81. 陽だまりの庭で
戦争の悲惨さを描きながら、なんとも温かみのある雰囲気が独特。父子のやり取りが歯がゆくて仕方ないけれど、次第に変わっていく父の姿がまた良い。そして何より、サロメ・ステヴナンの眩しいような愛くるしさ。日本で公開されるメジャーな作品では、最近殆ど会えないですね。ただ、仮に新作映画に出演していたとしても、「今」の彼女より、「9歳の時の」彼女こそが光り輝いているのです。そのあたりが加算要因で、8点献上。 [地上波(字幕)] 8点(2005-05-11 00:04:24) |
82. 耳に残るは君の歌声
終盤に来て、展開が駆け足になってしまったのが惜しいっ!キャスティングが素晴らしく、しっかりした演技に惹きつけられる作品ですから。 重苦しい内容は、時代背景と民族ゆえのもの。そのあたりが、皆さんの多くの意見にもあるように希薄なのです。よく観ていれば、いろいろな事実についてきちんと表現されているとは思いますが、やはり直接的な説明も場合によっては必要なのではないかと。 難しいところですが、クリスティーナとジョニーに免じて6点献上っ! 6点(2005-03-09 01:12:43) |
83. サイレンス/血の呪
エロディ・ブシェーズの熱演が光ります。ジェラール・ドパルデューの重厚な演技も素晴らしい。脇を固めるカルメン・マウラも渋いっ!また、テーマの割に暖かな色調の画面が、2人の姉妹の悲しい人生を際立たせています。ストーリー的には、双子の間にある不思議な繋がりがイマイチ明確になっていなかったり、サラの病気の真相が説明不足だったり、強いて言うなら詰めの甘さがあるように思えます。でも、全体的としては纏まりのある良い作品だと思います。ただ、邦題の「血の呪」… そりゃ~ないでしょ! 7点(2005-02-03 20:15:18) |
84. ターミネーター2
一体何回観たことだろう。数え切れないぐらい観たけれど、今もって全く色褪せない作品。完璧な娯楽作品だと思います。 シリーズ化されると大抵の作品が二作目でコケルものなのに、この作品は「1」を越え最高の出来栄えになっています。もちろん「1」あってこその「2」ですけれどね。(ちなみに「1」も最高傑作と思いますが) この作品ともうひとつ「2」が最高傑作となった例を思い浮かべると、インディージョーンズがあります。同じ週に立て続けに地上波で観られるとは! 10点(2004-11-21 13:47:08) |
85. サイレンス
美しい風景、美しい少女たち、そしてそこに生きる人々の優しさ・温かさ… これはまさに映像美の世界です。しかし、ここではそれ以上に「音」についてクローズアップされます。主人公ホルシードは盲目の少年。彼にとって聴覚と触覚が外界への窓口です。当たり前のように彼は「音」に敏感であり、音の連なりである音楽こそが彼の生きるための糧です。チカラの源です。それゆえ、彼からは貧しさに起因する寂しさ・苦しさが表出しないのでしょう。 作者は、音楽による魂の解放を描いているのでしょう。この作品の美しい世界からは、人間の本来あるべき姿が浮かび上がってきます。大作映画には期待できない種類の感動が、この作品にはしっかりと散りばめられています。 7点(2004-11-14 01:57:27) |
86. オープン・ユア・アイズ
評価の難しい作品ですね。感情移入はしにくい。にも関わらず、ひたすら主観的に観るべき? 何が現実で何が夢なのか、はたまた全てが夢なのか?人間の存在の儚さを「顔」をキーとして表そうとしたのだろうか?ラストシーンは限りなく悲劇的なハッピーエンド? やはり、テーマは「愛」なのでしょうね。 ただ、少し長すぎますよ。これをあと30分短縮することで、監督の力量を示して欲しかった。(ラスト30分は不要な気もするし…) 5点(2004-10-28 22:18:09) |
87. ルーヴルの怪人
ルーヴル美術館にまつわる怪談話は、パリに住む人なら知らない者はないというぐらい有名らしい。それは、その建築物の波乱万丈の歴史故に語り継がれた物語だろう。 そして、一部のドキュメンタリー等を除けば、同美術館内での映画撮影は認められてこなかった。決して十分とは言えないまでも、数々の美術品が映し出され、ルーブルを経験した者の目には、さぞかし感慨深く映ることだろう。 しかし、ストーリーや演出は実に困ったものとなってしまっている。いいんだろうか、この内容で?何ゆえにフランスで記録的ヒット?いいのか出演して、ソフィ?折角のキャスティングが生かされていないのは残念! やはり、日本人には理解不能なテーマなんだろうか? 2点(2004-10-12 21:00:13) |
88. REM レム
邦題の良し悪しが少しだけ気になるところですが、ジェフ・ダニエルズの好演に支えられ、全編を通じ緊張感のある映像が続いています。ただし、どちらかと言えば類似する作品は多いような気が… アイディアとしては決して目新しくはないですね。ある意味使い古されたシチュエーションを如何に上手く料理するか、長編作品初監督であるマイケル・ウォーカーの腕の見せ所と言ったところでしょうか。DVDの解説にもあるように、どこかデビッド・リンチを思わせる雰囲気でもあります。 果たして何が現実で何が悪夢か?彼は一体何をしてしまったのか?観る者により評価が分かれるところでしょう。 7点(2004-10-11 07:40:18) |
