1. バベル
《ネタバレ》 繋がっているようで実はあまり繋がっていないという指摘もあるかもしれませんが、3つの舞台それぞれ、監督さんの言いたいことは首尾一貫していて、よく作り込まれた映画だと思います。どれも悲劇ではありましたが、とことん悲惨というわけではなく、最後はある程度救われた形にしたのは、監督さんの優しさでしょうか。観る側にとっても、嫌な後味だけが残る映画になっていなくて、その点でも良かったと思います。 [DVD(字幕)] 8点(2008-02-12 20:08:30) |
2. ハイテンション
《ネタバレ》 最近やたらと「あっと言わせる驚愕のオチ」なるものがもてはやされているような気がしますが、論理的に破綻しているようなものは勘弁してほしい。何でもかんでも、観客の予想を裏切りさえすればいいってもんじゃない。ちゃんとストーリーに辻褄の合う説明が付けられないようなものなら、誰だって作れますよ。あのオッサン、いい味出してたのに、ほんとに勿体ない。素直に恐怖のオッサンモノだったなら8点にしても良かったけど、こんなオチにしたせいで4点。 [DVD(字幕)] 4点(2007-04-17 00:22:28)(良:2票) |
3. パフューム/ある人殺しの物語
《ネタバレ》 香水のかぐわしさ以上に、腐臭や悪臭の方が漂ってくる映画でした。突っ込みどころも満載で、悪ノリしてるんじゃないかとしか思えないシーンが随所にありました。特に処刑場でのシーンとパリに戻ってからの一幕には、目がテンになりそうでした。まあ総じて言えば面白かったのですが、何とも評価に困る作品です。そもそも、何故殺さなきゃいけないんだっけ? [映画館(字幕)] 6点(2007-03-12 00:10:35) |
4. アルティメット
これでもかのアクション!アクション!アクション!すげぇって感嘆しているうちに話はトントン進み、息つく間もなくあっという間に終わってしまいました。実際、90分も無かったんですね。体感時間としては、60分のテレビドラマくらいでした。 [DVD(字幕)] 7点(2007-03-10 22:53:40) |
5. ブロークン・フラワーズ
《ネタバレ》 淡々とした展開の中に時折シニカルな笑いが秘められていて、一見退屈そうな映画の割には面白いです。謎解き要素も盛り込まれているため、結末を知りたいオーディエンス側の心理を巧みにじらしては進んでいきます。ただ、最後までじらして終わりっていうのは、人によって受け止め方は様々だと思うものの、私個人的にはやや否定派です。ラストのビル・マーレーの呆然とした表情のアップからエンドロールに切り替わったとき、僕の表情もまた、彼さながらに呆然となってしまいました。 [DVD(字幕)] 6点(2007-03-08 01:37:28) |
6. ユナイテッド93
あまりにも重い映画です。こんな惨劇が実際に起こったのかと思うと(幾分に想像と脚色が入り混じっているとはいえ)、やり切れない気持ちになりました。あの事件で亡くなられた全ての犠牲者にお悔やみ申し上げます。 [DVD(字幕)] 9点(2007-02-17 14:35:37)(良:1票) |
7. ある子供
フランスの文芸映画は私には肌に合わないものが多く、この映画も観るかどうか躊躇しましたが、これは楽しめました。なんか、妙に現実的というかシュールなんです。特にスクーターでひったくりを犯した後の逃亡劇の一コマ一コマがよく出来ている。オーシャンズ11や24なんかを観ていると、映画の世界だなぁ、テレビの世界だなぁって思うわけですが、この映画はとことん現実的。まるでドキュメンタリーを観ているかのような、ある意味「映画らしくない」ありきたりのシーンの連続なのですが、それでいて退屈しないのが凄いわけです。唐突な終わり方にも意表を突かれました。 [DVD(字幕)] 7点(2007-02-12 03:46:40) |
8. 真夜中のピアニスト
パッケージの作品紹介を読んで期待したほどのものではありませんでした。不動産のブローカーで半ばチンピラのような毎日を送っている青年が、ピアニストになりたいという夢を捨て切れずに最後のチャンスに賭ける、と簡潔に表せばそんな内容ですが、主人公のピアニストになりたいという情熱があまり感じられないため、クライムムービーとしてのストーリーが軸にあって、ピアノはおまけという印象しか残りませんでした。亡き母のマネジャーだった男が「お前は才能は豊かだ」と評していますが、映画を見る限りは、大して才能があるようにも思えません。オーディションで弾くためのたった1曲が、オーディション直前にようやく弾けるようになったというレベルで、プロの演奏家は無理でしょう…。あと、フランス人って、開放的なのね。 [DVD(字幕)] 5点(2007-01-22 22:59:11) |
