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1.  アイランド(2005)
「ジュラシック・パーク」のクローン恐竜が襲ったのは“彼ら”を創り賜うた人間たちである事で、一種のパラドックス的な面白さを有した作品だったと言える。それに反し、その人間たちから逃げ回るのがクローン自身というのが本作の基本的なコンセプトである。主人公のリンカーンが甘美な夢から目覚めるという冒頭から見ても分かるように、“彼ら”も夢を見るのであり、ロボットやアンドロイド等とは一線を画すという、あくまでも人間の複製であるという事を端的に言い表している。そして人間の持つ根源的な「意思」や「感情」から、やがて「好奇心」や「疑問」が芽生える事によって、彼らは“自分は一体誰なのか?”“何の為に存在するのか?”といった、言わば生きる為の“自分探し”を、逃避行という形で行動に出るのが、大まかなストーリー・ライン。ロボットやクローンが主人公というのも、昨今の近未来を舞台にしたSF映画では珍しくもないが、前述した意味において本作はもう一つの「A.I.」と言えるものであり、スピルバーグ自身が映画化したがっていたのも頷ける。その彼から直接白羽の矢を立てられた以上、M・ベイも今回ばかりは下手な作品には出来ない。結果的には監督として少しは見直した作品となっているが、近い将来に起こり得るというリアリティさを巧みに脚本化した功績が大いにモノを言ったようだ。もっとも、人間の死生観を探究するといった哲学的なテーマよりも、ベイらしいアクション主体の娯楽作品であることに変わりは無く、映画の中盤で炸裂する大スペクタクル・ショーは、いかにも彼らしい躍動感に溢れたものであり、ダイナミックなエンターティンメントとして純粋に楽しめる出来だ。ラストの閉ざされた居留地から地上への脱出の構図は、まさに奴隷解放のイメージそのものであり、それを実現したのが“リンカーン”というのは、シャレだろうか。いや、きっと“ジョーダン”だ。
[映画館(字幕)] 8点(2005-08-05 00:22:01)(良:1票)
2.  赤目四十八瀧心中未遂
大楠道代や内田裕也といったベテランあるいは曲者を揃えたという意味で、近年これほど役者の個性で魅せきった作品も珍しいのではないだろうか。前作「顔」に繋がるような大楠の役どころは、もぅこの人以外には考えられず、体から滲み出てくるようなその圧倒感は、演技という枠を越えている。また内田の“静かな狂気”もまた不変であり、本作の不思議な味わいを増幅させている。然様に、さすが彼らでなければと感じさせるほどの演技力とその存在感は圧倒的だが、しかし彼らと拮抗し、ややもすると霞んでしまわせるほど、生島を演じる新人・大西滝次郎には何か鬼気迫るものが感じられ、将来を予見させるに足りうる演技を我々に披露してくれる。ジメッと湿気を含んだ暗く小さな部屋の中で、ひたすら臓物を串に刺し続ける主人公というのも、過去の映画史を遡っても珍しい役ではあるが、さぞかし荒戸源次郎にとっても期待以上の熱演だったに違いない。隣の部屋から聞こえる喘ぐ声、妖しく蠢く人影、薄暗い廊下に軋む階段、部屋に出入りする様々な人間模様といった、このうらぶれたアパートで描かれていく様々なエピソードが秀逸で、それだけに肝心の赤目四十八瀧を彷徨う道行きのシークエンスが、単にハイキングで道に迷ったカップルにしか見えず、心中する場所としてもとりたてて深い意味を帯びてこないのが惜しくもある。
8点(2004-07-22 10:38:50)(良:2票)
3.  アダプテーション
あのS・ジョーンズの新作であり、しかも評判も上々ということもあり大いに興味を抱いたものだが・・・。結論から言うと、この作品の一体どぅいう点が優れているのか、私にはまったく理解できないでいると言うのが正直な感想。脚本家の書くことへの行き詰まりが話の発端で、その後ストーリーは虚実入り混じりながら、徐々にサスペンス調へと変転していくが、如何せん、話そのものが根本的に面白くないのである。ストーリー(脚色)そのものに技巧を凝らして映画ファンを唸らせようとする目論見なのだろうけれど、それほど深みのある作品とはどうしても思えない。思えば首から上だけのJ・マルコヴィッチがゾロゾロ出てくる前作にしてもそうだが、今回の薄汚い中年男とふしだらな中年女との愛欲シーン、そしてそれを覗き見するN・ケイジ等々といった、S・ジョーンズの悪趣味がより顕著になった作品と言える。C・クーパーがこれで助演男優賞を受けたが、何故この作品で・・・と感じるし、どんな役でも演じきってしまうM・ストリープにしても、何も彼女でなくても・・・とも思う。これも観る人を選ぶ類の作品で、心底楽しめた人が羨ましい↓。
