1. ラースと、その彼女
《ネタバレ》 息が詰まるような優しい物語。時間の経過を感じさせない、冬のシーンが続き、春が来て映画は終わる。好きなシーンを2つ。1つ目。ビアンカを”思い出の場所”に連れて行って、ラースが「LOVE」を歌うシーン。あまりにへたくそで、変な格好で歌っているので、よっぽどこころを許しているんだな、って。2つ目。ボウリングのシーン。ビアンカへの気持ちを考えると、ある種異様な背徳感がある。背徳ボウリング。なお、DVD特典として、「女優・ビアンカにまつわる共演者とスタッフの証言」(5分56秒)がありますが、これは本作の外伝なのだとおもう。いい邦題だよね。「、」がニクいよ。 [DVD(字幕)] 9点(2023-12-12 17:07:54) |
2. 真夜中の処刑ゲーム
《ネタバレ》 これはいいなあ。■なし崩し的にアパートを舞台にした攻城戦(Siege)になるのだけど、敵役の副リーダー格(グース)の、怒りに任せて奥さんの陶芸の作品を壊すクズっぷりや、味方の副リーダー格(チェスター)の、防犯のために吊り上げたバイクと一緒に自分も釣り上がる間抜けっぷりを、物語最初に見ているものだから。■見たこともない俳優さんであることも相まって、なんとなく一軍同士の戦いではなく、垢抜けないもの同士の戦いという風情があり。■でも、そこがたまらなくいいです。物語はどんどん凄惨になるんだけど、なんか人間臭い。■そんなことも計算済みなんじゃないかと思えるくらいしっかりしたシナリオ。■カッコ悪い邦題だとも思いますが、もしかしたらこれが正解なのかもしれないとも思ってしまいます。■作中のニュース番組に挿入されるインターブロック社の床石のCM、伏線でもなんでもないのがスゴイ。ていうか、ちょくちょく何となく変なんですよ。それが妙な味がある。 [DVD(字幕)] 9点(2022-12-01 21:54:55)(良:1票) |
3. デッドゾーン
《ネタバレ》 ラストシーン。サラと抱き合ったとき、サラについての知るべきではなかった未来、または過去を、瀕死の状態で見てしまうという後味の悪い終幕はどうでしょうか?あっさり終わっちゃったときに、「なんでだ!」と声をだしてしまったオレは今、くたびれているかも知れない。でも、作中、サラに対して一度理解できない感じがありましたよね。それが、伏線かとも思ったもので。クリストファー・ウォーケンのナイーブな感じはよかったです。 [DVD(字幕)] 6点(2022-07-31 13:30:40) |
4. タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら
《ネタバレ》 なるほど。殺人鬼のいない大量殺人。お互いを恐れ、コミュニケーション不全に陥り、どんどん事態が悪化していく。本作はコメディ的な演出が施されていましたが、シリアス演出でもとても居心地の悪いエンターテイメントになり得たんじゃないでしょうか。コーエン兄弟あたりに監督をやってもらったりして。あいや、この手のコメディなら邦画の方がいいような気がするんだ。お互いのやり取りのすれ違いが、翻訳だとうまく伝わってきてないような気がするんですよね。アンジャッシュのコントを知っている我々でもありますし。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-08-10 20:47:47)(良:1票) |
5. ゴーストランドの惨劇
《ネタバレ》 うーん。重篤な事件に巻き込まれたホラー作家志望の女の子ベスの作る、目の前の現実から逃げるための妄想ストーリーがちょいちょいはさみ込まれていました。しかし、ワタシはその上でもう一つ別のフェーズ(妄想あるいは現実)があって進んでいる物語なのだろうと想像しながら見てましたので、終幕の時には、え、これでと思ってしまいました。もうちょっと、別な見方があったのでしょうか?バイオレンスなシーンも一辺倒で、怖いというより「ああコレは痛そうだな」、と。 [インターネット(字幕)] 2点(2021-02-06 23:07:54) |