9. 耳に残るは君の歌声
重厚な雰囲気の前半に比べて、やたらと淡白な後半ですね。上映時間の都合でこのような展開になってしまったのかと思っていたのですが、97分でしたか(120分くらいに感じましたけど)。だったら、渡米してから父に再会するまでをもっとドラマチックに描く時間も充分にあったわけで、何故こんなにも明ら様に時間切れのため巻いたかのようなエンディングになってしまったのか疑問です。ジョニー・デップは、やっぱいい男ですねえ。そして、クリスティーナ・リッチは、むっちむちですねえ。なんか、歌声よりもリッチの下着姿の方が印象に残る映画でした。それもそうですが、歌1つで世を渡り歩いた女性という設定の割には、リッチの歌はあまりに説得力無さ過ぎです。ちゃんとプロのオペラ歌手で吹き替えるべきだったかと。そうすれば、文学的には退屈でも音楽的価値は高い作品になり得たと思いますけどね。 [DVD(字幕)] 5点(2007-01-04 18:54:15) |
10. 皇帝ペンギン
ドラマ性を醸し出すために無理矢理ペンギン夫婦に愛を語らせる設定、ナレーション、セリフが、少々気恥ずかしいです。普通にドキュメンタリー風にナレーション付けた方が無難だったと思いますけどね。普段、ナショナル・ジオグラッフィクやアニマル・プラネットなどの有料チャンネルのドキュメンタリーをよく観ている私のような人間には、特に高いお金払ってみるほどのものか?という気がしなくもないですが、過酷な環境で健気に生きるペンギンさんたちに敬意を表して6点です。それにしても、自分に来世があるとしても、ペンギンだけは嫌だなあ。 [DVD(吹替)] 6点(2007-01-03 01:31:36) |
11. シティ・オブ・ゴッド
コレは凄い衝撃的な作品でした。映画としての作り込みも上手いのですが、何よりこの映画で語られている話が非日常を扱うフィクションなのではなく、日常を映し出したノン・フィクション(勿論映画自体は作りものですが)なのだという事実に驚愕します。日本でも近年は凶悪犯罪が多発しているとメディアは報じていますが、この連中の世界に比べたら何たる平和・楽園なのだろうと感じずにはいられません。それにしても、いくら貧しさが生んだ社会だとは言え、あそこまで暴力的・感情的な社会が構築されるのは、我々日本人の感覚では理解し得ない持って生まれた国民性(パーソナリティ)の違いってものがあるんでしょうか?とにかく、子供相手にも容赦なく発砲する辺りなんか、先進国では到底作りえない、如何にもブラジル的な生々しい映画だったと思います。 [DVD(字幕)] 9点(2006-03-22 01:20:18) |
12. ランド・オブ・ザ・デッド
ロメロゾンビにハズレなしってところでしょうか。今回も楽しませてもらいました。方向性としては死霊のえじきの延長線上にあるのでしょうか。「ゾンビにだって知能どころか感情さえあるんだ」とでも言いたげなボズゾンビの悲哀に満ちた雄叫びが印象的でした。それにしてもゾンビの人権はますます尊重されつつあります。次作辺りには(あるのかどうか知りませんけど)「ゾンビにも基本的人権を」なんて掲げて解放戦争がおっ始まり、そして次々作辺りには「遂にゾンビ初の大統領誕生」なんて展開になっちゃったりして。で、「of the zombie, by the zombie, for the zombie」なんて名演説を残したり…しないな。 [DVD(字幕)] 7点(2006-03-14 02:57:32)(笑:1票) |
13. カノン
実際に娘を持ってみないと実感が湧かないですが、言わんとしていることは何となく分かります。人間のモラルなんて、所詮その人自身に本質的に備わっているものじゃなくて、「こんなことをしたら人から白い目で見られる」といった世間体とか「これをやったら犯罪者になってしまう」という抑制だけで成り立ってるんだよ、というようなことを、このオッサンを通して訴えかけているような気がしました。それはさておき、映画のかなりの部分をこのオッサンの独り言(凄い早口)が占めているので、字幕を追いかけるのに疲れました。 [DVD(字幕)] 5点(2005-11-27 22:44:07) |