5点(2003-12-09 23:40:08)
4.  阿修羅のごとく
四人姉妹が主人公というで、谷崎の「細雪」を連想しがちだが、昭和初期といった時代色が明確なのに対し、本作の時代はほんの二十数年前といった設定。それだけに、風俗や人物描写の表現に微妙なさじ加減は重要なポイント。たばこの自販機や清涼飲料水、あるいは白菜の漬物やヒビ割れた餅といった小道具で、この時代の雰囲気を出そうと躍起になってはいるが、むしろわざとらしくてあまり効果的でないように思われる。極めて古臭く一方では極めて今風といった、何とも奇妙なアンバランスさを感じるだけに、どうせなら21世紀の現代に置き換えても良かったのではないだろうか。で、森田芳光は向田邦子の作品世界を損なうことなく手堅く再現してみせたが、彼流の辛辣なアクの強さは陰を潜め、とりたてて目新しくも無いエピソードを羅列しているにとどまっている。要は森田作品らしさが感じられないのだが、これを力量の後退と見るか、円熟味を増したと見るかは、意見の分かれるところ。それにしても、「青春の門」で可憐な少女を初々しく演じた大竹しのぶが、こういった役柄を演じるようになったのかと、ある種の感慨を覚えるが、まだまだ役不足。八千草薫は誰を演じてもやはり八千草薫であり、そのキャリアからすれば仲代達矢ともども、可も無し不可も無しといったところ。深津絵里と中村獅童のカップルが図抜けて素晴らしいだけに、余計そう感じる。終盤が少々長いのもマイナス材料として挙げられる。
7点(2003-12-02 16:26:39)
5.  the EYE 【アイ】
この作品への自信を覗かせるような、点字と触覚を意識した白地のタイトルバックが、まず巧い。眼の見えなかった女性が、手術により、本来見えないものまで見えてしまうという恐怖を描いた本作、例のエレベーターのシーンやショッカーなど、その怖がらせ方に熟知した演出力には只ならぬものを感じる。まさに纏わりつくような恐怖といったところだろうか。ただ、後半の謎解きあたりからクライマックスにかけては、いかにも強引で作り話っぽくて残念だが、近年では出色のホラー映画だと言える。
8点(2003-07-21 15:43:43)(良:1票)
6.  アバウト・シュミット
老後を如何に生きていくかと言った今日的なテーマを扱った作品で、私達すべてに当てはまり、実に身に詰まされる物語だといえる。定年退職したシュミットにとって、実績や名声といったものはもはや過去のものとなり、しかも人生の大半を妻任せで暮らしてきた彼にとって、老後を共に生きていく筈の彼女に先立たれるという試練が待ち受けていた。老後の生活設計に大きな狂いが生じて、その遣りきれない惨めさを否応なく実感する一方で、ある種の開放感を味わってもいる様子。このあたり、まさにシュミットが可愛げのある男性の典型そのもののように描かれている。経済的には困っていなくても、精神的な支えを無くした彼が、生甲斐を見つける為、自分探しの旅を始めるのが映画の後半部分。娘の元へと辿る道中記は、彼の心象風景そのものだが、このごくごく平凡で無邪気な初老の男を、J・ニコルソンが珍しく等身大の人間として見事に演じきっている。特に、泣き顔というよりはむしろ喜びを押し殺しているというラストの表情などは絶品だ。
8点(2003-06-07 17:15:19)(良:1票)
7.  アトランティスのこころ
原作はS・キング。監督がS・ヒックス。そして主演、A・ホプキンスとくれば、期待するなと言うほうが無理。しかし彼らにもたまにはハズレもある。ヒックス監督のいつもながらの生真面目な演出スタイルが、きっとキングの原作に合わなかったのだろう。確かに起伏が乏しくて焦点が絞れていない為、結局何を描きたかったのか、やや散漫な印象は免れない。もう少しケレン味があっても良かったのではないだろうか。しかし、本来のホプキンスらしい好演もあって、しっとりとした人間ドラマとして好感の持てる作品だと言える。