89. マルホランド・ドライブ
デヴィッド・リンチの最高傑作。彼の作品には「傑作」は数多かれど、やはり「最高」なのはコレなのではないかと。 この作品、人間の心の奥深くを映像化することに見事に成功しています。時間軸を巧みに操りながら、主人公の心を探っていく演出には脱帽です。一度ではなく、二度三度と繰り返し観ていくうちに次から次へと新事実が理解できてくる。観れば観るほど味わいが増します。やっぱり、そういう作品こそが名作なのではないでしょうか。 ちなみにナオミ・ワッツ。素晴らしい。 10点(2004-09-25 07:47:48) |
90. バイオハザードII アポカリプス
面白いですね~、カッコいいですね~、文句なしの仕上がりです。前作とはストーリー上は連続してますけど、ココは敢えて単品として鑑賞しましょう。前作は脱出劇主体の展開だったけど、今作は完全にアクション巨編。全く違った見方で楽しむべきです。一気に観終わる約90分、前作はDVDも買ったけど、今作も買わねば! 8点(2004-09-24 22:34:12) |
91. ドーベルマン(1997)
極悪非道の警官とエゴの塊の主人公。オープニングのアニメから赤ん坊とリボルバーのシーンまではワクワクさせるものがありましたけど、そのあとは散々ですね。これが「斬新」なのでしたら、私は「旧態然」の方を好ませていただきます。中途半端なリアリズムは不要、スタイリッシュに徹して欲しかったかも。フランス映画のこういうノリとか色彩感覚、苦手です。 ちなみにドーベルマンは獰猛な犬じゃなくて、とっても賢い犬。そういう意味で使ってるのかなぁ?(謎) 2点(2004-09-14 00:30:29) |
92. バイオハザード(2001)
とっくの昔に観て、しかもDVDも買ってしまった作品。地上波放映をきっかけに書きます。 私自身はゲームはやらないので、予備知識殆どなしで観ました。いや~、カッコいい!映像も音楽も、そして何よりミラがカッコいい!ストーリー的にも、他のゲームベースの作品とは比べ物にならないぐらい良いのではないでしょうか?単にホラーに留まらず、近未来SFとして観ても見応え十分です。 ただし、見終わった後に何かが残る作品ではないでしょうね。あくまでも娯楽作品、強烈なメッセージがあるとは思いません。でも、それでいいんです。スクリーンを前にして、ワクワクドキドキしていられる。しかも美しいミラを眺めながら。それだけで十分な作品なのです。 ちなみに、まだ「2」未見です。早く観たいっ! 8点(2004-09-10 22:34:50) |
93. オドレイ・トトゥ 氷の海に眠りたい
いかにも仏映画って感じでしょうか。それと、何となくTVドラマのパイロット版という雰囲気なんですが違うのでしょうか。ビデオで撮ってるみたいだし。 冒頭、事件がいきなり露見して、オドレイ・トトゥがいわくありげな感じで出てきて(あのお腹は特殊メーク?)、その後にちょっと期待させられるんですが、展開が安直というか何というか… TVのワイドドラマのノリで見る分にはいいのですけれど、主人公の刑事やヒロインの生き様にもう少しメッセージとかテーマが込められていればなぁという、いささか(かなり?)消化不良の感が残ります。これも「アメリ」人気で引っ張り出された過去の作品なんですかね? になみに、原題「Le Boiteux」はストレートですね~。邦題も別の意味でストレートだけど… 4点(2004-09-04 08:13:16) |
94. レッド・サイレン
「レオン」と同じ?って思えるかもしれませんが、その分マイナスにしても十分に楽しめる作品です。それに、リュック・ベッソンの息がかかってると思えば、そんなことも気にならないし。 予備知識なしに観始めてしまうと、冒頭は「これってサイコホラー?」なんて思えるかもしれませんけど、と~んでもない、ガンマニア垂涎のアクションの連続!俳優さんたち一人ひとりも存在感十分でカッコいいです。 「レオン」のような悲壮感も漂うことなく、最後まで一気に観ることが出来る逸品です。 8点(2004-08-30 21:28:04)(良:1票) |
95. ヴァイラス(1999)
本格的B級SFホラー?って感じの作品。キャスティングが立派過ぎて逆効果ですね。もし、もう少しB級的キャストだったらもっと納得できたかもしれません。何より設定が変!一応説明は理解できるんだけれど、そこまで高度な知性体ならそんなことするかぁ??と思うことしきりです。何から何までどこかで見たような場面の連続なんだから、いっそのことコメディ色を前面に押し出して、パロディ作品にした方が豪華キャストが生きたかも? ただ、そうは言いながらも、私は今回の地上波鑑賞が二回目… 実は結構好きなんですよぉ。。。(汗) 5点(2004-08-12 23:33:44) |
96. ジョニー・イングリッシュ
予告編で期待してたんですけど、ちょっと間延びしすぎた作りに感じました。もっと彼のキャラを強く押し出して、畳み掛けるようにギャグを連発して欲しかったです。小ネタも少なかったような気がするし。まぁ好みの問題でしょうけれど、同じ「スパイもの」(?)だったら、「裸の銃」や「オースチンパワーズ」の方が、私としては比較にならないほど好きだなぁ~。。。 4点(2004-06-18 00:31:41) |