14. ピアノ・レッスン
女の怖さを見たような気がします。しかし、いくら愛に理屈は要らないとはいえ、何故ベインズに心惹かれていったのかについては全く理解不能でした。テーマ曲を含む音楽は確かに秀逸です。今度楽譜を入手して弾いてみたいと思いました。 [DVD(字幕)] 7点(2005-11-24 02:22:11) |
15. -less [レス]
《ネタバレ》 パッケージには"SAW"を超える衝撃と書いてありますけど、超えるどころか遠く及ばない出来です。そもそもジャンルが違うし、引き合いにするのさえどうかと思います。この"LESS"は、要は怪談話だったわけで、なので一連の出来事に論理的な説明はありません。単に演出として「こんな事が起きたら怖いでしょ」という観点でストーリーが組み立てられており、終わってみれば「夢」とか「疑似体験」という言葉で説明が付くわけですので。怪談話だから否定するわけではないのですが、期待していただけに何となく騙された気分でした。 [DVD(字幕)] 5点(2005-10-02 23:48:51) |
16. TAXi
想像以上に軽~い映画でした。スピード違反で免停中の免許を1警官の裁量だけで勝手に返したり出来るのか?という疑問とか、1民間人を勝手に捜査協力させたり、その人間が警官隊に作戦指揮を取ったり…、とにかく疑問だらけの脚本です。でも一番の疑問はダニエル(主人公)と彼女が、知り合って1年にもなるのに何故今夜に限って何が何でも結ばれようと必死なのか?ということ。まあ深いことは考えずに単純にカーアクションだけを楽しもうよという映画です。 [DVD(字幕)] 6点(2005-10-02 14:06:55) |
17. クリムゾン・リバー
《ネタバレ》 ラストの10分までは、雰囲気的には引き込まれる映画でした。どういう結末が待っているのかと思ってたら、突如犯人が出てきて格闘してジ・エンドって展開にはマジでキレそうになりました。事件の動機や手口について、観ている側が振り返って考えさせてくれる余地が全く与えられていないので、エンディングロールが流れる中、完全に置いてけぼり状態でした。私の頭が悪いのか、映画の方に欠陥があるのか…。とにかく観終わった後、こんなモヤモヤした気持ちにさせられる映画は嫌だ。 [DVD(字幕)] 5点(2005-09-17 23:41:42)(良:1票) |
18. バイオハザードII アポカリプス
《ネタバレ》 前振り無しでいきなりゾンビの大量放出…。こりゃいくら何でも多すぎじゃありません?ここまで来たら街ごと核爆弾で吹っ飛ばすしか結末は無いだろうなぁと思っていたら本当にその通りでした。しかし、映画の雰囲気が、現代的とでも言うかサイバーと言うか、ナイトオブザリビングデッドをマトリックス風にアレンジしたような感じでした。それにしてもアリス強すぎ。有り得ないくらい強すぎ。 [DVD(字幕)] 6点(2005-07-01 21:34:30) |
19. アメリ
たぶん自分の感性には合わないだろうなと勝手に決め付けて敬遠していた作品。だったのですが、TSUTAYAのレンタルDVDでジャケットのアメリと思わず目が合ってしまったので、試しに鑑賞してみることに。世間でこれだけ受けてる(た)のだから、それなりに面白いんだろう程度の期待はありました。けど、やはり自分の勘は当たっていたというか、話がいくら進んでも作品の中に入っていけない。随所の小ネタも何が面白いんだか、自分的にはスベってばかりのおサムいジョークの連発だし、何よりアメリに全然愛着が湧かない。こんな誇大妄想症の女、やだなぁ。だけど、フランス人にしちゃ珍しくウブで奥手(偏見?)な女の子ってちょっといいかも、と思ったら最後で見事に裏切られるし(爆)。そんな簡単に寝るなぁ!とにかく、全く面白くなかったです。 3点(2004-10-12 02:38:18) |
20. ミニミニ大作戦(2003)
まあまあでしょうか。ヘタレのノートンはキャスティングとして僕の希望ではないけど、それなりにいい味を出していたと思います。ストーリーが分かりやすいのと楽天的で軽快なノリなので、万人にも楽しめる内容です。アクションとしては少し物足りないかもしれないけど、ストーリーのテンポ良さがそれを補っています。ただ気になるのは、最初の金塊の持ち主であったグループは一体何してるんだろう?$3500万盗まれっぱなしですかい。 7点(2004-08-30 02:08:14)(笑:2票) |