6. ボウリング・フォー・コロンバイン
《ネタバレ》 再見。本作視聴後、先日見た「NRAが破産申請」というニュースを改めて確認したところ、NRAの財務内容には問題なく、何やら政治的な戦略があってのことらしいとのこと。本作の頃より、もっと事態はもっとこじれているような感じがします。アメリカの銃による死亡者も、いろんな統計がありますが、発表当時(11,127人)より(増えていても)減っていることはなさそうです。恐怖が疑心暗鬼を呼び、それにより社会が分断され続けている。コロナ禍ではそれが更にひどくなっている。ワタシも作中一番まともだったのは、マリリン・マンソンだと思います。コロンバインの街の人に話すとしたら何を言いたい、とムーアに聞かれた彼の言葉がシビれる。「何もだ。黙って彼らの話を聞く。それが大事だ。」 [CS・衛星(字幕)] 9点(2021-01-17 22:44:44) |
7. 残酷で異常
《ネタバレ》 これは、かなしいおっさんの「バタフライ・エフェクト」。 [インターネット(字幕)] 9点(2020-11-14 19:05:33)(良:2票) |
8. ポゼッション(2012)
《ネタバレ》 ただ単に悪魔憑きのお話。なんのひねりもない。お化け屋敷みたいなお話。一体どんな層をターゲットに作った作品なんだろう。誰かのために作ろうとしているような気がしない。音楽に夢中になる祈とう師ってのが、「死神の精度(伊坂幸太郎)」の千葉みたいで好き。でも、それだけだな。 [インターネット(字幕)] 2点(2018-02-12 13:22:19) |
9. アポロ13
《ネタバレ》 んー、もうかっこいいよねぇ。発射シーンが好き。ものすごい重い質量の物体がとてつもない力で飛び立っていくというのがよく分かる。ワタシの中で歴代1位の発射シーン。コックピットの中のメカメカした操作パネルが好きだ。受け口な感じで笑うトム・ハンクスがチャーミング。いるだけできっと何かしてくれる気がするゲイリー・シニーズ。いや、もうかっこいいとしか言いようがないよねぇ。 [ブルーレイ(字幕)] 9点(2015-05-23 17:24:03) |
10. オール・ユー・ニード・イズ・キル
《ネタバレ》 面白い。観る前のイヤな予感は杞憂でした。先が気になって、グイグイ映画の世界に引き込まれます。こんなの久しぶり。ワタシの好きなシーンは、おんぼろヘリコプターを発見してから、リタにコンタクトを取らない決断をしたくだりです。トム・クルーズって、どうしてこんな不思議な味のある役者なんだろう。大満足。まさか本作につけるとは思わなかったけど満点です。【2020.5.19】事情(10点は30作品以内にしたい)により、9点にしました。 [DVD(字幕)] 9点(2014-12-29 09:14:38) |
11. アップサイドダウン 重力の恋人
《ネタバレ》 ここまで全員が7点。なんかそういう感じ。エラい世界をみせてもらえたという満足と、雑な脚本がもったいないという残念。みなさんと同じ気持ちです。まさに7点の映画。なお、ワタシは海からもう一つの海へとダイブするシーンが良かったです。 [DVD(字幕)] 7点(2014-05-11 18:13:28) |
12. トータル・リコール(2012)
《ネタバレ》 ワタシには「マイノリティ・リポート」以来の未来都市話。描き込み方がとてつもない。質量をもっているのではないかと思えるくらいの映像。うちのちっちゃなモニターでは、いろいろと見落としたものがあるのではないかと思うと勿体ない。でも、もう少しこの状況が夢、幻覚または移植された記憶じゃないんだろうか、と疑心暗鬼に落ちる展開が欲しかった。ワタシ、ここまでかっ飛ばしてくれるのなら、夢オチでもいいと思ってました。 [DVD(字幕)] 7点(2013-02-09 07:05:11) |
13. ソウ ザ・ファイナル 3D
