでやってほしい。 [映画館(字幕)] 4点(2007-11-08 16:05:01) |
6. オーシャンズ12
《ネタバレ》 さて個人的には前作は泥棒映画の傑作だと思っているのですが、この続編はどうかと云えば、まあ良くも悪くも普通という感じです。 前作で強奪された金の返金作戦ということで物語は始動しますが、そっからなぜか“泥棒世界一決定戦”へとシフトチェンジ。 “放送禁止用語”ネタや、ジュリア・ロバーツ演じる”ジュリア・ロバーツ”、そして、実写版ルパンともいうべき驚愕のレーザートラップ回避云々…と、楽しんで作ってるんでしょうけど、どうも遊びすぎの感が強いかと。 特に、前作では綿密な計画で強奪を実行し、最後は鮮やかにだましてくれたのに、今回は、結局、みんな集まっても何もしてねぇじゃんという感じが強かったですね。それこそ12人もいらねぇ気がします。 とまあ、通して見ると、あまり人数が必要でない点、物語の焦点があまり定まっていない点などいろいろありますが、最後のくだりは泥棒映画らしくだましてくれたし、、映画だからこそできると言っても過言ではない曲芸…もといレーザー抜けがあまりにも良い味を出していたので、6点ということで。 [DVD(字幕)] 6点(2007-07-20 06:15:52)(良:1票) |
7. ハッピー フィート
《ネタバレ》 こと最近のCG技術は凄いねぇ~。あの質感とか、あの腹の揺れ具合とか(笑) 全編通して、まるでミュージカルのように歌とダンスの連続だけれども、どの楽曲もノリが良く、しかも一度は聴いた事のあるものが多いのでとても楽しませていただきました。 前半と後半の物語の雰囲気が違いすぎて、特にマンブルが水族館に行っちゃったときの描写などは「え!?これって本当にファミリー向けの映画かいッ!?」と不安になりましたし、説教臭さもないとは言えませんが、逆を言えば、娯楽であるはずの映画でさえもこういう事をうったえなければならない世の中になってしまったのかな、と思いますし、個人的には上手く纏まっていると思います。 オブラートに包まれていますが、テーマは差別、挫折、環境問題、自己犠牲(マンブルが崖から飛び降りる場面はなかなか感動するじゃありませんか)、そして不屈の精神と、我々の世界をそのまま反映したもの。こう言う形ですが、これを見た子どもたちが、少しでもこう言ったことについて考えてくれれば、この映画の存在価値はあるとは言えないでしょうか? [映画館(字幕)] 7点(2007-03-25 18:17:17) |
8. 蝋人形の館
《ネタバレ》 確かにこいつはいままでのダーク・キャッスル製作作品とは一味違いますね。 大音響で驚かす演出だとか、いちいちじれったい行動を取る登場人物とかは少々痛手ですが、まず雰囲気が違う。 いままでの作品はどことなくユル~イという感じでしたが、こいつは雰囲気が結構おどろおどろしいです。 そして、残虐表現も頑張っている。というか、映画見てて久しぶりに「うごぁ~!!」という感じに見舞われました(笑)。 雰囲気もそれなりにあって、エロくてエグくて…まだこんな映画が作れるんだとしみじみ思ってしまいました。 [DVD(字幕)] 7点(2006-05-21 22:23:22) |
9. ゴジラ FINAL WARS
どんなにオリジナルが偉大だろうが一度シリーズが終わってるという時点で俺の中ではもうこの作品はゴジラにしてゴジラにあらずというか、全く別物と捉えています。そもそもゴジラにそれほど思い入れがあるわけでもありませんし、例えばKOFのようなお祭り騒ぎモノとして見れば、なかなか面白かったと思います。しかも、本作のトリビュート・アルバムのジャケットはまんま“あれ”ですし、音楽担当が世界的なキーボード奏者のキース・エマーソンって時点で俺の中では合格ラインです。 [地上波(吹替)] 6点(2006-01-22 03:39:22) |
10. キャットウーマン
《ネタバレ》 ラジー賞総なめの作品ということですが、何人かの皆さんが仰っているように僕もそれほど酷い作品ではないと思います。CGやアクションはもう既に他の作品でいやというほど見せられているようなものですが、普通に見る分にはなかなか見ごたえがあると思いますし、ストーリーも変に複雑なものではなく単純な展開なので比較的誰でも楽しめる作りをしていると思います。ラストのシャロン・ストーンとの戦いは、片っ方は超人ではないので迫力に欠けるというのが欠点ですが、まあ綺麗なので良しとしましょう(笑)。決して手放しに褒められる作品ではありませんが、それでもなかなか面白いと思います。 [DVD(字幕)] 6点(2005-06-23 01:17:22) |
11. デンジャラス・ビューティー
《ネタバレ》 あまり期待はしていなかったんですけれど、それが幸いして物凄く楽しませてもらいました。風刺の利いた台詞回しやユーモアの数々、ミスコンでのティアラの奪い合い、そしてラストのくだり等々、ありきたりながらそれでも面白い作りをしていて、最後まで飽きずに見ることが出来ました。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-06-23 00:11:11) |
12. バイオ・スキャナーズ