6点(2003-03-21 20:01:13)
8.  OUT(2002)
俳優の演技力が作品の出来を左右するものだと、つくづく痛感させられる。「OUT」とはまさにそんな作品だ。その見事なまでのキャラクターの創造性と四者四様のキャスティングの妙。そして監督の要求に的確に応える女優陣たちの凄いこと。映画は殺人を犯してしまった、コトの重大ささや悲壮感などよりも、むしろ一線を超えた事が決して特別なことではなく、極めて日常的な事として描かれていく点が面白い。彼女らが、まるで弁当を作る手際のよさで、流れ作業的に死体の処理をしてしまうシーンが、何ともユーモラスに描かれていく。金に細かく、個々に悩みを抱えて、今、まさに生きている女たちが、ひとたび連帯感(実に奇妙な)を持つと、かくも強くなれるのかという感覚を巧みに演出した平山秀幸監督の手腕は、さすがにソツが無い。とりわけ、密談の際の無菌室の使い方や、ドアスコープから見える室井滋の様々な表情などは原作では語りきれない、まさに映画ならではのもの。
8点(2002-12-25 16:33:03)(良:1票)
9.  阿弥陀堂だより
生生流転。この作品を観ていてまずその言葉を思い浮かべた。映画は、それぞれに悩みや問題を抱えながらも必要以上に踏み込まず、それらを正面切って描こうとはしない。ひたすら人々の何気ない日常が淡々と綴られ、人間の一生というものが季節の変わるが如く、ただただ静かに流れていく。この作品を支えているのは、キャスティングされた名優たちも然る事ながら、お年寄りや子供たちといった地元の人々の存在も忘れてはなるまい。そのさり気ない素朴さこそが本作の力となっているのだから。ただ、その子供たちに童謡を歌わせるという、いかにも浮世離れしたシーンや、肝心の四季の移ろいがあたかもカレンダーの風景写真的にしか感じられないのは困ったものだ。悪人などが登場するわけも無く、ドラマチックでもなく、物語性はいたって希薄。そういう意味ではいわゆる映画らしくない映画で、日頃、映画に毒されている人にとっては、少々物足らないかも知れない。劇場から一歩出たとたんに喧騒と厳しい現実社会が待っている。それ故の、これはひと時の癒しとして観るべきなのだろう。
7点(2002-12-25 15:42:46)
10.  I am Sam アイ・アム・サム
娘の年齢が父親の知能と同じ7歳になった段階で、何故それ以上彼は子育てしてはいけないのか。保護者としての責任能力を何故問われなければいけないのか。サムはそれまで他人の力を借りたとしても、立派に子供を育ててきたではなかったか。第一、彼の知能が7歳程度だと誰が断定したのか。この作品を観てまずそういった素朴な疑問を感じたし、そしてその根本的な理由に説得力がない為、単なる虐め・偏見・差別映画にしか見えてこないのが実に残念だ。S・ペンはさすが演技派らしくて見事だし、その他の共演者たちのアンサンブルも絶妙だけれど、後半、肝心の子供が本筋にあまり絡んでこないのが少々不満だ。もうひとつの「クレイマー、クレイマー」といった印象を持ったが、ローラ・ダーンには気の毒な役回りだったように思う。
6点(2002-07-14 14:58:52)
11.  アザーズ
本来なら恐怖を煽る常套手段として、夜中に雷鳴を轟かせるといった効果が典型的な例として挙げられるのだけれど、昼間の窓から射す光によってその恐怖感を出すという手法は、まさにこの作品のモチーフである、“逆転の発想”そのものだ。それにしても、窓にカーテンがないことで強烈なサスペンスを演出した映画って、おそらくこれが初めてなんじゃないかな。結末を悟られまいと、子供たちが光アレルギーだという設定にしたのも、トリックとしては実に巧妙だし、自分たちが死んでいることを自覚していない、浮遊霊たちの哀しみも十分に伝わってきて、実にクオリティの高い作品だと思う。スペインに天才多しだが、アメナーバル監督もまさしくその一人だと印象づけられた。個人的にはこういうタイプの作品は、あまり詮索しないで観たほうが楽しめるのでは・・・と思うのだが。
8点(2002-06-22 23:39:10)(良:2票)