《ネタバレ》 ジグソウのゲームは、被験者・保険屋さん(SAW6)で終了していたはず。ホフマン刑事を葬って後には、ジルには穏やかな生活を用意していたはず。本作は、一連のジグソウ事件の後日談。ホフマン刑事のジルへの復讐編です。そんなの必要だったのか。シリーズ途中、うんざりもしましたが、ジョン・クレイマーに対する微妙な共感がワタシにはありました。もはや彼の遺産は尽きていました。ゴードン医師、バスルームの登場もあざとい感じ。きっちり前作でゲームオーバーして欲しかった。 [DVD(字幕)] 3点(2012-12-30 13:35:08)(良:1票) |
14. ソウ6
《ネタバレ》 性懲りもなく見ているこのシリーズ。見続けられるのは、ジクソウ役のトビン・ベルが色っぽいのとその妻役のベッツィ・ラッセルがキュートだからといまさらながら思う。 [DVD(字幕)] 6点(2012-12-30 00:03:47) |
15. ソウ5
《ネタバレ》 3年前にシリーズからの撤退を決めたのに、気持ちがクサクサしてたので、ついイヤなもの見たさで借りてきてしまいました。痛さで目を背けたくなるようなシーンがなくなりましたね。みんなで力を合わせればクリアできたのに、とか。ソウとしては薄味。でもこれくらいなら、もう2クチ(2作)くらいいけそう。続きは、また心が荒んだときに見てみます。 [DVD(字幕)] 5点(2012-12-01 19:53:41)(笑:1票) |
16. トイレット
《ネタバレ》 これは好きですね。足の付かないベンチに座っている姿。語らず、しかしすべてを了解しているような不思議な大物然としているばーちゃんが好き。「あそこ」からきれいさっぱり退場するすがすがしさ。荻上監督、「かもめ食堂」以来、何となく満たされていなかったあの気分を、全く新機軸で取り返してくれました。 [DVD(邦画)] 8点(2012-09-16 22:37:54) |
17. RPG
《ネタバレ》 どうしようもない女に愛想を尽かされ、他の男に走られつつも、ただ陰気に追いかけていく主人公。本作は、徹頭徹尾、お話しが暗い。この手のものは、本来、徐々に陰惨な方向へエスカレートしていくタイプのものじゃないでしょうか。この設定なら、前半部分でいくらでもお笑いパートも入れられたはず。メリハリなく、辛気くささの一本調子。カタルシスなし。頼むよ。こっちも、現実逃避のために映画見てるんだからさぁ(泣)。 [DVD(字幕)] 2点(2011-11-17 16:17:22) |
18. スプライス
《ネタバレ》 吾妻ひでお氏のSFに近いんじゃないでしょうか。あるいは、初期の筒井康隆氏の中編小説にありそうなお話。だから、好きな感じの悪趣味でした。しかし、104分でも長いんだ。コンパクトにまとめてもらえれば、最後のオチも、もっと胸に刺さってきたような気がします。 [DVD(字幕)] 6点(2011-09-21 17:02:10) |
19. エスター
《ネタバレ》 陰気なペコちゃんみたいな、DVDジャケはインパクト大。しかし、もっと面白くなっただろう、というのが見終わった直後の感想。エスターは、多少のやんちゃはやるけれど、ラストの大立ち回りをやらかすようなキャラではないはず。小さな悪意やウソを積み上げて、真綿で絞め殺すみたいに、徐々に一家を崩壊させていく、って感じの方が良かったんじゃないでしょうか。 [DVD(字幕)] 7点(2011-02-06 01:20:06)(良:1票) |
20. ベルヴィル・ランデブー
《ネタバレ》 歌とダンスのシーンは、かなり好き。サントラ買ってもいいくらい。しかし、他のシーンはかなりキツイ。あえて演出されたザラついた感じだと思いますが、心の奥底で受け入れられない感じ。いろんなもののバランスが狂ってる上に、出てくる食いもんがいちいちまずそうなんだもん。鑑賞後、「紅の豚」で口直ししましたけど、これってもしかして、○ブリの思うつぼですか?【10-12-25;追記】サントラ、やっぱ買っちゃいました。こりゃ、かっこええぞ!+2点! [DVD(吹替)] 5点(2010-12-18 23:29:58) |