《ネタバレ》 グチョグチョしたぶっ飛びホラーを見たい人はジャケットで騙され、クローネンバーグ好きな人は邦題で騙されるという感じですね。で、実際のところ、特殊メイク担当が「ブレインデッド」のボブマッカーロンなんで、今回もすんげぇ阿鼻叫喚の地獄絵図を見せてくれるのかと思いきや、現物はストーリーがのったらのったら進んで一向に盛り上がらない。で、最終的にこの答えに行き着くわけです。「どこが「スキャナーズ」やねんッ!!」まあ、大体、実験中の新薬を投与された人が次々とグチョグチョになって爆発していくっていうところで「スキャナーズ」ってなことなんでしょうけど、面白さは天と地ほどの差です。まあ、グロシーンは“それなり”ですが、面白くないので見なくていいでしょう。 [ビデオ(字幕)] 4点(2005-04-02 23:12:13) |
13. CUBE IQ
ワタクシはこういう作品を好き好んで見る性質なので、憤慨はしませんでした。面白さは別にしてプロットだけで見れば、ストーリーなんて殆どなかった「CUBE」よりはストーリーが存在してますから、まあいいほうでしょう。しかし、やはり穴はあります。主人公含む大学の級友(いじめっ子)や教授のやってることが小学生レベル。その時点で既に終わってます(笑)。まあ、それほど“すんげぇ駄作”という訳ではなかったので、この辺が妥当かと思います。 5点(2005-03-20 23:01:52) |
14. アンデッド
同じ類の映画で例を挙げてみますと、ロメロの「ゾンビ」やライミの「死霊のはらわた」、ジャクソンの「ブレインデッド」などは設定や脚本、見せ方や盛り上げ方が良かった(上手かった)からあそこまでのカルトの名作になったわけで、それに対しこの作品は少しそれらに穴が多すぎると思います(勿論、前記の作品群にも穴はありますが)。展開の方も、ゾンビ(というかバタリアン)がワラワラ出てきたあとは、「ブレインデッドを凌ぐ、阿鼻叫喚の大スプラッタサバイバル!」には遠く及ばないわけで…他の作品群を蹴散らすほどの魅力は少々足りないと思います。しかしながら、今の時代「死霊のしたたり3」以外でこうした作品を再び作ってくれた事にはB級フリークとしては感謝感謝ですね。6点。 6点(2004-09-17 02:26:22) |
15. マッドマックス サンダードーム
いや、“サンダードーム”てあまり関係ないじゃん!はめられた…前作、前々作は好きだけどこれは今までと趣が違って云うかマッドマックスじゃなくてマッチョマックスになってる~!でも、それでもサンダードームでの死闘や最後のチェイス・シーンなんかも見ごたえあるからそんなに損もしてない…かな。ティナ・ターナーは強い姉御を好演してましたな。 6点(2004-02-01 23:36:06) |
16. マッドマックス
メル・ギブソンを一躍トップスターにした作品。前半はちょっと退屈な部分もあるけど、上下ブラック・レザーのライダースーツを身に纏うマックスは格好良いし、後半の展開も見ごたえ充分でギブソンが“怒れるマックス”を好演している。カズゥー兄貴も仰ってますが、これが無ければ【北斗の拳】も生まれなかったでしょう。 7点(2004-02-01 23:31:21) |
17. シャイン
ロックばかり聴いてるようで実は結構クラシックも聴いてたりする私ですが、思うに、真に素晴らしい音楽というのは全身全霊を込めて音と一体となり、魂そのものの叫びを音で表現するものだと思うのですよ。それ故デイヴィッドの訓練のシーンや大勢の前でラフマニノフの第3番を演奏するシーンはとても鬼気迫るものがあると思います。音楽とは、かくも素晴らしいものなのですよ!! 8点(2003-11-30 04:21:07) |
18. マトリックス レボリューションズ
《ネタバレ》 様々な謎を残して公開を終了した“マトリックス・リローデッド”そして、公開終了と同時に大いなる期待を抱かせ、様々な憶測などが飛び交った“マトリックス・レボリューションズ”しかし、果たしてこれが我々の期待を満たしてくれるほどの作品だったろうか?答えは人それぞれだが、個人的な感想は、壮大な3部作の締めくくりとしてはあまりにも甘い。前作までの雰囲気とはまるで違い、今回は、マトリックスの外での話がメイン。ザイオンでのセンティネルズとの攻防は見ごたえがあるが、それ以外には特に見所となるシーンがない。スミスとの最終決戦は明らかにドラゴンボールだし、3部作の締めくくりであるエンディングも、終わり方が中途半端、というよりは無理やり終わらせたような感じで、スミスじゃないが「それはないよなぁ」と思ってしまった。残念ながら今回は前作、前々作のように期待できるものでもないしアクション面でもそれほど見ごたえがあるものでもなかったので、点数はこれくらいが妥当だと思う。 4点(2003-11-10 16:30:09) |
19. Cut カット!(2000)
バーニングのクロプジーとスクリームのゴーストヘッドを足して2で割ったような(要はマスクを被った鋏男)殺人鬼が登場する、一種のスプラッタ。CGを使わずに昔ながらのメイクで勝負してるんで、最近の作品にしては根性入ってる。とはいうものの、それほどグロいというわけでもないんで、スプラッタものが初めての人にはうってつけの作品。 5点(2003-09-29 17:54:46)(良:1票) |
20. ゴーストシップ
《ネタバレ》 冒頭のタイトルロゴを見た時点ですでに諦めモードに入った。13ゴーストほどではないにしろ、やはり怖くない。恐怖の対象のはずの幽霊が実は操られてたって時点で一層興ざめ。ラストは別に良いと思う。やっとの思いで倒した悪魔、だが奴は何事もなかったかのようにピンピンしてる。そう、悪魔が滅んだ試しはないのよ~ん。悪が滅びる時は善も滅びる時なのよ~ん。と、まあ少し脱線したが、この作品の見所は冒頭の80人大虐殺、その他は特にない。 4点(2003-08-08 03:05:40) |