12.  アクシデンタル・スパイ
十年ぐらい前なら正月映画として堂々と公開されていたであろうJ・チェンの新作だが、正月映画の繋ぎ的に公開されたのには、時代の流れとは言えあまりにも勿体無く、個人的には彼の作品のベスト3に入れてもいい程、その出来はすこぶる良い。細かな小道具を使っての小技を効かせたアクションと、大掛かりなアクションとが見事なバランスを醸し出し、その心地良さと興奮度のボルテージは上がりっぱなしだ。とりわけ米映画「スピード」をさらにスケールアップしたような、クライマックスの大チェイスのなりふり構わぬサービス精神には、香港映画の真骨頂とその潔さを感じる。
9点(2002-02-17 17:59:19)
13.  アメリ
J・P・ジュネ監督独特のクローズ・アップの多用や凝りに凝った画面作りによる作品世界は、まさにファンタジー・ワールドそのもので、突如、彗星のように現れたアメリに扮する妖精のようなオドレイ・トトゥが、その夢先案内人として実に魅力たっぷりに演じてみせる。そして人間ってほんの些細な事で幸せな気分になれるということを、寓話でありながら実に細やかな描写の積み重ねで説得力をもたらせる事に成功していると思う。余談ですが、人形が一人旅をしてそれぞれ各地で撮ったスナップを送ってくるというエピソードは、確か実話にあったと記憶しています。
9点(2001-12-24 18:07:28)
14.  赤い橋の下のぬるい水
人間の生と性を終始一貫描きつづけている今村昌平監督ならではの大人の寓話。物干し場から鏡を光らせて、ひたすら乞う清水美砂のしぐさや表情がなんともいじらしく、仕事を放ったらかしてまでその期待に応えようと必死に彼女に向かって走りに走る役所広司ともども、実にユーモラスに描かれている。従って二人のまさに凄まじい“濡れ場”も、どこかカラッとしていて些かのエロティックさも感じさせない。様々な登場人物たちにもそれぞれに比重が置かれ、実に無駄がない。
9点(2001-12-02 00:01:11)
15.  愛のエチュード
主人公は子供の頃の出来事がトラウマとなってある種自閉症的で、生きる事に不器用でましてや服装などには何の関心も示さない。又、大胆かつ激情的である反面、ガラスのように繊細な天才肌のチェス名人である。そんな彼をJ・タトゥーロがこういう役どころを天賦の才の如く絶妙に演じきる。一方、貴族的な価値観で生きてきた令嬢が、初めて本気で愛した男に迷うことなく献身的に尽くし、自分の選んだ道が正しかったということを、愛を貫くことで表現するといった役どころを、E・ワトソンが的確にそしてしたたかに演じて魅せる。悲劇的な結末であるにも拘わらずむしろ爽やかな余韻を残すエンディングだ。
8点(2001-10-06 16:51:49)
16.  雨あがる
水煙を上げ叩きつけるような雨、豊かな人物描写、殺陣の動と静の美しさとその見事さ、地響きを立てて疾走する馬、そして夫婦愛。黒澤が撮っていたら、やはりこのような作品に成っていたであろうと思えるぐらい、完成度は高い。まさに彼の遺産をものの見事に受け継いだ黒澤組の紛れもない勝利である。
9点(2001-04-01 17:25:50)
17.  アンブレイカブル
「真実を知る覚悟はあるか」の売り文句で、半年近くも期待を弥が上にも抱かせておいて、いざ拝見したら・・・。要するに結末がどうのこうのと言うより、そこへ至るまでのミステリアスなプロセスを楽しむ作品なんでしょうナ。それにしてはストーリーがあまりにも強引すぎて無茶苦茶。 これではいくらなんでも観客は怒るわナ~!
4点(2001-02-24 23:25:51)
18.  Avalon アヴァロン
本物の銃器や戦車やヘリ等とCGによる創造物とが渾然一体となって、ほとんどなんの違和感もない点がまず素晴らしい。モノトーンともいえる作品世界(現実の世界すらバーチャルっぽい!)の斬新な創造力がこの作品の命であり全てでもある。その意味では押井守の意図したことは成功したと言っていいだろう。今後も彼の手によってさらなる映像世界というものを期待したい。
7点(2001-02-04 18:15:52)(良:1票)
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